初音ミク -Project DIVA-シリーズ(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『初音ミク -Project DIVA-シリーズ』は、セガ及びセガ・インタラクティブより展開されているバーチャルシンガー「初音ミク」を起用した音楽ゲームのシリーズ。「DIVA」とは「歌姫」を表す言葉で、電子の歌姫「初音ミク」が”歌うようにプレイする”をコンセプトにして作られており、爽快感溢れるリズムゲームを楽しむことができる。曲に合わせて指定されたボタンをタイミングよく押して、クリアやハイスコアを目指していく。

『初音ミク Project DIVA MEGA 39's+』

2022年5月27日にSteam用として発売された。『初音ミク Project DIVA MEGA39's』の追加コンテンツが全て含まれている。そのため収録されている曲は178曲にもなり、さらに追加されたDLCを含めると250曲という過去最大の収録曲数になった。過去シリーズの楽曲がほぼ全て収録されている。
モジュールは全400種類以上。「髪型カスタマイズ」で、別のモジュールの髪型に変更することもできる。

『初音ミク -Project DIVA-シリーズ』のあらすじ・ストーリー

シリーズを通して基本的にストーリーは存在せず、リズムゲームを楽しむ作品となっている。『初音ミク -Project DIVA- X』のみ「ライブクエスト」というストーリーやキャラクターとのコミュニケーションを楽しみながら挑戦するゲームモードが存在する。ライブクエストを進めるにつれて楽曲やステージ、モジュールなどが解放されていくようになっている。

エレメントの輝き

初音ミクたちは歌の力である5つのエレメントの輝きを失ってしまう。エレメントの輝きを取り戻すためには歌うことが必要になるが、ボーカロイドの彼女たちだけでは歌うことができない。そこで各エレメントが司るエリアでプレイヤーが歌わせることになった。

各エリアでボーカロイドたちはどのように歌っていいのか表現の仕方に悩むことになる。プレイヤーに質問したり、実際に歌ってみる中で各エリアに合った表現を見つけることができた。最後は各エリア毎のテーマでメドレー曲を歌いあげた。そしてエレメントに光がたまっていくのだった。

スペシャルライブ

全てのエレメントに光が溜まると初音ミクはスペシャルライブをしようと提案する。これまで歌ってきた曲の中から3曲プレイヤーが選び、ボーカロイドたちが歌った。それは今までにないほどの盛り上がりを見せた。
するとエレメントが急に光り輝き、エレメントの結晶であるクリスタルが生まれたのだった。このクリスタルを集めることで表現力を高められるのではないか。そう考えたボーカロイドたちは目を輝かせ、またエリアを回ることにした。クリスタルを手に入れるためにはもっと歌をうたう必要があるからだ。

『初音ミク -Project DIVA-シリーズ』のゲームシステム

リズムゲーム

初音ミクを最後まで歌わせることを目的に、画面上に表示されるターゲットアイコンにメロディアイコンが重なる瞬間にアイコンと同じボタンを押していく。基本的に「◯(A)」「×(B)」「△(X)」「□(Y)」ボタンと方向キーを使う。タイミング良く押すことができると歌い続けるが、失敗すると初音ミクも上手く歌うことができなくなり、ライフゲージも減ってしまう。ミスが何回も続きライフゲージがなくなるとゲームオーバーになり、楽曲の途中でも終了になる。ライフゲージはタイミング評価によって回復する。

ライフゲージの他にクリアゲージも存在し、得点によってクリアゲージが増減し、クリアゾーンに達しているとクリアになる。ライフゲージが残っている状態で、クリアゲージがクリアゾーンに達していないとゲームオーバーになる。タイミングを合わせてコンボを繋げていくことで得点ボーナスを得ることができたり「CHANCE TIME」と呼ばれる特別な時間に、ミスをしないでコンボを繋げると大きく得点ボーナスを得ることができクリアにつながる。またボタンを押したタイミングによっても「COOL」「FINE」「SAFE」「SAD」「WORST」といった評価があり、獲得できる得点が変化する。一定評価以上でクリアすることで、アイテムやモジュールなどを獲得、新しい楽曲の入手、鑑賞できるPVの獲得ができる。クリア評価には「PERFECT」「EXCELLENT」「GREAT」「STANDARD」「CHEAP」がある。

楽曲によって難易度が異なるが、同じ楽曲でも「EASY」「NORMAL」「HARD」「EXTREME」「EXTRA EXTREME」まで難易度が用意されている。最初は簡単な難易度しか遊ぶことができないが、クリアしていくうちに難しい難易度に挑戦することができるようになっていく。

チャンスタイムとテクニカルゾーン

楽曲の途中に出てきて、それを成功させることでボーナスが入る。『初音ミク-Project DIVA』ではチャンスタイムを成功させるとリズムゲームがクリアできるくらい、重要な場面となっている。それ以降は少しずつゲームバランスが調整されていき、リズムゲームクリアに必須条件とならなくなったが、クリア評価には関わっている。

