王様ランキングの名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

『王様ランキング』の概要

『王様ランキング』とは十日草輔（とおかそうすけ）による漫画作品である。Web漫画サービス『マンガハック』にて、2017年5月20日から投稿が開始され、『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019』では6位となっている。2021年10月から2022年3月までアニメも放送され、大人気となった。絵本のようなメルヘンな作画だが、内容はシリアスな作品となっている。
ボッジはボッス王国の第1王子。ボッス王国は、王様の順位を決める「王様ランキング」で上位となっている。偉大な王として評価されているボッジの父だが、ボッジは耳が聞こえず言葉が話せない。体も小さく剣もまともに振れないため、周囲からは王の器ではないと思われていた。ボッジには異母弟となるダイダがいる。ダイダは文武両道でプライドが高く、周囲からも期待されていた。
ある日ボッジはカゲという絶滅した暗殺集団「影の一族」の生き残りに出会う。最初はボッジを騙していたカゲだが、笑顔を絶やさないボッジが部屋で泣いているのを見て心境に変化が訪れる。ボッジは自分が周囲に見下されているのを知っていたが、立派な王になるために、辛くても笑顔でいたのだった。そんなボッジを見てカゲはボッジの味方になり、守っていくことを決意する。孤独だったカゲと空しい日々を送っていたボッジは親友になり、毎日が輝き出す。そしてボッジは王様ランキング1位を目指し、旅立つのだった。
『王様ランキング』は、心に響く名言がとても多い作品であり、それも魅力の1つである。そんな数々の名言、名シーンは視聴者に感動や勇気を与えてくれた。

ボッジの名言・名セリフ／名シーン・名場面

カゲとの再会を喜ぶボッジ

ボッス王国四天王の1人であり、ボッジの剣の指南役でもあるドーマスと、兵士のホクロはボッジと共に旅をしていた。ドーマスはボッジの弟のダイダにボッジを暗殺するように命令されており、その機会を伺っていた。そしてその機会が訪れる。ドーマスは命令に従いたくはなかったが、ボッジを冥府に続く穴へ突き落とす。穴からは炎が吹き上がっている。ボッジは炎に向かって落ちていったが、その時ボッジの鞄の中に隠れていたカゲがボッジを救ったのだった。カゲは絶滅した暗殺集団の影の一族の生き残りだが、ボッジの親友である。カゲはボッス王国四天王の1人、ベビンからボッジの元を去る振りをして、ボッジを狙う者からボッジを守る使命を受けていた。意識を失っていたボッジは目の前にカゲがいることに驚く。カゲは実はボッジが城にいる時から、ボッジを守っていた。カゲとの再会に涙を流して喜ぶボッジ。ボッジにとってカゲがとても大切な存在であることが分かる、感動のシーンである。

ボッジとダイダ（ボッス王）の対決シーン

ボッス王は亡くなったが魂が復活し、ダイダを器にしていた。ダイダをボッス王から取り戻すため、ボッジはボッス王と戦う。ボッス王国四天王はボッス王に、「お前達はどちらにつく？」と問われ、全員ボッジを選ぶ。死んでもボッジを守ると誓う四天王だが、ボッジの師匠のデスパーに「四天王でもボッス王には敵わない」と言われてしまう。ボッジはボッス王を見事に倒した。デスパーに修行をしてもらう前は卑怯な戦い方しかできなくて、ドーマスに「それは王の剣ではない」と言われてしまったが、ボッス王を正々堂々と倒したボッジは「これぞまさしく、王の剣！」と誰がも認めたのだった。その場にいたデスパー、四天王がボッジを心から王だと思った瞬間である。

カゲと共に再び旅に出るボッジ

ボッジは王様になったが、親友のカゲは自分はボッジの側にいてはいけないと思い、黙ってボッジの元を去る。カゲがいなくって、ボッジは元気がなくなってしまう。そんなボッジを見て母親のヒリングは、「あなたの人生を生きなさい」とボッジの背中を押すのだった。ボッジは王位をダイダに譲り、カゲを探しに旅に出る。カゲもボッジとの別れを選んだが、自分にはボッジが必要だったことが痛いほど分かり、泣いてしまう。その時、カゲの前にボッジが現われた。まるでカゲの思いが届いたかのように、颯爽とボッジが現われたシーンは、作品屈指の感動的な名シーンである。ボッジはカゲを見て、嬉しくて泣いてしまう。カゲはボッジに「王様はどうしたんだよ」と聞くと、ボッジはダイダに譲ったと伝える。そして父親のボッス王のように、自分で国を作るとカゲに意志を示す。こうして、ボッジとカゲとの旅が始まるのだった。

カゲの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「オレはこれからどんなことがあっても、お前の味方になりたいんだ！」

ボッジはダイダと剣の稽古をする。力がなく卑怯な戦い方をするボッジにドーマスは、「それは王の戦い方ではない」とボッジに忠告する。そしてボッジはダイダに負けてしまった。ボッジはドーマスの言葉が忘れられず、ボロボロの身体で剣を持とうとする。しかし力がないボッジは剣を持ち上げることができない。そんなボッジを見てカゲは、「オレはこれからどんなことがあっても、お前の味方になりたいんだ！」と口にする。ボッジは耳は聞こえないが、唇の動きを見て相手の言葉を理解する。だがカゲには唇がない。それでもカゲとは意思の疎通ができる。そしてカゲの言葉を聞いて、ボッジは嬉しくて涙を流す。お互いに孤独な日々を過ごしてきたボッジとカゲが、親友になった名言・名シーンである。

「お前の夢はめんどくせぇ！でも、かっちょいいぜ」

ボッス王国を襲った魔物は、ボッジの強さを認め、ボッジに土下座した。戸惑うボッジに母親のヒリングは「堂々としなさい」と忠告する。魔物はボッジに忠誠を誓った。ボッジは「自分は主よりも友達の方がラク」とカゲに話す。カゲはそれで納得するが、ヒリングはボッジが王族なため威厳を持つことと、みんなの責任を背負わなくてはならないことを話す。それを聞いてカゲはボッジの夢は王様になることを思い出し、みんな友達にするわけにはいかないのかなと考え「お前の夢はめんどくせぇ！でも、かっちょいいぜ」とボッジに言うのだった。どんなことでも受け止めて、ボッジを応援していることがが分かるセリフである。

「ボッジ、俺には見えるぜ！立派な王様になったお前が！！」

ボッス王国四天王の1人アピスは、ダイダに「ボッジ様に王位を譲っていただきたい」と話す。その言葉にヒリングや他の四天王達は驚くが、ダイダは「俺もそのつもりだ」と返し、ボッジにひざまずいて謝罪とお礼を述べた。そして「あなたこそ、王様にふさわしい」と伝える。しかしボッジは「自信がない、自分はそんな器ではない」と拒否をする。そんなボッジを見てヒリングは、ボッジの自信を奪ったのは自分だと心の中で責めるのだった。そんなしんみりとした空気を一蹴するようにカゲは「ボッジ、俺には見えるぜ！立派な王様になったお前が！！」と叫ぶ。その言葉にボッジは自信を取り戻す。そして四天王はボッジにひざまずき、ドーマスは「ボッジ様、我々が全力でお支えいたします」と宣言するのだった。カゲはいつもボッジが欲しい言葉をかけ、元気と自信を与えてくれる。それがよく分かるセリフ。

「ボッジに俺は必要ない？何言ってんだよ……本当は、俺にボッジが必要なんだ」