ULTRAMAN FINAL(ウルトラマン ファイナル)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ULTRAMAN FINAL』(ウルトラマン ファイナル)とは、清水栄一、下口智裕両名による漫画作品を原作とした、光の戦士ウルトラマンの力と志を継いだ地球人たちの活躍と最後の戦いを描いたアニメ。
ウルトラマンの力を受け継ぎ、悪しき異星人と戦い続ける早田進次郎。しかし彼の力は増大するばかりで、ついには制御できないほどへと成長。その暴走を恐れる世論の声が高まる中、異星人のメフィストが「4人のウルトラマンを抹殺する」と宣言し、進次郎と仲間たちは究極の脅威と対峙することとなる。

『ULTRAMAN FINAL』の概要

『ULTRAMAN FINAL』(ウルトラマン ファイナル)とは、清水栄一、下口智裕両名による漫画作品を原作とした、光の戦士ウルトラマンの力と志を継いだ地球人たちの活躍と最後の戦いを描いたアニメ。
原作はすでにNetflixで2度のアニメ化を果たしており、本作はその完結編に当たる。最終作にふさわしい怒涛のアクションと3Dアニメならではの迫力あるカメラワークが印象的な作品であり、悩みと迷いを抱えたままヒーローたらんとする少年の葛藤と成長を爽やかに描いている。

ウルトラマンの力を受け継ぎ、悪しき異星人と戦い続ける早田進次郎(はやた しんじろう)。憧れのアイドル佐山レナ(さやま レナ)とも交流を重ね、順風満帆な青春を送る進次郎だったが、彼の力は日に日に増大するばかりで、ついには制御できずにこれを暴走させてしまう。
「ウルトラマンは人類の守護者ではなく、地球に舞い降りた厄災なのではないか」との世論の声が高まる中、メフィストを名乗る異星人が現れ、「4人のウルトラマンを抹殺する」と宣言。すでに進次郎の父にして最初のウルトラマンである早田進(はやた しん)は彼によって倒されており、対異星人組織「科学特捜隊」(かがくとくそうたい)は火急の対応を迫られる。力を暴走させた件で謹慎処分中だった進次郎は、父の仇を討ちたい一心から独断で動き出し、そこで事件の裏に隠された驚愕の真実と黒幕の存在に辿り着く。

新たな敵を前にそれぞれの立場で正義を追求していく進次郎とその仲間たちだったが、かつてウルトラマンをも葬った究極の怪獣ゼットンが、最後の敵として彼らの前に立ち塞がる。

『ULTRAMAN FINAL』のあらすじ・ストーリー

これまでの物語

『ULTRAMAN』

科学特捜隊の早田進(はやた しん)が、光の戦士ウルトラマンと融合し、怪獣や異星人の脅威から地球を守り続けていた頃から20年近くの時が流れた。新たに忍び寄る異星人の魔の手から地球を守るため、進は自身の内に残るウルトラマン因子を利用して対抗する方法を仲間と共に模索していくが、ベムラーという異星人の前に倒れることとなる。
しかし、進よりさらに強くウルトラマン因子を受け継いだ彼の息子の早田進次郎(はやた しんじろう)がその志を受け継ぎ、科学特捜隊が開発したULTRAMAN SUIT(ウルトラマン スーツ)を身にまとって奮戦。新たなる地球の守護者「ウルトラマン」としてその力を覚醒させる。

“ウルトラマンと怪獣の戦い”に巻き込まれて母を失った過去を持つ、進次郎が憧れるアイドルの佐山レナ(さやま レナ)。
進次郎の直接の上司となり、自身もULTRAMAN SUITを装着して戦う諸星弾(もろぼし だん)。
進次郎の後輩で、地球でひっそりと暮らす異星人の技師ヤプールが作ったULTRAMAN SUITを着込んで両親の仇を追う北斗星司(ほくと せいじ)。
そのヤプールを拉致し、いずこかへと姿を消した、諸星がひいきにしている情報屋のジャック。
異星人の意思決定機関である星団評議会の暗部の悪意が地球に迫る中、進次郎は立場も思惑も異なる者たちと交流し、様々な敵と戦いこれを打ち破ることで人々の希望の星となっていく。

