『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』とは、スクウェア・エニックスより2008年に発売されたPSP専用のアクションゲームである。光と闇の双方の神々によって異世界から召喚された初代『ファイナルファンタジー』から『ファイナルファンタジーX』までのキャラクターが、闇と光の陣営の二つに分かれて戦いを繰り広げる。2015年にはアーケード版の『DISSIDIA FINAL FANTASY』が稼働を開始した。ファンからの人気も高い作品である。
『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)の概要
『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)とは、スクウェア・エニックスより2008年12月18日に発売されたPlayStation Portable(PSP)専用のアクションゲームである。ファイナルファンタジーシリーズの20周年記念として企画された作品。
ストーリー展開は光と闇の双方の神々によって異世界から召喚されたシリーズキャラクターたちが、両陣営に分かれて戦うものとなっており、初代『FF』から『FFX』までの10作品の登場キャラクターが両陣営に1名ずつ配され、『FFXI』と『FFXII』からも隠しキャラクターとして1名ずつ登場する。この総勢22名が操作可能なプレイヤーキャラクターである。物語は光の陣営の10人の戦士がクリスタルの力に導かれ、カオスを倒すまでを描いている。
FF作品の味方陣営を「コスモス陣営」、敵陣営(ボスまたはボス級のキャラ)を「カオス陣営」として、戦闘を繰り広げる。ストーリーはあるものの、メインは1対1のバトルアクション性が強い作品である。操作キャラを選ぶ際、同陣営同士で戦う事も出来る。
本作は、2008年10月の「東京ゲームショウ2008」に出展された未発売作品を対象とした日本ゲーム大賞2008「フューチャー部門」において、受賞作品の1つに選出。
2008年発売のソフトを対象とした『FAMITSU AWARDS 2008』では、「優秀賞」11作品の中の1つに選出されている。
2009年11月1日には、バージョンアップ版である『ディシディア ファイナルファンタジー ユニバーサルチューニング』が発売。
2011年3月3日にはディシディアシリーズ第2弾の『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』が発売された。本作では、前作のキャラクターに加え、9名の新しいプレイアブルキャラが参戦している。
また、ファイナルファンタジーシリーズ初のアーケードタイトルとなるアーケード版の『DISSIDIA FINAL FANTASY』が、2015年11月26日に稼働を開始した。
アーケード版では、圧倒的なグラフィック、3vs3というバトルスタイルへと進化し、歴戦の戦士たちが再び激闘を繰り広げる。
『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)のあらすじ・ストーリー
光の陣営の10人の戦士
コスモスの意志をクリスタルと共に継ぎ、混沌の神カオスを倒して戦いの輪廻を断つと誓ったコスモスの戦士達。
立ちはだかるカオスの軍勢を倒し、それぞれの因縁に決着をつけ、ついにカオスとの決戦まであと僅かとなった。
だが、最後の宿敵ガーランドの口から語られたのは、カオスが自分諸共世界を滅ぼすという衝撃の事実だった。
崩れゆく世界と同時に虚ろう戦士達の存在。
しかし、自らの時間が残り僅かとなりながらも、戦士達は決して諦めずに希望を信じ続ける事でその身を保ち、コスモスから託された未来への思いと共に、新たな未来を創る決意を示す。
そして戦士達はカオスとの決戦の場へ集結し、激闘の末、ついにカオスを倒すのだった。
『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)のゲームシステム
戦闘
本作の戦闘は1対1の対戦形式で、相手のHPをゼロにすると勝利となる。攻撃技は、HPにダメージを与える「HP攻撃」と、攻撃力を示す「ブレイブポイント(BP)」を奪い取る「ブレイブ攻撃」の2種に大別される。
