齋藤飛鳥(乃木坂46)の名言・迷言・発言まとめ

齋藤飛鳥は日本のアイドルグループ「乃木坂46」の第1期メンバー。母親はミャンマー人。乃木坂46加入前には山王プロダクションに所属しており、子役としてテレビ番組『ピラメキーノ』や映画『さくらん』等への出演経験がある。西野七瀬(7回)、生駒里奈(6回)に次ぐセンター回数5回(白石麻衣と同数)を誇る乃木坂46のエースとしてグループの活動を支えてきた。2022年12月31日、乃木坂46を卒業。本記事ではそんな齋藤飛鳥のテレビや雑誌のインタビュー等での発言を集めている。

「結局なんとなく手にとったのが石原慎太郎でした」

8月に20歳になったんですけど、その直前までは『10代のうちに村上龍をたくさん読もう!』と思ってとにかく村上龍の本をずっと読んでいました。それで20歳の誕生日を迎えて、記念すべき1冊目は何にしようかと。ずっと悩んでいたんですけど、結局なんとなく手にとったのが石原慎太郎でした。『完全な遊戯』です。今、まだ読んでいる途中なんですけど。
(2018年10月日『bis 2018月11月号』)

本好きで知られる齋藤飛鳥。どんな本を読んでいるのかをあまり明確に語ったことはないので、上のような発言は珍しい。以前は「安倍公房を読んでいる」という発言もあった。『完全なる遊戯』は石原慎太郎の短編小説。かなり反道徳的な内容であり、出版当初は大きな波紋を呼んだといわれている。

「『良かったねぇ~』で終わっちゃうから学びがないと思って、嫌いでした」

今はそんなにジャンルにこだわりはないんですけど、ちょっと前まではハッピーエンドが読めない。恋愛ものが読めない。嘘くさいし、学ぶことがない。「良かったねぇ~」で終わっちゃうから学びがないと思って、嫌いでしたね、昔は。メンバーとかがいる控え室で、本当は会話に入りたいけど入れないから手持ち無沙汰になってこう……なんとなく(本を)開く時もある。相手の方が、私と接することによって「無駄な時間を過ごしたな」って一瞬でも感じちゃったら、それは申し訳ないから。私だったら、会話が面白くない人とは一言も話したくないから。
(2019年3月8日『another sky-アナザースカイ-』)

本好きで知られている齋藤飛鳥だが、本を隠れ蓑にしてなるべく対人時間を避ける、といった行動もしていることが伺われる発言。ここでも「『無駄な時間を過ごしたな』って一瞬でも感じちゃったら、それは申し訳ないから」といった加害妄想的な心情が垣間見れる。

「ハッピーエンドより割と重いテーマを扱ったものがタイプ」

もともと一人でいるのが苦痛じゃないし、自分だけで楽しいことを見つけることが出来るタイプなんです。例えば、以前よく一人旅をしていたましたが、一人で気の赴くままに何も計画を立てずにダラダラと過ごせる良さももちろんあるけれど、誰かがいると素敵な景色を見たときにリアクションのとりかたがわからなくて。「わぁ!」っていう感動も、一人で噛みしめるほうが好きなんですよね。だから、家族以外と旅をしたことが無いのかもしれません。他にも、読書をして自分の世界に入るのも好きです。ハッピーエンドより割と重いテーマを扱ったものがタイプで。安部公房さんの少しシュールな世界観も好きですし、湊かなえさん、あとは立花隆さんの『二十歳のころ』は自分が二十歳の時に読んで刺激を受けた本のひとつ。わりとジャンルは幅広く読みますね。
(2020年10月3日『VOGUE GIRL』)

一人でいるのが苦痛じゃない、というよりも一人でいることを好む傾向にありそうな齋藤飛鳥にとって、読書とは一人の世界に没頭できる特上のツールなのかもしれない。数少ない齋藤の読書傾向をみると、やはり「割と重いテーマを扱ったもの」が好きなようである。

ドラマ・映画について

「『齋藤飛鳥がこれを演じる?』というような、驚きの役をやってみたいです」

私、演技もドラマをやらせてもらったことで興味が湧いたんですけど、あのドラマの役はわりと自分に近いものがあってやりやすかったところもあったんです。もちろん難しいと思って壁にもぶつかったこともあったけど、でもそれでも後になって考えてみると「ああ、こういう気持ちだったんだな」と気づくこともたくさんあって。だから今度は、逆にもう私自身が全然理解できないような人の役に挑戦してみたい。「齋藤飛鳥がこれを演じる?」というような、驚きの役をやってみたいです。
(2016年7月27日『リアルサウンド』)

