TOKKO 特公(藤沢とおる)のネタバレ解説・考察まとめ
『TOKKO 特公(とっこう)』とは、2004年~2006年にかけて『月刊アフタヌーン』で連載されていた藤沢とおるによるバトルアクション漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。突如町田に出現した穴から怪物が現れ、人々を惨殺する。その事件の生き残りである申道蘭丸は警察官になるが、そこで怪物を殺す力を持った特殊公安部(特公)の存在を知ることになるのだった。ストーリーは未完だが、登場するキャラクターが魅力的で引き込まれる作品となっている。
ファントムが出現するゲート。ファントムを封印するには、すべてのマスターピースを集めもう一度組み立てることでゲートを閉じることができる。
『TOKKO 特公』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
六条さくら「嬉しかったから。こうしてまた伸道君に会えてよかった。」
第10話「揺 never mind」
蘭丸(らんまる)は自身に眠るファントムを覚醒させ涼子(りょうこ)を助けることに成功したが、まだ力を上手くコントロールできずにいた。そんな蘭丸の姿を見てさくらが声をかける。団地の悲劇が起こる前、幼いさくらは蘭丸に出会い仲良くしてくれたことを覚えていて、再び蘭丸に再開し、「嬉しかったから。こうしてまた伸道君に会えてよかった。」と自身の気持ちを伝えるシーン。蘭丸もさくらに会ったことで当時のことを思い出していた。そして、蘭丸もさくらを励ますシーンでもある。それは自分達もファントム同じマスターピースを体に宿していて、いずれ仲間同士戦わなければならないという運命に対して励ましていた。お互いが大事な人へと変わっていくシーンと言える。
さくら「もしダメだったら、私も殺して」
第10話「揺 never mind」
敵の罠にかかってしまった蘭丸(らんまる)はファントムに取り込まれまいと自身の意識の中で戦っていたが、暴走してしまう危機を感じ、さくらに自分を殺すように頼む。それを拒むさくらに対して、涼子(りょうこ)は、蘭丸を止めるため銃で彼を打った。意識が無くなっている間にさくらは蘭丸を助けるため蘭丸の意識に入ると全員に伝える。
涼子は「だめよ、さくら。あなたも取り込まれてしまうかもしれない。』とさくらを呼び止めるが、さくらは『もしダメだったら、私も殺して」と涼子に言い、さくらは蘭丸の意識の中に入り覚醒の儀式を行い助けようとするシーン。蘭丸がファントムに自我が奪われないようにさくらも蘭丸の意識に入るため一緒に刃を突き立て二人とも体を貫通し負傷した。さくらは意識がなくなる間際、蘭丸にキスをしている。さくらは蘭丸のことを大切に思っていると感じ取れるシーンである。
犬飼「さくら。もうこれ以上自分を責めるな!俺一人で充分だ!」
第11話「獄 No woman,No cry」
敵側になってしまった大樹(ひろき)に対して攻撃できないさくらを庇い、これ以上さくらが自分を責めないように「さくら。もうこれ以上自分を責めるな!俺一人で充分だ!」と言って犬飼(いぬかい)が決着をつけようするシーン。普段無口な犬飼(いぬかい)が感情をあらわにして他のメンバーと同様にさくらのことを心配していたことが分かる名シーン。
『TOKKO 特公』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
原作は未完のまま打ち切りとの噂
『TOKKO 特公』は『月刊アフタヌーン』にて2004年~2006年にかけて連載が行われていた。単行本も発売されているが、ストーリーが完結しないままそれ以降連載はストップしている。そのため、ファンの間では打ち切りと噂が持ち上がった。真偽のほどは不明だが、2006年以降はストーリーの続きが描かれることなく、前日譚となる『特公 零 TOKKO ZERO』が連載されることになった。
『特公 零 TOKKO ZERO』原画展が八重洲で実施
出典: natalie.mu
