きんぎょ注意報!(漫画・アニメ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『きんぎょ注意報!』とは、1989年から1993年に少女漫画雑誌『なかよし』で連載されていた猫部ねこの漫画である。テレビアニメの放送をはじめ、映画の放映、家庭用ゲーム機のソフトやグッズが発売されていた。物語は主人公で女子中学生のわぴこが通う中学校に藤ノ宮千歳が転校してきたことから始まる。千歳のペットの金魚のぎょぴが空を飛べたり、校内で飼育されている動物が当たり前のように話せるなど、作品全体がギャグ漫画となっており恋愛要素はほとんどないことから老若男女問わず多くの人から人気を得ていた作品。

郵便配達が出来る利口なペンギンで、猫部ねこが描く漫画には大体登場している。ペンギンの郵便局に勤務するスタッフはすべてペンギンであり、新田舎ノ中学校周辺の地域の郵便配達を担当している。人間の文字が読み書きできるのは当たり前で、車やヘリコプターをも操縦してしまう。地元で行う催し事などを企画をするなど地域に密着した郵便局である。実はわぴこの憧れで将来の夢でもある。
アニメ版では、郵便物を届ける際に「郵便~」と言葉を話す場面もある。

大日本演劇振興会会長

「全日本花火広めちゃうよ〜ん協会」や「大日本演劇振興会」などの物語内で開催されるイベントの会長として登場している、ちびキャラの白ひげのおじいさん。勝ち負けを判定しなければいけないイベントでは、曖昧な持論を述べては毎回引き分け判定を出している。

『きんぎょ注意報!』の用語

新田舎ノ中学校

静岡県浜松市千歳町周辺が舞台となっていて、物語の始まりでは長年赤字続きですでに3月末で廃校が決まっていた田舎ノ中学校であり、地元では「イナ中」と呼ばれていた。お金持ちが通っていることで有名な都会ノ学園から転校してきた藤ノ宮千歳が、父親の遺産で校舎を立て直し理事長兼生徒会長となり新田舎ノ中学校が誕生する。千歳は理事長として「周囲の中学校に負けない優秀な学校」を指導方針として掲げ、教師の新規採用や新入生を募るなど奔走するが、校長はじめすべての生徒たちが自由奔放なことから「様々な動物との触れ合いから自らの精神を鍛え、豊かな人間形成を進める」という指導方針に変更された。
全校生徒は400人弱で、指定の制服がないため私服と制服の生徒が入り混じっている。アニメ版では一度だけ生徒手帳が発行されているが、生徒たちによって追記が多くなりすぎてすぐに廃止されている。また、理事長となった千歳が生徒会費を無断で使用して生徒会室の模様替えや豪華な茶器などを購入していることが原因で赤字が改善されていない。

都会ノ学園

静岡県浜松市千歳町周辺が舞台となっていて、わぴこが通う新田舎ノ中学校から徒歩圏内にある中学校。超がつくほどのエリート学校で、お金持ちが通うことで有名で、父が会社を経営していた藤ノ宮千歳も以前は通っていた。校舎は高級な洋館のような雰囲気になっていて、千歳の友人でありライバルでもある菅平由梨香が生徒会長を、浅羽という男子生徒が副会長を務めている。
風紀にとても厳しく中央委員会が常に管理を担当しており、部活動も盛んなことからテレビ取材も受けることがある。男子生徒は薄水色でボタンがない詰襟、女子生徒は緑色のセーラー服が制服になっている。
物語内では、何かと新田舎ノ中学校と対立しているがわぴこにはいつもひどい目にあわされている。新田舎ノ中学校の遠足として、勝手に都会ノ学園で缶蹴りを行ったこともある。

ぽてち

一般的にはポテトチップスとして販売されているスナック菓子のことを指す。登場する人間や動物たち皆が大好きなお菓子として物語内で「ぽてち」として登場させている。現在では当たり前に日常生活で「ぽてち」と呼んでいるが、この『きんぎょ注意報!』がきっかけとなりポテトチップスを「ぽてち」と呼ぶようになった、言わば『きんぎょ注意報!』は「ぽてち」の生みの親である。

『きんぎょ注意報!』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

新田舎ノ中学校の生徒たちと飼育動物が話をしているシーン

『きんぎょ注意報!』の最大の特徴として、登場人物と動物たちが日常生活の中で当たり前のように会話をしていることである。物語内では、新田舎ノ中学校で飼育されている牛や豚、ニワトリなどが生徒たちに交じって授業を受けていたり、購買部で販売されている大人気の焼きそばパンを巡って乱闘が起こったりと何とも不思議な世界観を楽しめる。ウシが人間に恋をするなど、物語の端々で恋愛模様も組み込まれている。

金魚らしくないぎょぴの行動シーン

千歳のペットである世界でも貴重で珍しい金魚のぎょぴは、一般的に知られている金魚とはちょっと違っていた。まずは空を飛ぶという驚きな特技を持ち合わせている。飼い主である千歳も新田舎ノ中学校に転校してきてからこの事実を知ることになる。新田舎ノ中学校の校舎内や街中では当たり前のように空を飛んで移動している。さらには、金魚用の餌よりも人間が食べている食べ物を食べるのだ。中でもぽてちは大好物で、ぽてち食べたさでいなくなってしまったりスーパーに飛んで買いに行こうとする様子も描かれている。

わぴこ「やらなきゃぜったい負けるけど やればもしかして勝つかもしんないんだよ?」

優秀な学校ばかりが加盟しているP学園連盟に加わるために、会長である北条から「都会ノ学園に勝つこと」を条件に出されてしまった千歳は、唯一新田舎ノ中学校で活動している演劇部で都会ノ学園と勝負しようと考える。しかし都会ノ学園の演劇部は様々な大会で優秀な成績を残している強敵だった。都会ノ学園に勝つはずがないと意気消沈してしまった千歳だったが、わぴこの「やらなきゃぜったい負けるけど やればもしかして勝つかもしんないんだよ?」という言葉で自分を奮い立たせるのだった。

『きんぎょ注意報!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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