それでも町は廻っているの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『それでも町は廻っている』は、石黒正数による日本の漫画。『ヤングキングアワーズ』にて、2005年5月号から2016年12月号まで連載された。本作は嵐山歩鳥が喫茶店でのアルバイトを通して、ほのぼのとした日常を描くアットホームな漫画かと思いきや、ミステリー要素やSF要素が混在している。クラスメイトや店の常連との力が抜けるような日常や、少し不思議な体験が魅力の本作の名シーンを紹介していく。

針原春江(はりばらはるえ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

必殺技「死神のカマ」の由来が判明

自身の卓球のスキルを「死神のカマ」を呼ぶ針原(右)と、対戦相手をする紺先輩(左)。

11話で卓球対決をする際に、針原が紺先輩に対し「このラバーを貼り替えたばかりのラケットが先輩の首を切り落とす死神のカマにならなきゃいいが…」とほくそ笑んでいた。この自称かと思われた「死神のカマ」の由来が32話で判明する。中学時代、針原と同じ卓球部に所属していた福沢が中学時代の部活の風景を思い浮かべる。針原が放つスマッシュを深追いした福沢は転倒、そのまま気絶したことから福沢が「死神のカマ」と名付けたのだった。針原はこの命名にまんざらでもなく自身で多用している模様。

「さぁ お喰らい」

体育の授業で本気を出す針原さん。

中学時代、同じ卓球部に所属していた針原さんとタッツン。高校でも同じく卓球部に所属する約束をしていたのだが、タッツンはシーサイドでアルバイトをすることになり、約束は覆されてしまった。そのことを根に持っていた針原さんは、体育の授業でタッツンに卓球で勝負を挑む。両者白熱の試合となり、体育の授業とは思えない気迫を見せる針原さんなのであった。

森秋夏彦(もりあきなつひこ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「ハァハァ くそ!見失った 確かこっちに来たと思ったが……!」

仁王像になりすます歩鳥(左)とタッツン(中央)と、2人を見失う森秋(右)

森秋は歩鳥とタッツンが、校則違反であるアルバイトを無断でしていることを知る。森秋は2人から事情を聞こうとするが、学校に無断でアルバイトをしている歩鳥とタッツンは森秋から逃亡する。2人は寺で仁王像の真似をしてやり過ごす。歩鳥曰く「寺に仁王像があっても不思議じゃないから誰も気に止めない心理を突いたトリックよ」とのこと。とんでもない理論だが見事に森秋を撒くことが出来た。

「僕にこんなユーモアのセンスがあったなんて…!」

普段歩鳥の奇行に振り回させる森秋は仕返しを考える。

遅刻常習犯の歩鳥を、放課後説教のために呼び出しをする森秋。日頃から歩鳥の奇行に悩まされている森秋は普通の説教では飽き足らないと考える。そこで職員室にある壊れた椅子を使うことを思いつく。職員室にある椅子の座面が故障しており、座ると勝手に座面が下がってしまうのだ。森秋は「日頃さんざん悩ませてくれる嵐山にささやかな復讐を」と、その椅子に歩鳥を座らせようと言うのだ。あまりにもささやかな嫌がらせだが森秋本人は「僕にこんなユーモアのセンスがあったなんて…!」と極悪人のような顔をする。

「……ぱれ?」

窓から眼鏡を落としてしまった森秋。

窓際で眼鏡の手入れをしていた森秋。そこに突然猛ダッシュでやってきた歩鳥は、森秋のスーツの襟首を思い切り引っ張り「先生ェ~っ」と叫ぶ。何事か状況が掴めない森秋は困惑する。それもそのはず、歩鳥は映画研究会の勧誘の手伝いでショートムービーを撮影しているのだが、そこに予告もなく森秋を巻き込んだのだ。咄嗟のことで、森秋は手に持っていたはずの眼鏡が無くなっていることに気付き「……ぱれ?」と発言する。「ぱれ?」とは作者の造語で「あれ?」の最上級を意味する。本作に限らす、作者の作品では度々「ぱれ?」が登場する。

嵐山猛(あらしやまたける)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「女ってやつが……わからない」

1日エビちゃんに振り回されたタケルの一言。

正義感の強いクラスメイト・伊勢崎恵梨ことエビちゃん。何故か突然タケルの家に遊びに来ると言う。タケルはエビちゃんの下の名前すら知らないほど浅い関係だ。なぜ急にそのような展開になったのか理解ができない。いつも学校では男子の悪行を注意する役目を担うエビちゃんは、男子からは疎まれる存在だ。しかし今日一緒に遊んでいるエビちゃんはいつもより無邪気だ。エビちゃんは密かにタケルに片思いをしている。そんな事情も知らないタケルは、エビちゃんに態度の変化の理由が分からない。一緒に遊んだことで少しは打ち解けられたと思ったタケルは、翌日学校で「エビちゃん」と話しかける。しかしエビちゃんはいつも通り冷たい態度で「エビちゃんとか呼んでんじゃないわよ」と殴られる始末だ。タケルは「女ってやつが……わからない」と首を傾げるのだった。

「絶対やだ……」

エビちゃんに歩鳥がアルバイトをしている喫茶店に行こうと提案されるタケル。

自宅に遊びに来ていたエビちゃんから「シーサイドに行きたい」と言われるタケル。しかし姉がアルバイトしている上に、常連客も丸子商店街の知り合いばかりのお店。女の子と一緒に訪れたら大人たちから冷やかされることは一目瞭然である。そのためタケルは強い意志でエビちゃんの提案を拒否する。

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@bugen21218

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