東京事変(Tokyo Incidents)の徹底解説まとめ

東京事変(とうきょうじへん)とは、シンガーソングライター椎名林檎を中心に2003年に結成された日本のロックバンドである。2012年2月29日の武道館公演を最後に一度活動を終了したが、2020年より活動を再開した。ポップス、ロック、ジャズ、ファンクなどあらゆる音楽ジャンルを網羅し変幻自在に活動している。圧倒的な演奏力と徹底的に作り込まれたコンセプトが話題となり、多くの音楽ファンを魅了し続けている。2020年にはNHK『紅白歌合戦』に初出場を果たした。

亀田誠治

亀田誠治(かめだせいじ)。1964年6月3日生。アメリカ合衆国ニューヨーク出身。
1989年よりプロデューサー、編曲家、ベーシストとして音楽活動を始める。1997年に椎名林檎と出会い、プロデューサー兼ベーシストとして彼女のデビューに貢献。その後もGLAY、スピッツ、平井堅、いきものがかりなど日本を代表するアーティストたちのプロデュースを担当。2007年と2015年にレコード大賞編曲賞を受賞。
2009年と2013年開催の「亀の恩返し」、2019年から「日比谷音楽祭」等を数々の音楽イベントを主催。さらには大学などでの特別講義など、後世に音楽の楽しさを教える活動を積極的に行っており、長きにわたって日本音楽界を支える重要人物となっている。
椎名とはデビュー当時からの仲で、彼女から尊敬と親しみを込めて「師匠」と呼ばれている。その影響から、ファンの間でも「師匠」の愛称が定着。楽曲の魅力をを徹底的に引き出す音楽センスと、高度なテクニックを華麗に演奏するベースプレイテクニック、そして親しみやすく愛嬌のある人間性が、ファンの心をくすぐり続けている。

刄田綴色(Drums)

刄田綴色(はたとしき)。1976年10月5日生。島根県出身。本名は畑利樹。
様々なアマチュアバンドやアーティストのサポートドラマー、パーカッショニストとして活躍。椎名林檎の実演ツアー「雙六エクスタシー」にサポートメンバーとして参加。それをきっかけに東京事変の初代メンバーしてメジャーデビューを果たし、長きにわたりバンドの心臓役を担っている。
本人は左利きだが、右利き用にドラムを配置し、腕を交差させずに演奏するオープンハンド奏法を用いる。ジャズ、ロック、ラテン、パンクなど、あらゆる音楽ジャンルのリズムにも幅広く対応できるドラムテクニックが持ち味。手数のバリエーションの多さや、刄田にしか出すことのできない唯一無二のグルーヴ感は、多くのプロドラマーからも絶賛されている。
幼少期から地元の神楽団体に所属し、和太鼓や石見神楽に慣れ親しむ。東京事変のMV「喧嘩上等」や「今夜はから騒ぎ」、「緑酒」の中で、その迫力満点の神楽姿を拝むことができる。
「東京事変がなければ音楽を辞めていたし、一生懸命やった事変がなくなったら田舎へ帰る。」と語る程に事変愛が強い。彼を語らずして東京事変は語れない程、バンドになくてはならない存在である。

浮雲(Gt&Cho)

浮雲

浮雲(うきぐも)。1978年10月7日生。千葉県出身。本名は長岡亮介(ながおかりょうすけ)。
長岡亮介名義で「ペトロールズ」のギターボーカルを担当。2005年東京事変の2代目ギタリスト「浮雲」として加入。サポートミュージシャンとしても活躍しており、星野源や大橋トリオ、ORIGINAL LOVEなど様々なアーティストのライブやレコーディングに参加している。東京事変が一度解散した後も、椎名林檎のサポートとして楽曲制作やツアーに同行。椎名林檎名義でリリースされた「長く短い祭」では椎名とのデュエットが話題になり、楽曲の大ヒットに大きく貢献する。
また、第77回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀監督賞を受賞した映画『スパイの妻』では、音楽監督を担当。音楽家として新たな一面を垣間見せた。ちなみに、その際にピアノ演奏は同じく東京事変のメンバー、伊澤一葉に依頼をした。
カントリーやブルースグラスをルーツとした独特でハイセンスなギターフレーズ、型にとらわない変幻自在のプレースタイルが、東京事変の楽曲に於ける重要なエッセンスとなっている。同じ楽曲でもステージによってフレーズや奏法を変え、楽曲の違ったイメージを引き出す一面もある。
ちなみに、浮雲というステージネームは「雲のようにふわふわしている」ということから、椎名林檎が命名。椎名林檎や椎名の兄、椎名純平と昔から親交があった。

