スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』とはSBクリエイティブから刊行されているライトノベルおよび、それを原作としている漫画、アニメ作品である。原作者は森田季節。社畜OLであった相沢梓は過労死してしまい、異世界に不老不死の魔女アズサ・アイザワとして転生することになる。そこでスローライフを満喫して300年たったある日、毎日倒していたスライムの経験値が積み重なりレベルMAXになっていることが判明する。そこからアズサが様々な騒動に巻き込まれる様子がコメディ調で描かれている。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の概要

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』とは森田季節(もりたきせつ)によるGAノベルから刊行されているライトノベルおよび、それを原作とする漫画、アニメ作品。もともとは小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿されていた作品である。ライトノベルのイラストは紅緒が担当。漫画はガンガンONLINEにて掲載されており、作画はシバユウスケが担当している。アニメは2021年に全12話が放送された。

社畜OLである相沢梓(あいざわあずさ)は働きすぎの末に過労死してしまう。神様から異世界への転生の機会をもらった梓は不老不死になってスローライフを満喫することを希望する。17歳の姿に転生し、名前をアズサに改めて、前世では味わうことができなかったスローライフを300年過ごす。その300年の間に生活費稼ぎのために毎日スライムを倒し続けた結果、アズサはレベルMAXに到達していた。その噂は広まり、勝負を挑んできたレッドドラゴンのライカや、その力を頼りにしてきたハルカラなどの様々な人と出会い交流を深め、一緒に暮らす家族になっていく。

本作にはスピンオフ作品として『ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました』と『エルフのごはん』が「ガンガンONLINE」で連載され、『レッドドラゴン女学院』が「マンガUP!」で連載された。同じくスピンオフの『辺境伯の真っ白旅』はライトノベルの17巻に掲載された。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』のあらすじ・ストーリー

集まるアズサの家族

社畜OLであった相沢梓(あいざわあずさ)は働きすぎた末に過労死してしまった。神によって転生することになった梓は前世の反省を活かして、転生先では不老不死となり永遠にスローライフを送ることを望んだ。そして、「高原の魔女アズサ」としてスローライフを満喫しながら300年過ごす。生計の足しに毎日ザコモンスターであるスライムを倒し続けていたが、300年続けるうちにかなりの経験値が貯まっていて、気が付くとレベルMAXであるレベル99になってしまっていた。その噂が広まり、レッドドラゴンのライカが勝負を挑みにやってくる。撃退されたライカはそれまでの自身のおごりを反省してアズサに弟子入りすることになる。こうして、アズサの300年続いた一人暮らしは終わり、新しい家族を迎えることになった。
ライカとの生活を続けているある日、アズサの娘を名乗るファルファが現れる。ファルファにはシャルシャという妹がおり、アズサの命を狙っているという。アズサには娘の存在も命を狙われる憶えがなかった。実は二人はアズサが300年倒し続けたスライムの魂から生まれた、スライムの精霊であると判明する。辛くもシャルシャを撃退したアズサは、二人に一緒に暮らすことを提案する。そして、アズサの家族はさらに増えてにぎやかになっていくのであった。
次にアズサのもとに訪れたのはエルフのハルカラであった。彼女は現代でいうところの栄養ドリンクのような栄養酒というものを作っており、それが原因で上級魔族のベルゼブブに狙われているとのことであった。トラブルを避けたいアズサであったがしぶしぶハルカラを匿うことにした。アズサは対策としてベルゼブブが入れないように家の周りに結界を張った。しかし、ベルゼブブはすでにその時点でアズサの家に潜んでおり、直接対決することになってしまう。ところが正々堂々と戦うと言った矢先にアズサが張っていた結界にベルゼブブが引っかかってしまう。瀕死になったベルゼブブをアズサが助けることにより和解することになったが、実はそもそもベルゼブブはハルカラを狙っているのではなく、魔族の間で人気になった栄養酒を作ってもらうために探しているだけだと判明した。この一件を機会にハルカラも家族の一員として加わり、アズサたちを気に入ったベルゼブブも交流を深めていくこととなった。

