DEAR BOYS(ディアボーイズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『DAER BOYS』とは1989年より八神ひろきが『月刊少年マガジン』で連載している漫画、およびアニメ作品。廃部寸前の高校バスケットボール部が、一人の天才プレイヤーの加入により生まれ変わり、数々の確執やライバル校との苦闘を経て、全国制覇を目指し駆け上がっていく物語である。スポーツ漫画にありがちな汗臭い要素やトリックプレーなどを排除し、高校生らしい「恋愛」や「青春」が重要な要素となっている。また、戦術やディフェンスシーンが詳細に描かれ、バスケットボールの本質が正面から捉えられている。

何度も壊れかけながら、支え合いようやくたどり着いたインターハイ準決勝。対戦相手は因縁の宿敵・下條監督が率い怪物集団となった成田中央。3度目の激突を制し、因縁を断ち切ることはできるのか。そして、頂点で待つ王者・天王寺へ挑み、悲願の全国制覇を果たすことができるのか。運命の一戦が、今始まる。

勝つことが全てという下條イズムを体現してくる成田中央の圧力に、体力を削られていく瑞穂。選手交代を活用するも、成田中央はさらなる精神的な揺さぶりをかけてくる。そんな中、“背水の陣”の覚悟で鬼神の如き活躍を見せる石井や、高階の4ポイントプレイで瑞穂はなんとか食らいつく。そしてついに宿命の戦いに終止符、瑞穂が勝利した。

悲願の全国制覇へ vs天王寺

インターハイ決勝進出が決まり、王者・天王寺との対戦が決定した瑞穂。天王寺は、哀川がかつて在籍し、哀川の父が監督を、兄がコーチを務めるチームでもある。瑞穂メンバーは、数々の困難をくぐり抜けて育んだ絆を武器に、打倒絶対王者を決意する。

第2クォーター終了直前、エース哀川の負傷という不幸が瑞穂を襲った。コートを去る哀川。しかし、仲間を想う気持ちから一層の闘志を燃え上がらせた瑞穂メンバーは、天王寺の猛攻に耐え続ける。しかし、劣勢であることは変わらず、窮地にたつ瑞穂。高階のファールトラブルにも見舞われ、万事休すとなるのであった。ギリギリの戦いの中、哀川も負傷をおして出場する。総力戦で挑む両校の対決は、ついに延長線へと突入する。

体力が限界を迎える中、天王寺・如月 彩(きさらぎ ひかる)のシュートにより5点差まで広げられた瑞穂。それでも、瑞穂は諦めない。延長残り1秒、チーム全員の想いを込めて藤原から放たれた最後のキラーパスに、哀川が渾身のダンクを決めた。見事に夢であった全国制覇を成し遂げた。

『DEAR BOYS ACT4』

全国へ挑戦する湘南大相模

瑞穂高校がインターハイで優勝してから1年後。瑞穂高校のライバルであり、神奈川県ナンバーワンと名高い名門・湘南大相模高校バスケットボール部の物語。

3年生になったエース・布施歩は、新たなチーム作りに向け動き出そうとしていた。新しく入部した1年生・森 佳樹(もり よしき)と柏木 柊(かしわぎ しゅう)は、3年生のエース・布施歩ら上級生と共に全国制覇を目指していく。現れた2人の1年生がもたらすものはチームの改変か、 湘南大相模バスケ部が全国に向けて走り出す。

『DEAR BOYS』の登場人物・キャラクター

瑞穂高校男子バスケットボール部

哀川 和彦(あいかわ かずひこ)

CV:喜安浩平
背番号:7番 身長:175cm ポジション:スモールフォワード/シューティングガード
高校2年時にバスケットボールの名門校である天王寺高校から転校し、廃部寸前だった瑞穂高校男子バスケ部を復活させる。天王寺高校ではキャプテンを務め、全国に名を轟かせるほどの天才。身長175cmと小柄ではあるが、ダンクシュートを決める並外れたジャンプ力と、広いシュートレンジからの高い決定力は、登場人物の中でも軍を抜いた存在。

