魁!!クロマティ高校(クロ高)のネタバレ解説・考察まとめ

『魁!!クロマティ高校』とは、2000年から2006年まで、野中英次が『週刊少年マガジン』で連載していたギャグ漫画およびそれを原作としたテレビアニメ、実写映画。真面目な主人公神山高志は、不良だらけのクロマティ高校に入学してしまい、当初は学園を立て直そうと奮闘するが、結果的に個性が強すぎる登場人物達の中で混沌とした高校生活を送ることになる。キャラクター達やストーリーがとにかく破天荒であり、シュールな笑いも人気となり、野中英次の代表的作品となった。

第155話、Stranger In Strange Landの中でのセリフ。

クロマティ高校の生徒がバース高校に拉致される事件が起こり、神山のクラスメート達はどうするかと焦り始める。そこで、たまにはフレディやゴリラのような強烈なキャラ達に助けに行かすのはどうかという話になる。神山がフレディを説得しバース高校へ向かわせるが、あまりにも心配なため、神山とクラスメート達はフレディを追跡して監視することに。
フレディが道を歩いているヤクザを襲撃したりとトラブルもあったが、何とかバース高校に到着する。そしてバース高生といざ対峙した時、気付くと、フレディが髭の形だけが全く同じサラリーマンのおじさんにいつの間にか入れ替わっていた。神山達に同行していたクラスメートの一人が思わず「…ってフツーのオッサンだよ!!」と言い放つ。
一方、フレディはフレディでそのサラリーマンの勤め先に普通に出勤していた。
「そんな失敗があるか普通!」と思わず突っ込みたくなる、神山たちのバカっぷりが顕著に現れた場面である。

マスクド竹ノ内「…すごく出づらい…」

第176話、One More Timeの中でのセリフ。

当初に比べるとノリが悪くなった、性格が変わったとクラスメートから言われる神山。そこで、人が変わらないことの安心感、人が変わることにおいての主張や覚悟等についての深い議論が巻き起こる。そして、変わろうとしている人々はチャレンジャーであり、そんな人々を応援していこう、と皆は一致団結する。教室の入り口の裏でマスクをイメチェンして登校したマスクド竹之内がそれを聞いていており、「…すごく出づらい…」と漏らす。
勢いでどこまでも突き進んでいくバカな神山達に、本作では前田に並び比較的常識人とされるマスクド竹ノ内が振り回されるという、定番の展開である。

前田彰「日本から熱いお湯を送るというシステムだが、多分、途中で冷めるんじゃないか?」

第241話、In The Heat Of The Dayの中でのセリフ。

前田の家にいた林田だが、真夏のため室内があまりにも暑くシャワーを借りた。すると、水温調節のつまみを一番ぬるいところにしたにもかかわらず、シャワーから熱湯が出たという。そこで林田が思い付いたのは、日本が夏の時に寒い国とパイプを繋いで、冷たい水を送って貰う、そして日本からは暑いお湯を送ればギブアンドテイクになる、というものである。かなり良い案だと林田は誇らしげだったが、前田が「日本から熱いお湯を送るというシステムだが、多分、途中で冷めるんじゃないか?」とかなり冷静なツッコミを入れる。それに対し、「あんまり暑くてそこまで頭が回らなかった」と呟く林田。
本作を代表するボケ役とツッコミ役の、彼等らしさが出たやり取りである。

サラリーマン「あれは買えないのかな?」

第331話、Electric Eyeの中でのセリフ。

サラリーマンが家電量販店に入ると、メカ沢らしき人物がバイトをしている。サラリーマンは調理器具を探しており、人間のように操作方法を喋るような電子レンジ、自動洗浄機能があるホットプレートを要求するが、そんな便利なものはない、とメカ沢は返答する。
そして、ホットプレートを手で水洗いする方法をサラリーマンに説明するのだが、乾かす際に、ドライヤーのコンセントプラグをメカ沢自身の頭にあるコンセント穴に繋いだ。
そこで、サラリーマンがメカ沢を指差しながら「あれは買えないのかな?」と他の店員に尋ねる。
メカ沢という存在が、本作にしかないシュールな笑いを生み出していることを再確認できる場面である。

『魁!!クロマティ高校』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

波乱万丈な歩みを記すクロ高沿革

単行本第1巻の最初の方に、「都立クロマティ高校沿革」という創立以来の出来事が時系列で記載されたページがある。
初代番長の名言、戦後の歩み、校舎大爆発事件等、かなり波乱万丈な歴史を積み重ねており、その結果が神山達の代の混沌としたクロ高なのである。

不良文化を肯定する校歌

都立クロマティ高校沿革の次のページに校歌が記載されている。
「益荒男たちよ」や「喧嘩上等」等、歌詞の中に不良の文化を肯定するフレーズが目立つ。

音楽や映画から影響を受けた各話のサブタイトル

第◯話の後に続くサブタイトルにはかなり作者の好みが出ており、著名なバンドやその楽曲、及び映画の名前がそのまま、もしくはもじって使われていることが多い。名作映画のタイトル『ダンサーインザダーク』をもじった『ボクサーインザダーク』等、秀逸なタイトルも多い。物語中盤以降になると、サブタイトルのほとんどが英語のものになっていく。

『魁!!クロマティ高校』の主題歌・挿入歌

アニメ版

OP(オープニング):吉田拓郎『純』

オープニングテーマ。作詞・作曲・編曲・歌は吉田拓郎。トリプルA面シングル『純/流星2003/ホームラン・ブギ2003』に収録されている。

ED(エンディング):美狂乱『トラスト・ミー』

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