勇者、辞めます(次の職場は魔王城)のネタバレ解説・考察まとめ

『勇者、辞めます(次の職場は魔王城)』とは、2017年1月12日から2月7日まで小説投稿サイト「カクヨム」に連載された小説。及びそれを原作とした漫画、アニメ作品。作者はクオンタム。
機械文明時代に作られた生体兵器レオが3000年後の世界を舞台に、心に埋め込まれた呪縛から自分を解き放ち、勇者としての生き方を辞めて新たな存在意義を見出すまでのプロセスを描く。レオが物語で語る仕事術は作者が実際の仕事を通して手に入れたものであり、アニメの中だけにとどまらず日常でも活かせる有益な情報である。

ディアネット

CV:鈴木みのり
物静かな白髪のダークエルフの少女。
休みなく働くシュティーナを楽にするため、自分でもできる仕事を手伝いたいと願っていた。しかし自信がなかったため強くは言い出せず、いつもシュティーナからやんわりと断られていた。そんなとき、レオがシュティーナの魔力波長を記憶するタリスマンを考案。自分たちも魔力炉ヘ魔力を供給できるようになり、シュティーナの仕事を1つ減らすことができたと大喜びする。

エイブラッド

CV:平松広和
人語を解することのできる知能の高いインプ族。
レオと最初に出会ったときレオの圧倒的な強さに殺される覚悟をしたが、言葉をかわすうちにレオが単純な殺人マシーンでないことに気づき安心する。名前を聞かれたレオが「魔族に名前を聞かれたのは始めて」と微笑むのを見て、レオにも自分らと同じ心があると確信。人間界で生きていく決心をし「魔族と人間が共存できる世界を作る」とレオに宣言する。
人間を守るためだけに作られたレオの未来を心配し「自分の人生は自分の好きなように使え」「生きているのが辛くなったら自分のやりたいことをやれ」とアドバイス。後のレオから「エイブラッド先生」と呼ばれるようになった。
エイブラッドの功績は『架け橋のエイブラッド』という1冊の書物にまとめられている。

『勇者、辞めます(次の職場は魔王城)』の用語

遠見魔眼(ミラージュアイ)

遠見の魔術。1つ目の球体。魔眼が見たものが術者にも視覚情報として伝達される。習得難易度は低く、偵察・諜報・監視など様々な場面で役に立っている。よこしまな考えを持った仙人が、女性の着替えを覗きたいと考えたのが開発のきっかけ。

タリスマン

アメジストに魔力を流し込むことで魔力波長を覚えさせ、装着者の魔力波長を自動で補正するようにしたもの。シュティーナの魔力炉への魔力供給の仕事を減らすためにレオが作成した。タリスマンのおかげで、他の魔族たちがシュティーナに変わって魔力炉へ魔力を供給できるようになり、シュティーナの仕事が半永久的に1つ減った。

竜人族

温厚な種族として知られる。過去に人間と共存していたが、攻撃をはじく竜鱗(ドラゴンスケイル)の利用価値に目をつけた人間たちが竜人族の子供を次々と誘拐。武器商人に売り払ったため関係が悪化した。欲に駆られた人間らは国単位で竜人族の集落を襲うようになり、激怒した竜人族により1つの軍事国家が滅ぼされる。竜人族は南方のラルゴ諸島へ移住し人間とは距離を置くようになった。
100年以上経った現在でも竜人族の人に対する恨みは消えず、魔王エキドナが人間界に侵攻する際には積極的に支援した。

ラルゴ海

魔王城のはるか南に位置する。
美しい海に浮かぶ島々の8割以上は未開の地であるが、未確認の生物や植物、希少な鉱石といった豊かな資源に恵まれている。機械文明時代の遺産が残っているとも言われるが信憑性は乏しい。海域全体で複雑な潮の流れがあるので下手に足を踏み入れると生きては出られない。また人を襲う海竜や海獣も生息しており、たとえ潮の流れから抜け出したとしても油断はできないと言われている。それでも美しい海に浮かぶ島々は人を魅了してやまない。
ラルゴ海の島々には竜人族が住んでいる。過去に竜人族は欲に目の眩んだ人間たちから迫害を受けており人に対して良い感情を持っていない。そのため魔界からエキドナ率いる魔王軍が人間界に侵攻したときには物資を支援しており、それは今でも続いている。ラルゴの島々には魔王城につながる転送門があるので物資の輸送が容易に行える。

神狼(しんろう)フェンリル

リリの故郷エルキア大陸の守り神として古くから伝わる巨大な狼。かつてエルキア大陸を治めていた王はフェンリルに姿を変えられたが、王国の衰退でその力は失われた。理由は不明だが、リリはフェンリルに姿を変えられる。

賢者の石

聖都レナイェに存在する秘宝。3000年前に地中深くに眠っていたのを初代聖王が発見し、聖都発展の礎にしたと言われている。「一面の荒れ地だったレナイェに緑を蘇らせた」「賢者の石の守護の力で聖都の民は病知らずで不老不死」と言われているが真実ではない。
賢者の石の正体は、レオたち12体の生体兵器の胸に埋め込まれたエネルギー供給装置であり、半永久的に魔力を供給する。賢者の石を正しく扱うには世界のどこかにある機能仕様書が必要である。

Arisaccc8
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