ここで語られている「あのドラマ」とは、2016年7月24日にテレビ朝日系列で放送された『少女のみる夢』のことであり、星野みなみと2人で主役を演じた。「齋藤飛鳥と星野みなみにとってドラマ初出演」という記述がインターネット上にあるが、厳密にいえば、齋藤飛鳥も星野みなみも、前年の2015年に放送された『初森ベマーズ』の最終回に漫画研究部のメンバーとしてちょい役で初出演している。但し齋藤飛鳥と星野みなみにとってドラマ初主役ではあった。映画出演でいえば、齋藤飛鳥は2007年に公開された『さくらん』という映画に「とめき」という役で出演している。彼女が9歳の時である。

「2人が出してくれるセリフに対して臨機応変に返すだけですごく気持ちのいいテンポが生まれてきました」

まず役を作る前に、自分の中の殻を破らないといけないキャラだったので、そこから始めました。それまではあまり深い関わりのなかった2人に自分の殻を外した姿を見せるのは、緊張もしたし、ちゃんとしないといけないと思いましたね。ちなみに関係性を変えるために、乃木坂の現場にいるときとは違って自分から話しかけたり、なるべく浅草のようなテンションでいるように気をつけました。とはいえ、スタートするまで不安もあって…。特に2人は同期で私は先輩という関係性から、どうやったら浅草とツバメちゃんが金森にツッコまれる関係性に持っていけるのかなって。でもカメラの前に立ったらそんな心配は無用で、2人が出してくれるセリフに対して臨機応変に返すだけですごく気持ちのいいテンポが生まれてきました。相手がこの2人でよかったなと思います。
(2020年4月9日『WEB ザ・テレビジョン』)

ここで語られているドラマは、2020年4月からMBSやTBSなどで放送された『映像研には手を出すな!』のこと。齋藤飛鳥は主役の「浅草みどり」を演じた。また「あまり深い関わりのなかった2人」とは、同ドラマに出演した「金森さやか」役の梅澤美波と、「水崎ツバメ」役の山下美月のことである。同年9月25日には映画『映像研には手を出すな!』も公開された。本来は同年5月15日に公開予定ではあったが、コロナ禍の影響で延期されていた。

乃木坂46について

「今の選抜には現役高校生は私だけなので」

ファンの人の中には、今の選抜には現役高校生は私だけなので、そういう若い子が新たな道を切り開いてくれてるって言ってくれる方も多いんです。そんななかで今アンダーにいる子たちから「飛鳥はアンダーの希望だよ!」と言ってもらえたのはすごく嬉しかったですね。とはいえ私は誰よりもアイドル向きじゃないと思うんですよ。
自分でも思うし、周りからもそう言われるし。すごい思うんですけど、乃木坂46って結構影のある子が多いって言われるじゃないですか。私自身もそうだよなと思うときもあるんですけど、でも「なんだよ、みんな結構明るいじゃん」と感じることも多くて(笑)。それまでの私ってそんなに自分が暗いと思って生きてなかったんですけど、そういうメンバーを目の当たりにすると、私みたいな人間がアイドルをやってること自体がすごいなと思うし、そういう人をセンターに選ぶ乃木坂46というグループもすごい。
今の世の中、アイドルっていっぱいいるけど、キャピキャピするだけが正解じゃないぞという形を証明できたら、私が乃木坂に何か残すことができるのかもしれないですし。ということで……キャピキャピしなくても許してほしいんですよ。
最終的にはそこを許してほしくて(笑)。今はセンターにいるけどあまり無理することなく、どうにか成立させていずれ許してもらえたらいいなって。
(2016年7月27日『リアルサウンド』)

このインタビューは乃木坂46の15枚目シングルであり、齋藤飛鳥初のセンター曲でもある『裸足でSummer』のリリースに合わせて行われた。この時の選抜メンバーは1列名が橋本奈々未、西野七瀬、齋藤飛鳥、白石麻衣、生田絵梨花、2列目が高山一実、衛藤美彩、松村沙友理、秋元真夏、桜井玲香、3列目が北野日奈子、星野みなみ、若月佑美、生駒里奈、堀未央奈、中元日芽香であった。上の発言で「今の選抜には現役高校生は私だけなので」とあるように、現役高校生は齋藤飛鳥のみ。星野みなみとは同い年であるが、星野は2月生まれなので、このシングルがリリースされた年の2月に高校を卒業したばかりであった。

