僕らが恋をしたのは(オノ・ナツメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『僕らが恋をしたのは』とは、2021年より『Kiss』にて連載された、オノ・ナツメによる恋愛マンガである。平均年齢70歳の男女が織りなす山奥での悠々自適な暮らしと、穏やかでしっとりした大人の恋愛模様をリアルに描いている。ある日山奥の田舎で暮らす四人の老齢の男たちの元へ一人の女性「お嬢」がやってきたことにより、恋という久々のスパイスを得た男たちの日常は少しずつ移ろいで行くのであった。

『僕らが恋をしたのは』の概要

『僕らが恋をしたのは』とは、2021年より『Kiss』にて連載していたオノ・ナツメによる男女の恋愛マンガである。2021年8月号より連載が開始、2021年12月13日には第一巻が発売し、2023年5月号の第20話で最終回を迎えた。単行本は全四巻まで発行されている。『Kiss』では過去に『東京タラレバ娘』や『逃げるは恥だが役に立つ』等、大人女性の王道を目指すという編集方針のもと、主に働く女性のリアルや本音を描いた作品が多く連載されている。
作者のオノにとって初めての女性誌連載ということもあり、大きな注目を集めた。代表作『リストランテ・パラディーゾ』等から分かるようにオノは老齢の紳士好きであり、実際に公言している。今回の作品も平均年齢70歳の男女が織りなす物語ということで、『Kiss』の連載作品とは一線を画したものとなった。特に老眼鏡の男性を好んで描いており、今作ではキザや教授といったキャラクターが該当している。
とある山の片田舎で悠々自適に暮らしていた男たちのもとへある日、一人旅をしていてここで暮らしたいという一人の女性がやってきた。謎めいた雰囲気の美しい女性に彼らは皆心を奪われ、久方ぶりの恋に心躍らせることになる。しかし女性には何か目的があるらしいことがストーリーの端々に匂わされており、そのミステリアスさと彼女の興味津々で明るい性格のギャップがストーリーに深みを持たせている。若者の激しい恋ではなく穏やかでしっとりとした恋を運んできた彼女は男たちにスパイスを与え、平穏な男たちの日常に彩りを添えていくのであった。

『僕らが恋をしたのは』のあらすじ・ストーリー

新しい住人

夏のある日田舎のとある土地にて、リンゴ畑の手入れを終わらせた大将、キザ、ドク、教授の老齢男性四人は、バーベキューを囲んで穏やかな昼下がりを過ごしていた。食事の最中、滅多に人が訪れないこの土地に唐突に一人の美しい女性が訪問し、その場にいた全員驚きを隠せずにいた。ひとまず土地の管理人である大将が話を聞くことになったが、町にある蕎麦屋で賃貸物件の張り紙を見た彼女は、そこに住まわせてもらえないかと尋ねに来たのだという。しかしその張り紙は数年前のもので、現在は教授が住んでいる物件であった。すぐ住める家といえば現在ドクが建てている途中のログハウスしかなく、ドクが言うには完成まであと数日かかるということであった。一人旅をしているという女性はそこを借りることとし、ドクは急ピッチでログハウスの完成にこぎつけることとなった。女性は翌日一度町へ戻り、完成次第引っ越してくることで話がまとまった。
その日は大将の家に宿泊した女性は翌日男たちと朝食を囲みながら、四人の関係性について興味を抱く。四人があだ名で呼び合っていることに特に興味を持ち、自分もあだ名が欲しいと四人に頼むのであった。そこでキザが女性を「お嬢さん」と呼んだことから、「お嬢」というあだ名が付けられることとなった。

過去の共有

ログハウス完成後さっそく引っ越してきたお嬢は、キザの畑や教授の散歩コースを歩くなどこの土地に興味津々であった。枝豆の房取り作業を手伝いにキザの家へ行ったお嬢はそこで、キザが離婚していることなど色々な話を聞くこととなった。ならば自分も少し話そう、とお嬢は自分の過去を話し始める。
元女優であったお嬢は二十代前半にドラマに出演した後、日本を出てブロードウェイを目指した。しかし挫折しロサンゼルスでいくつか端役を貰って過ごしていたのだという。結婚こそしなかったものの、アメリカでは色々な恋愛の形を知ることが出来て毎日が刺激的であったという。最終的に端役のオーディションを受けることにも嫌気がさし女優を引退することになり、自分は夢破れた女だと自嘲するのであった。この話は二人だけの秘密ということになり、期せずしてお嬢と秘密の共有をすることになったキザはご機嫌になるのであった。