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『ULTRAMAN Season2』

世界各国で人間の大量消失事件が相次ぎ、進次郎までもがその犠牲となってしまう。フリージャーナリストの東光太郎(ひがし こうたろう)は「犯人は異星人で、監視カメラを利用して犠牲者をどこかに転移させている」ことを突き止めるが、実行犯であるワドラン星人のマーヤに捕まり、恋人のイズミともども転移させられてしまう。しかしこの時、装置の故障によりイズミは消滅。恋人の死に衝撃を受けた光太郎は我を失うほどの激烈な怒りに囚われ、装置の誤作動によって彼の内に眠るなんらかの力が刺激されて五体を爆炎と化す魔人となる。
ヤプール製のULTRAMAN SUITで武装したジャックに保護された光太郎は、彼から予備のULTRAMAN SUITを与えられて爆炎の力を制御できるようになる。イズミの仇討ちと連れ去られた人々の救出のためにジャックと組んで調査を進める光太郎は、やがて諸星とも合流し、一連の事件の背後に異星人による宇宙規模の犯罪組織「暗黒の星」が関与していることを知る。その上級幹部であるペダント星人は、科学特捜隊の本部に乗り込んで、息子を救わんと意気込んでいた早田をも倒して拉致していく。

その頃、進次郎は密かに暗黒の星の宇宙船に潜入した北斗によって救出されていた。マーヤは彼らを逃がすまいとするが、彼女は絶滅寸前の自らの種族のために藁にもすがる想いで暗黒の星に協力しているだけで、次々に散っていく部下と彼らの命になんの価値も見出さない暗黒の星の幹部たちに嘆きと絶望を抱いていた。進次郎の説得によって暗黒の星を寝返ることを決意するマーヤだったが、連れ去った人々を解放しようとする中で暗黒の星の異星人の攻撃を受けて力尽きる。
脱出した進次郎と北斗、地上で事件を負い続けた諸星、ジャック、光太郎が合流したところで、ペダント星人は地球に持ち込んだ戦略兵器「黄金の城塞」を起動。その恐るべき力に翻弄される進次郎たちだったが、決死の覚悟で内部に侵入して動力炉を破壊。囚われていた早田の救出にも成功する。

切り札を倒されたペダント星人は、今度は自ら進次郎たちに襲い掛かり、ウルトラマンの代表的な必殺技であるスペシウム光線を撃ってみろと挑発。進次郎、新たなULTRAMAN SUITを装着した早田、そして駆け付けたベムラーが同時にスペシウム光線を放つと、ペダント星人は「役目は果たした」と言わんばかりに呵々大笑しつつ力尽きる。
光太郎という頼れる仲間を得た進次郎たちは、これからも地球を異星人の脅威から守るために力を合わせていくことを誓い合う。一方、連れ去られた人たちの中にレナがいることに気付いた進次郎は偶然を装って彼女に話しかけ、「無事でよかった」と心からの安堵を伝える。するとレナは感謝と親愛を込めて進次郎の頬にキスし、彼は喜びで有頂天になるのだった。

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進次郎の暴走

地球のウルトラマンたちが黄金の城塞を撃破した事件から、1年ほどの月日が流れた。進次郎はレナとの仲を少しずつ進める一方で異星人と戦う忙しい日々を送っていたが、ここしばらく彼のウルトラマンとしての力は増大する一途を辿っており、ついには今のULTRAMAN SUITでは耐えられないほどになる。彼の活動を支える科学特捜隊(かがくとくそうたい)の井出(いで)と、星団評議会から派遣された協力者であるゼットン星人のエドは「進次郎のための新たなスーツを開発する必要がある」と結論し、そのテストを重ねていく。
ある時、進次郎用のULTRAMAN SUITを装着した何者かが異星人を退治する余波で街を破壊するという事件が発生し、世間は「ウルトラマンは本当に地球人の味方なのか」と動揺する。その進次郎はといえば、異星人が暴れている現場に駆け付けたところで気を失い、目覚めた時にはすでに街が破壊された後だった。「自分はやっていない」と言い張る進次郎だったが、それを証明することができず、しばらく出動を禁じられる。

