インサイド・ヘッド2（ピクサー映画）のネタバレ解説・考察まとめ

大人の感情

シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシなど思春期を境に見られる感情たち。
これまでの5つの感情たちは「自分が自分のことをどう感じているか」という視点のものだが、新たな4つの感情は「周りが自分のことをどう感じるか」という視点になっている。

ライリー保護システム

ライリー・アンダーソンの幸せのためにヨロコビが開発したシステム。嫌だったこと、恥ずかしかったことなどネガティブな思い出を「記憶の外れ」へと追いやることでライリーの心を守るシステム。
ヨロコビがライリーの良くない記憶を選んでこのシステム送り、「記憶の外れ」へと飛ばしていた。
それによって、ライリーは自己肯定感を持つことができ、自信をもって毎日を過ごせていた。

意識の川

ライリーが意識したものが流れてくる。
お腹がすいた時にはピザが、ヴァルから嫌いなスティックバーをもらった時には、嫌いなブロッコリーも流れてきた。

皮肉の裂け目

皮肉を言った時にできる隙間。事実とは違うことを言っているため、意識の川を切断していると思われる。司令部から追い出されたヨロコビたちは、「記憶の外れ」をダイナマイトで爆発させ、この「皮肉の裂け目」を通り「信念の泉」にだどりつくことが出来た。

司令部

感情たちが住む場所。
高い塔の上のある。
メモリアルボールがずらりと並ぶ巨大な棚が立体迷路のように並ぶ「記憶の長期貯蔵庫」がある。
また、沢山のボタンやレバーがついたコックピットのようなパネルがあり、感情たちはライリーが直面している状況に応じて彼女をコントロールしている。

思い出ボール

ライリーの思い出の誕生とともに生まれた。
思い出に合わせて、黄色、青、赤、緑、紫色とそれぞれの感情の色になってる。
このボールは一日の終わりに「思い出の保管場所」で保管される。
「特別な思い出」に関しては、司令部で保管されている。

性格の島

ライリーを形作っているのは性格の島。
ホッケーの島や家族の島、おふざけの島、友情の島、正直の島などがある。
ライリーの成長に合わせて、島は大きくなったり、小さくなったり、新しく出来たりする。
また、空想を生み出すのは、イマジネーションランド。

信念の泉

本作から、信念の泉と自分らしさの花が新たに登場する。
日々ライリーに起きたことは思い出ボールとして保管されるが、その中でも特に大切なものは司令部からエレベーターで綱がる信念の泉に運ばれる。そこは人格形成の鍵を握る重要な場所になっている。
ヨロコビは信念の泉に、ポジティブな記憶ばかり運び、それを「ライリーらしさ」としていた。
信念の泉に思い出ボールを浮かべると、光り輝く糸となって天高く伸びていき、複雑に絡み合って自分らしさの花を咲かせる。
ライリーの自分らしさの花は、ヨロコビによって作り出されたもの。青く美しく輝き「私はいい人」「私は勇敢」などポジティブな気持ちに溢れている。

ライリーが自分をどう思っているのか、どうありたいのか決める大切な場所。
日々起こった出来事は思い出ボールとして保管されるが、その中で大事な思い出は、司令部からエレベーターでつながっている、この「信念の泉」に運ばれる。
ヨロコビはここに、ポジティブな記憶ばかり運んでいる。
泉から伸びている信念に触れると、「私は優しい」「私は勇敢」「私は良い友達」とライリーの自分らしさを作る声が聞こえてくる。
この泉から伸びている信念はその先で「自分らしさの花」を咲かせる。

自分らしさの花

信念の泉から伸びた信念から咲いた花。
ヨロコビの作った花は青く美しく輝き、「私はいい人」「私は勇敢」などポジティブな気持ちで溢れている。
一方、シンパイの作った花はオレンジ色でとげとげしく、「嫌われたらどうしよう」など不安な感情が入り混じった不安定な花。

記憶の外れ

ヨロコビがライリー保護システムによって、嫌な思い出、消したい思い出を飛ばす場所。
ライリーが成長した為、頭の中も複雑化し、本作から新たに登場した。
英語に直すと、「Back of mind」となり、心の奥にしまい込んでいる記憶という解釈がぴったりくる。

『インサイド・ヘッド2』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

ヨロコビ「成長するってこういう事なのかもしれない。喜びが少なくなる」

記憶の外れでのヨロコビのセリフ。

先に戻ったカナシミがシンパイに捕まり、司令部に帰る手段だった「ライリー保護システム」も破壊され、帰る手段がなくなったヨロコビが、そこに捨てられた沢山の思い出ボールを見て悲しい気持ちになり「成長するってこういう事なのかもしれない。喜びが少なくなる」と発するシーンがある。
子供の頃は毎日喜びにあふれていたのに、大人になると心配事が増え、単純に楽しんだり喜んだりすることが少なくなってしまう。
例えば、「今がチャンス！」と勢い込んで始めて見たものの、気負ったばかりに周りが見えなくなり自分を見失い、はっと我に返り「私、何やってるんだろう、全然ダメじゃん！」と自己嫌悪に陥ってしまったり。
ヨロコビが発したこの一言は、素直に喜んだり楽しんだり出来なくってしまった、こころが疲れた大人たちの共感を呼び、大きな話題になった。