究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』とは、土日月(つちひらいと)によるMF文庫Jから刊行されているライトノベル、およびそれを原作とする漫画、アニメ作品である。冴えない高校生である結城宏(ゆうきひろし)はフルダイブRPG『極・クエスト』(きわめ・クエスト)を買わされてプレイすることになる。リアルを極めたというそのゲームはリアルすぎてクリアが不可能なほど面倒くさいゲームであった。宏はゲームの中でひどい目に遭いながらも攻略を続けていくコメディ作品である。
『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の概要
『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』とは、土日月(つちひらいと)(代表作:『この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる』)によるMF文庫Jから刊行されているライトノベル、およびそれを原作とする漫画、アニメ作品である。もともとはWEB小説サイトカクヨムで連載されていた作品である。ライトノベルのイラストはよう太が担当している。漫画は月刊コミックアライブに掲載されて、作画は木野が担当した。アニメは2021年に全12話が放送された。
冴えない高校生である結城宏(ゆうきひろし)は新作ゲームを買い求めてたまたま入ったゲームショップの店員である如月玲於奈(きさらぎれおな)に騙されて、フルダイブRPG『極・クエスト』(きわめ・クエスト)を買わされてプレイすることになる。リアルを極めたというそのゲームはグラフィックやゲーム内キャラクターの挙動が究極と言えるほどにリアルであったが、一方でリアルすぎてクリアが不可能なほど面倒くさいゲームであった。宏はゲーム開始早々に事故で親友キャラクターであるマーチンを殺してしまい、幼馴染のアリシアに命を狙われることになる。さらにほかのプレイヤーのギンジにはめられて投獄されたり、そこで異端審問官のミザリサに拷問されそうになったりするなど散々な目にあいながらゲームを続けることになる。
『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』のあらすじ・ストーリー
『極・クエスト』との出会い
高校生である結城宏(ゆうき ひろし)は高校陸上界で期待されるほどの選手であった。しかし、高校1年生のときの大会のレース中に転倒して、そのうえ漏らしてしまい笑いものになる。レース後に宏は慰めに来た妹である結城楓(ゆうき かえで)に対して冷たい態度をとってしまう。それを見ていたスポーツライターのマイク・マクラクランに厳しい言葉をぶつけられる。失意の宏は陸上を辞めて、VRゲームにのめりこむようになる。現在は親友である斉藤貴文(さいとう たかふみ)にはゲームを馬鹿にされて、妹の楓と関係は険悪になり、不良からは金をせびられる日々を送っている。ある日、宏はVRゲーム『ファイナライジングクエスト』シリーズの最新作を買おうとするが、たまたま入ったゲーム店の店員である如月玲於奈(きさらぎ れおな)の色仕掛けに引っ掛かり、10年前に発売された『極・クエスト(きわめ・クエスト)』というVRゲームを買わされてしまう。
宏は『極・クエスト』を「ヒロ」というプレイヤーネームで始める。プレイしてみると10年前の作品とは思えないほどリアルな質感であることに驚く。ゲームはテッドの町からスタートすることになる。さっそく、デモで指示されたとおりに町の外に出ようとするが、ゲーム内の幼馴染アリシアとマーチンの兄妹に激しく止められる。そのやり取りの最中、マーチンを事故ではあるが殺してしまう。その場から逃げ出したヒロは妖精のサポートキャラクターとしてログインした玲於奈と合流する。玲於奈によりヒロが「親友殺し(ベストフレンド・キラー)」というかなり行き詰った状態になっていることが判明する。そして、このゲームはリアルを追求したゲームで、リアルと同様にやり直しができないようになっていることを知る。この状況を何とかするために玲於奈の紹介でかつて同じように「親友殺し(ベストフレンド・キラー)」の称号を得たプレイヤーであるギンジに会いに行くことにする。途中、「地獄の果物ナイフ使い(ヘルズ・フルーツスライサー)」という通り名を持つようになり、能力が十数倍にアップしたアリシアから逃げ回りながらギンジのもとにたどり着く。しかし、ギンジにはめられてヒロは投獄されてしまう。その牢屋の中で死んだはずのマーチンの霊が現れ、誓いの言葉が何であったかを尋ねられるが答えることができない。答えられないヒロにマーチンの霊が襲いかかるマーチン・タイムが度々起こるようになってしまう。マーチン・タイムが終了したヒロはテッドの町の異端審問官のミザリサに拷問にかけられそうになる。四肢切断されそうなところでヒロは漏らしてしまうが、そのことでミザリサに気に入られる。さらに拷問されそうなところに衛兵のアモスがやってきて間一髪のところで中止になる。しかし、ヒロはゲームのやる気をなくしログアウトするのであった。
