サンダーバード(Thunderbirds)の徹底解説まとめ

『サンダーバード』とは、1965年から1966年にかけてイギリスで放送された人形劇による特撮テレビ番組である。秘密組織「国際救助隊」がスーパーメカで人々を救う物語。緻密な特撮技術で社会現象を巻き起こし、日本でもNHKでの放送を機に爆発的人気を得た。劇場版やアメリカの実写映画に加え、CGとミニチュアを融合した『サンダーバード ARE GO』(2015年)、日本主導の新作『サンダーバード55 / GoGo』(2021年)などのリメイクやメディア展開が続けられ、世界中で愛されている。

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KAYO(ケーヨ)

オリジナル版にはなかった新キャラ、KAYO(ケーヨ)。女性である。

新旧・キャラ比較

上が「サンダーバードARE GO」、下がオリジナル「サンダーバード」のキャラクター。

オリジナル「サンダーバード」のキャラ一覧

国際救助隊という当時としては先進的なコンセプト

本作の最大の特徴は、国境や政治的立場、宗教の垣根を越えて人命救助のみを目的に活動する私的秘密組織「国際救助隊(IR)」というコンセプトである。
1960年代の放送当時は、インターネット環境や人工衛星によるグローバルな通信ネットワーク、そもそも「グローバル(地球規模)」という概念そのものが未成熟だった。そのような時代において、世界各地の災害や人為的事故に独自のハイテクメカを駆使して即座に駆けつける国際救助隊の思想は、極めて斬新かつ先駆的な試みだったと言える。

英国発の人形劇による文化的な差異

実写版かと見まごうほどよくできたセットも当時としてはすごいことだった。

本作はイギリスのAPフィルムズによって制作された。そのため、当時日本で多く輸入・放映されていたアメリカ製のアクションドラマやアニメーションとは一線を画す、独自の文化や美意識、ユーモアが随所に散りばめられている。
特に象徴的なのが、英国貴族の令嬢でありロンドン支部エージェントを務めるレディ・ペネロープ・クレイトン=ワードというキャラクターである。気品に満ちた彼女の立ち振る舞いや、元金庫破りの執事パーカーとのユーモラスな掛け合いには、イギリス特有のエスプリ(ウィットに富んだ知的なユーモア)が色濃く反映されている。
また、登場する人形たちの衣装、ヘアスタイル、ガジェットに至るまで、当時の最先端ロンドンカルチャー(スウィンギング・ロンドン)を反映した極めてディテールの細微な造形となっており、これが作品に独特のリアリティと魅力を与えていた。

二転三転した時代設定

本作の劇中年代設定をめぐっては、長年にわたり複数の解釈が存在している。
当初、放送当時に制作された公式資料や各種メディア展開においては「西暦2065年」が公式の舞台設定として記述されていた。しかし、シリーズ後期にあたる第31話「クリスマス・クラッカー」の劇中に登場するカレンダーの表記が「2026年」となっていたことから、1970年代から1990年代にかけての日本国内の書籍や資料では、この劇中の直接描写を根拠として「2026年が舞台である」とする「新設定」が公式見解のように定着した。
その後、1990年代後半以降のシリーズ展開や公式ライセンスの再整理に伴い、オフィシャルの設定年代は初期の「西暦2065年」に再び差し戻されている。

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