伊澤一葉(Key&Cho)

伊澤一葉

伊澤一葉(いざわいちよう)。1976年7月4日生。岡山県出身。本名は伊澤啓太郎(いざわけいたろう)。愛称は「わっち」。
2004年、自身が伊澤啓太郎名義でバンド「あっぱ」を結成。ソロアーティストとしても活動の裾野を広げていった。2005年に2代目キーボーディストとして東京事変に加入。それをきっかけに「伊澤一葉」のステージネームを使用するようになる。柴咲コウや由紀さおり、aiko、米津玄師など数々のビッグネームのサポートミュージシャンとしてレコーディングやライブで演奏をしていた実績もある。2021年よりNHKのEテレで放送されている音楽教育番組『ムジカ・ピッコリーノ』にレギュラー出演。
東京事変ではピアノ、キーボードの他にコーラスを担当。楽曲によってはギターを演奏する。ロック、ジャズ、ポップス、クラシックなど多様なジャンルから音楽的アプローチ用いた創作スタイルと、繊細でスマートな演奏スタイルが特徴的。クラシック的なフレーズをポップスへと落とし込み、より音楽をドラマチックに盛り上げる極めて稀な音楽センスを持つ。「キラーチューン」、「生きる」、「新しい文明開化」、「緑酒」など、東京事変のアンセム的名曲の数々を作曲してきたのも、こうした彼の大きな功績である。東京事変の創作において、伊澤の存在は欠かせないものとなっている。
筋肉トレーニングが趣味。Youtubeにて生放送された『東京事変の花金ナイト』では黙々と筋トレに取り組む姿と、鍛え抜かれた美しいボディーが視聴者の間で話題に。

元メンバー

晝海幹音(Gt)

晝海幹音(ひらまみきお)。1976年5月5日生。北海道出身。本名は平間幹央。
2000年、Mickey名義でソロミュージシャンとしてインディーズデビュー。その後はhàlやスガシカオ、田中秀典などのアーティストのライブ、レコーディングにセッションギタリストとして参加。
2003年、椎名林檎の「雙六エクスタシー」にバックバンド東京事変のサポートメンバーとして参加。翌2004年、東京事変の正式なバンド活動が発表され、同時に正式にメンバー「晝海幹音」としてメジャーデビュー。
60~70年代のハードロックを主軸としたプレイスタイルとディストーションの効いた攻撃的ロックサウンドが特徴的。バックコーラスも担当しており、東京事変初の男女デュエット曲「顔」では男声パートを担当。トム・ヨークを彷彿とさせる甘く切ない歌声を披露した。楽曲についても晝海が書き下ろしたものである。
2005年、ソロ活動に専念するために惜しまれつつもバンドを脱退。今もなおソロアーティストやサポートミュージシャンとして幅広く活動しており、多くのファンに支持されている。

H是都M(Key)

H是都M(えいちぜっとえむ)。1978年2月12日生。本名は樋泉 昌之。H ZETT Mやヒイズミマサユ機名義でも音楽活動をしている。
幼少期からピアニスト、作曲家としての頭角を現す。1992年、中学2年生で「ジャズエレクトーンフェスティバル’91」で自作の楽曲を披露し、中学生部門銅賞を受賞。1996年ジャズインストゥルメントバンド「PE`Z」を結成。路上ライブで活躍し、2001年1stミニアルバムをリリースし、インディーズデビュー。2003年、椎名林檎のバックバンドプロジェクトであった東京事変に招集され、翌2004年に東京事変がバンド活動を正式に宣言。晴れて東京事変の「H是都M」としてメジャーデビューを果たした。
全身を使ってアグレッシブに音楽を表現するプレイスタイル。ロック、ジャズ、クラシック、ラテンなどを軸に確固たる存在感を見せる高い演奏技術を持つ。東京事変最大のヒットナンバーとなった「群青日和」を書き下ろすなど、作曲家としても大きな功績を残す。
2005年、バンド活動やソロ活動に専念するために東京事変を脱退。その後はソロ活動とともに、ジャズトリオバンド「H ZETTRIO」のメンバーとしてピアノを担当。脱退後も椎名のソロ活動のバックミュージシャンとしてライブやレコーディング、MVの出演に参加していたりと、東京事変のメンバーとの親交が深い。

東京事変のディスコグラフィー

シングル

群青日和

出典: tokyojihen.com

1st Single 「群青日和」

収録曲
1 群青日和
2 その淑女(をんな)ふしだらにつき
3 顔
※初回盤のみ三部作インデックス仕様

2004年9月8日発売の1stシングル。

遭難

waffle1006u8
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@waffle1006u8

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