ブレイブポイントは攻撃の威力であり、ブレイブ攻撃で増やし、HP攻撃で全て消費してダメージを与える。敵のBPを0以下にすると「BREAK(ブレイク)」状態となり、ボーナスBPを獲得して攻撃力が著しく上昇する。このブレイク状態からのHP攻撃が大ダメージを与え、BPの奪い合いが勝敗の鍵を握る。BPを活用すれば、レベル差を覆すことも可能である。
敵への攻撃や「EXコア」で「EXゲージ」が溜まると、「EXモード」が発動できる。EXモード中は固有の変身や能力上昇、体力回復などのプラス効果が得られる。また、このモード中にHP攻撃をヒットさせ、コマンドを入力することで、強力な超必殺技「EXバースト」が発動する。EXバースト成功でEXモードは解除される。
「召喚石」を装備することで、1戦闘につき原則1度、召喚獣を呼び出せる。効果は主にBPに作用し、HPへの直接攻撃効果はない。戦闘は「ストーリーモード」のほか、「クイックバトル」「通信モード」で行え、レベルは引き継がれる。また、アクションが苦手な層向けに、コマンドを選ぶだけでオート戦闘が可能な「コマンドバトル」機能も搭載されている。
カスタマイズ要素
本作はレベル制を採用している。また、キャラクター育成というRPG的要素に重点が置かれており、多様なカスタマイズ要素が用意されている。
装備品は武器、手防具、頭防具、体防具の4種と、最大10個装備できるアクセサリに分類される。これに加え、原則1戦1回使用可能な召喚石も装備できる。
キャラクターには、攻撃やサポート、移動能力の向上を提供するアビリティを設定可能だ。アビリティの装備にはキャパシティポイント(CP)が必要となる。アビリティはレベルアップで習得し、戦闘で得られるアビリティポイント(AP)を蓄積して「マスター」すると、装備に必要なCPが軽減されたり、派生アビリティが発生したりする。攻撃アビリティは、攻撃の種類(ブレイブ/HP)と位置(地上/空中)による4カテゴリにそれぞれ3スロットがあり、合計12個まで装備できる。
戦闘中に条件を満たすとアクセサリが生成される「バトルライズ」や、特定の条件を達成する「ミッション」があり、これらでレアアイテムやトレード素材が入手できる。
また、各キャラクターには衣装などが異なる「アナザーフォーム」(2Pモデル)が存在し、戦闘BGMとともにプレイポイント(PP)を貯めてゲーム内の「PPカタログ」で購入できる。
クリア後に解放されるデュエルコロシアムでは、勝利することでメダルが得られ、レアアイテムや素材との交換が可能だ。開発者も「レベル100まで育ててからが本番」と語っており、最強装備を揃えるカスタマイズが楽しめる。ストーリーモードのないカオス陣営のキャラクターは、このモードでの育成が推奨されている。このモードでは、最大レベル100を超える最高130レベルの敵も登場する。
通信モード
通信対戦は、PSPの無線LAN機能を用いたアドホックモードに加え、PS3経由でネットワーク対戦が可能なアドホック・パーティーにも対応している。
通信モードの重要な機能が「フレンドカード」である。カードには、メッセージ、プレイヤーのプレイ傾向を学習した「キャラクターAI(ゴースト)」、そしてシリーズに馴染み深い250種以上の「プレイヤーアイコン」を登録できる。
オンラインロビーに入ると、自動的にロビーにいる相手とフレンドカードが交換される。対戦したい相手のカードを選んで対戦を申し込むことができ、戦闘前にハンディやルール設定も可能だ。一度交換したカードは最大50枚まで保存され、非通信時でも相手のゴーストと「擬似対戦」を自由に行える。また、フレンドカードはPSPのすれちがい通信でも交換が可能だ。
通信対戦では、稀にアーティファクトと呼ばれるアイテムを入手できる。これは人から人へ渡るアイテムで、名前を変更(リネーム)でき、その際に特殊効果が変化することがある。多くのプレイヤーを渡り歩いたアイテムほど優秀な特殊効果が得られやすく、これまでの所持者とリネームの遍歴を確認することも可能である。
『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)の登場人物・キャラクター
『ファイナルファンタジー』
ウォーリア オブ ライト "Warrior of Light"
CV:関俊彦 / グラント・ジョージ
【コスモス陣営】
『第一作』『アーケード』のメイン主人公である。光の加護を受けた伝説の「光の戦士」で、コスモス陣営のリーダー格を務めている。「ウォーリア・オブ・ライト」は通称であり、本人は自分の名前の記憶を失っている。略称は「WoL」。