周囲を引き付ける魅力があり、瑞穂高校女子バスケ部の森高麻衣とは親密な関係に。対戦したチーム選手とストリートバスケを楽しむこともある。一方、家族関係は円満とは言えず、天王寺高校バスケ部の監督である父との確執は致命的。勝ちにこだわり楽しさを犠牲にする父のバスケに疑問を持ち、瑞穂高校へと転校することになった。当初は女子生徒を追い回すなどふざけたキャラを演じていたが、仲間と打ち明けるに連れ本来の自分に戻っていく。

藤原 拓弥(ふじわら たくみ)

CV:松風雅也
背番号:4番 身長:184cm ポジション:ポイントガード
瑞穂男子バスケ部のキャプテンで、理性よりも感性を全面に出したチームの司令塔。哀川に才能を見出され、広い視野と全国屈指のセンスを武器に、哀川と抜群のコンビネーションを見せる。強気でアグレッシブなゲームメイクを見せ、文字通りオフェンスの起点。ただし、直感で繰り出す厳しいディフェンスの隙間を狙ったキラーパスは、藤原とのプレー経験がないと反応できないほどシビアである。

リーゼントをきっちり決めるなど几帳面な性格。感受性が強すぎるところがあり、目上の人間に対して暴言を吐くことも。高校1年時には顧問への暴力事件を起こし、休部状態に追い込んだ張本人でもある。女子バスケ部の秋吉夢津美とは恋人関係だが、あまり相談するタイプでもないため勘違いで怒らせることも多い。

三浦 蘭丸(みうら らんまる)

CV:武内健
背番号:8番 身長:173cm ポジション:シューティングガード
サウスポーの3Pシューターで、瑞穂の攻撃の切り札。自己のチームにおける存在意義を自問した結果、フェイダウェイシュートを身に付け、インターハイ突入時には3Pライン1m後方のNBAラインからも決められるようになった。三浦がボールを持つと、相手チームがディフェンスを意識せざるを得なくなることから、三浦を起点としたパスも瑞穂の有効な攻撃パターンとなっている。

頭脳明晰、冷静沈着なチームの参謀役だが、クールな態度とは裏腹に、負けず嫌いで熱い闘争心を持っている。また、藤原とは中学時代からの付き合いで、藤原の心を見抜くこともしばしばある。

石井 努(いしい つとむ)

CV:鈴木達央
背番号:6番 身長:190cm ポジション:パワーフォワード
レギュラー内では土橋に続く長身。諦めない熱血漢で、ひと言多いためチーム内で争いの種を生むこともある。初期はチームのお荷物的な存在になりかけたが、高身長と高い運動能力を生かしたブロックショットやアリウープを身に付け、インサイドの要となる。瑞穂のメンバーの中では最も成長した選手。

土橋とは小さい頃からの親友。短絡的な性格から理論派の三浦と対立したときもあったが、後に和解した。藤原とも中学時代に対立していたが惨敗。その反動からか、いつか藤原に認められることを密かな目標にしている。

土橋 健二(どばし けんじ)

CV:小西克幸
背番号:5番 身長:192cm ポジション:センター
レギュラー内では一番大きい選手。派手さはないが、抜群のポジショニングで自陣ゴールを守る大黒柱として活躍する。リバウンド時のチップアウトなど力強いプレーが得意で、インターハイでも全国のセンター相手に互角に戦い抜いた。

性格は温厚で責任感が強い。そのためプレッシャーに押しつぶされ、大事な場面で失敗してしまうこともある。しかし、チームメイトに後押しされ、力強く成長。作品中でも初期はかなり太めの体型で暢気な性格のキャラだったが、髪型や顔つきが男らしく変わっている。

高階 トウヤ(たかしな とうや)

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