ダーウィン事変(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダーウィン事変』とは、2020年8月号の『月刊アフタヌーン』より連載された、うめざわしゅんによる漫画。アメリカを舞台に、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーを主人公とした「差別とテロ」を題材とした物語である。15歳のチャーリーは人間の両親のもと高校に入学し、人間の女の子ルーシーと出会い友情を育む。一方で、「ALA(動物解放同盟)」と名乗るテロ組織はチャーリーを仲間に引き込もうと画策する。数々の賞にランクインし、海外でも話題となっている。
フィル・グラハム保安官補
シュルーズヴィルの保安官補。10年前のチャーリーの襲撃事件を知っており、その当時からチャーリーを危険視し「凶器」とまで言っている。ALAによるテロ事件が再発した時から、チャーリーを監視するようになり、チャーリーが留置所に入った際もスタイン夫妻に何かと理屈を述べ、返そうとしなかった。しかし銃乱射事件を機に、チャーリーへの考えが変わってくる。
チャーリーの同級生
オジー
何かとチャーリーやルーシーに絡んでくる攻撃的な同級生。ミアやケイラとつるむことが多く、彼女達が自分の意見に反対する度に苛立ちを抑えられず、攻撃的になる。ルーシーを「陰キャ(ナード)」と揶揄している。実家がダイナーを営んでおり、チャーリーがヴィーガンだと知ると嫌みな質問を投げかけ、何かと敵視するようなる。
トレヴァー
オジーといつも一緒にいる同級生。オジーとは正反対で頭がよく冷静な性格。しかしチャーリーのことを危険視しており、何かと理屈を並べて反論してくる。
ミアとケイラ
いつも2人で一緒にいる今時の女子高生。SNSのためにチャーリーと写真を撮ろうとしたりする反面、テロ事件が起きると態度を変えてチャーリー達を避ける。後に、ルーシーやチャーリーと少し打ち解け、4人で課題をやるなどして友人となった。
ゲイル
ALAの考えに傾倒する少年。オジー達とのヴィーガンについてのやり取りで一蹴するチャーリーに「最高の皮肉だったね!」と近づく。勝手に、チャーリーも自らと同じ側だと考え期待をするが、人間と仲良くしているチャーリーを見て失望する。独自の動画配信チャンネルを持ち、活動報告などを行っている。そこからリヴェラにコンタクトを取られ、銃乱射事件を起こすように誘導される。事件後、自殺しようと試みるがチャーリーに阻止された。
ALAメンバー
マックス(リヴェラ・ファイヤアーベント)
ALA初期からのメンバーで、リーダーでもある。初期のALAの状態にうんざりしていたが、グロスマン博士との出会いから変わっていく。人間をもっと早く進ませることを目的とし、動物解放は目的達成のための道標だとしている。博士の行方を追っており、過激な方法でチャーリーを仲間に引き入れようとする危険思想の持ち主。チャーリーの弟オメラスと深い関わりがあるようで、物語の重要人物である。
レスリー・K・リップマン少佐
ALAの副リーダー的存在で、武力担当である。かつては米陸軍に在籍し、殊勲十字章を授けられるような優秀な軍人であった。動物解放を目的としている点でリヴェラと利害が一致しており、共に行動するが、チャーリーと対峙した後は「ALAにとってチャーリーは危険な存在だ」と忠告する。
シュルーズの住人
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目次 - Contents
- 『ダーウィン事変』の概要
- 『ダーウィン事変』のあらすじ・ストーリー
- 高校生活編
- 銃乱射事件編
- 逃亡生活編
- 『ダーウィン事変』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- チャーリー
- ルーシー・エルドレッド
- ギルバート・スタイン
- ハンナ・スタイン
- フィル・グラハム保安官補
- チャーリーの同級生
- オジー
- トレヴァー
- ミアとケイラ
- ゲイル
- ALAメンバー
- マックス(リヴェラ・ファイヤアーベント)
- レスリー・K・リップマン少佐
- シュルーズの住人
- ロニー・シュルツ
- グレイス・グラハム
- ルーシーの母親
- ナヴァロ保安官
- その他の人物
- リナレス下院議員
- モリス
- カイル
- ファウラー所長
- エヴァ
- オメラス
- 『ダーウィン事変』の用語
- ヒューマンジー
- ALA(動物解放同盟)
- ヴィーガン
- シュルーズ高校
- シュルーズヴィル
- 万華鏡の目をした女の子
- レッドピル
- 『ダーウィン事変』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- チャーリー「ボクも不思議に思ってる 人間(ヒューマン)なのってどんな感じ?」
- チャーリー「病原菌に感染しているのが たとえ君でも撃ち殺すけど…」
- チャーリー「なんで人間だけは殺して食べちゃダメなの?」
- チャーリー「けど実際に近くで観察したら 人間(きみたち)って面白いね」
- チャーリー「君もボクも すべての動物はただの1(ONE)だよ」
- チャーリー「ボクはなんの代弁者でもない ただの1匹の動物 ただのチャーリーだよ」
- リヴェラ「チャーリーに教えてあげるんだ この世界はシンプルではないことを」
- スタイン博士「生きることは変わることだ 変わらなければ」
- チャーリー「ボクはこの世界に対して全然なんの責任も感じない だって勝手に放り込まれただけだから」
- ルーシー「きみがヒューマンジーであることは きみ自身から切り離せることなの?」
- エヴァ「I am a mother of 2(私は二児の母)」
- 『ダーウィン事変』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 連載以前から決まっていたテーマ「人間と動物の生存権」
- アメリカが舞台なのはリアリティを求めた結果
- マンガ大賞2022の評価は「令和の『寄生獣』」
- 『anan』2022年1月26日号で作者うめざわしゅんのインタビュー記事掲載