Phasmophobia（ゲーム）のネタバレ解説・考察まとめ

『Phasmophobia』の概要

『Phasmophobia』とは、2020年9月に「Steam」で配信開始されたファーストパーソン視点のアドベンチャーホラーゲームだ。
「Kinetic Games」によって開発され、マルチプレイやVRにも対応している。
プレイヤーは調査員として民家やキャンプ場を探索し、温度計などのアイテムを使ってゴーストの正体を特定するのが目的である。
リアルに近いグラフィックと音響で臨場感あふれる作品と海外や日本で話題になった。多くのYouTuberがプレイ配信をしており、「The Game Awards」で「Best Debut Game」を受賞している人気作品だ。

『Phasmophobia』のゲームシステム

最大4人のマルチプレイに対応している幽霊調査ゲーム。
プレイヤーは調査員として屋敷やキャンプ場などに乗り込み、温度計やUVライト、ビデオカメラなどのアイテムを使って24種類からゴーストを特定できればクリアだ。
プレイヤーはまずトラックにスポーンし、1度に最大3つのアイテムを持つことができる。トラックを発進させればゲームスタートとなる。ゴーストにはそれぞれ3つの証拠が設定されており、プレイヤーが手帳に印をしていくことでどのゴーストかが絞られていく。アイテムを使って3つの証拠を集め、ゴーストを特定したら手帳にその名前を丸印して退場する流れだ。
ゴーストはブレーカーを落としたり、物を動かしてきたり、怒っている状態（ハントモード）の時にプレイヤーを襲ってきたりする。ハントモードの時にゴーストに襲われる（ハントされる）と、プレイヤーは死亡しゲームオーバーとなる。さらに、その時持ってきていたアイテムをロスしてしまう。
ハントはプレイヤーの正気度が一定値まで下がった時に開始される可能性がある。また、正気度が低ければ低いほどハントの発生率も上がる。ハントを回避するには、ゴーストのハント時間終了、または射程範囲外まで逃げ続けるか、押し入れに隠れるか、浄化香などのアイテムを使うか、味方を犠牲にするかの4択になる。さらに、十字架をハント前に置いておくことでもハントを阻止することができる。
エリア外では確実にハントされないため、トラックに表示されている正気度を確認し、正気度が低い場合はエリア内に入らないのが一般的だ。
呪いのアイテムを使うことで強制的にハントを開始させることもでき、これを呪いのハントと呼ぶ。呪いのハントは効果時間が20秒延長され、猶予時間は1秒に短縮される。また、1度呪いのハントを起こすとゲーム終了となるまで通常のハントにも呪いのハントの効果時間、猶予時間が適応される。呪いのハントは1度も使用していないティア3の十字架でしか阻止することはできない。
1度の試合で持ち込めるアイテムは計22種類で、それぞれ持ち込める上限も違う。マップサイズも小、中、大と選択でき、プレイ人数や難易度によって自由に変えられる。難易度はアマチュア、セミプロ、プロの3段階あり、ハントまでの猶予時間やブレーカーのオンオフ開始等が変わってくる。プロモードでは、通常トラックに表示されている「ゴーストの傾向」が表示されず、難易度が格段に上がる。
遺体の一部や証拠等を写真におさめたり、生存した状態でゴーストの正体を特定成功したりすることで、プレイヤーは報酬や経験値がもらえる。得た報酬はゲームで使用するアイテムを購入することができる。また、経験値を得てレベルアップすることで購入できるアイテムが増えていくシステムだ。レベルにはティア1、2、3の3段階がある。

『Phasmophobia』の登場人物・キャラクター

海外のゴースト

スピリット（Spirit）

他のゴーストに比べて大きな特徴や特殊能力がなく、『Phasmophobia』の中ではデフォルトのゴースト。
浄化香を浴びせた際、他のゴーストよりもハントに入れなくなる時間が1分半～3分と非常に長いのが唯一の特徴だ。この特徴の少なさから、正体特定の難易度が高い。
正気度が50％以下になるとハントする可能性があるが、他のゴーストに比べると大人しい。
設定されている3つの証拠は「EMFレベル5」、「スピリットボックス」、「ゴーストライティング」だ。

レイス（Wraith）

常に浮遊しており、壁などをすり抜けることができるのが特徴のゴースト。
浮遊してるといってもプロジェクターなどに映る際に浮いているように見えるわけではなく、塩を撒いた際足跡がつかないという設定だ。
プレイヤーの元へワープすることもでき、その際床付近でEMFはレベル2を指す。また、ハントモード直後にレイスがワープし、襲われて死亡するケースもあるためハント回避が難しい部類である。
塩が弱点であり、撒かれた場所には基本近づかない。
設定されている3つの証拠は「EMFレベル5」、「スピリットボックス」、「D.O.T.S.プロジェクター」だ。

