デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(デデデデ)のネタバレ解説・考察まとめ

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』とは、『ビッグコミックスピリッツ』にて2014年から2022年にかけて連載された、浅野いにおによるSF漫画。その圧倒的な書き込みと秀逸なストーリーが高く評価され、第66回小学館漫画賞など数々の漫画賞に輝く。略称は「デデデデ」で、2024年に劇場版アニメが2部作で公開される。
東京上空に巨大なUFOが出現して3年。“UFOが存在して当たり前”の日常を謳歌する小山門出と中川凰蘭は、ひょんなことからそのUFOの墜落が間近に迫っていることを知る。

大学関係

竹本ふたば(たけもと ふたば)

CV:和氣あず未

門出たちが大学で知り合った友人。温和な性格で、「侵略者といえど知的生命体なのだから、武力ではなく話し合いで解決すべき」との思想を持つ。同じ思想を掲げる「SHIP」という団体に入って侵略者保護を訴えるが、次第に武力闘争の色を強めていく上層部に困惑。ついには要人狙撃用の自作拳銃を渡され、「どうしたらいいか分からない」と凰蘭に助けを求める。

田井沼マコト(たいぬま マコト)

CV:白石涼子

門出たちが大学で出会った新たな友人で、ふたばの幼馴染。性自認は男性だが、子供の頃から「かわいいもの」が好きで、上京してからは女装して過ごすようになった。
大葉からも信頼され、直接その正体について明かされている。これには大いに驚くも、「門出や凰蘭が信用しているならいいヤツなんだろう」とすぐに受け入れ、友情を築いた。

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の用語

侵略者関連

侵略者(しんりゃくしゃ)

潜水用ヘルメットを被った子供のような姿をした存在。これは防護服であるらしく、内部の姿がどうなっているのかは最後まで明かされなかった。平仮名を組み合わせたような不思議な言語で会話する。
対話が可能だったいくつかの個体によれば、地球にやってきたのは「侵略」ではなく「帰還」のため。彼らがかつて地球にいたのか、彼らの行動を地球の言語にむりやり訳すと「帰還」となるのかは不明。

高度な科学力を持ってはいるが“武器”という概念を持っておらず、人類の兵器の力の前にひたすら蹂躙される。

寄生型(きせいがた)

細胞がまだ生きている知的生命体の中に、侵略者が入り込んだ状態のこと。彼らからしてもイレギュラーかつうまくいく保証の無い行為らしく、作中でもごく少数しか登場しない。
長く過ごす内に「使っている肉体の意識に精神が引っ張られる」ため、大葉の中の侵略者は次第に人間性を獲得し、ノブオの中の者も生き別れた門出たち家族を心配するようになっていった。

巨大UFO

侵略者たちの母船。都心部を5kmほどのスピードで浮遊している。
巨大UFOそのものの撃墜は過去に何度か試みられたが全て失敗し、「仮に撃墜したら下にある東京の街が壊滅する」ということもあって現在はほぼ放置されている。

エネルギー炉

巨大UFOの動力炉。地球への帰還作戦にそれほど時間はかからないという見立てから、コスト削減のためにメンテナンスできない状態となっており、5年ほどで暴走して大爆発する。

本国(ほんごく)

侵略者たちの生まれ故郷。どこにあるのか、どういう場所なのかは不明。作中の侵略者たちの推測によれば、今回の帰還作戦自体が一種の棄民政策だったようである。

事件

8.31(はってんさんいち)

東京上空に巨大UFOが現れ、ここから発進した小型UFOによって都心部に甚大な被害が発生した事件のこと。大葉によれば、最初の墜落は純粋なアクシデントで、これに恐慌した自衛隊の攻撃によって次々とUFOが墜落しその下にいた人々が犠牲になった「不幸な事故」だったという。

8.32(はってんさんに)

エネルギー炉の爆発により東京都心部が消し飛び、世界中をアスタリスクが襲った事件と、それ以降の各国政府がその活動をほぼ停止した世界の総称。
皮肉にもエネルギー炉の爆発で吹き飛ばされた日本だけはアスタリスクの被害がほぼ無く、ここに隠された侵略者の技術を巡って各国が争う戦場と化している。

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