別の日、大将が昔を懐かしんでアルバムを開いているとドクとお嬢が訪問してきた。お嬢の家のシャワーが不良品だったためドクは交換のためトラックを借りに、お嬢は風呂を借りに来たのであった。シャワーを使ったお嬢は大将の家にある仏壇に手を合わせて、六年前に亡くなった大将の妻の話を聞いた。それを聞いたお嬢も、少しだけ身の上話を始めた。
昼ドラの撮影中に出会った男性と結婚し、役者をすっぱり辞めたお嬢はその男性とは三年前に死別していた。「もっといい奥さんでいたかった」と悔いるお嬢を、「幸せだったと思う」と大将は優しく励ますのであった。
「これは二人の秘密ね」と笑ってお嬢は家へ戻っていったが、それはキザに語った過去とはまるで異なるものだった。
キザと大将はそのような事情などつゆ知らず、お嬢と秘密を共有し合っていることで優越感を抱き、お嬢の気を引くため互いにけん制し合っていくのであった。

台風

何にでも興味津々なお嬢はドクの家具作りを見学していた。世間話をしている最中ドクはお嬢に対し、ここに来たのは何か目的があるのではないかと問う。ドクは以前からお嬢が教授を目で追っていることに気付いていたのだという。それに対しお嬢は「どうやったら打ち解けてくれるのか」という意味で見ていたのだと笑うのであった。

九月のある日麓の町で買い物を済ませたお嬢とキザは、蕎麦屋で台風の接近のニュースを聞く。リンゴ狩りを全員で済ませ、台風が過ぎるまでキザの家で過ごすことになった住人たちだが、教授一人だけは自宅に残ることとなった。しかし台風が強まる最中教授からキザの家に電話が入り、窓が割れたという教授の家に全員で向かったのであった。簡易的に窓の補修を済ませキザの家へ戻った住人たちはそこで、停電の中ろうそくを囲みながらそれぞれの恋バナに花を咲かせることとなる。途中キザが高校時代に見に行ったという青春映画の話になり、お嬢や大将、ドクもテレビで見たと話を弾ませていると不意に教授がその映画の台詞をそらんじて、全員を感心させるのであった。お嬢が映画の話を振ると言葉少なに反応する教授を見て、「どうせ教授は恋バナなどしないのだから」とそのまま映画の話で盛り上がることとなった。
翌朝台風一過で晴天の外を見るキザと大将は雑魚寝をしている教授たちを見て、「教授が珍しく生き生きとしていた」と笑いあう。その後自宅に戻ったお嬢は手帳にメモをしながら「ここに来た目的を近頃忘れてる」と物思いにふけるのであった。

お嬢の目的

徐々に冷え込んでいく山での暮らしの最中、キザと大将が町へ泊まることとなりドク、お嬢、教授の三人で夕飯を囲むことになった。食後、小屋へ忘れ物をしたというドクはお嬢と共に夜道を歩く。お嬢はいつかドクが自分について踏み込んでくるのではないかと身構えていたが、ドク本人はお嬢がここでの暮らしを楽しんでいる様子を見て、何も言わないことにしているようであった。その後ドクは、「教授を移住に誘ったのは自分だ」という話をし、「皆が楽しんでいるならよかったと思う」と呟くのであった。その言葉を聞いたお嬢は、「皆や自分が楽しんでいる今が好きではあるが、あの手紙を渡したら現在の楽しい生活を奪ってしまう可能性がある」、と一人頭を悩ませるのだった。
後日お嬢はドクを訪問、この土地へ足を踏み入れたのは教授に会うためだと白状しに来た。教授に渡さなければならない手紙があるが、しかしその手紙は教授にとって過去を思い出させるものであるのだという。お嬢はここに来てすぐ教授は過去と決別していることに気付き、渡すタイミングをずっと探っている状態であった。お嬢は教授が過去について何か話していることはないかと尋ねるが、ドクは教授についての過去は全く知らず、人生について屈折している様を感じ取っているだけに過ぎなかった。お嬢はドクに「教授は特別なの」と告白し、ドクに協力をお願いするのであった。

小旅行

お嬢とキザが二人でお茶をしていると、キザの長女が訪問してきた。今年は来る予定はなかったのだが同窓会ついでに立ち寄ったのだという。キザの家に宿泊することになった彼女は「姫」というあだ名を貰い全員でカニ鍋を囲むこととなった。そして食後はお嬢、次女、母親を交えてリモート女子会をし楽しいひと時を過ごすのであった。翌日は姫の提案により、「楽園」から少し行ったところにある温泉へ行く予定であったが、二日酔いだというお嬢は申し出を断った。そのため姫はキザと共に畑仕事や石窯で料理をすることとし、親子水入らずの時間を過ごした。温泉は後日五人で行くことにしたが、お嬢の二日酔いはキザ親子を水入らずにしたかった嘘であることは、ドクや教授には見抜かれていた。

