名探偵コナン ハロウィンの花嫁（ハロ嫁）のネタバレ解説・考察まとめ

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』（ハロ嫁）の概要

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』とは2022年4月15日に公開された日本のアニメ映画である。本作は劇場版『名探偵コナン』シリーズの25作目にあたり、日本を含め世界19カ国で公開されている。監督を務めるのは満仲勧。本作の前にも『名探偵コナン』に偽名で参加しているが、具体的にどの作品に携わっていたかまでは公開されていない。原作は青山剛昌による推理漫画である。キャッチコピーは「永遠の愛、誓ってもいいよね？」「真実を守り抜け─ 火が灯された運命のスクランブル!!」「命ある限り─ 〈桜〉の想いは受け継がれる」。『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』は公開から2週間でチケット販売数が250万枚を突破。公開から3日で総興行収入がシリーズの歴代1位であった劇場版『名探偵コナン 紺青の拳（フィスト）』の収入を上回った。また本作は2022年12月1日に開催された第40回ゴールデングロス賞日本映画部門において優秀銀賞を受賞している。

ハロウィンが近づいている渋谷の結婚式場で、警視庁の高木渉（たかぎ わたる）と佐藤美和子（さとう みわこ）の式が行われていた。江戸川コナン（えどがわ コナン）たち一行は招待され参列。そこに突如暴漢が乱入し、佐藤を庇った高木が撃たれた。しかしこの式は目暮十三（めぐれ じゅうぞう）の同期である元刑事、村中努（むらなか つとむ）の式を警護するための訓練であったことが発覚する。一方、別の場所では3年前に連続爆破事件を起こした犯人が脱獄し、公安警察の降谷零（ふるや れい）と風見裕也（かざみ ゆうや）が後を追っていた。追いつかれた爆破犯は首輪爆弾を装着していた。降谷たちに何か訴えるような素振りを見せながらも、直後2人の前で爆死。その後、降谷が爆発の衝撃で意識を失った風見を助けようとしている最中に、覆面を被った人物に爆破犯と同じ首輪爆弾を装着させられる。ここにきて降谷は、爆破犯の逃走は自身を誘き寄せるための罠であったことを悟った。降谷の過去に関わる事件の真相や、それらに渦巻く陰謀が明らかになっていく。

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』（ハロ嫁）のあらすじ・ストーリー

脱獄犯を使い誘き出された降谷零

ハロウィンが迫る渋谷の式場で、警視庁捜査一課の高木渉（たかぎ わたる）と佐藤美和子（さとう みわこ）の結婚式が行われていた。招待されたのは主人公の江戸川コナン（えどがわ コナン）や、コナンの本来の姿である工藤新一（くどう しんいち）の幼馴染・毛利蘭（もうり らん）に、彼女の父の毛利小五郎（もうり こごろう）。他にも蘭の友人の鈴木園子（すずき そのこ）や、コナンの友人である灰原哀（はいばら あい）、吉田歩美（よしだ あゆみ）、小嶋元太（こじま げんた）、円谷光彦（つぶらや みつひこ）らが参列していたところ、暴漢が乱入。高木が佐藤を庇い銃撃を受けたところで騒動は収まった。この一連の出来事は、捜査一課をまとめる目暮十三（めぐれ じゅうぞう）警部の同期である村中努（むらなか つとむ）と婚約者、クリスティーヌ・リシャールの結婚式を警護する為の訓練であった。
一方別の場所では、3年前に連続爆破事件で逮捕された爆破犯が脱獄。公安警察官の降谷零（ふるや れい）と、部下の風見裕也（かざみ ゆうや）は犯人を追い詰めていた。しかし付けていた首輪爆弾が爆発し爆破犯は死亡。その後姿を現した覆面の人物に今度は降谷が同じ首輪爆弾を付けられた。

