宮園かをり（四月は君の嘘）とは【徹底解説・考察まとめ】

CV：佐倉綾音
実写版キャスト：石井杏奈

市立墨谷中学校3年生。公生とは家が隣同士の幼馴染。明るく元気な少女で、ソフトボール部に所属している。公生に好意を持っているが、自分の気持ちにも気が付けない鈍感なところがある。かをりと同じクラスメイト。

渡亮太（わたり りょうた）

CV：逢坂良太
実写版キャスト：中川大志

市立墨谷中学校3年生。公生と椿の親友。サッカー部のエースで、女の子からの人気が高い。本人も女の子が好きなので、女性関係でトラブルを抱えることも多い。椿からそのことを頻繁に怒られている。

宮園好是

CV：大川透

かをりの父。パティシエとして洋菓子屋を営んでいる。娘のかをりを溺愛している。公生がかをりを自宅まで送りに来た際には、お店のケーキをたくさんご馳走した。

宮園涼子

CV：進藤尚美

宮園かをりの母。明るい性格で、笑った顔がかをりとそっくりである。

宮園かをりの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「伴奏を弾いてください。私をちょっぴり支えてください。くじけそうになる私を支えてください」

二次予選の伴奏を断り続ける公生。かをりは当日も会場に来ない公生を見つけ出し、伴奏を弾いてくれとお願いする。しかし、なかなか首を縦に振ってくれない。かをりは、公生がピアノの音が聴こえないことも、一度も合わせて練習したことがないから満足のいく演奏ができない可能性も承知しているが、それでも公生に伴奏を弾いて欲しいのだと思いを伝える。そして、「伴奏を弾いてください。私をちょっぴり支えてください。くじけそうになる私を支えてください」と頭を下げる。その目には大粒の涙が流れていた。本当はかをりも怖いのだが、弾ける機会と聴いてくれる人がいる限り、全力で演奏するのがかをりのモットーだった。かをりの必死のお願いに、公生もようやく伴奏を引き受けてくれた。

「音楽が自由なんだよ」

公生はかをりのことを、「君は自由そのものだ」と表現する。するとかをりは「音楽が自由なんだよ」と笑顔を見せる。厳しい母親の指導を受けてきた公生にとって、音楽とは楽譜に盲従して奏でることが正解だった。だが、かをりのおかげで、音楽は自由に表現しても良いのだと、もう一度音楽と向き合おうと思えるきっかけになった言葉だ。

「君の人生でありったけの君で真摯に弾けばいいんだよ」

公生が毎報コンクールで演奏するショパン「エチュード 25-5」のイメージが沸かずに悩んでいると知り、かをりはアドバイスを送る。作曲者の意図や時代のスタイル、歴史的背景をよく理解した上で演奏をしろと、偉い先生は言うが、自分たちはバロック時代に生まれたわけではないし、ショパンやバッハでもない。だからこそ、「君の人生でありったけの君で真摯に弾けばいいんだよ」と伝える。その言葉に公生の苦しみは和らいだ。

「最後の手紙」

かをりは息を引き取る前に、公生へ手紙を書いていた。「さっきまで一緒にいた人に手紙を書くのは変な感じです」という出だしから始まり、公生に対する印象や、実は5歳の頃から憧れていたことなどが書かれていた。手紙の中盤、「宮園かをりが渡亮太を好きだ」というのは嘘をだったことが明かされる。禍根を残さないためと、椿にストレートに紹介してとお願いしてもいい返事をもらえないと考えたからだ。作品名の『四月は君の嘘』は、かをりが4月についた嘘のことを指す。その後、かをりは公生との思い出を語る。度胸橋から川に飛び込んだことや、電車と競走したこと。音楽室から見えた満月。2人で歌ったキラキラ星。静かに文章を読んでいた公生だったが、「演奏家なのに、舞台の外のことで心がいっぱいなのはなんかおかしいね。忘れられないことがこんな些細なことなんておかしいね」というかをりの感想に、「そうでもないよ」と相槌を打つ。それを機に、公生は返答しながら手紙を読み進めた。例えば、「私は誰かの心に住めたかな？君の心に住めたかな？」「土足で上がってきたよ」「ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな」「忘れたら化けて出てくるくせに」「リセットなんか嫌だよ」「するもんか」「忘れないでね」「うん」「約束したからね」「うん」「やっぱり君でよかった。届くかな、届くといいな」と答えていく。そして、「有馬公生君。君が好きです。好きです。好きです」とずっと大切にしていた想いを告白する。手紙の最後は、「ごめんね」と「ありがとう」が書かれていた。公生は、「お礼を言うのは僕の方なのに」と寂しげな表情を浮かべる。

宮園かをりの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話