ULTRAMAN FINAL(ウルトラマン ファイナル)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ULTRAMAN FINAL』(ウルトラマン ファイナル)とは、清水栄一、下口智裕両名による漫画作品を原作とした、光の戦士ウルトラマンの力と志を継いだ地球人たちの活躍と最後の戦いを描いたアニメ。
ウルトラマンの力を受け継ぎ、悪しき異星人と戦い続ける早田進次郎。しかし彼の力は増大するばかりで、ついには制御できないほどへと成長。その暴走を恐れる世論の声が高まる中、異星人のメフィストが「4人のウルトラマンを抹殺する」と宣言し、進次郎と仲間たちは究極の脅威と対峙することとなる。

CV:津田健次郎

星団評議会の移民管理局のエージェント。地球で事件を起こす異星人を確保ないし処分することを目的として行動している。
上の命令に素直に従う一方で、諸星などと交流して情報を流すなど星団評議会のルールに抵触するようなことも行っている。実は星団評議会には悪しき異星人が相当数入り込んでおり、彼らの存在を警戒しての立ち回りだと思われる。

ヤプール

CV:野島昭生

異星人街で暮らす技師。ベムラーが救出した北斗を保護し、両手両足を失った彼に手製の義肢を与えた。北斗にとっては親代わりであり、久々の再会を果たした彼に「言うことがあるだろ」と言って「ただいま」という言葉を引き出すなど、家族に対する愛情を垣間見せる。

『ULTRAMAN FINAL』の用語

ウルトラマン

かつて早田進と融合し、怪獣や異星人の侵略者などと戦い続けた光の戦士。その正体はM87星雲出身の異星人である。
本作中においては、特定の誰かを指す言葉というよりは「地球の守護者」への称号のようなものとして使われており、ULTRAMAN SUITを装着して戦う者たちの呼称ともなっている。進次郎、諸星、北斗、ジャック、光太郎、レナ、進がこれに該当する。

最初にウルトラマンと呼ばれた戦士と作中で活躍する新たなウルトラマンたちの大きな違いとして、前者が40mほどの巨体を持つのに対し、後者はあくまで人間大のヒーローであることが挙げられる。

ウルトラマン因子(ウルトラマンいんし)

進の体内に残留している、光の戦士ウルトラマンの力そのもののこと。人間離れした身体能力と耐久力を彼に与えている。
進の息子の進次郎や、自身を妊娠していた母親が早田から輸血を受けたレナもこれを受け継いでいる。

科学特捜隊(かがくとくそうたい)

怪獣や異星人の侵略の魔の手から地球を守るために活動している組織。世界各地に存在し、進次郎たちの活動をサポートする。

ULTRAMAN SUIT(ウルトラマン スーツ)

ウルトラマン因子を制御し、より戦闘に適した形で発揮するための全身を覆うスーツ。見た目は特撮番組の『ウルトラマン』シリーズのそれを踏襲している。
話が進むにつれて研究と開発が進み、まったくの生身の人間が装着しても異星人相手に互角以上に渡り合えるスーツも増えている。

星団評議会(せいだんひょうぎかい)

異星人たちによる最高意思決定機関。しかし内部には様々な思惑が存在し、決して一枚岩の組織ではない。地球側との交渉前に先遣調査団を送り込む一方、それをマッチポンプで殺害して地球へのマイナス意識を異星人間に植え付けるなど、様々な陰謀を巡らせている。
アダドはここのエージェントとして活動しており、上層部に怪しい動きがあることは承知しつつ、これといって打つ手がない状況を続けている。

その真の目的は、「地球に蔓延するウルトラマンへの信頼」を破壊すること。地球人にとっては偉大な守護神であっても、宇宙全体から見たウルトラマンとは「異星人の中でも際立って強大な力を持ち、勝手な正義でいくつもの種族を滅ぼしてきた危険極まりない存在」でしかないのがその理由である。
地球人そのもののことは「未熟だが可能性に満ちた種」として認めており、ウルトラマンへの信仰にも近い信頼さえなければすぐにでも星団評議会に参加させるつもりでいる。

『ULTRAMAN FINAL』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

諸星「以前、そんなことを言っていた甘ちゃんがいたが…そんな言葉を真に受けるとは」

次第に強まる己の内の力に怯え、戦う勇気を失っていく進次郎。「次に暴走したら今度こそ取り返しのつかないことをしてしまうかもしれない、2度と自分を取り戻せなくなるかもしれない」と恐怖する彼を見た諸星は、突如彼の首を片手で締め上げて感情的に言葉を発する。

「“誰1人傷つけたくない”。
“被害者を出さず、その場にいる全員を救えるウルトラマンになりたい”。
以前、そんなことを言っていた甘ちゃんがいたが…
そんな言葉を真に受けるとは…気に入らんな」
ここでいう「甘ちゃん」とは、他ならぬ進次郎のことである。口ではなんのかんの言いつつ、諸星が進次郎の掲げた理想を“もし叶えられたらどんなに素晴らしいだろう”と感じ、密かに期待していたことが分かる。
それだけにここで諸星が進次郎に対して感じた失望の度合いも見えてくる、意義深いセリフである。

ベムラー「そこまで地球人が好きになってしまったのだよ」

時に進次郎たちを襲い、時に彼らを試し、またある時は助け舟を出してきたベムラー。その正体は、かつて早田と融合して地球を守るために戦ったウルトラマンその人だった。

メフィストの拘束装置の中で久々に早田と語らう時を得たベムラーは、ゼットンを相手に進次郎たちが苦戦しているのを見て取ると、最期の力を使って早田を解放しようとする。それはベムラーの死を意味しており、「なぜそこまで」と驚く早田に対し、彼は「そこまで地球人が好きになってしまったのだよ」と言葉を返す。
あまりにも単純明快で、だからこそその献身がいじらしい、ベムラーの名セリフである。

進次郎「光の巨人だとか、異星人だとか、そんなのは関係ない。俺はウルトラマンだ!」

エドに完膚なきまで叩きのめされ、致命傷を負って倒れた進次郎。人々の声援を浴びて己の内のウルトラマン因子を活性化させて復活した彼は、新たな力と姿を得て再び立ち上がる。
それを見たエドは、今の彼がかつての光の巨人と呼ばれたウルトラマンともまた違った何かであることを感じ取り、進次郎が辿り着いた新たな境地を興味深げに観察。そんな彼に向けて、進次郎は「光の巨人とか、異星人とか、そんなのは関係ない。俺はウルトラマンだ!」と雄々しく宣言する。

新たなウルトラマンの神話が始まったことを強く印象付ける、これから始まる逆転劇に期待せずにはいられない名シーンである。

『ULTRAMAN FINAL』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

メフィストの名前の由来はメフィラス星人

メフィストの名前の由来は、特撮作品の『ウルトラマン』に登場するメフィラス星人である。メフィラス星人の名前の由来は戯曲『ファウスト』に登場する悪魔の「メフィスト」なので、一周回って原典通りになっている。

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