きんぎょ注意報!(漫画・アニメ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『きんぎょ注意報!』とは、1989年から1993年に少女漫画雑誌『なかよし』で連載されていた猫部ねこの漫画である。テレビアニメの放送をはじめ、映画の放映、家庭用ゲーム機のソフトやグッズが発売されていた。物語は主人公で女子中学生のわぴこが通う中学校に藤ノ宮千歳が転校してきたことから始まる。千歳のペットの金魚のぎょぴが空を飛べたり、校内で飼育されている動物が当たり前のように話せるなど、作品全体がギャグ漫画となっており恋愛要素はほとんどないことから老若男女問わず多くの人から人気を得ていた作品。

「ぽてち」の語源の生みの親

『きんぎょ注意報!』内では、登場人物皆が大好物となっているポテトチップスのことを「ぽてち」と略称している。この略称の「ポテチ」は瞬く間に日本中に広まり、日本全国に「ぽてち」を広めた作品として有名である。

アニメ放送も話題

1991年1月から翌年2月までの約一年間、テレビ朝日にて『きんぎょ注意報!』のアニメが全54回108話が放送された。漫画の内容に忠実な構成になっているが、アニメ版はやや年齢層を下げておりギャグ感が強く、女性教師や近隣校の女子生徒などの登場キャラクターを省いているのが特徴的である。
さらに漫画ではわぴこを中心に内容が描かれていたが、アニメ版では千歳を中心とした内容になっている。そのため、構成担当からの強い希望から千歳と葵のロマンチックな場面も描かれるなど、漫画にはない恋愛要素も取り入れている。
また、漫画に描かれている頭から巨大な汗を流すようすを表すしずくマークなどのギャグ表現を、アニメでそのまま表現する手法を初めて導入した作品としても有名で、『きんぎょ注意報!』のアニメ放送以降の数々のアニメ作品にも影響を与えている。

ファン待望の映画化

アニメ放送後の1992年春には、ぎょぴの恋物語にスポットを当てた映画が放映された。監督は佐藤順一氏、上映時間は22分となっている。

主人公のわぴこが通う新田舎ノ中学校の人気者であるピンク色をした空飛ぶ金魚のぎょぴは、ある日田中山がアルバイトをしていた金魚売りのたらいの中で売れ残っていた一匹のぎょポという金魚を見かける。あまりのかわいさにぎょぴは一目惚れをしてしまう。相思相愛となったぎょぴとぎょポのことを知った飼い主の千歳は、1匹100円で売られているぎょポと世界に1匹しかいない希少価値が高いぎょぴでは釣り合わないと考え、何とか2匹を引き離そうとするが、逆に2匹の気持ちは強くなっていく。
千歳がぎょぴとぎょポへの行いを聞いたわぴこと秀一と葵たちは、千歳を懲らしめようとする。追い詰められた千歳はぎょポを奪うと物置に立てこもり、ぎょポに「ぎょぴなんか大嫌い」と無理やり言わせてしまう。自分の思い通り行動をしたぎょポへのお礼として、ぎょポを連れて海外旅行に行こうとする。同じころ田中山からぎょポの本心を聞いたわぴこは、悲しむぎょぴを連れてぎょポを追いかけることにする。ぎょぴとぎょポの絆の強さを改めて知った千歳は、よやく2匹の仲を認めるのだった。

30年後まで続くオリジナルグッズ人気

キャラクターグッズ専門店の「メッカ原宿」で発売された『きんぎょ注意報!』のぬいぐるみが全国から反響が大きく、このことがアニメ化実現へのきっかけになったと言われている。アニメ放送から30年後には「アニメ放送30周年記念」として、Tシャツやコップなど様々なオリジナルグッズが売り出された。

ゲームソフトも続々発売

1991年から1994年にかけて、『きんぎょ注意報!』のゲームソフトが続々発売された。1991年にはゲームボーイ版の『きんぎょ注意報! わぴこのわくわくスタンプラリー』が発売されると、その1年後には『きんぎょ注意報!2 ぎょぴちゃんをさがせ!』が発売される。また1994年にはスーパーファミコン版で、3人同時にプレイができるパーティーゲーム『きんぎょ注意報! とびだせ!ゲーム学園』が発売された。

『きんぎょ注意報!』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):内田順子「わぴこ元気予報!」

(日本コロムビア) 作詞 - 岸田るみ子 / 作曲 - 小坂明子 / 編曲 - 三国義貴

アニメと映画で起用されていた。

ED(エンディング):内田順子「スーパーきんぎょ」(第1回 - 第26回)

(日本コロムビア) 作詞 - 岸田るみ子 / 作曲 - 矢代恒彦 / 編曲 - 三国義貴

ED(エンディング):内田順子「ぎょっぴーダンス」(第27回 - 第54回)

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