ICO(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『ICO(イコ)』は2001年12月にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたアクションアドベンチャーゲーム。PlayStation 2用ゲームで、廉価版やPlayStation 3用のHDリマスター版も発売されている。
頭から角の生えた少年イコを操作し、囚われの少女ヨルダとともに様々な仕掛けを解きながら霧の古城から脱出する。
謎解き要素やパズル部分が独特で一筋縄ではいかない部分が謎解き好きに評価が高い。また美しい風景や独特な音楽などが独自の世界観を醸し出している。
『ICO』の概要
『ICO(イコ)』は2001年12月6日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたゲーム。上田文人ディレクター・デザイナー、海道賢仁プロデューサーらによって作られたアクションアドベンチャーゲームで、「PlayStation 2 the Best」として廉価版が発売され2011年9月22日にはPlayStation 3用としてHDリマスター版が発売された。
生贄としてささげられた少年イコが、同じように囚われているが意思の疎通が取れない少女ヨルダに出会いヨルダの手を取る。二人は閉じ込められた謎の古城から逃げ延びるために、お互いに協力しながら古城の中に仕掛けられている様々なパズル的ギミックを超えて脱出を目指す。
音楽を大島ミチルが担当しており、流麗で荘厳なケルト的な雰囲気のあるどこか寂しげな音楽がゲームの世界観ともマッチしており音楽面でも高い評価を得ている。
その特異なゲーム性と独特な世界観からファンも多く、パシフィック・リムやシェイプ・オブ・ウォーターの映画監督でもあるギレルモ・デル・トロは発売20周年記念に『週刊ファミ通』に特集が組まれた際にコメントを寄せている。小説家の宮部みゆきもこの作品のファンであり、好きすぎるあまり公式のゲームノベライズを担当している。宮部みゆきがゲームのノベライズを担当したのは非常に珍しく、宮部みゆきが非常にこのゲームに対して思い入れが深かったことがわかる。
国内よりも先に海外で発売されたこともあり、海外人気が非常に高い。アメリカのゲームのアカデミー賞と称されるAIAS(The Academy of Interactive Arts and Sciences)で最多ノミネートを記録していたり、国際ゲーム制作者団体(The International Game Developers Association)のゲーム・デベロッパーズ・チョイス・アワードにおいても6部門にノミネートされるなど、多数のノミネートがある。
タイトルの『ICO』の由来はアイコン(ICON)=肖像、偶像という意味から。
『ICO』のあらすじ・ストーリー
オープニング
村の掟により頭から角が生えている少年は生贄として絶壁の岸壁に囲まれ脱出ができない島に、慄然と建っている無人の霧の古城に幽閉されなければならない。
少年イコは生まれつき頭から角が生えており、掟に従い生贄として古城に連れてこられ、連れてきた神官たちは巨大な石像のようなものにイコを閉じ込めそのまま村へと帰ってしまう。
少女との出会い
城に嵐が近づいてくると城全体が振動し始め、その振動によりイコは目を覚ます。ふとした拍子からイコが閉じ込められた石像が倒れ砕け散り、偶然にも石像から脱出できたイコはそのまま古城の中をさまよい歩き、巨大な螺旋階段が設置されている大部屋にたどり着く。一番上には鳥かごのようにつるされた大きな檻があり中に白く発光している少女が横たわっていた。少女を不憫に思ったイコは螺旋階段の頂上を目指し進んでいく。頂上のスイッチを押し檻を一番下まで落下させその檻から少女を解放すると、突然真っ黒な影のようなものが出現しその少女を運んでいこうとする。イコは落ちていた松明を拾いその黒い影を撃退し、「ここにいるとあぶないよ。一緒にでよう」と少女の手を取り走り出す。
城からの脱出
少女は魔法の力を持っており、少女が魔法で封印された石像や扉などに近づくと動かすことができる。その力を使い部屋を進んで外を目指していく。道中で橋が崩れたり再び影が現れたりするが、イコと少女は互いに手を取り協力し進んでいく。