かつて自分がウルトラマンから受け継いだ力が息子を苦しめていると悔やんだ早田は、久々に親子水入らずで話でもしようと進次郎を誘うが、その待ち合わせ場所にメフィストを名乗る異星人が出現。ULTRAMAN SUITを装着した早田と壮絶な戦いを繰り広げ、“街に向かって攻撃し、早田がこれを受け止めようと動きを止めたところでトドメを刺す”という方法で彼を倒す。
この瞬間を目撃した進次郎は、父親を奪われた怒りで我を失い、井出や諸星の制止も聞かずにメフィストを猛追。ウルトラマンとしての力を存分に振るって父の仇を討とうとするも、メフィストの巧みな立ち回りの前にトドメを刺し切れず、ついには逃げられてしまう。激情のままに力を振るい、力を使い果たして気を失った進次郎が目覚めると、辺りは火の海と化していたのだった。

メフィラスの宣戦布告

進次郎は謹慎処分を受けるが、世論はいよいよ「ウルトラマンは危険な存在なのではないか」との説が勢いを増し、「これまで何度ウルトラマンに、進次郎たちに守ってもらったと思っているのか」とレナは憤る。敵か味方か暗躍を続けるベムラーは、この展開を無視できないものだと判断して動き出すも、メフィストの部下で擬態を得意とする異星人ザラヴィーと近接戦闘を得手とする異星人バルキュアの連携の前に人知れず倒される。
世間で「ウルトラマン脅威論」が持て囃されるようになった頃、メフィストは電波ジャックして人類に「ウルトラマンという強大な力は宇宙にあってはならない」と宣言し、すでに地球に存在する4人のウルトラマンの内2人を撃破したと言葉を続ける。残りのウルトラマンをも始末するとの彼らの声明は、「人類はウルトラマンに守ってもらっているのか、ウルトラマンがいるから異星人が襲ってくるのか」との議論をさらに活性化させる。

科学特捜隊がこの対処に本格的に動き出す中、本部が何者かの電波ジャックを受け、電子機器が一時機能を停止。不審者の影を追った光太郎が見たのは、進次郎用のULTRAMAN SUITを着た何者かが施設を攻撃する様と、その逃走を援護するバルキュアの姿だった。
バルキュアはこの場では決着をつける気がないらしく、不審者と共に撤退。進次郎は進次郎で、電子ロックが解除されたお陰で外に出られたはいいが、そこで自分用のULTRAMAN SUITを着た異星人に襲われる。彼はザラヴィーの兄で、進次郎のふりをして街を破壊したのも実は彼なのだった。死闘の末にこれを倒す進次郎だったが、証人を殺してしまったことで身の潔白を訴える材料を失ってしまう。

ウルトラマンたちの決裂

駆け付けた光太郎に「君を信じるためにも従ってほしい」と懇願される進次郎だが、“自分の偽物が事件を起こしている”という事実を知った以上は何もせずにはいられず、自ら潔白を証明してメフィラスを倒すために光太郎の前から逃げ去る。やむなく井出は諸星と光太郎に進次郎の捜索と保護を命じ、彼がどうしても従わなければ武力の行使も認めると伝える。ウルトラマン同士で戦うことになるとはと困惑する光太郎とは裏腹に、諸星はあっさりと井出の判断に従うが、一方で「状況があまりに進次郎に不利に動き過ぎている」ことを気に掛ける。
科学特捜隊の監視の目を逃れながら街をさまよう進次郎だったが、メフィストの居場所についてあてがあるわけでもなく、ただ逃亡生活を続ける。しかしかつて科学特捜隊に所属していた嵐大介(あらし だいすけ)という男に出会ったことで状況が変わり、進次郎はメフィストの狙う“4人のウルトラマン”が“スペシウムの力を操る者”、つまりは自分と早田とベムラー、そしてもう1人誰か別の人物であるという推測を立てる。