ドラゴン族と魔族との交流

アズサの家族は全員でライカの姉のレイラの結婚式に参加することになった。結婚式は順調に進んでいたが途中でブルードラゴンのフラットルテが仲間を引き連れて嫌がらせにやってくる。当初、アズサは多種族の問題であるため静観しようと考えていたが、家族を傷つけられそうになりブルードラゴンを撃退することにした。近くの温泉に向かったブルードラゴンの別動隊も撃退に向かったが、そちらは偶然温泉に訪れていたベルゼブブによって撃退されていた。事態を治めたアズサによってフラットルテは賠償金の支払いに加えてレッドドラゴンとの不戦条約を結ばされることになった。
アズサの家の近郊の町に栄養酒の工場を建てたハルカラであったが幽霊が出るという噂が立ち、従業を雇うことができず一人で働かなければならず疲労困憊になっていた。何とかしたいアズサであったが幽霊が苦手であったため、ベルゼブブを頼ることにする。ベルゼブブの力を借りて問題を起こしていた幽霊であるロザリーを捕まえる。ロザリーはかつて工場が立っていたところにあった屋敷に住んでいた令嬢であった。地縛霊として工場から出られなくなっていたロザリーであったがアズサたちの助力で外に出ることに成功する。アズサはロザリーが工場から出てくれた代わりとして、新しい家族としてロザリーを迎え入れることしたのであった。
アズサはドラゴン族の争いを治めたことが魔王に認められ、魔族領で行われる式典に家族と共に招待されることになった。式典に向かうアズサたちをベルゼブブとファートラとヴァーニア姉妹が迎えに来る。ファートラとヴァーニア姉妹は巨大なクジラのような姿に変身することができるリヴァイアサンという種族であった。変身したファートラの背に乗り一同は魔族領に向かうこととなった。式典の前日に魔王のペコラ こと、プロヴァト・ペコラ・アリエースに挨拶することになったがハルカラが失言をしてしまう。ペコラはそれを軽く許してくれるが、続けてハルカラは頭で彼女の顎をうっかり打ち付け昏倒状態にしてしまう。その罪でハルカラは処刑されることになり、アズサたちも軟禁されてしまう。アズサはハルカラの処刑を阻止するためにはペコラの目を覚まさせる必要があると考え、気付け薬を調合しペコラのもとに向かう。途中で出会った魔族幹部を退けて無事にペコラのもとにたどり着いたアズサであったが、直前で目を覚ましたペコラに毒薬を飲ませようとしていたと疑われ、戦うことになってしまう。アズサはペコラに勝利し、ハルカラの解放を約束させる。一方で、ペコラは自分よりも強い人を慕いたいと考えており、アズサを「お姉さま」と呼び慕うようになる。
無事に式典に参加することになったアズサは改めてドラゴン族の争いを治めたことにより表彰される。そこに、ブルードラゴンのフラットルテもやってくる。ペコラの提案で条約を確実なものにするために、ブルードラゴンの服従の証である角を触らせる行為をアズサがすることになる。服従したフラットルテはアズサの高原の家に行くこととなり、また家族が増えるのであった。

様々な出会い

アズサの名を騙り活動している者がいるという噂が流れてきたため、アズサはその真相を突き止めることにする。情報をもとに捕まえた偽物の正体は、エノという名前の魔女であった。エノはちやほやされたいと考えていたため、アズサはアイデアを提案する。エノはアドバイスに従い、作っていたマンドラゴラ錠を売ることにする。マンドラゴラ錠は大ヒットし、エノは有名になることに成功するのであった。
ある朝、急にファルファはスライムの姿になって戻れなくなってしまう。アズサは原因を突き止めるためにベルゼブブの紹介で魔王城の賢いスライムに会う。さらに、その賢いスライムの紹介で次は魔法使いのスライムに会いに行き、そこで原因が寝違えたことであることが判明する。これを解決にするために次は武道家スライムに会いに行くことになる。武道家スライムが孤高の武道家であると聞いたアズサは、武術大会で武道家スライムを倒せば話を聞いてくれると考え、アズサとベルゼブブの二人で大会に出場することにする。ベルゼブブは武道家スライムを負かし、ファルファは無事にもとの姿に戻してもらえた。一方で、ベルゼブブは以前の消化不良で終わったアズサとの決闘の決着をつけたいと考えていたため、そのまま決勝で対戦することになる。攻防の末にアズサはベルゼブブを破るが、これをきっかけにアズサの名前はまた有名になってしまうのであった。
近くの村に吟遊詩人のククが訪れる。彼女はスキファノイアの名義でデスメタル系の音楽をやっていたが全くうまくいっていなかった。もう、音楽を辞めようと考えていたククであったが、アズサの勧めで音楽を辞めずにしばらく高原の家でゆっくり考えることになった。高原の家の家族の支援もありククは自分の新しい音楽を見つけていく。ある日、訪れたベルゼブブにククの音楽を聞かせると気に入られて、ベルゼブブの推薦により魔王領で行われる音楽イベントに出場することになった。そのイベントで大成功をおさめ、ククは魔王領でしばらく働けるほどの依頼をつかむことができた。

