マニアックな美味しんぼの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

『美味しんぼ』とは、『ビッグコミックスピリッツ』にて1983年より連載を開始した雁屋哲(原作)、花咲アキラ(作画)によるグルメ漫画。東西新聞文化部の記者、山岡士郎と栗田ゆう子が企画する「究極のメニュー」に対し、ライバル紙の帝都新聞が海原雄山の監修により「至高のメニュー」を立ち上げ、海原と山岡の間で料理を通じた親子対決が繰り広げられる。ここでは、「究極」が1986年新語部門金賞を受賞したことや、作中のパロディの元ネタなど、読み始めたら止まらない裏設定・都市伝説・トリビアなどをまとめた。

『美味しんぼ』の概要

『美味しんぼ』とは、『ビッグコミックスピリッツ』1983年20号より連載を開始した雁屋哲(原作)、花咲アキラ(作画)によるグルメ漫画。1987年に第32回小学館漫画賞青年一般部門を受賞した。

東西新聞文化部に入ったばかりの女性記者栗田ゆう子(くりた ゆうこ)は、同僚の山岡士郎(やまおか しろう)と共に、東西新聞創立100周年記念事業「究極のメニュー」作りの担当者に任命される。2人に課せられたのは、文化遺産にふさわしい選りすぐりの料理を決める究極のメニュー作りであった。その企画に対してライバル紙の帝都新聞が、美食倶楽部主催の海原雄山(かいばら ゆうざん)の監修により「至高のメニュー」を立ち上げる。海原雄山と山岡士郎は絶縁状態にある実の親子であり、究極対至高の料理対決を通じての親子対決が繰り広げられる。

それまでの料理漫画と違って、主人公は基本的に料理を作らず、その知識や情報を語る批評家として薀蓄を語るスタイルを確立し、グルメ漫画としてそれまでには見られなかったリアリティあふれる描写で、テレビアニメ、テレビドラマ、映画など様々なメディア展開が行われ、グルメ漫画や日本のグルメブームに大きく貢献した作品である。
ここでは、本作に登場する「究極」が1986年新語部門金賞を受賞したことや、作中のパロディの元ネタなど、読み始めたら止まらない裏設定・都市伝説・トリビアなどをまとめた。

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『美味しんぼ』の裏設定・都市伝説・トリビア

漫画ならではの非現実的な描写も多い

本作は、これまでになかったような本格グルメ漫画であるが、作中では料理に加えて食材や食品添加物、食文化などを扱っており、原作者である雁屋の独自の理論が描かれるケースも多い。また、批評対象は食に限らず無関係の事象にも及ぶようになったことや、事実誤認や偏見、科学的立証に基づかない批判もあるため、企業や団体などから抗議が寄せられることも多かった。非現実的な描写として、例えば、離乳食に蜂蜜と鶏卵を与えるというエピソードがあるが、乳児がハチミツを摂取すると乳児ボツリヌス症を引き起こす危険があり、厚生省は「与えてはいけない」と通達している。ホタルイカを生食するという描写があるが、食中毒を起こす危険性があり、生食は控えるべきである。また、「本物のキュウリは曲がって育つものだが、見た目のために無理やりまっすぐに伸ばしている。これではおいしいはずがない。曲がったキュウリこそホンモノだ」という理論が登場するが、そもそも品種改良をしていないきゅうりの原種は不味くて食えたものではない。さらに、祖母が鶏肉を食べただけで同居している家族の事すら誰かわからないほどの認知症が治ったり、チゲを食べただけで二日酔いが治ったり、豚肉を食べただけで癌が治癒したり、超能力によって時空を移動し昆布と鰹節の製造工程を見学するなど、漫画ならではの非現実的な描写もある。

『美味しんぼ』は雁屋哲の造語

本作のタイトル名となっている『美味しんぼ』という言葉は原作者の雁屋の造語で、食い道楽、食いしん坊などを意味するフランス語の「グルマン」に近い意味である。当初「食べ物を題材にした漫画を描いて欲しい」と、ビッグコミックスピリッツ編集部から依頼された雁屋は、作品名を決めるのが面倒で担当編集者に決めてもらえるよう依頼したが、編集から提案された「味で勝負」「味キング」「味一番」などの案が気に入らず、結局雁屋自身が美味と食いしん坊を組み合わせて「美味しいものだけを食べたがる食いしん坊」という意味の「美味しん坊」を提案したところ、最後の「坊」が言葉的に重いので「美味しんぼ」にしてはどうかという編集の再提案を受けて決定した経緯がある。

