『有頂天家族』とは、森見登美彦によるファンタジー小説、およびそれを原作としたテレビアニメなどのメディアミックス作品。小説は2007年より刊行されており、テレビアニメは2013年に第1期が、2017年に第2期となる『有頂天家族2』が放送された。本作は、京都の下鴨神社で暮らすたぬきの下鴨一家の三男・下鴨矢三郎を主人公に、人間や天狗などが入り乱れる群像劇である。本作には京都にある名所が多数登場しており、聖地巡礼をするファンも多い。
京都先斗町にある「山とみ」は、お茶屋で50年、食事処で55年という歴史のある小料理屋である。残念ながら、2019年1月に閉店しており、別の店に変わっている。
山とみは京阪祇園四条駅を川端通り沿いに北上したところから、鴨川方面へ目を向けると見える位置にあった。
主人公が矢文を放ったのはこの辺りからだと思われる。
寺町京極商店街
作中に登場する商店街、寺町京極商店街。場所は阪急河原町駅から四条通りを西に少し歩くと、北側にある。観光地として人気のある錦市場もすぐ近くにある。
作中では様々なシーンで登場しているが、特に金曜倶楽部の食事会を抜け出した矢三郎と弁天、淀川教授が商店街のアーケードの上の通路を歩くシーンは印象的である。
三嶋亭
「三嶋亭」は寺町商店街の一角に佇むすき焼きの店。最高級の黒毛和牛を卓上で焼いて味わうことができる。明治6年に創業し、日本のすき焼き店の草分け的存在として長い歴史を誇る有名店である。
作中では、弁天の不興を買った矢三郎が三嶋亭で行われる金曜俱楽部の宴会で芸を披露することになる。見事な七変化を披露した矢三郎は金曜俱楽部にメンバーにも気に入られ、ご相伴に預かることになるのだった。
夷川発電所
夷川発電所は、京阪神宮丸太町より南に少し歩き、東に少し入ったところにある水力発電所である。1914年（大正3年）から100年以上も稼働し続けている。
作中では夷川兄弟とのいざこざのシーンで登場する。この近くに夷川兄弟が「偽電気ブラン」を作った工場があるという設定で、矢三郎の弟である矢四郎（やしろう）が手伝いに行っている。
そば処司津屋
「そば処司津屋」は、作中では「そば処竹林亭」として登場する。出町柳エリアにあり、出町枡形商店街の西側の入り口の対面に位置している。アニメでは店の外観から店内に至るまで詳細に描写されており、『有頂天家族』の世界に入り込んだような気持ちになれるだろう。観光客の出入りも少ないため、他の観光地とは違った落ち着きが感じられる店である。
BARノスタルジア
「BARノスタルジア」は京都の繁華街河原町通りに面している、ビル地下のバー。作中では「朱硝子（あけがらす）」の名前で登場している矢三郎達行きつけのバーである。
他の森見登美彦作品でも登場していることから森見ファンの間では有名な聖地で、作中にも登場する「偽電気ブラン」などのオリジナルドリンクを味わうことができる。
『有頂天家族2』の聖地巡礼スポット
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