NieR:Automata Ver1.1a(アニメ ニーア オートマタ)のネタバレ解説・考察まとめ

『NieR:Automata Ver1.1a』(ニーア オートマタ Ver1.1a)とは、PlayStation 4で発売されたアクションRPG『NieR:Automata』を原作とする2023年のアニメ作品。世界的に高い人気を誇るゲームのアニメ化ということで、放送前から注目を集めた。
人類がエイリアンに占領された地球の奪還を目指して数千年。人類側の戦闘用アンドロイド2Bは、同じくアンドロイドの9Sと共に様々な任務を遂行する。やがて2人は、自分たちの戦いの裏に隠された真実に直面していく。

『NieR:Automata Ver1.1a』の概要

『NieR:Automata Ver1.1a』(ニーア オートマタ Ver1.1a)とは、PlayStation 4で発売されたアクションRPG『NieR:Automata』を原作とする2023年冬に放送されたアニメ作品。
原作でもあるゲーム版は世界的に高い評価を受けており、主人公である2B(トゥービー)はコスプレなどでも定番のキャラクターとなっている。「人気ゲームのアニメ化」ということで、2023年冬アニメの中でも特に注目を集めた。

突如飛来したエイリアンが、地球を占領して数千年。月面へと逃げた人類は、その奪還を目指して地球への進行を繰り返し、一進一退の攻防を続けていた。
西暦5012年。人類側に作られた戦闘用アンドロイド2Bは、同じくアンドロイドの9S(ナインエス)と共に様々な任務を遂行していく。エイリアン側の兵器である機械生命体と激しい戦いを繰り広げる中、2人は自分たちの戦いの裏に隠されていた真実に直面していく。

『NieR:Automata Ver1.1a』のあらすじ・ストーリー

ヨルハ部隊と機械生命体

ブラックボックスを反応させた自爆攻撃を行う2B(左)と9S(右)。

突如飛来したエイリアンが、地球を占領して数千年。月面へと逃げた人類は、その奪還を目指して地球への進行を繰り返し、一進一退の攻防を続けていた。
西暦5012年。人類側に作られたヨルハ部隊の戦闘用アンドロイド「ヨルハ二号B型」こと2B(トゥービー)は、エイリアン側の兵器である機械生命体の基地を攻撃する任務を遂行していた。僚機を失うも基地に乗り込んだ2Bは、そこで「ヨルハ九号S型」こと9S(ナインエス)と合流。機械生命体を相手に大立ち回りを演じていく。

基地の中には、機械生命体でありながら2Bたちに敵意を示さない個体も存在していた。調査とハッキングを得意とする9Sによれば、「最近この手の個体の目撃報告が増えている」とのことだったが、その正体は未だ分かっていないらしかった。
やがて2人は、基地の中枢たる超大型の機械生命体と遭遇。大きなダメージを与えるも、大型機械生命体を倒し切ることは叶わず、自分たちの動力炉でもあるブラックボックスを反応させた自爆攻撃を敢行する。これにより作戦は成功。直前に衛星軌道上に存在するヨルハ部隊の基地バンカーにデータを転送していた2Bは、新たな素体を得て再起動する。同様に9Sも再起動するが、こちらは一部データに欠損があるらしく、彼と再会した2Bは「なぜ9Sにだけデータの欠損が生じたのか」と疑問を覚える。

友軍と新たな敵

機械生命体と戦っているのはヨルハ部隊だけではなく、旧式のアンドロイドたちも地上でレジスタンス活動を続けていた。バンカーからの指令で、2Bと9Sはたびたびレジスタンスを援護するようになり、彼らのリーダー格であるリリィという個体と戦友としての絆を紡いでいく。
そのリリィに頼まれて物資を輸送していった先で2Bたちが出会ったのは、敵意を持たない機械生命体たちの村だった。その長であるパスカルという旧式の機械生命体は、リリィの知り合いと聞いて2Bたちに友人さながらに接するようになり、2人を困惑させる。「機械生命体に感情は無い」というのがヨルハ部隊における結論だったが、パスカルのような感情があるとしか思えない機械生命体との出会いが、2Bを少しずつ戸惑わせていく。

