乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です(モブせか)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です(モブせか)』とは、三嶋与夢が小説投稿サイト『小説家になろう』に投稿していた小説、及びそれを原作とした漫画、アニメ作品。浮島が点在する世界を舞台に、乙女ゲームに転生した主人公リオンが、ゲームの知識で自分と仲間の問題を解決する。登場人物らは、困難の中で己の未熟さに気づかされたり身分の違いに悩んだりしつつも精神的に成長していく。『小説家になろう』に投稿された原作の第2章までの内容がアニメ化され、2022年4月から6月までAT-Xほかにて放送された。

CV:市ノ瀬加那 / 花守ゆみり(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの本来の主人公。ゲームではユリウスら5人の攻略対象と出会い、その中の1人と恋人になる流れであった。しかし、リオンが転生した世界ではマリエにその立場を取られている。
平民だが回復魔法が使え、特待生として学園に入学。勉強熱心で学園で魔法のことをもっと学びたいと思っている。しかし、平民であるがゆえに貴族社会のルールに疎くクラスで孤立。悩んでいたところをリオンに相談し、それがきっかけで公爵令嬢アンジェリカと知り合うことになる。
礼儀正しく思いやりがあり、リオンからの評価は「ものすごくいい子」。聖女になる素質の持ち主だが今はまだ精神的に幼いところがある。ステファニーからアンジェリカのペット呼ばわりされたとき、真に受けて心が不安定になり、リオンに八つ当たりする場面が見られた。
強力な魔法が使え、修学旅行の帰りに敵国から攻撃された際、船全体に魔法障壁を展開し学生らの命を救う。声には不思議な力があり、リオンとユリウスの決闘では闘技場全体に拡声器無しで声を届かせ、空賊討伐ではルクシオンが制御する船内のロボットたちの機能を停止させる。
愛称は「リビア」。

アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ

CV:ファイルーズあい / 久保ユリカ(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームでは悪役令嬢。主人公オリヴィアの恋愛を邪魔する存在であったが、この世界ではオリヴィアと親友になる。
厳しい性格の持ち主であり、ユリウスとの婚約が破棄される前はユリウスに近づく女子生徒らを威圧して怯ませていた。正義感が強く責任感も強い。他の女子生徒らのように男子生徒を見下すことはない。
幼い頃からユリウスの結婚相手として育てられてきた自負があり、ユリウスを誑かしたマリエを憎んでいる。ユリウスとの婚約を破棄した後もマリエへの憎しみは消えず悩んでいたが、リオンのアドバイスで吹っ切れる。
伯爵令嬢ステファニーの心ない言葉でオリヴィアと疎遠になりかけるが、公国の襲撃でお互いに助け合い友情は強固なものとなる。リオンの素直じゃない性格や賭け事への情熱、王妃に結婚を申し込むなどの奇行には手を焼いている。しかし、ここぞというとき頼りになるリオンに少しずつ惹かれていく。
愛称は「アンジェ」。

ノエル・ベルトレ / ノエル・ジル・レスピナス

乙女ゲーム2作目の主人公。アルゼル共和国の元貴族。かつては七大貴族と呼ばれていたレスピナス家の令嬢だが没落し庶民として暮らす。双子の妹に転生者であるレリアがいる。そのレリアの手回しで乙女ゲーム攻略対象の1人であるエリクと恋仲にされるが、暴力を振るうエリクに精神を消耗し本来の明るい性格を失いかけていた。そんなノエルの状況を知ったマリエの提案で、リオンの屋敷で匿うことになる。
保護された当初はエリクの呪縛に囚われエリクのもとに戻ろうとしていたノエルだが、少しずつ癒やされ笑顔を見せるようになる。ノエルを取り戻そうとリオンの屋敷を襲撃したエリクには、きっぱりと別れを告げ本来のサバサバした性格を取り戻す。リオンがダンジョンで手に入れた聖樹の若木の巫女に選ばれ、帰還するリオンらについてホルファート王国に移り住むこととなる。
Web版 『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』第4章に登場。
書籍版 『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』4巻に登場。

マリエ・フォウ・ラーファン

CV:佐倉綾音 / 種﨑敦美(ドラマCDおよびボイスコミック版)
転生者であり、乙女ゲームのことを知っている。その知識を使ってユリウスら攻略対象に近づき籠絡する。目的は王宮での贅沢な暮らしである。
ユリウスたちの前では、いい子を演じているが腹黒。天然で「頭がお花畑」なオリヴィアを嫌っており、1人でいるマリエを心配して声をかけたオリヴィアに「あんたみたいな女、嫌い」と追い返す。他の女子生徒らからいじめを受けていたが、それを知ったユリウスが激怒し解決に乗り出したため嫌がらせはなくなる。
前世では付き合う男全員が賭け事にハマっており、そのことに悩まされたマリエは転生後の世界で確実にお金を稼ごうと決心している。意外にも行動派であり、使用人のカイルと2人でダンジョンに挑んで宝を手に入れたり、ユリウスら5人とダンジョンに入ってお金を稼いだりしている。リオンとは相性が合わず、会うたびに罵り合う仲。
本作品では明かされないが、実は前世でのリオンの妹である。

