スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました(ラノベ・漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』とはSBクリエイティブから刊行されているライトノベルおよび、それを原作としている漫画、アニメ作品である。原作者は森田季節。社畜OLであった相沢梓は過労死してしまい、異世界に不老不死の魔女アズサ・アイザワとして転生することになる。そこでスローライフを満喫して300年たったある日、毎日倒していたスライムの経験値が積み重なりレベルMAXになっていることが判明する。そこからアズサが様々な騒動に巻き込まれる様子がコメディ調で描かれている。

精霊

様々なところから自然に発生する存在。ファルファ・シャルシャ姉妹の「スライムの精霊」のように種類は無数に存在している。中には神のように崇拝されているものもいる。数十年に一度親睦会として「世界精霊会議」が行われている。

人間の定義では、多くの者に神として認識されているものを指す。この世界の神は伝統神と流行神に分けられる。伝統神は古くから信仰されている神であるが、ある事故が原因で権威が失墜してしまい、比較的歴史の浅い流行神が増えることとなった。メガーメガ神によれば神には階級が存在しており、天界において複数の世界の統括を担当している神と、各世界の統括をしている神がいる。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

アズサ「がんばるという言葉を、いい意味で使いすぎてはダメ!」

ライカ(左)をたしなめるアズサ(右)

徹夜で作業を続けることでアズサに良いところを見せようとしたライカをたしなめるために、アズサが言ったセリフが「がんばるという言葉を、いい意味で使いすぎてはダメ!」である。この後には「疲れたり、もう無理だと思ったら遠慮なく言うんだよ」とも続けている。転生前のアズサは働きすぎの末に過労死してしまっているため、その経験から得た教訓である。自身がスローライフを送るだけでなく、周りの人にも転生前の自分のように無理してほしくないという気遣いも伝わる言葉である。

アズサ「いつの間にかレベルMAXになっちゃった私だけど、今は家族を守るためにこの力、使えるだけ使ってやる!」

決意を固めるアズサ(手前)と応援するシャルシャ(後ろの一番左)、ファルファ(後ろの左から2番目)、ハルカラ(後ろの右)

ブルードラゴンに家族を傷つけられそうになり、レッドドラゴン族とブルードラゴン族の争いに参戦することを決めたアズサが決意の言葉として発した言葉が「いつの間にかレベルMAXになっちゃった私だけど、今は家族を守るためにこの力、使えるだけ使ってやる!」である。当初、両ドラゴン族の争いが始まったときに、アズサは多種族の問題であるからと介入せずに家族を連れて逃げようとする。しかし、ブルードラゴンが家族を傷つけようとしたときには、その考えを曲げてブルードラゴンを一掃する。種族間の問題であったとしても家族のことを優先する態度に、いかにアズサが新しくできた家族を大切にしているのかを伺うことができるシーンである。

ハルカラ「恩とかは無しです。私たちはもう家族なんですから。って、きっとお師匠様(アズサ)も同じことを言うと思いますよ。」

夜中に会話するロザリー(左)とハルカラ(右)

魔族領に移動している途中の夜に偶然会ったハルカラとロザリーが会話をすることになる。その中で、ロザリーは自分を地縛霊の状態から解き放ってくれたことについて、ハルカラとアズサに恩を返したいと言ったことに対して、ハルカラが返した言葉が「恩とかは無しです。私たちはもう家族なんですから。って、きっとお師匠様(アズサ)も同じことを言うと思いますよ」である。この言葉からアズサだけでなくハルカラも高原の家の家族を大切にしていくことが伝わる。風呂に入るためにハルカラが去った後にロザリーは「私もお風呂入ったみたいにあたたかい気持ちになりましたよ」と思うところに家族の絆がより深まっていくことが伝わる。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本作の裏テーマは「働きすぎはよくない」

本作ではアズサが度々働きすぎることに対して苦言を呈したり、スローライフを推しているシーンが多くある。この裏には原作者の森田季節の「働きすぎはよくない」というメッセージが込められている。森田は以前、近しい人が無茶をした結果、病気になってしまったのを目撃している。その経験から、学生のときには労働環境を是正する企業の面接も受けている。このことからも森田がいかに「働きすぎはよくない」という考えを大切にしているかが分かる。一方で、まったく働かないことにより良くない状況になったケースも見たので、結論としてはほどほどに働ける環境が一番だと考えている。アズサのように、ほどほどにスライムを倒しつつ、ほどほどに薬を作って生計を立てるのがちょうどよいと述べている。

「17歳教」の井上喜久子がアズサを17歳の姿に転生させた女神を担当

井上喜久子は「井上喜久子、17歳です」という自己紹介で有名なベテラン声優である。それを真似て永遠の17歳を称する声優する達が現れ、そのグループを「17歳教」と呼ぶようになった。本作ではそんな井上喜久子を17歳の姿にアズサを転生させた女神の役に起用している。この起用は監督も原作者も知らない、音響チームの仕込みであった。インタビュー記事によると、このシーンではアドリブがあったとのことである。原作とアニメのセリフを比べてみると、原作では「きっとおばあちゃんのまま長生きしたいという意味ではないはずなので、十七歳の容姿で不老不死ということで」となっているのに対して、アニメでは「どうせなら若い容姿にしましょう。私の好みで17歳で。」に変わっている。「17歳教」と呼ばれるフォロワーたちを生み出した自分の有名な自己紹介をセリフに反映させる、遊び心が感じられるアドリブになっている。

アズサのレベルMAXを説明する計算式

アズサが経験値の低いスライムしか倒していなかったのにも関わらずレベルMAXにたどり着けたのは、300年の間、毎日平均25匹倒したためである。さらに特殊能力で獲得経験値が1匹のスライムに対して2増えている。そのため、アズサが300年間で獲得した経験値は365日×300年×(2(スライムから得られる経験値)+2(特殊能力で獲得できる経験値))×25匹で、10,950,000になる。正確には誤差があり獲得した経験値は10840086であるが、これは経験値が高い大型のドラゴンを4380匹倒した経験値に相当している。

『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):悠木碧『ぐだふわエブリデー』

9ytokiwokoete
9ytokiwokoete
@9ytokiwokoete

目次 - Contents