里見☆八犬伝(REBOOT)のネタバレ解説・考察まとめ

『里見☆八犬伝』とは『月刊少年ガンガン』にて連載された、よしむらなつきによる和風ファンタジー漫画作品。エニックスお家騒動により打ち切りという形で連載が終了したが、後に電子雑誌『近代漫画』にて『里見☆八犬伝REBOOT』がセルフリメイクとして連載された。室町時代の南総を舞台に、男として育てられた少女・犬塚信乃が父親から託された破邪の剣・村雨を持って妖怪退治の旅に出る。体に文字の痣を持つという犬士を仲間にし、妖鬼王・玉梓を倒して国を救おうとする物語である。

ドラマCD版CV:山口勝平
右頬に「信」の文字を持つ犬士。目立つところに文字の痣がある為、普段はテープで隠している。
古賀の町で悪事を働いた者を捕まえる捕り方をしていた青年で、かなりのナルシスト。「夕日を背にして登場した方がかっこいい」という持論を持っている為、仕事は夕方しかしない。
伏姫の啓示を受けて犬士としての使命に目覚めて信乃達の仲間になるが、敵である船虫に惚れてしまったことで半ストーカーと化してしまう。その後は船虫に会う為に単独行動をとるようになるが、信乃達のピンチには駆け付け協力する。
REBOOTでは成氏に仕える役人として登場し、船虫の妖術で操られた成氏に反発したことで投獄されていた。信乃が成氏を正気を戻したことで解放され、その後は犬士として仲間に加わり同行する。小文吾とは幼少期からの幼馴染みという関係で、過去に船虫と出会い目の前で小文吾を殺されている。

犬田 小文吾(いぬた こぶんご)

ドラマCD版CV:置鮎龍太郎
臀部に「悌」の文字を持つ犬士。行徳で妹の沼藺と宿屋を経営している青年で、怪力の持ち主。
同じ犬士の親兵衛とは親族で伯父にあたる。
礼儀正しく温和な性格をしている為、個性的なメンバーだらけで苦労が絶えない信乃にとって犬士の良心として信頼されている。毛野に惚れており、毛野が男性であることが判明した後でも変わらず好意を寄せている。大柄でたくましい体付きをしているが、料理や裁縫が得意で非常に家庭的である。
REBOOTでは幼少期に船虫に1度殺されており、鬼化する特異体質となる。精神的苦痛や肉体的に大きなダメージを負うと鬼化して敵味方問わず大暴れしてしまう。
現八とは幼馴染みであり、心置きなく話ができる親友という間柄である。また、甥の親兵衛から非常に懐かれており、父親代わりとして可愛がっている。

犬江 親兵衛(いぬえ しんべえ)

ドラマCD版CV:大谷育江
腹部に「仁」に文字を持つ犬士。沼藺の息子で小文吾の甥。
小文吾と共に犬士として目覚めるが、生後数か月の赤ん坊であった為、伏姫が預り育てることになる。作中では出番がほとんどないが、信乃が見た夢の世界では弓使いの少年として成長した姿で登場する。
REBOOTでは伯父である小文吾が大好きな4歳の男児として登場している。鬼化して暴走した小文吾の攻撃を受け1度は死亡したものの、伏姫の加護により蘇生した。その際に犬士としても目覚め、有事の時には10歳前後の少年の姿へと成長してあらゆる武器を使いこなす武芸の達人となる。
天才肌である為か、成長すると自信家で生意気な性格になる。

犬坂 毛野(いぬざか けの)

ドラマCD版CV:高山みなみ
右腕に「智」の文字を持つ犬士。芸人一座で絶世の女形として活躍する役者。
綺麗な長髪と妖艶な佇まいで老若男女問わず魅了する美女とされているが、性別は男である。邪気を払う力が強く、舞や扇子を武器に妖怪と戦う。信乃が女性であることを見破っている唯一の人物で、信乃に好意を寄せている。
小文吾に惚れられているのを自覚しており、普段はからかって遊んでいる。
REBOOTでは犬坂家の四男として生まれるが、兄3人が世継ぎ争いに巻き込まれて殺害されていた為、成人するまで女として育てられた。馬加が犬坂家に潜入したことで親族全員を殺されて天涯孤独の身となり、その後旅芸人一座の役者「旦毛野(あさけの)」と名乗って馬加の行方を追っていた。
小文吾の協力で馬加への復讐を遂げた後、犬士の1人として仲間に加わる。

犬村 大角(いぬむら だいかく)

ドラマCD版CV:石田彰
左肩に「礼」の文字を持つ犬士。妖怪が棲むという庚申山で修業に励む巫術師。
冷静な性格の年長者で1番の常識人だが、真面目すぎて融通が利かないことも多い。お札を使った強力な術を操るが、病弱である為に術を使い過ぎると吐血したり倒れたりする。
犬士唯一の既婚者で、雛衣という妻がいる。
猫妖怪の一角に妖術をかけられて一角を母親だと思い込んでいたが、信乃達と出会ったことで正気を取り戻し仲間となった。稲村城での籠城戦では、大量にクローンを作られて術を1発撃つ度に交代するという使い捨てとして使用された。
REBOOTでも庚申山に住む巫術師として登場するが、一角の代わりに船虫によって妖術をかけられて犬士は敵だと思い込まされている。船虫を父親だと思い込み、妻である雛衣にも辛く当たっていた。
幼少期に目の前で雛衣を船虫に殺されるが、その時に犬士の力が目覚め半魂の術で自分の魂を半分分け与えて雛衣を生き返らせる。雛衣が犬士の力を大角に返したことで船虫の妖術が解け、犬士の1人として仲間に加わる。