家族と楽しむスローライフ

ハルカラ主催で行った焼きキノコパーティーで口にすると小さくなる毒キノコをうっかり食べてしまい、アズサは子供のような姿になってしまった。元の姿に戻るためにペコラの勧めで世界樹の頂上にあるどんな薬でも扱う薬屋を目指し、ファートラ、ヴァーニアと共に、全108階のダンジョンに訪れる。苦労の末にたどり着き購入した薬はエノが作っているマンドラゴラ錠であった。そのうえ、薬屋に行くにはワイバーンに乗ることでダンジョンを踏破することなく簡単にたどり着けるということであった。ペコラはすべてそのことを知っていてアズサをからかっていたのであった。無事に元の姿に戻ったアズサはペコラを軽く叱るのであった。
近くの村でお祭りの季節がやってきた。お祭りの創設から知っているアズサは参加してしまうと村の皆が気を使ってしまうと考え距離を置いていたが、家族ができたこともあり今回はみんなで参加することにする。そうして、作ったお店「喫茶魔女の家」は朝から列からできるほどの大繁盛となる。途中からはベルゼブブやペコラ、ファートラ、ヴァーニアも手伝いに加わる。さらにはエノやクク、武道家スライムも訪れる。無事に営業を終えたアズサは一人で暮らしていた300年よりも、ここ最近のあわただしくも騒がしい日々の方が楽しいと振り返るのであった。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の登場人物・キャラクター

アズサの家族

アズサ・アイザワ / 相沢梓(あいざわ あずさ)

CV:悠木碧
前世では過労死してしまった27歳のOL。転生時に女神に「不老不死になってスローライフを送りたい」と願い、見かけは17歳の不老不死の魔女として転生する。高原の家でスローライフを送りながら300年過ごす。その間に生活費を稼ぐ術としてスライムを倒していた結果、レベルMAXに到達してしまう。アズサはスローライフを送りたいと考えていたためそのことを秘密にしようとしていたが、結局噂は広まってしまいアズサの「高原の魔女」の二つ名は広く知れ渡るようになり、様々なトラブルに巻き込まれてしまう。前世で過労死した経験から無茶をする人達に助言与えることが多い。

ライカ

CV:本渡楓
レッドドラゴンの少女で、人の姿をしているときの見た目はまさに少女であるが、実際には約300歳。自身がその州では最強であると呼ばれていたことから傲慢になっていたが、アズサに勝負を挑み簡単に負けてしまったことから反省し、アズサに弟子入りすることになる。愚直で真面目な性格をしている。一方で、アズサに対しては姉のように慕っている側面があり時折嫉妬することもある。かつてはレッドドラゴンの女学院に通っており、その際には同級生からも下級生からも慕われていた。一人称は「我」。

ファルファ

CV:千本木彩花
アズサに倒された無数のスライムの魂より生まれたスライムの精霊。シャルシャとは姉妹の関係であり姉にあたる。見かけは10歳くらいの少女であるが実際の年齢は50歳。アズサを母として慕っており、「ママ」と呼んでいる。明るく活発で好奇心旺盛な性格をしている。一人称は「ファルファ」。

シャルシャ

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