金の国 水の国(漫画・アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『金の国 水の国』(きんのくに みずのくに)とは、戦争寸前の2つの国に生まれた男女が、偶然の出会いから手を取り合い、それぞれの故国と自分たちの未来を切り開いていく岩本ナオの漫画作品。2023年にアニメ映画が公開された。
1000年前から断絶と戦争を繰り返してきたアルハミト国とバイカリ国。ある時、アルハミトの王女サーラはバイカリの技師ナランバヤルと出会い、新たな戦争を避けるため彼に協力を乞う。これを快諾したナランバヤルは、アルハミトとバイカリの本格的な和平のために水路を作ろうと思い立つ。

ラスタバン三世(ラスタバンさんせい)

CV:銀河万丈

アルハミトの現国王。アルハミトの水資源が枯渇しかけていることに加えて、「アルハミトで嘲笑の的となっているラスタバン二世のようになりたくない」との想いからバイカリ征服のための準備を進めている。
100人近い娘がおり、その多くからは「クズ」呼ばわりされるなど、あまり家庭を顧みるタイプの父親ではない。それでもサーラは「根っこのところは悪い人ではない」と信じており、これが物語の最後に大きな意味を持つこととなった。

レオポルディーネ

CV:戸田恵子

アルハミトの第1王女。サーラに対しては辛辣に接するが、これは「アルハミトを良い国にしたい」という強い想いの反動でそうなっているだけで、彼女に対して含むところは特にない。
妹たちと共にバイカリとの戦争に反対の立場を貫き、父のラスタバン三世とは政治的に対立。ナランバヤルの水路計画については非常に興味深いものだとして協力的な立場を取る。

サラディーン

CV:神谷浩史

アルハミトの左大臣。北の国出身の遊牧民で、現在は劇団を主催している。演劇を見に来たレオポルディーネに見初められて右大臣に出世し、彼女を含む多くの王女たちの愛人にもなっている。
「水路を作ってアルハミトとバイカリの戦争を止めたい」というナランバヤルの情熱に感化され、自身もこの計画に乗り気になっていく。軽薄な色男に見えるが、レオポルディーネのことは本気で愛している。

ライララ

CV:沢城みゆき

レオポルディーネの部下。様々な雑用をこなしているが、その正体はアルハミトの暗殺部隊の一員で、剣士としてすさまじい力量を持つ。
バウラがナランバヤルとサラディーンの話を盗み聞きしていたことを悟ると即座に家族を人質に取るなど、かなり容赦のない性格である。

ピリパッパ

CV:茶風林

アルハミトの右大臣。ラスタバン三世におもねり、バイカリとの戦争の準備に逸る彼を支える政治的な相棒。もともとは街外れのマッサージ店の主人で、たまたまやってきたラスタバン三世に気に入られて取り立てられた過去を持つ。
物語上の悪役であり、ナランバヤルの暗殺を主導するなど振る舞いも凶悪だが、意外にもラスタバン三世への忠誠心は本物で、彼が「戦争よりも水路計画を進める」と決めた際は素直に従っている。

バウラ

CV:丸山壮史

ピリパッパの部下。上司の威光をかさに着て平民相手に威張り散らす、典型的な虎の威を借る狐。
しかしアルハミトの窮状については正確に分析した上でいろいろと考えており、ナランバヤルたちの水路計画を知って「こっちの方がずっといい、ここで失敗したらバイカリとの国交は2度と開けなくなる」と彼らに加担するようになる。

バイカリ

オドゥニ・オルドゥ

CV:てらそままさき

バイカリの族長。失策続きで国内での評価を落としており、一発逆転のためにアルハミトへの侵攻を計画している。両国の現在の国力の差にはまったく気付いていない。
ゲイの気質があるらしく、アルハミトから送られてきた「国で1番美しい娘」を1度も見ることなくナランバヤルに押し付ける。サーラに初めて会った時は、「0.1トンくらいありそう」と非常に失礼なことを考えていた。

サンチャル

CV:橋本信明

ナランバヤルの父。バイカリの貧村で図書館長を務めている。
アルハミトから送られてきた「国で1番美しい娘」が子猫であることから、これが開戦を望む相手国の謀略であることにナランバヤルともども気付き、見なかったことにしようと決める。サーラは彼に対して「話し方や物事の考え方がナランバヤルとよく似ている」との印象を抱いている。

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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