ちせ(最終兵器彼女)の徹底解説・考察まとめ
ちせとは漫画『最終兵器彼女』の登場人物である。普通の高校三年生で気弱な少女として生活し、同級生のシュウジに想いを寄せていた。そして友人との度胸試しで彼に告白し、付き合う事になった。が、ある日最終兵器に改造され戦う事になってしまう。兵器として敵を殺していく一方、恋人であり主人公のシュウジと青春を謳歌する。だが最終兵器として戦場に投入された彼女は次第に暴走していく。その中で大切な人との死別、シュウジとの破局を経験し成長していった。最後はシュウジを除く全人類を滅ぼし、彼と宇宙で愛を誓い合うのであった。
「なんで、あたしの名前、一度も呼んでくれんかなぁ」
ちせはテツを看取った。だが、彼は最後まで彼女をふゆみと誤認したまま逝ってしまう。「なんで、あたしの名前、一度も呼んでくれんかなぁ」とちせは泣き崩れてしまう。自分を慰め、想ってくれたテツ。だが、それは恋愛感情からでは無かった事を改めて思い知らされてしまうちせであった。
「ぼくたちは、恋していく」
本作『最終兵器彼女』のラストシーン。全ての生命が終わり、滅びた地球を背景に2人は熱いキスを交わす。そしてモノローグで「ぼくたちは、恋していく」と語られる。これは序盤にも語られたモノローグと同じものであり、2人の恋愛が新しく始まっていく事を表している名シーンとなっている。
ちせ(最終兵器彼女)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
公衆電話
作中、シュウジが使っていた公衆電話は実在する。公衆電話とは、お金を投入すると一定時間通話が出来る公共の電話である。主に街頭や商業施設、公の施設等に設置された。
日本の電話の歴史は1890年(明治23年)まで遡る。当時電話は電信局等の特定の場所で使用するものであり、一般にはまだ普及していなかった。それが1900年(明治33年)に「磁石式公衆電話機」として公衆電話は、街頭に誕生した。5銭と10銭硬貨の投入口があり、5銭で5分以内の通話が可能であった。それ以降も公衆電話電話は発展を遂げて行く。戦後の昭和28年には街頭に加え、商店等にも設置される様になる。これは戦災により電話機が破壊され、通信手段を確保する為の施策であった。また、戦後の硬貨不足から紙幣を使用した公衆電話も登場する。1975年以降はダイヤル式からボタン式が採用され、1982年にはテレホンカード採用方式が導入された。これはテレホンカードという時期を利用したプリペイドカードの様なものを予め購入しておき、公衆電話を使用する際に使用するというものであった。また80年代になると一般家庭に電話が普及し、公衆電話は「通常の通信手段」から「出先からの通信手段」に切り替わる。
80年代、一般家庭への電話普及に伴い、メインで使用される事が少なくなった公衆電話。だが「出先からの通信手段」として主にビジネスマンに活用される。また、後述するポケベルの普及に伴い、女子高生にも活用される事となった。一時は公衆電話の前に女子高生の行列が作られる程である。そんな公衆電話であったが、携帯電話の登場により徐々に数を減らして行く。平成30年には日本国民に携帯電話が普及し、公衆電話の姿は見かけなくなった。それでも一部の施設や僻地の非常用通信手段として、細々と運用されているのが実情である。
ポケベル
作中、ちせが自衛隊から支給されていたポケベルは実在する。
ポケベルは1980年代〜1990年代前半にかけて日本で普及した通信機器である。正式名称は「ポケットベル」。当時はまだ携帯電話が普及しておらず、固定電話で通信をする時代であった。ポケベルは当初、固定電話回線から連絡するとアラームが鳴るという代物である。ポケベルの利用者に着信を知らせ、着信を受けた利用者が近くの公衆電話等の固定回線で発信者に電話連絡をするというものであった。主に外回りを行うビジネスマンに活用される。
1987年になるとポケベルは数字表示機能が実装される。これは固定電話から発信した数字をポケベルで受信して表示する機能である。これにより「999」で「サンキュー」等の数字の語呂合わせによるメッセージ送信が可能となった。この機能は主に女子高生の間で人気となり、ポケベルで数字メッセージを送る為に、公衆電話に女子高生の行列が出来る現象が起きる。
ポケベルの人気は1995年にピークを迎える。だが、携帯電話の普及によりそのニーズを奪われて行った。日本の携帯電話は年々独自の進化を遂げて行き、電話機能は勿論、絵文字送信機能やメール送信機能を実装して行く。これはポケベルの機能の完全上位互換であり、ポケベルの必要性が無くなって行ったのである。その後、ポケベル契約数は右肩下がりで減少して行き、2007年にサービスが完全終了した。
ちせには苗字が設定されていない
ちせには苗字が設定されていない事が、第七巻(最終巻)の筆者後書きにより明かされている。これは「ちせに読者が感情移入させやすい様に」という配慮からである。主人公のシュウジも同じ理由で苗字が設定されていない。
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目次 - Contents
- ちせ(最終兵器彼女)の概要
- ちせ(最終兵器彼女)のプロフィール・人物像
- ちせ(最終兵器彼女)の装備・能力
- 交換日記
- 戦闘形態
- ポケベル
- 飛行形態
- 探知能力
- 追尾ミサイル
- 望遠機能
- 胸の傷
- 破壊能力
- 毒
- 翻訳能力
- ちせの火
- 薬
- テレパス
- 宇宙船形態(最終形態)
- ちせ(最終兵器彼女)の来歴・活躍
- シュウジと付き合い始める
- 最終兵器になる
- シュウジと逃げる
- シュウジと距離が出始める
- シュウジと最後のデートをする
- 戦場で戦う
- シュウジに恐怖心を抱かれる
- シュウジと別れる
- 学校に行かなくなる
- 本格的に兵器として活動を始める
- テツと行動を共にする
- テツと死別する
- シュウジの元へ戻る
- 人類を滅亡させる
- シュウジと結ばれる
- ちせ(最終兵器彼女)の関連人物・キャラクター
- シュウジ
- アケミ
- ふゆみ
- テツ
- 父
- 母
- 弟
- 自衛隊の面々
- 付き人のおじさん
- ちせ(最終兵器彼女)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「これからふたりで、好きになってってみねぇ?」
- 「ぼくたちは、恋していく」
- 「私をこれ以上こわがらないで。キライにならないで。」
- 恐怖を抱く外国兵を殺戮するシーン
- ちせがテツを看取るシーン
- 「なんで、あたしの名前、一度も呼んでくれんかなぁ」
- 「ぼくたちは、恋していく」
- ちせ(最終兵器彼女)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 公衆電話
- ポケベル
- ちせには苗字が設定されていない