明らかになっていく松田陣平や降谷零たち同期の過去

後日コナン一行が警視庁付近を歩いていた際、すれ違ったロシア人男性の持っていたタブレットが爆発し、小五郎が大怪我をする。焼死した男の鞄からは、元警視庁捜査一課である松田陣平（まつだ じんぺい）の名刺が見つかる。 彼は3年前の11月7日、爆弾解体中に殉職した人物であり、松田が一課にいたのは1週間のみ。その間彼が佐藤と組んでいたことを知ったコナンは、彼女に話を聞いた。すると11月6日に松田は親友である元警視庁捜査一課の萩原研二（はぎわら けんじ）の墓参りに行っていたことが判明。他にも松田は同期である3人の男と墓参りに来ていたという。しかし年々人数は減り最後の1人となったのが降谷なのであった。当時松田に思いを寄せていた佐藤は、必死に降谷を探した。
一方降谷に呼び出され、公安の地下シェルターで彼と会っていたのはコナン。降谷は首輪爆弾のことでコナンに助けを求めた。そこでコナンは3年前の11月6日に何が起きたのかを知る。他の同期で萩原の墓参りに行っていたメンバーは、元公安警察官の諸伏景光（もろふし ひろみつ）と元警視庁捜査一課の伊達航（だて わたる）。そして4人が最後に集まった事件で、人質となっていたのが警視庁付近で焼死したロシア人男性であることが発覚する。降谷はこの時既に覆面の犯人と遭遇しており、仕掛けられた2色の液が混ざることで爆発する爆弾は松田の手で阻止されていた。
その後、別の場所では警視庁捜査一課の千葉和伸（ちば かずのぶ）が何者かに人質にとられ、松田を連れてくるよう要求される。そこで松田と似ている高木が変装し、指定場所へと向かった。しかし高木は指定場所から地下貯水槽まで連れ去られ、大勢のロシア人に囲まれる。彼らは液体爆弾を使うテロリスト「プラーミャ」への復讐を企てている民間人組織の「ナーダ・ウニチトージティ」。そこで液体爆弾の爆発を防いだことのある松田に協力を仰いだのだ。しかし高木の正体はばれ、乱闘が起こりそうになったところでコナンが現れる。リーダーのエレニカ・ラブレンチエワは死亡した自身の息子をコナンに重ねていた。また警視庁付近で焼死したロシア人がエレニカの兄、オレグ・ラブレンチエフであることが判明する。エレニカの判断で彼らは一旦手を引いた。

渋谷の街を流れる大量の2色の液体火薬

結婚式当日。エレニカたちは渋谷マークシティの式場にプラーミャが現れると推測し集結。一方コナンは入院中の小五郎のもとを訪れ、蘭がオレグの持っていたメモの内容を見ていたことを知る。そこには道玄坂下のY字路、神宮通り、明治通りのハロウィンに交通規制の行われる区域が示されていた。
警察に警護され始まった結婚式だが、すぐに新郎新婦を警察が取り囲む。自身が犯人扱いされたと思い激怒する村中のそばで、クリスティーヌが笑い出す。ドレスの下は武装されており、クリスティーヌはプラーミャであるその本性を露わにした。激しい銃撃戦の後クリスティーヌはコナンに追い詰められるも、道玄坂や宮益坂など、ハロウィンの装飾に扮した液体火薬を大量に設置していると明かす。同じ頃別の場所では降谷が液体火薬の中和剤を用意することに成功し、首輪爆弾から解放されていた。そして現場に駆けつけた降谷はクリスティーヌと攻防戦を繰り広げるが一向に決着はつかない。しかし彼女の不意をつくようにして現れた村中の一撃でクリスティーヌは気絶。そこにエレニカが現れ、家族の仇を取る為彼女を殺そうとするが、コナンは殺害を阻止した。
クリスティーヌの暴走は止められたが街頭のランタンが破裂し、中の液体が道玄坂と宮益坂を下り流れ始めていた。2つの液の混ざる場所は渋谷スクランブル交差点。そうなれば大爆発は免れない。そこでコナンは阿笠博士（あがさ ひろし）に頼み用意した巨大なサッカーボールを液体の混ざることが予想される場所でふくらまし、道を塞ごうとする。しかしボールの位置を固定する為には特殊なゴムバンドで街に固定させる必要がある。渋谷にいた人たちは非難している為人手が不足し、コナンたちは絶望的な状況にあった。するとそこに大勢のロシア人が現れ、巨大なボールの固定に力を貸す。その後、大勢が力を合わせたことでボールは無事固定され、液体は完全に流れを止めた。そしてクリスティーヌは逮捕され、渋谷は再び平和を取り戻したのであった。

