レイストーム(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レイストーム』とは、1996年にアーケードとして稼動を開始したタイトーの2D縦スクロールシューティングゲーム。『レイフォース』、『レイストーム』、『レイクライシス』と続く『レイシリーズ』3部作の2作目だ。後方俯瞰視点が特徴であり、8方向レバーと2ボタンで自機を操作する。
ストーリーは『レイフォース』とは別の並行世界の出来事として描かれており、地球人類が恒星間航行を実現して100年あまりが経過した時代の物語となっている。

OPERATION "RAYSTORM"

「バルカ機関」が発動したセシリア制圧作戦。セシリア星系でサルベージされたオーバーテクノロジー「LAY」を基に開発した最新鋭機「R-GRAY(アール・グレイ)」全13機を使用している。

『レイストーム』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

移植作品別の違い

プレイステーション(PS)移植版

アーケード版に比べるとテクスチャが荒く、やや処理落ちするが、それ以外ほぼ完全な移植が実現されている。Playstation Network内のサービス「ゲームアーカイブス」でダウンロード配信されており、PlayStation 3、PSPでもプレイ可能。
PSとは相互性のある基盤を元に開発されたためPS版の移植が神移植。テクスチャがやや甘い以外は本当にほぼ完璧。
更に恐ろしい程オプションが充実しており、各ステージ別で難易度調整ができる。
また追加モードとして、ステージやボスに大幅な調整が加えられBGMも新規に作曲された「エクストラモード」と、「RAY」は13機作られたという設定に基づく「13機モード」が追加。
オートロックオン&マニュアルロックオンの各機体3機ずつ+R-GRAY0の13機を用いてのプレイも可能(コンティニューは不可)。

セガサターン(SS)版

タイトルが『レイヤーセクションII』に改題されている。『レイヤーセクション』はレイフォースのSS移植版のタイトルである。
移植を手がけたのは前作で移植を担当したビングでは無くメディアクエスト。
R-GRAY 0が通常のモードでも使用可能になり、ステージ間にはオリジナルのムービーが挿入されるなどPS版には無い要素があるものの、3Dグラフィック描画能力に劣るSSで本作を再現するにはやはり無理があったようで、プレイ中には著しい処理落ちが発生したり、雲や爆風などの半透明のオブジェクトがメッシュで表現されていたりする。

Windows(PC)版

PS版の移植であり、エクストラモードなどもPS版に準拠しつつ、PCでは(当時の)高解像度表示に対応させている。

PlayStation 2(PS2)版

『タイトーメモリーズ 下巻』にPlayStation版のアーケードモードのみを収録している。

PlayStation 3(PS3)版とXbox 360版

グラフィック映像がHD高解像度で再制作されていることから、タイトルが『レイストームHD』 となっている。画面比率もオリジナルが4:3なのに対し、近代的な16:9ワイド画面となっておりBGMもオリジナルからアレンジされたものを使用しているなど、リメイクに近いしあがりになっている。
ゲーム的には新機体の「R-GEAR」が追加されたほか「R-GRAY0」に性能調整とグラフィックの変更がなされ、X-LAYに限りなく近いディテールになっている(PS版とSS版ではR-GRAY1の流用だった)。

Nintendo Switch版とPlayStation 4(PS4)版

『レイシリーズ』3作を1まとめにしたオムニバスソフト『レイズアーケードクロノロジー』に収録されている。
本作についてアーケード版のグラフィックそのままのものと、オリジナルのグラフィックデータを使ってそれをHD化した『レイストームNEO-HD』がセットとなっている。この関係で、両モードとも画面比率は4:3。

iPhone(iOS) 版

アーケード版の完全移植に加え、PS版のエクストラモードをベースに難易度調整などが施された「iPhone MODE」を搭載している。2017年6月29日には大型アップデートが行われ、iPadの全画面表示やゲームコントローラーの対応、森正樹によるAREA 1のBGMの新アレンジの追加が行われた。またこれと同時にAndroidにもiOS大型アップデート後に準拠したソフトが配信された。

『ゲーメストムック』の刊行

シューティングゲームで珍しく、『ゲーメストムック』が刊行された。
『ゲーメストムック』でSTGを扱ったのは本作と『ダライアス外伝』位のもので、他は大半が格ゲーであった。
内容は詳しい開発経緯などが解説されており、「時代遅れだと倉庫で埃を被っていたが最新技術を導入したことで無敵の空の要塞になった2面ボス・ヴェルキンゲトリクス」「2人乗り戦闘機で様々な任務に対応できるが、機体製造コスト以上に搭乗員の選別と育成の方が高くついて配備が進まない3面ボス・ゼノビア」などの苦労話や欠点などが解説されている。
ボスだけでなく雑魚敵の解説も掲載されており、基本的なデータだけでなく開発された経緯や運用における問題点などが解説されているため、非常に読みごたえがある内容となっている。

アラリックのデザイン

プレイヤーからトラウマボスとしても名高いハマチことアラリックは『Zガンダム』のMGを参考にしたとインタビューでも解説されていたが、アラリックのデザイナーによると元にしたのは『ガンダム・センチネル』のΖプラスの方であるとTwitterで明かしていた。
ただし全体的なシルエットや可変の構造は同じ作品の主役機Sガンダムの重装備機Ex-Sガンダムに近い。
登場するステージも当初はボーナスステージの予定だったがアラリックのデザイナーがごり押して僅か3日で完成させるという荒業で生まれたことを明かしている。

R-GRAY1のデザインの違い

Akarij8
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@Akarij8

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