幼馴染との和解
次の日、もう『極・クエスト』を売ろうとする宏に玲於奈は攻略サイト「オーベルダイン歴程」を紹介する。そのサイトは『極・クエスト』の唯一クリアした神居宗一郎(かむいそういちろう/プレイヤー名は「カムイ」)が高校生の時に作ったものであった。そこには、幼馴染に狙われている場合は「幼馴染の女が嫌がることをしろ」、親友の亡霊に悩まされている場合は「一緒に連れていけ」というアドバイスがあった。攻略サイトを見てもやる気になれない宏に玲於奈はカムイに続いて『極・クエスト』をクリアした人と結婚すると誘惑する。宏は再び色仕掛けにより『極・クエスト』にログインすることになる。
『極・クエスト』にログインすると町内衛兵隊長のテスラによりヒロが無罪であるということが認められる。自宅に戻るとそこにはヒロが無罪になったことを認めないアリシアがヒロを殺すために待ち構えていた。ヒロのピンチにミザリサが駆けつけるが、アリシアに撃退されてしまう。殺される直前にヒロは攻略サイトにあった「幼馴染の女が嫌がることをしろ」という言葉を思い出し、アリシアに告白することを思いつく。告白によりアリシアをその場から立ち去らせることに成功する。そして、マーチンとの思い出の場所とされていたケヌラの木の下に向かい、マーチンの霊を受け入れ、誓いの言葉を告げたことにより成仏させることに成功する。
衛兵隊への入隊
マーチンの霊を成仏させた直後、町にゴブリンの群れが襲いかかってくる。玲於奈によれば、ゴブリンは強力なモンスターであり勝つことは不可能であるとのことであった。また、もし『極・クエスト』で死ぬことがあれば、ソフトウェアだけでなく10万円するゲーム機が破壊される仕組みになっていることも知らされる。ログアウトして攻略サイトを見ることにしたが、ヒロは襲われている少女を見つけ助けることにする。少女がゴブリンに殺されそうになる直前、ヒロは突然謎の高速移動することができて、間一髪で助けることに成功する。それでもゴブリンに囲まれてピンチが続くが、そこにテスラが現れてゴブリンを一掃する。ヒロが少女を助けたのを見たテスラは彼を町内衛兵隊に誘い、ヒロもそれを受け入れる。ログアウトしたヒロが攻略サイトを見ると、この町内衛兵隊に入ることは最悪の選択肢であり、生存確率は0.1%であることを知る。
ヒロは町内衛兵隊に、グラナダとパルーという傭兵とともに加入することになる。ヒロは衛兵隊の訓練に参加するが、教官のアモスやほかの隊員に全く歯が立たなかった。リアルを追求した『極・クエスト』では、現実の身体能力がそのまま反映されるので、ただの高校生のヒロが勝てるわけがなかった。やがて、同時に加入したグラナダとパルーに馬鹿にされ金をせびられるようになる。現実と変わらない状況にヒロは辟易としてくる。その状況を見かねた玲於奈はグラナダとパルー、アモスに嫌がらせを行う。結果としてグラナダは泣いて衛兵隊を辞めることになり、アモスは教官をクビになる。この状況にヒロもグラナダ達に同情するのであった。
テッドの町の真実
攻略サイトでゴブリンが再び襲いかかってくるとされている当日に新たにアリシアとミザリサが衛兵隊に加入してくる。ヒロはアリシアとミザリサと共に行動することになる。ゴブリンがいよいよ襲いかかってくるが、ヒロ達はテスラと共に北門を守る。しかし、南門からゴブリンの王ワン・アイが侵入し、町王のガバンのもとに迫ってくる。ワン・アイは強力でテスラたちは苦戦するが、テスラの秘策である檻に閉じ込めたゴブリンの子供が到着する。その策により、ワン・アイを討伐することに成功するが、一方でヒロはゴブリンの子供たちが、以前テスラが攫ってきたものであることに気づく。テスラとガバンはゴブリンの子供たちを攫うことで、町をゴブリンに襲わせることにより、ゴブリンへの恐怖で町を支配していたのであった。テスラは真実を知ったヒロを殺そうとするが、アリシアが自分を犠牲にしてヒロを助ける。追い詰められたヒロは、攻略サイトでカムイに教わった裏技を使う。この裏技は自身の強い意志によって肉体の上限を超えてそれが運命を変えることにつながるというものであった。テスラに高速で戦闘を行うヒロであったが剣が砕けてしまう。そこに、マーチンの霊が現れ、ヒロは魔剣を授かる。その魔剣を使ってテスラと最後の立ち合いをするところで、ヒロはいつの間にか後ろに回ったガバンに膝カックンを受けてテスラに負けて惨殺されてしまう。
『極・クエスト』内で死んだことによりゲーム機は壊れてしまう。玲於奈から再度『極・クエスト』をプレイするためにゲーム機を貸し出すと言われるが、これまでのプレイをなかったことにして最初からプレイすることに抵抗を感じていた。そう考えていた時に攻略サイトで、ゲーム内で死ぬ1時間前からやり直す方法を見つける。ヒロは今度こそテスラに勝ち、アリシアを助けるために、1か月間現実でトレーニングを積み、再び『極・クエスト』に挑むのであった。