そんな中、2Bと9Sは砂漠で不安な動きを見せる機械生命体の調査に赴き、そこで今までに観測されたことのない不可思議な機械生命体と遭遇。アンドロイドに、つまりは人間に酷似した外見を持つその個体は、2Bにも匹敵する高い戦闘能力を持ち、2人を苦戦させる。
なんとかこれを倒すも、直後に現れた同型の個体に襲撃され、2Bたちは追撃を断念して撤退する。やがてこの2体は、アダムとイヴを名乗り、かつての人間の文化や知識について貪欲に学んでいく。イヴは「どうして自分たちがこんなことを」と首を傾げるが、何か目的があるのかアダムは反論を許さなかった。

アンドロイドの見る夢

新たな戦いに備えて準備を整えていく中、2Bはレジスタンスのリリィに「アンドロイドは夢を見ると思うか」と尋ねられる。彼女はかつて、ヨルハ部隊の2タイプのアンドロイドと共に戦ったことがあるらしく、休眠中にその時のデータを無意識に再現してしまうのだという。
かつてリリィは、ヨルハ部隊のアンドロイドたちに共闘を要請され、機械生命体の拠点を攻略したことがあった。レジスタンスのアンドロイドと、2Bそっくりの姿をしたそのヨルハ部隊のアンドロイドたちは、武器を向け合う剣呑な出会いを果たしつつも次第に打ち解け、支援も応援も望めない中作戦を遂行。拠点の破壊には成功するも、帰ってこれたのは途中で「これ以上は戦えない」と判断されて戦線から遠ざけられたリリィただ1人だったという。

話を聞いた2Bは、「アンドロイドは夢を見ない」といってリリィの説を否定する一方で、「作戦に参加したアンドロイドたちが今も生きていると思うか」と彼女に尋ねる。リリィは「全員の死ぬところを確認したわけじゃない」と語り、もし生き残りがいれば会ってみたいと笑む。

脱走兵の追跡

その後2Bたちは、A2というアンドロイドと遭遇する。ヨルハ部隊を脱走したとされるこの個体は、部隊を脱走して追手を何人も返り討ちにしてきた存在だと記録されていた。2Bと交戦したA2は、彼女を並みならぬ相手だと認識して早々に撤退。この際、「なぜヨルハ部隊を裏切ったのだ」と問われると、「先に裏切ったのはそちらの方だ」と謎めいた言葉を言い残していく。
A2と遭遇したことをバンカーに報告すると、司令官はその追跡調査を2Bと9Sに命じる。9SはA2の言っていた「先に裏切ったのはお前たちの方だ」という言葉の真意に興味を抱くが、機密情報の一言で話を打ち切られてしまう。

パスカルによれば、A2は機械生命体との戦いも継続しており、ヨルハ部隊を脱走しても戦闘そのものを放棄したわけではないらしかった。レジスタンスからも情報を集めようとした2Bと9Sだったが、リリィは「そんなアンドロイドのことは知らない」と言い張り、早々に追い払われてしまう。
その後2Bは海の近くで作業していた別の個体から「リリィならA2についての情報を持っている」との情報を入手し、なんらかの事情で彼女が嘘を言ったことを知る。同じ頃、9Sは「どうしてもA2が裏切った理由を知りたい」と考えて閲覧の許されていないバンカー深部の情報にアクセス。司令官が上層部となんらかの秘密の相談をしている映像を入手する。しかしこの時、A2もまた彼らのすぐ近くに迫っていた。彼女は9Sが自分の話に興味を抱いたらしいことを悟ると、巧妙に彼を誘導。2Bとの通信を遮断させた上で孤立させてしまう。

アダムとの死闘

孤立させられた9Sは、アダムのハッキング攻撃によって無力化されて捕らえられてしまう。アダムは9Sの危機を察して駆け付けた2Bの前に堂々と姿を現し、自らを「機械生命体の進化の果てに生まれた存在」だと称する。
アダムはさらなる進化のために「死」という概念を知りたいと考え、自身をネットワークから切り離して「完全に破壊されたら再稼働できない」状態となって、かつて砂漠の地下で1度は自分を倒した2Bと戦うことを望んでいた。