キャラクターの着せ替えと部屋のカスタマイズ

初音ミクなどのキャラクターは、衣装(モジュール)の着せ替え、髪型の変更、リズムゲームのPVに登場するキャラクターを変更することができる。キャラクター毎に衣装が用意されており、リズムゲームをクリアしたり購入することで衣装や家具が手に入る。各楽曲をモチーフにしている衣装などがあり、コレクションとして楽しむことも可能。キャラクターが住んでいる部屋に入手した家具を置くことができる。
作品によって用意されている衣装や家具に変更がある。

エディットモード

用意されている背景や振り付けを楽曲と組み合わせてユーザーが自由に編集し、オリジナルPVを作ることができる機能。また、作成したPVにリズムパターンを登録し、オリジナルのリズムゲームを作成することもできる。ゲームを一通り遊んだ人も長く楽しむことができるようにという狙いがある。

ルールの追加・新システム

『初音ミク -Project DIVA- 2nd』の追加要素

本作から「長押し」と「同時押し」の要素が加わり、難度とプレイの幅が広がっている。左手は添えるだけだった前作の反省点を活かして、本作から十字ボタンを○×△□ボタンに対応させている。

リズムゲームの難易度に「EXTREME」が追加され、より難易度の高いゲームに挑戦できるようになった。楽曲毎の難易度も7段階から9段階に細分化された。
これまでチャンスタイムの加点が大きくクリアの鍵となっていたが、バランスの調整が行われた。それと同時にリズムゲームクリアの評価として「EXCELLENT」の追加もされた。コンボの重要性とタイミングの正確さが評価を上げる重要なポイントになった。

リズムゲームを開始する前にヘルプアイテムを選ぶことで使用することができるようになった。ショップで購入することができ、各9個まで持つことができる。1曲につき1つしか使うことができないが、判定の「SAD」「WORST」が「SAFE」になったり、「SAFE」「SAD」が「FINE」になったり、ライフゲージが0になった時半分だけ回復したりなど、リズムゲームがクリアしやすくなる。

前作では初音ミクの部屋「ミクルーム」だったが、本作では「DIVAルーム」と名称が変わり、初音ミクだけでなく他のキャラクターの部屋もレイアウトできるようになった。状況によってはキャラクターが同じ部屋で2人一緒にいる姿を見ることができるイベントも発生する。

前作ではモジュールを入手するためには、各モジュール毎に用意されている条件をクリアする必要があり、基本的には各曲をクリアすることが最低条件だった。本作からモジュールはリズムゲームクリア時にもらえる「ディーバポイント(DP)」を使って、DPショップで購入することができるようになった。DPはリズムゲームの難易度が上がれば上がるほどたくさん手に入れることができるため、好きな曲をEXTREMEでプレイするとすぐに貯めることができる。リズムゲームが苦手な人でもEASYでプレイしていればDPを貯めることができるため「がんばれば手に入るよ」という開発陣の思いも込められている。
前作では53種類のモジュールしか存在しなかったが、本作ではさらに追加され106種類まで増えた。DLCによって購入し、追加することができるようになり、咲音メイコ、亞北ネル、弱音ハクといった派生キャラのモジュールも増えた。
また、前作のセーブデータがあれば、モジュールを引き継ぐことが可能になった。

『初音ミク -Project DIVA- extend』の追加要素

これまであったヘルプアイテムの他に、「チャレンジアイテム」を購入して使うことができるようになった。チャレンジアイテムは難易度を上げる代わりに獲得できるDPを増やすことができるアイテムだ。「COOL」「FINE」以外の判定が全て「WORST」になるが獲得DPも2倍になるアイテム、ライフゲージが回復しない上減少量が増加するが獲得DPが4倍になるアイテムの2つが増えた。よりDPを貯めやすくなるため、モジュール等の収集がしやすくなった。

『初音ミク -Project DIVA- f』の追加要素

本体のタッチパネルを用いて「スクラッチ(フリップ)」ができるようになった。「☆」マークが出てきたら画面をタッチすることでコンボが続いていく。タッチパネルだけでなく背面マルチタッチパッドにも対応していて、プレイヤーの好みで変えることができる。
新たに「テクニカルゾーン」が追加され、コンボを完全に繋げることによってボーナス点を得ることができるようになった。また「チャンスタイム」も従来通り存在し、一定条件を満たすことによって映像の演出が変化するようになった。チャンスタイムの最後に出てくる大きな☆をスクラッチさせ成功すると、チャンスタイムの分岐成功となる。

本体のカメラ機能を使って、好きなキャラクターと一緒に写真を撮れるようになった。キャラクターの大きさを変え、ポーズを切り替えることができ、まるでキャラクターがその場にいるような楽しみ方ができる。また、AR機能を使ってライブを見ることも可能。ARカードを使い、画面上に表示されたARマーカー部分でキャラクターたちがライブを再現する。カメラを動かすことで様々な角度からライブを楽しむことができるようになっている。「ミクの日大感謝祭」で演奏された「1/6 -out of gravity-」が収録されている。

hiroko02227
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@hiroko02227

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