姫の来訪から少しして、五人は温泉旅行へ来ていた。話の流れで日帰りをやめて泊まりにすることにした五人はゆったりとしたひと時を過ごす。翌日、畑や鶏の世話があるキザと大将は先に戻り、ドクと教授は朝風呂を浴びることにした。その際ドクはそれとなく教授自身のことを「聞いていいのかな」と言いながら問う。平生自分語りをしない教授にはドクも深く詮索することは無かったのであった。教授は「聞かれないから言わないだけ」としながらも「以前は嫌だった」とも話しており、歳を取った現在は懐かしく思うこともあると静かに告げるのであった。
この言葉を聞いたドクはお嬢に、過去について触れても大丈夫かもしれないと話す。ドクは、教授に過去の話題を出しても大丈夫そうか探ってほしいとお嬢に頼まれていたのだった。

手紙

温泉旅行から戻ってきて普段の日常を送る中お嬢は、ドクのところへ昼食を持ってきた教授とドクの会話を聞く。教授はドクに、お嬢の様子がおかしかった話をし、何かあったのではないかと聞きに来た様子であった。教授は今朝外で日記を書いている際お嬢に会い、彼女が露骨に動揺している様を見て不審がっていたようであった。心配なのかと尋ねるドクに教授は「お嬢は何か抱えているのでは」と告げて、何かあったら話を聞いてあげてほしいと言い帰っていった。一連の会話を聞いていたお嬢にドクは、抱えているものを見せてみたらどうかと促すのであった。
翌日教授と散歩に出かけたお嬢は、自分の過去について話す。高校の頃演劇に憧れ小さな劇団に入ったお嬢は、舞台に立ってからしばらくしてテレビドラマに出演が決まった。しかし自分にテレビは合っていないと思ったお嬢はヨーロッパを旅し、ベルギー人と恋に落ちて結婚、その後は裏方として働いていたのだった。お嬢が将来について悩んでいた頃旅を勧めてくれたのは一人の男性で、劇団員時代に知り合った戦友のような存在であったという。夫と死別して数年後、彼が病床にあると知り日本に戻ってきたお嬢は彼に一通の手紙を託されたのであった。夏に息を引き取ったというその男性とは、かつての教授の旧友であった。
この時お嬢は「いつか踏み誤るだろう」「この一歩先かもしれない」「地平線の彼方先かもしれない」「君は歩き出すか?」という台詞をそらんじる。この台詞は昔、教授が書いた脚本の一節であったのだ。

教授の過去

大学時代の教授は、友人と酒を酌み交わしながら演劇について語り合うのが常であった。教授は凝った言い回しは出来ないと言いながらも、シンプルながら心に響く台詞は青少年の背中を押すものだと友人からは好評を受ける。書き始めから長考する教授に対し友人は、頭の中に降りてきたものを一気に書き殴るスタイルで、初稿から圧倒されるものであった。大学祭で教授が書いた脚本の演劇が上映され、特に客席の女子高生がえらく感激していたと友人は教授に教えてくれた。
こうして次の執筆に入った教授は寝食も忘れ創作に没頭していた。数日後教授の様子を見に来た友人と共にいつもの通り酒を飲みながら、教授は今書いている作品の構想をおおまかに話し、締めがうまくまとまらないと頭を悩ませるのであった。その際、構想を聞いていた時の友人の顔が真剣なものになっていたことに、教授は気付いていなかった。こうしてまた創作に没頭する教授は友人の舞台を観に行くのも忘れていた。友人の元を訪れた教授は彼が忙しくしているものだと思っていたが、友人曰く「無意味で無駄なもの」を書いていたのだという。詳しく聞くと、教授の新作話を聞いている最中頭にシーンが降ってきた友人は、書きたいという衝動を抑えられず教授のアイディアをそのまま書き殴ってしまったのだということであった。処分する、というその作品を見せてもらった教授は「骨格は同じなのにこれは違うものだ」と言い残し、友人のアパートを後にした。部屋に戻った教授は書いている途中の原稿用紙を握りつぶし、自分の才能の限界に打ちひしがれることとなったのであった。
その日以来教授と疎遠になった友人だが、劇団の仲間に処分する予定だったその作品を見られてしまう。「捨てると言いながらも心の底では形にしたいと思っている」、と仲間に見抜かれた友人は「教授との共作にしよう」という案に従うこととなった。しかし当の教授が「あれは僕の作品じゃない」と名前を出すことを拒んだため、友人の作品として世に出ることとなった。「舞台を楽しみにしてる」と教授は告げ、友人の舞台を観た後大学を辞めて姿を消したのであった。