そのもう1人を見付ければメフィストを誘い出すことも可能ではないかと判断した進次郎は、早田がウルトラマンと融合していた頃にゼットンと戦い敗れた町へと向かうことを決意。この地球に自分たち3人以外にウルトラマンの力を持つ者がいるとすれば、地道ではあるが父の足跡を辿るのが一番確実な方法との判断だった。
その頃、レナの父で刑事の遠藤庸介(えんどう ようすけ)は、かつてウルトラマンがゼットンに敗れた町で同時多発的に発生した盗難事件について調べていた。これがどうやら異星人の仕業であるらしいと判断した遠藤は、「街を破壊したウルトラマン」が偽者であることも看破するが、それ以上探られると面倒だと判断したメフィストによりザラヴィーをけしかけられて重傷を負う。

レナの覚醒

父が深手を負って面会謝絶となったことにショックを受けるレナだったが、彼女自身もザラヴィーに狙われるようになる。遠藤と密かに協力していた北斗は彼女を保護し、「ヤプールから渡すよう頼まれた」といってかわいらしいチョーカーを渡す。実はこれはヤプールがベムラーに頼まれて開発した新たなULTRAMAN SUITで、彼女もまたウルトラマンへと変身できるようになる。
実はレナの母親は異星人で、かつゼットンとの戦いで街が壊れた際に病院へと担ぎ込まれ、早田から輸血を受けたことがあった。当時彼女は妊娠しており、レナは地球人と異星人の混血にして母親を通じてウルトラマンの力を受け継いだ存在なのだった。メフィラスがその存在を語り、進次郎が探す“4人目のウルトラマン”とはレナのことだったのである。

その進次郎は、父の足跡を辿る中で、彼がウルトラマンとして戦う中で破壊した街に何度も訪れては被害者たちに頭を下げて尽くしていたことを知る。ヒーローとしての栄光の裏で早田が重ねてきた努力に打ちのめされる進次郎だったが、彼を追い続けていた光太郎がその前に現れ、「今度こそ逃がさない」とULTRAMAN SUITを装着する。
メフィストを追うためにも戦うしかないと判断する進次郎だったが、光太郎の真意は「自分たちが囮となることで、進次郎の言う“高度な擬態能力を持つ異星人”を誘い出す」ことにあり、ザラヴィーとバルキュアはまんまとこれに引っかかる。それでも2人の連携を前に苦戦する進次郎たちだったが、ここに変身したレナが駆け付けて彼らを援護。逃げられはしたもののダメージを負ったザラヴィーが擬態を解く瞬間をULTRAMAN SUITのカメラで撮影し、進次郎の潔白の証拠を手に入れる。

ゼットン出現

「ウルトラマンになった」という事実をどう受け止めればいいか戸惑うレナは慌ててその場から走り去り、進次郎と光太郎は入れ替わるように現れたジャックと合流。進次郎、光太郎、ジャックの3人は、改めて対策を練ろうと科学特捜隊の本部に向かうも、何者かの差し金による公安警察の強制捜査の現場に立ち会うこととなり、そのまま拘束されそうになる。
この時、レナはテレビの討論番組に飛び入りで参加し、「ウルトラマンは厄災である」との説を掲げる学者に猛然と異を唱えていた。この場にメフィストが現れてレナを連れ去り、たまたま映し出されていた映像でこれを見た進次郎は激昂。光太郎やジャックのアシストを受けて脱出し、ULTRAMAN SUITを装着してレナを救出するためにテレビ局へ向かって飛翔する。

壮絶な空中戦の末にメフィストを倒す進次郎だったが、そのために彼は己の内に宿るウルトラマンの力をさらに活性化させ、半ば暴走状態となる。人間大の怪獣ともいうべきその力に人々が戦慄する一方、レナは力を使い果たして高空から落下する進次郎に必死にしがみつき、自身のウルトラマンとしての力で彼を守る。その後2人は北斗に回収されてヤプールのアジトに運び込まれ、先に目覚めた進次郎は「感情もウルトラマンとしての力も抑えられない」と自分自身に恐怖する。
逃げたザラヴィーは諸星によって捕獲されるも、「雇われただけ、メフィストの計画の全貌は知らない」との証言を口にするばかりだった。ヤプールのアジトで進次郎たちと合流した諸星は、一連の事件を「メフィストよりさらに上にいる何者かが計画したもの」だと判断し、「科学特捜隊の内部事情に余程詳しくないとこんなことはできない」と結論。果たして諸星の推理は当たっており、条件の一致する唯一の存在であるエドこそが全ての黒幕だった。彼は進次郎がメフィラスを倒した際の余剰エネルギーを回収し、かつてウルトラマンをも葬った究極の怪獣ゼットンを召喚しようとしていた。