トロッコでの移動や巨大な空中ゴンドラの利用、爆弾での扉の破壊など様々なギミックが二人を襲う。
女王との邂逅
城の外へ出ると城への出入口である巨大な門が開いていた。イコは少女の手を取り門まで走り出すも、途中で少女が動けなくなってしまい門から出ることはできない。
突然空中から黒い球体が現れたかと思うと、少女とは対照的な真っ黒に光をまとった女性が現れる。その女性こそが女王で、女王はイコに語りかける。「お前が私のかわいいヨルダを連れまわしているのか。ヨルダはこの城を継ぐもので、頭に角の生えたお前とは住む世界が違うのだ。お前は今すぐここを立ち去れ」そういうと女王は姿を消した。
しかしイコは諦めず、再びヨルダの手を取りともに脱出することを目指す。
ヨルダとの別れ
イコとヨルダは、木の枠にふさがれた通路を爆弾で破壊したり、吊り下げられた長い鎖をターザンのように使いブランコの要領で目的地まで飛んだり、レンズと太陽光を使ったギミックを解決し道を開いたりしながら古城に仕掛けられた様々な脱出を拒む困難や仕掛けを乗り越え、女王が放つしもべの影と戦いながらどんどんと古城からの脱出を目指し進んでいく。
ついに古城から脱出し、イコとヨルダの二人は再び城の正門へとたどり着いた。ヨルダは女王の娘の力を使い巨大な正門の封印を解き、正門は開かれた。
しかし正門から延びる外界との架け橋を渡ろうとするとその橋は突然崩れ始めてしまう。二人を引き裂くように崩れていく橋から落ちそうになってしまうイコ。その手をつかみなんとか引き上げようとするヨルダ。しかし正門を開くために力を使いすぎたヨルダは力尽きてしまい手を放してしまう。そしてイコは深い海へ落ちてしまい、ヨルダは女王に連れ去られてしまう。
イコの目覚め
イコが目を覚ますとそこは霧の古城の最下部だった。そこからイコは再びヨルダを助けるために霧の古城の内部へと戻っていく。真っ黒な影の妨害に遭いながら、イコが一番最初に連れてこられた石像の部屋まで戻ってくるとその玉座に女王が鎮座していた。女王は「私の体はもう長くない。ヨルダには私の魂の器になってもらいこの城を継いでもらう。ヨルダが次に目を覚ますときはお前のことなど覚えていないだろう。立ち去れ。ヨルダもそう望んでいた」と低い声で言う。
女王との最終決戦
女王のセリフを聞いたイコはその身勝手さを許すことが出来ず、怒りとともに持っていた剣で女王を攻撃しイコと女王との最終決戦が始まる。
イコは女王の強力な黒い衝撃波を何度も受けながらも立ち向かい、ついに女王の心臓へ剣を突き刺すことに成功する。女王は「ヨルダはこの城から出ることはできない。たとえ私の命を奪っても」と言い残し絶命する。イコは女王が絶命した際に放った最後の衝撃波を受け、壁に叩きつけられた後気絶してしまう。
ヨルダとの再会
すると城全体から闇の力があふれだしヨルダのもとに集まり、それを受けたヨルダは今までの真っ白な姿が嘘のようにまるで生きていた頃の女王と同じような真っ黒な姿へと変身する。
ヨルダが城全体から闇の力を受けたと同時に、力を全てヨルダに与えてしまったかのように城がボロボロと崩れ去っていく。ヨルダは崩れる城の中を進みながらイコのもとへ向かい、気絶しているイコを抱きかかえ古城に残っていた最後の小さな船に気絶したままのイコを乗せ海へと押し出し、崩れる城から脱出させる。
エンディング
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目次 - Contents
- 『ICO』の概要
- 『ICO』のあらすじ・ストーリー
- オープニング
- 少女との出会い
- 城からの脱出
- 女王との邂逅
- ヨルダとの別れ
- イコの目覚め
- 女王との最終決戦
- ヨルダとの再会
- エンディング
- 『ICO』のゲームシステム
- 表示されないHPなどのパラメータ
- 戦闘とゲームオーバー
- 「手をつなぐ」ことと「少女を呼ぶこと」
- 『ICO』の登場人物・キャラクター
- イコ
- ヨルダ
- 女王
- 影
- 神官
- 『ICO』のアイテム
- 木の棒
- 剣
- 女王の剣(魔法の剣)
- 爆弾
- メイス
- 光線サーベル
- 『ICO』の用語
- 霧の古城
- ソファ
- 『ICO』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- マップが子宮の形状
- 通常の武器よりも強力な隠し武器
- 複数の2周目要素