ファントム（Phantom）

生き物に取りつく習性があり、プレイヤーの元へ移動するのが特徴のゴースト。ファントムを直視することで1秒ごとに0.5％正気度が下がるという独自の特徴も併せ持つ。
プレイヤーの元に移動し終えるとその場にEMFレベル2を残す。さらに、移動中は呪いのアイテムを使わない限りハントを起こさないため、正気度が減っている状態でハントモードにならない場合、幽霊の正体はファントムであることが疑われる。
ファントムは写真を撮ると姿が消滅するため、ゴーストの姿をおさめたと判定された写真には背景しか映らない。
設定されている3つの証拠は「スピリットボックス」、「紫外線」、「D.O.T.S.プロジェクター」だ。

ポルターガイスト（Poltergeist）

物体に干渉する性質があり、複数の物を同時に動かすのが特徴のゴースト。
プレイヤーの目撃に関わらず、物体を動かすとその近くにいたプレイヤーの正気度を物体の数×2％下げることができる。
2か所で行動を起こすことができるツインズとの判別としては、3つ以上同時の物体移動と、「スピリットボックス」以外の証拠のみ。
物が多い部屋では極端に正気度が減ることがあるが、逆に物が少ない部屋だとポルターガイストはほぼ行動を起こせない。
設定されている3つの証拠は「スピリットボックス」、「紫外線」、「ゴーストライティング」だ。

バンシー（Banshee）

特定のターゲットを執拗につけ狙う特性を持ち、マルチプレイでは特定のプレイヤーのみ狙うのが特徴のゴースト。
他のゴーストはハント中にターゲットを変えられるが、バンシーはターゲットとなるプレイヤーが死亡するか、ゲームから退室するまで狙い続ける。
ターゲットのプレイヤーが同じ階層にいた際には、そのプレイヤーの元を徘徊する。ハントが始まるのもそのプレイヤー個人の正気度が50％以下の時だ。
姿を見せて歌うという発見しやすい超常現象を行い、ターゲットのプレイヤーがそれを目撃すると他プレイヤーよりも5％正気度が下がる。また、指向性マイクを使えば金切り声のような独特の叫び声が聞こえてくることがあるため、正体の特定が比較的簡単だ。
設定されている3つの証拠は「紫外線」、「ゴーストオーブ」、「D.O.T.S.プロジェクター」だ。

ジン（Jinn)

ブレーカー周りに縄張りを持ち、プレイヤーと距離が遠いほど移動速度が早くなるのが特徴のゴースト。
ブレーカーがついている状態のとき、ジンと同じ部屋もしくはジンの半径3メートル以内にいるプレイヤー全員の正気度を25％下げる特殊能力を持っている。
扉を開けたり、物を動かしたりする物理的な干渉をしない上、正気度が極端に減りやすいため正体特定の難易度は高い。
暗い場所が弱点で、ブレーカーが落ちた状態だと高速移動も特殊能力も防ぐことができる。そのためジンは滅多に自らブレーカーを落とすことはないが、部屋の電気は消すことがあるため注意が必要。
設定されている3つの証拠は「EMFレベル5」、「紫外線」、「氷点下の温度」だ。

メアー（Mare）

暗い場所を好み、電気がついていない場所にプレイヤーがいるとハントモードになる確率が高いのが特徴のゴースト。
電気を頻繁に消すことがあるが、特にブレーカーに干渉するという特徴はない。また、電気を消しても自らつけることはないのが正体特定の判断基準だ。
明るい場所では攻撃性が低くなるため、メアーの半径4m圏内で電気をつけると確率で即座に消す特殊能力がある。なお、この特殊能力はスイッチごとに10秒のクールタイムがあり、テレビやパソコンをつけても発生する。
設定されている3つの証拠は「スピリットボックス」、「ゴーストオーブ」、「ゴーストライティング」だ。

レヴナント（Revenant）

無差別にプレイヤーを襲い、ハント時には移動速度が急激に速くなるのが特徴のゴースト。
探索中の移動速度は鈍いが、ハントが始まると移動速度が上がり、逃げることはほぼ不可能となる。見つかる前にクローゼットやロッカーに隠れることでハントを回避できる確率は上がるが、広いマップだとその難易度は高くなる。また、レヴナントは視認だけでなく、声や機械音でもプレイヤーを感知することができるためクローゼットの中にいても襲われる可能性はある。
特殊能力がなく、ハントの回避難易度は高いが、ハント時の移動速度や独特の足音から正体特定は比較的簡単だ。
設定されている3つの証拠は「ゴーストオーブ」、「ゴーストライティング」、「氷点下の温度」だ。