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』（ハロ嫁）の登場人物・キャラクター

主人公

江戸川コナン（えどがわ コナン）

CV：高山みなみ
見た目は子供であるが、正体は「東の高校生探偵」として名を馳せる工藤新一。犯罪組織に属する黒ずくめの男たちに飲まされた試作品の毒薬「APTX4869」の副作用により、子供の姿になっていた。幸いにも記憶を無くすことなく新一のまま子供になっている為、頭脳明晰な少年として阿笠の発明品などを用いて数々の事件を解決している。幼馴染の蘭には正体を隠したまま居候として、毛利家に世話になっている。またコナンは降谷の正体を知る数少ない人物であり、降谷はコナンに一目置いている。作中ではロシア語や、得意のサッカーボールを使ったスーパーキックも披露している。

江戸川コナン／工藤新一（名探偵コナン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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江戸川コナン（えどがわ こなん）／工藤新一（くどう しんいち）とは、『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画・テレビアニメ作品『名探偵コナン』に登場する人物で、本作の主人公。高校生探偵として活躍していた新一だったが、あるとき全身黒ずくめの男たちの怪しげな取引現場を目撃。口封じのため男たちに飲まされた薬の副作用で幼児化してしまった。それからは江戸川コナンと名乗り、工藤新一であることを隠して日々事件を解決しながら男たちの行方を追っている。

警察官

高木渉（たかぎ わたる）

CV：高木渉
目暮の部下である警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係の刑事。階級は巡査部長であり、2歳年上の佐藤と交際中。子供に対しても優しく、少年探偵団のメンバーと仲が良い。伊達の後輩であり、彼が死亡するまではコンビを組んでいた。2人の名前が高木渉と、伊達航で同じ「ワタル」である為、捜査一課の中では「ワタル・ブラザーズ」と呼ばれていた。サングラスを掛けると松田によく似ている。千葉がロシア人に人質として拉致された際には、その特徴を活かして松田を装いロシア人の隠れ家に向かった。

高木渉（名探偵コナン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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高木渉（たかぎ わたる）とは『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画・テレビアニメ作品『名探偵コナン』の作品に登場する人物で、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係に所属する巡査部長。目暮十三警部・白鳥任三郎警部・佐藤美和子警部補の直属の部下として働いている。同じ課の佐藤美和子警部補とは恋仲の関係。主人公の江戸川コナンには、よく推理の実験台にされたり、事件の捜査を手伝わされたりと、信頼をおかれている。また、少年探偵団の保護者的存在であり、事件があると真っ先に呼ばれることが多い。

佐藤美和子（さとう みわこ）

CV：湯屋敦子
警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係の警部補。同じ捜査一課の高木刑事と交際しているショートヘアの女性。ノンキャリアでありながら20代で警部補に昇進している優秀な人物。元警視庁捜査一課の刑事である松田のことが好きだった。松田の死は彼女の心に大きな傷をつくったが、彼が殉職した事件の連続爆破犯が捕まったことで彼女は前に進ことができた。その後に、高木との交際がスタートしている。本作では焼死したオレグが松田の名刺を持っていたことから、佐藤は今回の事件に関して熱心に調べ始めていく。しかし躍起になるあまり周りが見えなくなってもいた。それほどまでに彼女にとって松田の存在は大きかったといえる。高木はその上で佐藤を支えた。

佐藤美和子（名探偵コナン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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佐藤美和子（さとう みわこ）とは『週刊少年サンデー』で連載されている青山剛昌原作の漫画・テレビアニメ作品『名探偵コナン』の登場人物で、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係に所属する警部補。目暮十三警部・白鳥任三郎警部の直属の部下として働いている。 美人で男勝りな性格から、警視庁の男性陣からは絶大な人気を誇るが、現在は同じ課の高木渉巡査部長と恋仲の関係。主人公の江戸川コナンのことを「よく気が付く子」と認めている。勘が鋭く、眠りの小五郎の正体や、黒ずくめの組織の存在を探ろうとする。