アダムは「地球を脅かした異星人が、その創造物である機械生命体の反逆によってすでに死滅している」こと、「人類もまたすでに滅んでいる」ことを指摘して2Bを揺さぶり、彼女と死闘を繰り広げる。以前とは比較にならない力を振るうアダムに苦戦する2Bだったが、ネットワークから切り離されている以上演算能力に限界があると判断し、自分と9Sのサポートユニットを利用してハッキングを仕掛ける。
これによって弱体化したアダムにトドメを刺さんとする2Bだったが、その直前でイブが彼を庇う。9Sを奪還した2Bが戦線を退く一方、最愛の弟を失ったアダムは激しく慟哭。憎悪のままに暴走を始めていく。

機械生命体との決戦

アダムの憎悪は機械生命体全体に伝播し、彼らによる総攻撃が各地のアンドロイドたちやレジスタンスを襲う。2Bはリリィたちを助けるべくレジスタンスの拠点に向かい、彼らと共に機械生命体の大軍を迎え撃つ。大規模な電磁波攻撃によって敵軍を機能停止に追い込むも、アダムは動きを止めた機械生命体を己の下に集めて巨大な怪物となって暴れ続ける。
アダムを止めないことには戦いは終わらないと考えた2Bは、リリィや予備の素体にデータベースから記憶をダウンロードすることで復活した9Sらと共に最後の戦いに臨む。アダムとは別口で迫り来る機械生命体の特殊個体を2Bが相手取る一方、リリィたちレジスタンスは決死の覚悟でアダムを牽制して誘導し、パスカルの助力を得た9Sがこれにハッキングを試みる。

最愛の家族であるイブを失った時点でアダムの人格はほぼ崩壊しており、憎悪のまま猛り狂う屍同然の存在と化していた。「機械生命体が他の存在を想う」というかつて自ら否定した状況を前に困惑する9Sだったが、ほとんど無抵抗のアダムをハッキングして動きを止め、大型のミサイルでこれを爆砕。さらにバンカーから放たれた荷電粒子砲により、アダムはついに粉砕される。
それでもなおアダムは機能を停止していなかったが、もはや戦う力は無かった。2Bは彼が心を持つ存在であることを、それゆえに仲間の死に絶望してこれほどの憎悪を備えたことを内心認めつつトドメを刺す。機械生命体の頂点に立つ存在であるアダムが完全に破壊されたことで、ネットワークに接続されている機械生命体は軒並み機能を停止。長かった戦いにひとまずの決着がついたのだった。

バンカーの秘密

時は少し遡り、アダムとの決戦前に9Sが新たな素体に人格データをダウンロードしていた時のこと。電脳空間の仮想世界で最終チェックを受けていた9Sは、今まで見たことの無いデータを発見し、好奇心からそれを開示してしまう。
そこには、断片的ながらバンカーがヨルハ部隊にすら秘密にしている、「人類はすでに絶滅している」といった情報が記録されていた。驚く9Sだったが、このデータへのアクセスを察知した攻性プログラムの攻撃を受けて慌てて撤退。逃げていく先で謎のウイルスプログラムに接触され、動きを封じられてしまう。

混乱しながらも「なぜバンカーの電脳空間にこんなウイルスが存在しているのか」と疑問に思う9Sだったが、意志を持つウイルスによって機密情報を閲覧する少し前からの記憶を消されてしまう。何も知らないまま再起動を果たした9Sは、自身の記憶に欠落があることを不思議に思い、「なんらかの不具合が発生している」ことを理由にバンカーに接続しての最終チェックを拒否。2Bを救うために地上へと急ぐ。
大きな謎と、致命的な秘密を抱えたまま、アンドロイドたちの戦いは続いていく。

『NieR:Automata Ver1.1a』の登場人物・キャラクター

2B(トゥービー)/ヨルハ二号B型

CV:石川由依

ヨルハ部隊に所属する戦闘用アンドロイド。作中では主に2Bと呼ばれる。言動は沈着冷静だが情が深く、敵の大軍を前に「全部倒せばいい」と言い放つなど直情径行の持ち主。
戦闘能力は高く、特に接近戦を得意とする。任務の中で出会った9Sに対して素っ気ない態度を取っているが、内心では大切に想っており、彼の窮地と見るや感情を露わにすることも珍しくない。

9S(ナインエス)/ヨルハ九号S型

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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