妖怪軍

妖鬼王・玉梓(ようきおう・たまずさ)

ドラマCD版CV:勝生真沙子
妖怪軍の頂点に君臨する女王で八犬士が倒すべき相手。
南総の国を征服しようと企んでおり、変装や巨大化など強力な魔力を持っている。使い魔の体に爪でメッセージを書き船虫に伝言を伝える。
REBOOTでも妖怪軍を取りまとめる神として崇められ、人間の敵として登場する。しかし、REBOOTでは玉梓と伏姫の神格が入れ替わっている為、外見や能力は玉梓だが中身は伏姫であった。
良心を本物の玉梓に抜き取られてからは非道となっていたが、長い年月をかけて良心を取り戻し最後の戦いでは犬士の味方として伏姫と戦う。

節足鬼・船虫(せっそくき・ふなむし)

ドラマCD版CV:松下美由紀
玉梓の忠実な部下で犬士達の旅を幾度となく妨害する妖怪軍のリーダー。
腕から触手を伸ばして攻撃できる他、妖術や変装も得意である。クールで生真面目な性格をしており、部下の網乾や亀篠の無能ぶりに手を焼いている。
現八に惚れられてからはストーカー被害にあっており、迷惑がっている。
REBOOTでも玉梓の腹心の部下として忠誠を誓っていて、妖怪軍のリーダーとして犬士と衝突していた。元は伏姫に仕える巫女であったが、伏姫と玉梓の神格が入れ替わったことで人間を捨てて妖怪になった過去を持つ。

陰邪鬼・網乾(いんじゃき・あぼし)

船虫の部下である妖怪の男性。
長髪の美形で頭脳戦が得意と自称しているが、ドジで自ら仕掛けた罠にはまってしまうことが多い。浜路に一目惚れしており、浜路の許嫁である信乃を一方的に憎んでいる。
実家は妖化の実を栽培する農家。
REBOOTでは元人間で、幼少期は犬士の1人・道節の父に拾われ育てられていた。扇谷に化けた玉梓によって洗脳され、後に妖怪となる。
浜路の優しさに触れたことで浜路に特別な想いを抱くようになるが、自らの手で浜路を殺害する。その後、浜路の亡骸に死んだ烏天狗の魂を吹き込んで作られた妖怪・睦月と行動を共にするようになる。

淫魔鬼・亀篠(いんまき・かめざさ)

船虫の部下である妖怪の女性。
露出度の高い格好をしており色仕掛けで犬士を襲うが、信乃達からは年増だと呼ばれ相手にされていない。妖術が得意で、人間を洗脳して戦う。
常人よりも生命力の強い荘助に惚れ込んでいる。
REBOOTではさらに露出した衣装で網タイツを着用している。人間を洗脳して荘助の処刑を行おうとするが、伏姫の力によって一瞬で塵にされて死亡する。

羅刹鬼・馬加(らせつき・まくわり)

ドラマCD版CV:山野井仁
石浜城を占拠した妖怪の男性。
褐色の肌をしていて関西弁を喋る。毛野の舞に惚れ込んで毛野と結婚する夢を抱いていた。毛野の性別が男だと判った後でもその意志を曲げていない。
REBOOTでは玉梓によって作られた妖怪で、後に妖怪軍の脅威となるであろう犬坂家を潰す為に潜入していた。瀕死状態であった毛野の叔父・清助を洗脳し、毛野の護衛役となって数年間生活を共にする。
創造主である玉梓の呪いで死ぬことができない体であったが、邪気を払う能力に長けた毛野に討たれたことで呪いから解放されて死亡した。

一角(いっかく)

庚申山に住む猫妖怪。
メスだが船虫に惚れており、船虫を自分の妻だと自称している。人間の記憶を操作して洗脳したり、体を猫化させたりする妖術を使う。
大角を洗脳し、自分を母親だと信じ込ませて犬士として目覚めさせないように操作していたが失敗に終わる。大角が正気を取り戻したことで、次の作戦に移ろうとしていた時に野良猫と勘違いされ保健所の職員に捕まった。
船虫の妖術で犬の姿となった番作とは保健所で知り合い、「いっちゃん」「番さん」と呼び合う仲となる。一時は種族を越えた友情を持つが、敵同士であることが判明すると一瞬で解消し敗北する。
REBOOTでは大角の父親として名前だけ登場する。

音音(おとね)

小さな人形を抱えた妖艶な女性の姿をした妖怪。
体が人形である為、どんな攻撃にも耐えられる不死身。しかし、女性の姿をした人形が抱えていた方が音音本体であり、荘助による精神攻撃によって倒される。
REBOOTでは犬山家に仕える女官の1人として名前だけ登場する。

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