ユリウス・ラファ・ホルファート

CV:鈴村健一 / 逢坂良太(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの攻略対象の1人で、ホルファート王国の王太子。マリエに誑かされてからは、婚約者であるアンジェリカに冷たく当たるようになる。
ゲームの知識でユリウスの好みを知っているマリエのことを、自分を本当に理解してくれる女性だと思っており本気でマリエを愛している。「王族には生まれなかった」らしく、その思いがマリエにつけ入るすきを与えたと言える。リオンとの決闘に敗れ王太子の地位を失うが、本人は開放感を得たのかスッキリした顔をマリエに見せる。
クールな姿とは裏腹に、世間知らずで抜けたところがある。王宮から抜け出すためにジルクにマントと仮面で変装することを提案したときには、その購入代金を王宮に申請。王妃ミレーヌから本気で「バカなのかしら」と心配された。

ジルク・フィア・マーモリア

CV:鳥海浩輔 / 橘龍丸(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの攻略対象の1人で、ホルファート王国の宮廷貴族。王太子の乳兄弟でいつも王太子の側に仕えている。
普段は優しげで、人当たりもよいがユリウスのためなら汚い手を使ってでも事を実行する。代理戦では次に戦うユリウスが有利になるよう、リオンの姉を脅しリオンの鎧アロガンツに爆薬を仕掛けさせリオンを排除しようとした。
エアバイクの扱いが上手く、学園祭でのバイクレースにて活躍。伯爵令嬢クラリスと婚約していたが、マリエと出会ってマリエのことを愛してしまったためクラリスとの婚約を一方的に破棄。クラリスから恨まれることになる。後にリオンの仲介により正式に婚約破棄の件を謝罪する。
ユリウスのことになると常識的な判断ができなくなる傾向がある。王宮から変装して抜け出そうとユリウスが提案したときは無条件で賛成し、変装に使う道具の資金を得るために王宮に予算申請するという抜けた行動をした。

ブラッド・フォウ・フィールド

CV:立花慎之介 / 酒井広大(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの攻略対象の1人で、広大な領地を持つ辺境伯フィールド家の跡取り。魔法が得意であるが剣術などの武芸が苦手であり5人の中では最も弱い。本人もそれを気にしており、隠れたところで剣の稽古をするなど努力をしている。自分の容姿に自信過剰で事あるごとに自慢する。マリエのことを愛しているが、5人の中にいると自分が見劣りするのではと悩んでいる。
オフリー伯爵令嬢ステファニーと婚約していたが、マリエと出会ったことで婚約を破棄。もともとステファニーのことをよく知らずステファニーの性格もクズというのもあり、マリエとの出会いはブラッドにとって良い方向に働いたと言える。空賊討伐の際には空賊の頭領に囚われそうになったオリヴィアをブラッドとともに全力で守っており、騎士としての自覚がある。

クリス・フィア・アークライト

CV:遊佐浩二 / 藤井達也(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの攻略対象の1人で、伯爵家の跡取り。父は剣聖と呼ばれるほどの剣術の使い手。クリスは剣豪と称されており、剣士よりは格が上だとみなされている。代理戦の前までは自分の剣の腕前を誇っていたが、リオンとの決闘で剣に対する自信をへし折られてしまう。剣の戦いにこだわるあまり相手の変則的な攻撃に対応できないところがあり、代理戦ではリオンに銃撃されて手も足も出なかった。
普段は誰に対してもクールな態度だが、いざというとき自分より強い敵に立ち向かう勇気を見せる。公国に襲撃されたときには、勝てる見込みが薄いにもかかわらず自ら率先して戦いに挑んだ。
リオンには対抗意識があり「いつかお前に追いつく」と宣言するなど、負けず嫌いなところがある。マリエとの関係は、マリエに自分の悩みを聞いてもらってから。マリエが攻略対象全員と関係を持つのを承知の上で、マリエを守ろうと決心している。

グレッグ・フォウ・セバーグ

CV:檜山修之 / 左座翔丸(ドラマCDおよびボイスコミック版)
乙女ゲームの攻略対象の1人で、伯爵家の跡取り。すでに冒険者として活躍しており、実戦経験のない貴族をバカにしている。鎧での戦闘経験が豊富で腕がよく根性もあるが、道具にこだわらないところがある。代理戦でも旧式の量産品の鎧で戦いに挑んでおり、リオンの操作するアロガンツにスコップでボコボコにされ手足をもがれている。
他の攻略対象らと同じく、マリエのことが好き。そのためマリエを嫌うアンジェリカには傷つける言葉を平気で投げつけるが、グレッグ本人にひどいことをしている自覚はない。代理戦ではリオンに「無自覚の弱い者いじめ」と非難される。
リオンとの決闘でボコボコにされてからも、実戦経験がある自分に自信を持っていた。しかし空賊討伐に参加した際、リオンと空賊との戦いを目にして「これが本物の戦いか」と自信は打ち砕かれる。自分の未熟さを自覚してからは謙虚さを持つようになり、リオンに「空賊との戦いに参加させてほしい」と頭を下げるようになる。オリヴィアが空賊の頭領に襲われたときには、ブラッドと2人で劣勢ながらも立ち向かった。
代理戦でリオンに無様に負けて実家からは廃嫡されていたが、リオンの働きかけでブラッドと共に廃嫡を取り消される。

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