その後売れっ子脚本家となった友人は若手女優のお嬢と出会い、出世作となったあの作品はもう再演しないのかと問われる。再演の声が多く待ち望まれているその作品は、あの日教授からのアイディアで書き上げた作品であったのだ。高校時代、大学祭で観た教授脚本の演劇で自分のやりたい道に進むことを決めたお嬢は、「彼はもう書いていないのか」と聞くがいつもはぐらかされていた。その後お嬢は二人の過去を知り、教授の筆を折ったきっかけとなった男性に対し「あなたを恨むわ」と言いながら許すでもなく突き放すでもなく、男性と戦友のような関係を築いていった。

お嬢との別れ

手紙を貰った教授は二日ほど自宅に引きこもり、食事にも顔を出さない状態だった。教授抜きで男たちとお嬢は焼き芋を焼きながら焚火を囲み、そこでお嬢は「悪いことをしてしまったわ」と全員に謝罪をする。自分が来たことで男たちの輪を乱してしまったのではないかと罪悪感があったのだ。お嬢には何かここに来た目的があるのではないか、と薄々感じていたキザは、「冷めないうちに焼き芋を教授の元へ持って行って欲しい」と頼む。教授を訪ねたお嬢はそこで、焚火にノートをくべる教授の姿を見、焼いては駄目だと引き留める。お嬢の「書いてるのよね?」という問いに「つまらないんだよね」と諦め気味に呟く教授に、教授の作品を見て夢に向かって踏み出せたのだとお嬢はしっかりと告げる。手紙を渡す前日の朝、外で日記を書いていた教授に出会った際お嬢が動揺を見せたのは、教授が昔と同じく書きものをしている様を見てひっそりと歓喜していたためだった。教授の旧友であった男性からはよく教授の話を聞かされていたというお嬢は、手紙を渡したことで自分の役目は終わったのだと山を下りる決意をする。教授がまだ手紙を見ていないことを知ったお嬢は最後に、「彼の伝えたかった思いを聞いてあげてほしい」と後押しして去っていった。
こんなことになって申し訳ないと詫びるお嬢に対しキザ、大将、ドクは「悔いを背負って下りてほしくはない」と穏やかに笑い、教授のことは我々に任せてほしいとお嬢の下山を激励するのであった。
翌日お嬢は下山し、教授は一人家で手紙を開いた。友人からの手紙には、あの日教授のアイディアを盗作したこと、そして教授と向き合ってこなかったことに対する謝罪が綴られていた。自分にはないものを持っている教授が羨ましかったことや叶うならもう一度舞台のことを語り明かしたかったこと、そしてお嬢のことなどを綴った手紙は、最後には「書いていて欲しい」と締めくくられていた。

ホットビールを囲みながら教授は男たちにお嬢が来た目的、自分の過去をぽつぽつと打ち明ける。演劇から離れた後は日雇いの仕事をして日々を何となく生きていた教授だったが、「楽園」に来て三人を見ているうちにまた書いてみたいという気持ちが芽生えていたのだ。書く楽しみを思い出せたかもしれないという教授は手紙の主である友人について、「才能があって眩しい男だった」と評す。そして、「手紙を読むことでまた書けなくなるのではと恐怖感があった」としながらも、「まだ書きたいという思いは残っている」と静かに打ち明ける。お嬢の代わりに教授の思いを受け止めた男たちは買いだめした新品のノートを教授に渡し、書き終えたら読ませてほしいと笑うのであった。

冬が終わり「楽園」にも春がまた来た。キザは姫からの宅配便を受け取りながら姫と和やかに通話し、ドクは新しいログハウスの設計図を書きながらサウナ小屋製作にも意欲を示し、大将は仏壇に「春が来たよ」と話しかけていた。
りんごの花摘み作業を手伝いながら教授は一本書き終えたと全員に話す。ラムチョップを囲みながら教授にどんな作品なのかキザが問うと、「四人の男たちが謎の美女に恋をする話」というまるで自分たちのことのようなストーリーに、男たちはお嬢のことを思い出していた。謎の多いお嬢に皆恋をしていたことをしみじみ思い返し、お嬢がそれぞれに語った過去の違いを酒のアテにしながらも、「明日は早いから」と夕飯を早めに切り上げるのであった。

翌日バス停で男たちが待っていたのは、再び戻ってきたお嬢であった。「またよろしくお願いします」とお嬢は笑い、りんごの花摘み作業後には出来立ての教授の作品という酒のアテがあると知り、「最高のごちそうね」と意欲を示しながら全員で「楽園」へ帰路についていった。

『僕らが恋をしたのは』の登場人物・キャラクター

「楽園」の住人

お嬢

enunoheyaa9
enunoheyaa9
@enunoheyaa9

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