「私にとって最初の居場所が乃木坂でした」

6年前。乃木坂の最年少として加入して、そんな私も10代最後の年を迎えています。子供だった私を泣き虫だった私を全部受け入れて、温かい場所をくれたのが、私にとって最初の居場所が乃木坂でした。私自身は何もできないし、私が言うことではないですけど、きっとメンバーもそれぞれ自信が無い子がいたりとか、自分の居場所だったりに疑問を持っている子がいたりすると思うんです。けれど、こうしてここに今、自分たちの足でここに立てていることが大事だなって思っていて。それって、きっとスタッフさんやファンの皆さん、応援してくれたり助けてくれる方のおかげで間違いないと、思っています。自信ってやっぱりそれぞれ違うと思うんですけど。まだ自分に自信は持てていないけれど、私にとっては、支えてくれる皆さんとメンバーのみんなが、最大の自慢だなって思います。そんな自慢の人たちとだったら、どこまでも上へ上へ上っていきたいなと感じています。ドームは1つの目標だったので、達成感はメンバーにもファンにもあると思うけど、乃木坂46はここで止まるべきではないと思うし、まだまだやりたいこと、やらなきゃならないことがあるので、1つ1つ皆さんに見ていただきたいです。これからも、どんどんさらなる高みに登っていくので、乃木坂46をこれからもよろしくお願いします。
(2017年11月8日:東京ドーム)

2011年に乃木坂46のオーディションに合格した時、齋藤飛鳥は中学1年生の13歳であり、和田まあや、星野みなみと並んで最年少メンバーだった(星野は早生まれなので学年は1つ上)。乃木坂46の最初の10枚のシングルでは3枚で選抜に選ばれたものの、残り7枚ではアンダーだった。その後11枚目のシングル『命は美しい』で再び選抜に選ばれると、それ以降は13枚目のシングル『今、話したい誰かがいる』で初の福神入り、15枚目のシングル『裸足でSummer』で初のセンターとなるなど、2022年にグループを卒業するまで選抜・福神から外れることはなかった。上の発言があった2017年11月8日は、19枚目のシングル『いつかできるから今日できる』リリース後であり、このシングルで齋藤飛鳥は西野七瀬と共にダブルセンターを務めた。

「自分があまりそこに含まれてる気がしなくて」

確かに去年、レコード大賞を取らせていただいたり、紅白歌合戦にも連続で出場させていただいたりして、乃木坂ってすごいな…と、自分のグループながらに思ったりはします。でも個人的には、自分があまりそこに含まれてる気がしなくて、どこか他人事のような気がしてるんです。メンバーと話していても『とんでもない、我々はまだまだですよ』という感じです。
(2018年10月1日『デイリースポーツ online』)

既に乃木坂46の中心メンバーの1人として確固たる存在感を示していた齋藤飛鳥なのだが、上の発言でも分かるようにかなり謙遜の気持ちが強いことがわかる。謙遜、というよりも彼女の本来の性格がこのような発言をさせているような印象もある。そこが彼女の魅力の1つでもあるのだが。

「メンバーに対する尊敬の気持ちが生まれた」

最近、メンバーに対する感情も変わってきた気がしていて。昔はみんなが大好きで、ずっと一緒にいたいから仕事に行っていたところが大きかったんですけど、それが仕事に対する責任感が芽生えたことで、今度はメンバーに対する尊敬の気持ちが生まれた。そういう頼もしさや安心感を、一緒にいてより感じるようになりました。
(2018年10月4日『日経エンタテインメント! 2018年 11 月号』)

上の項「自分があまりそこに含まれてる気がしなくて」での発言に「どこか他人事のような気がしてるんです」とあるが、ここで「メンバーに対する尊敬の気持ちが生まれた」とあるように、しっかりと乃木坂46というグループに溶け込み、他のメンバーともきちんと関係を結んでいることが伺える。「仕事に対する責任感が芽生えた」ことが要因と言っているところが、いかにも自分に厳しい齋藤飛鳥らしい。

「自分がそこに含まれているということが、昔の自分を考えると不思議です」

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