『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の登場人物・キャラクター
現実世界
結城 宏(ゆうき ひろし)
CV:山下大輝、杉山里穂(ゲーム内の子供時代)
VRゲームが好きな高校生。『極・クエスト』内のプレイヤーネームは「ヒロ」。元々は高校陸上界で期待されていた選手であったが、レース中に漏らしてしまったことから陸上を辞めてVRゲームにのめりこむようになる。それが原因で妹とも仲が悪くなってしまう。親友からはゲームをしていることを馬鹿にされ、不良からは金をせびられる日々を過ごしている。そして、玲於奈の色仕掛けで『極・クエスト』を買ってしまう。ゲーム開始してすぐにマーチンを殺してしまったため、ただでさえ難しい『極・クエスト』の中でも特に難しいルートに入ってしまう。『極・クエスト』の裏技を使用することができる数少ないプレイヤー。
如月 玲於奈(きさらぎ れおな)
CV:竹達彩奈
ゲームショップ如月で店長を務める女性。美人ではあるがかなり性格が悪い。『極・クエスト』内ではショップ店員特典で手に入れた妖精のアバターでヒロのサポートを行う。妖精のアバターはゲーム内のキャラクターやモンスターからは見ることができない。高校時代にカムイに告白するが手酷く断られる。その復讐として、次に『極・クエスト』をクリアした人と結婚しようと考えている。
結城 楓(ゆうき かえで)
CV:古賀葵
宏の妹。元々は兄である宏のことを友達に自慢するくらい大好きであったが、宏が一度の失敗で陸上を諦めてしまったことに失望して、冷たく接するようになる。ゲームばかりする宏にいら立っているが、『極・クエスト』を辞めようとした宏にまた諦めるかと怒りをぶつけることもあった。その後、宏が本気で『極・クエスト』に向き合い現実世界でも努力するようになったのを見て、また宏を気遣うようになる。
神居宗一郎(かむい そういちろう)
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目次 - Contents
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の概要
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』のあらすじ・ストーリー
- 『極・クエスト』との出会い
- 幼馴染との和解
- 衛兵隊への入隊
- テッドの町の真実
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の登場人物・キャラクター
- 現実世界
- 結城 宏(ゆうき ひろし)
- 如月 玲於奈(きさらぎ れおな)
- 結城 楓(ゆうき かえで)
- 神居宗一郎(かむい そういちろう)
- 斉藤貴文(さいとう たかふみ)
- 安岡先生(やすおかせんせい)
- マイク・マクラクラン
- 谷城(たにしろ)
- 三科(みしな)
- 栄田佐奈子(えいだ さなこ)
- VR世界
- アリシア=フォン=ローターゼン
- ミザリサ
- マーチン
- ギンジ
- テスラ=ウォルフ=カーマイン
- ガバン
- アモス
- ボブ
- キャシー
- グラナダ
- パルー
- メリッサ
- エイミ
- ショウゴ
- チェルシー
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の用語
- 極・クエスト(きわめ・クエスト)
- オーベルダイン歴程(オーベルダインれきてい)
- 称号
- 親友殺し(ベストフレンド・キラー)
- 最高の親友殺し(ベストオブ・ベストフレンドキラー)
- ひとでなし(ノット・ヒューマン)
- 永久無敵の冒険者(エターナル・インヴィンシブル)
- 裏技
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ヒロ「俺とお前は死んでもずっと親友ぬら」
- カムイ「諦めない信念が、ほとばしる熱い思いが、魂からあふれ出る人間の強い意志が、己の肉体の上限を超え更には運命をも変えていく。それがキワクエの裏技。いや、違うな。現実そのものだ」
- 楓「首にタオル巻いて走ると熱中症になるらしいから気を付けなよ」
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アリシア役のファイルーズあいの絶叫の演技
- VRゲームが確立された先の未来を描いた設定
- もう一つの作品『もしも高度に発達したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』
- 『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):前島麻由『ANSWER』
- ED(エンディング):如月玲於奈(竹達彩奈)、アリシア(ファイルーズあい)、ミザリサ(井澤詩織)、結城楓(古賀葵)『キスイダ!』