新たなるウルトラマン

エドの目的は、地球に蔓延する「ウルトラマンへの信仰」を払拭することにあった。星団評議会は地球人をその一員に加えることをほぼ決定していたが、地球にウルトラマンへの信仰にも近い信頼が根付いていることが問題視されていた。未熟な地球人たちからすれば「自分たちを守護してくれる偉大な戦士」であっても、宇宙規模で考えればウルトラマンとは「勝手な正義を振りかざしては、悪と断定した種族を容赦なく滅ぼす悪魔」だった。地球人を正しく導くためにもウルトラマンへの信仰を捨てさせなければならない、これが星団評議会の決定でありエドがずっと画策していたことだった。そのために最強の怪獣ゼットンを“地球に現れた新たなウルトラマン”こと進次郎と戦わせようと、その無様な敗北を地球人に見せつけようとしたのである。
「次戦えば本当にウルトラマンの力に飲み込まれて自分が自分でなくなってしまうかもしれない」と怯える進次郎だったが、レナに「そのままの君でいてほしい」と伝えられ、「そこにいる全員を救える正義の味方になりたい」という己の初心を思い出す。自分にできる可能な限りの人を救うためにULTRAMAN SUITを装着して進次郎がゼットンに挑む中、駆け付けた北斗、諸星、ジャック、光太郎、そしてレナが彼を援護。「ウルトラマンがいるから異星人が来る」、「お前は厄災だ、早くやられてしまえ」との野次馬からの罵声を浴びながら、彼らはついにゼットンに痛撃を与える。

しかし、これこそはまさにエドの計画通りの展開だった。ゼットンを模したバトルスーツに身を包んだ彼は、進次郎に向かって猛然と襲い掛かる。諸星たちはこれを援護しようとするも、再び起き上がったゼットンに道を阻まれる。メフィストの作った拘束装置の中でベムラーこと“本物のウルトラマン”と再会した早田は、彼の最後の力で戒めから逃れ、決戦の現場に駆け付ける。「因縁の相手を前に何もできないままではいられない」と早田が援護する中、井出と嵐はかつてゼットンを撃破したペンシル爆弾を再び使用。これに諸星たちの一斉攻撃を合わせることで、ついに最強の怪獣は地に倒れる。
一方、進次郎はエドを相手に苦戦を続けていた。エドは望みもせずにウルトラマンの力を得た進次郎に同情しながらも「宇宙の平和のために必要なことだ」と猛攻を続け、彼に致命傷を負わせる。やはりゼットンには勝てないのかと諦めかける進次郎だったが、その悲壮なまでの奮闘を目の当たりにした人々が自分に必死に声援を送っていることに気付く。ヒーローを名乗る者が、助けを求める声に背を向けることなどできるわけがない。再び立ち上がり、ウルトラマンの力を完全に御した進次郎は、諸星たちの援護を受けながらもついにエドを打ち倒す。

それでもなお「ウルトラマンの力を借りた地球の繁栄は間違っている」との意見を曲げないエドに対し、進次郎はそれを否定しない一方で「自分なりの正義を探し続ける」と言い返す。進次郎の選択の結末がどのようなものになるのかを彼方より見届けると言い残し、エドは息絶える。
一連の戦いの後、早田と井出は正式に引退を表明。諸星は科学特捜隊の日本支部のリーダーとなり、正式にここの所属となったジャックと光太郎をコキ使う。北斗は自身が生まれ育った異星人の街で悠々自適に過ごし、進んでいるようで進んでいない進次郎とレナの恋路を見守る。その進次郎は、地球を守るウルトラマンとして、世界各地を飛び回っている。一方、ちゃっかり生き残ったザラヴィーとバルキュアは、異星人街でマーヤと一緒にクダを巻きつつ「これからどうしよう」と頭を抱えるのだった。

『ULTRAMAN FINAL』の登場人物・キャラクター

ウルトラマン

YAMAKUZIRA
YAMAKUZIRA
@YAMAKUZIRA

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