社会問題となってしまった鼻血問題

『ビッグコミックスピリッツ』掲載の第603話で、福島第一原子力発電所を訪れた山岡士郎が疲労感をおぼえたり、原因不明の鼻血を出したりするなどの体調の異変を訴え、実在の前福島県双葉町長の井戸川克隆が「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と登場する場面が描かれた。これに対し、双葉町は小学館に対して「福島県全体にとって許しがたい風評被害を生じさせ、県民への差別を助長させることになる」という抗議文を送った。環境大臣、福島県知事や内閣官房長官、閣僚なども次々に遺憾の意や不快感を表明した。
これに対しスピリッツ編集部は「雁屋の実体験に基づいた表現を尊重したが、風評被害を助長するような意図はない」との声明を出した。雁屋は自身のブログ上で「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない」「責任は全て私にあり、スピリッツ編集部に抗議するのはお門違い」と語った。
スピリッツ編集部は「ご批判、お怒りは真摯に受け止めて、表現のあり方を今一度見直していく」とする見解を示すとともに、福島の真実編が終了する号から本作は一時休載に入ることを発表した。単行本第111巻では、鼻血を出す件こそ残しているが、問題となった被爆との因果関係などの件のセリフ、約10か所以上が差し替えられた状態で発売されている。

究極対至高の勝敗は至高のメニューが勝ち越し

山岡士郎が繰り出す「究極のメニュー」と、その実の父である海原雄山が送り出す「至高のメニュー」の料理対決が、本作のストーリーの軸であるが、その勝敗数は、作品の上ではあまりはっきりと言及されていない。単行本30巻までで確認できる限りでは、究極3勝、至高4勝、引き分け6回となっているが、山岡士郎と栗田ゆう子の結婚披露宴のスピーチで、士郎は「公式非公式を含めて34回対決して、われわれの6勝13敗15引き分けです。『究極のメニュー』の圧倒的な敗北の歴史です」と話している。さらに単行本59巻で対決を再開し、単行本上で発表された対決のべ38戦の結果は、「究極のメニュー」9勝、「至高のメニュー」12勝、16回の引き分けとなっており、いずれにしても至高のメニューが勝ち越しているようである。

現実世界での「リアル美味しんぼ」対決

本作の人気は漫画の枠を超え、現実のメディアをも巻き込んだ。2013年、テレビ番組の企画として「リアル美味しんぼ」と称し、朝日新聞と読売新聞が現実の3本勝負として実際に料理対決を行ったのだ。
テーマは以下の通り。

◆岩手県
生産量・消費量日本トップクラス!東北の地で挑む究極と至高のわかめ料理

◆長野県
長寿 No1の秘訣は食事にあった!究極と至高の長生き料理

◆福岡県
料理の可能性は無限大!低カロリーで栄養豊富な究極と至高の鶏料理

対決ルールは、現代社会が抱えるさまざまな課題の写し鏡として食を考え、両新聞社のチームがそれぞれメニューを提案して競い合うというもの。なお高級食材を使わない家庭でも作れるメニューを紹介していくことになった。
テーマごとに一般投票によるエリア審査(岩手、長野、福岡それぞれ)票が1票、有識者による最終審査表が3票の合計4票を競い、勝敗は各県のテーマごとにつけるルールである。
こうして原作さながらの緊張感の中、新聞社同士のプライドをかけた戦いが繰り広げられ、最終決戦は日本テレビで放送された。

伝説のバカゲー『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』

『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』は、1989年7月25日にシンセイ(新正工業)より発売されたファミリーコンピュータ用アドベンチャーゲーム。原作漫画『美味しんぼ』を題材にしている。
1989年に発売されたこのゲームは、原作のシリアスな雰囲気とは裏腹に、そのシュールな内容から伝説の「バカゲー」として知られている。 警官に尋問された際に「じゅもん」を選択すると、山岡が「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」と叫んで逮捕されたり、アンコウを殴ろうとして返り討ちに遭い病院送りにされたりと、理不尽なゲームオーバーが続出する。
せっかく手に入れたアンコウを海に投げ捨て「山岡は突然世の中がイヤになってしまったようです」というメッセージと共にゲームが終わるなど、突飛な展開がネット上でも語り草となっている。

幻のネット配信

かつて「ライコスジャパン」で初期の60巻分が有料配信されていたが、サイトの撤退と共に終了してしまった。

25年越しの和解

山岡士郎と海原雄山の親子喧嘩は、連載開始から実実に25年もの間続いた。しかし2008年5月、ついに両者が和解することで物語は大きな区切りを迎え、その後一時長期休載となった。

作中のパロディ

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