決して揺るがない意志を持ち、謹厳実直な性格ゆえに仲間へ厳しい言葉をかけることもある。仲間の中で最後にクリスタルを入手した。デュオデシムで「空っぽの器」から作られたため、記憶や過去の概念がないことが語られた。
ガーランド "Garland"
CV:内海賢二(~DDFF)→石井康嗣(アーケード版) / クリストファー・サバット
【カオス陣営】
永遠に続く戦いの輪廻に身を委ね、闘争を愉しむ騎士である。カオス陣営のリーダー格を務める。「大いなる意思」により、神々の戦いを永続させる役目を負っており、世界の真実の全てを把握している。
カオスに最も近い存在だが、自ら敵と剣を交えることを辞さない。「宿命の敵」であるウォーリア オブ ライトに特段執着している。
『ファイナルファンタジーII』
フリオニール "Frioniel"
CV:緑川光 / ジョニー・ヨング・ボッシュ
【コスモス陣営】
『第一作』『アーケード』の主人公の一人である。「のばら咲く世界」を夢見る純粋な熱血漢だ。彼のひたむきな夢は、コスモス戦士たちを繋ぐ道となっている。
一時、戦いの早期終結を急ぎ夢を見失いかけるが、仲間の道とコスモスからの問いで戦う理由を再確認し、決戦に挑んだ。女性に免疫がなく、ティナやアルティミシアなどを相手にすると動揺する傾向がある。
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)の概要
- 『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)のあらすじ・ストーリー
- 光の陣営の10人の戦士
- 『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)のゲームシステム
- 戦闘
- カスタマイズ要素
- 通信モード
- 『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)の登場人物・キャラクター
- 『ファイナルファンタジー』
- ウォーリア オブ ライト "Warrior of Light"
- ガーランド "Garland"
- 『ファイナルファンタジーII』
- フリオニール "Frioniel"
- 皇帝 "The Emperor"
- 『ファイナルファンタジーIII』
- オニオンナイト "Onion Knight"
- 暗闇の雲 "Cloud of Darkness"
- 『ファイナルファンタジーIV』
- セシル・ハーヴィ "Cecil Harvey"
- ゴルベーザ "Golbeza"
- 『ファイナルファンタジーV』
- バッツ・クラウザー "Butz Klauser"
- エクスデス "Exdeath"
- 『ファイナルファンタジーVI』
- ティナ・ブランフォード "Tina Branford"
- ケフカ・パラッツォ "Cefca Palazzo"
- 『ファイナルファンタジーVII』
- クラウド・ストライフ "Cloud Strife"
- セフィロス "Sephiroth"
- 『ファイナルファンタジーVIII』
- スコール・レオンハート "Squall Leonhart"
- アルティミシア "Ultimecia"
- 『ファイナルファンタジーIX』
- ジタン・トライバル "Zidane Tribal"
- クジャ "Kuja"
- 『ファイナルファンタジーX』
- ティーダ "Tidus"
- ジェクト "Jecht"
- 『ファイナルファンタジーXI』
- シャントット "SHANTOTTO"
- 『ファイナルファンタジーXII』
- ガブラス "Gabranth"
- 『DISSIDIA DUELLUM FINAL FANTASY』(ディシディア ファイナルファンタジー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 携帯機ゲームからアーケードへ進化
- コミュニティ機能も実装
- ティザートレーラーとロケテスト
- 3vs3の新バトルシステム
- コントローラー
![RENOTE [リノート]](/assets/logo-5688eb3a2f68a41587a2fb8689fbbe2895080c67a7a472e9e76c994871d89e83.png)