Dr. Eggs(ドクターエッグス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Dr. Eggs』とは2021年9月から『グランドジャンプ』に掲載されている三田紀房による作品で、山形県の国立大学医学部を舞台とし、医学の勉強と大学生活を描いた群像劇である。高校の先生に勧められるがままに出羽医大へ入学した主人公の円千森が教授達の指導や助言で徐々に医学に興味を持ち、厳しい医学部生活を乗り越えていき、仲間たちとの連帯感や支え合いを感じながら成長していく物語である。円千森を中心とした学生たちの学業の奮闘やサークル活動、恋愛、アルバイトなどのスクールライフが生き生きと描かれている。

円千森「医学が面白くなってきた」

第6話で登場したセリフである。当初、医者の道に進むことに戸惑っていた円であるが、大学1年の秋に大河内教授の指導の下基礎医学の一つである骨学の実習をした。そのときに、円は人骨を触り構造を調べスケッチをすることで人骨の形状と機能に興味を持った。そして、人体についてもっと知りたくなり、「医学が面白くなってきた」と実感した。

円千森「脳は宇宙だ!」

第16話で登場したセリフである。人体に興味を持ち始めた円は大学2年生の6月の脳解剖実習で脳を両手に持った際に、脳の奥深さに気付き「脳は宇宙だ」と感じた。「脳はパソコンのメモリー」(岩田)、「臓器の一つ」(浜尾)、「脳の解剖は面白くない」(大河内教授)などと他の者には宇宙を感じるようなセリフはなかった。しかし、山口教授は「脳は宇宙のような存在だ」と言い、円と同じ意見であった。

藤野徹也「力…貸してくれないかな」

第39話で登場したセリフである。藤野は親子三代医者の家系である実家からのプレッシャーが強く、医学部での学業に集中して取り組む気が起きず留年をしてしまった。2回目の大学2年生のときでも藤野はダラダラと過ごすだけであった。しかし、円と同じ班になった藤野は円のやる気や心のこもったフォローで遂にやる気を取り戻した。そして、円に協力をしてくれるよう「力…貸してくれないかな」とお願いをした。円と藤野の後ろで、そのセリフを聞いた本郷が驚いている。円の頑張りによって、円と藤野、本郷との関係性が急激に改善された瞬間である。藤野の気持ちが変わったことで続いて本郷も改心し、円と藤野、本郷との友情が芽生えていった。

『Dr. Eggs』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作中で読み方が変わった黒河内教授

黒河内達彦教授の初出は第5話であり、骨学教授「くろかわうち たつひこ」とされていたが、第7話からは解剖学骨学教授「くろこうち たつひこ」と振り仮名が変わっている。

作中に登場した山形の文化や郷土料理

馬見ヶ崎川(まみがさきがわ)

馬見ヶ崎川は山形県山形市を流れる一級河川である。10月に山形の風物詩である芋煮会が行われることで有名である。『Dr. Eggs』では、第33話で「うまみがさきがわ」として登場し、民謡同好会の芋煮会の様子が伺える。

芋煮

山形の郷土料理の一つである。家族や友人と秋に河原で芋煮を食べるのが山形の恒例行事となっている。民謡同好会の芋煮のレシピは、
1.水を張った大鍋に切った里芋を入れる。
2.砂糖・醤油・酒で味をつける。
3.芋が煮えたらこんにゃく・長ネギ・牛こま切れを入れる。
4.煮立ったら再度砂糖・醤油・酒で味を整える。
5.にんにくと生姜を入れる。
6.全ての具材が煮えたら完成となる。5のにんにくと生姜を入れるところが、民謡同好会のオリジナルレシピである。

霞城公園(かじょうこうえん)

山形城跡を整備した公園。約1500本の桜が咲き誇る山形市随一の桜の名所である。民謡同好会でも毎年4月にお花見を行っている。

花笠まつり

花笠を手にし、花笠音頭に合わせて街をパレードするお祭り。山形市では例年8月5日から7日まで行われる。民謡同好会のメインとなる活動が、この花笠まつりのパレードに参加することである。

納豆餅

お餅に納豆をトッピングした山形の郷土料理。円は花見の際に先輩に勧められて食べている。

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