『特公 零 TOKKO ZERO』の原画展が、2015年9月4日~30日まで東京・八重洲のGibson Brands Showroom TOKYOにて実施されていた。作画を担当した浅田有皆は、一度企業に就職したがバンドを諦めきれず上京しPUNKバンドを組んでLIVEをしながら宮田康弘氏の元で漫画家アシスタントを始め、読み切り作品『~NEVER~』がヤングジャンプで初掲載を果たした。代表作には、『特公 零 TOKKO ZERO』の他に、『クロヒョウ 龍が如く新章 1』、『SIREN ReBIRTH 1』などゲームの漫画版がある。そして今回の原画展では世界的なギターブランド・ギブソンとコラボレーションした会場で行われ、これまでに発表されてきたエピソードの原画や描き下ろしイラストなどが展示された。漫画家でもありバンドマンでもある彼らしいイベントとなった。
セリフ外で「!」「?」マークを使用する手法のルーツは『特攻の拓』
藤沢とおるは「!?」のマークをセリフではなく、怒りや驚きの場面やアクションシーンで置かれている場面が多く、大きなコマで効果的に「!?」を多様に表現している。上記画像は、見開きで2ページ使っているコマで、さくらが町田の生き残りである共生者はファントムが自分たちの中にいることを説明していて、それを聞いた蘭丸(らんまる)が驚いた時の場面である。『川島・山内のマンガ沼★』(日本テレビ系)で藤沢とおるがゲストで呼ばれた。出演NGため担当編集者とともに藤沢とおるの回答を紐解いていく流れとなった。そのインタビューで「このアイデアはどこからはじまったのでしょう?」という質問に対し藤沢とおるは「おなじ『週刊少年マガジン』で連載していた『特攻の拓』から影響を受けた」と回答した。因みに『疾風伝説 特攻の拓』は、原作:佐木飛朗斗、作画:所十三による漫画で、1991年から1997年まで『週刊少年マガジン』(講談社)で連載していた。さらに次の質問で、「デリケートな言いかたですけど『マネてる』ってことですか?」と尋ねたところ、編集者は「参考にしている。流行っていた」と言葉を濁した。
『TOKKO 特公』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):dB「Nothing」
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目次 - Contents
- 『TOKKO 特公』の概要
- 『TOKKO 特公』のあらすじ・ストーリー
- ゲートから現れた異形の怪物・ファントム
- 回収された野獣
- 運命を担う二人
- 『TOKKO 特公』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 申道蘭丸(しんどう らんまる)
- 六条さくら(ろくじょう さくら)
- 鈴鹿紅葉(すずか くれは)
- 伊吹涼子(いぶき りょうこ)
- 犬飼武流(いぬかい たける)
- 申道沙也(しんどう さや)
- 六条大樹(ろくじょう ひろき)
- 公安5課
- 花園一郎(はなぞの いちろう)
- 國樹田薫(くにきだ かおる)
- 村正将吾(むらまさ しょうご)
- 共生者
- 荒羅木一斗(あららぎ いっと)
- 荒羅木繭(あららぎ まゆ)
- 協力者
- 白石雪乃(しらいし ゆきの)
- 『TOKKO 特公』の用語
- 人間の味方
- 特公 (とっこう)
- 共生者
- 人間の敵
- ファントム
- 餓鬼
- 蟲
- ファントムを倒すアイテム
- ドュルジュの箱
- 『TOKKO 特公』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 六条さくら「嬉しかったから。こうしてまた伸道君に会えてよかった。」
- さくら「もしダメだったら、私も殺して」
- 犬飼「さくら。もうこれ以上自分を責めるな!俺一人で充分だ!」
- 『TOKKO 特公』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作は未完のまま打ち切りとの噂
- 『特公 零 TOKKO ZERO』原画展が八重洲で実施
- セリフ外で「!」「?」マークを使用する手法のルーツは『特攻の拓』
- 『TOKKO 特公』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):dB「Nothing」
- ED(エンディング):dB「Sherry」