【エクソシスト】元ネタのある傑作ホラー映画13選!【チャイルド・プレイ】

傑作と呼ばれるホラー映画の中には、"実際にあった心霊現象”を元ネタとするものが少なからず存在する。ここでは、『エクソシスト』、『汚れなき祈り』、『ロード・オブ・セイラム』、『死霊館 エンフィールド事件』、『悪魔の棲む家』、『エミリー・ローズ』、『チャイルド・プレイ』などの元ネタを紹介する。

村中が疑心暗鬼になった魔女裁判

アメリカ、マサチューセッツ州セイラム村(現在のダンバース)で1692年3月1日にはじまる一連の裁判をいう。
200名近い村人が魔女として告発され、19名が処刑され、1名が拷問中に圧死、5名が獄死した。無実とされる人々が次々と告発され、裁判にかけられた。
牧師サミュエル・パリスの娘ベティーと従姉妹アビゲイル・ウィリアムスは友人らとともに親に隠れて降霊会に参加していた。するとアビゲイルが突然暴れだすなど奇妙な行動をとるようになった。2人は医師によって悪魔憑きと診断された。
その後、降霊会の参加者であるアン・パトナムJr.、マーシー・ルイス、メアリ・ウォレン、メアリ・ウォルコット、スザンナ・シェルドンがつぎつぎと異常な行動をおこすようになった。近隣のジョン・ヘイル牧師を招聘して悪魔払いが行われたが失敗した。
サミュエルは黒人の使用人ティチューバを疑い、彼女を拷問し、ブードゥーの妖術を使ったことを『自白』させる。サミュエルが娘たちを詰問したところ、娘たちは3人の女性の名前を上げた。
1692年2月29日、ティチューバ、サラ・グッド、サラ・オズボーンの3人に対して逮捕状が出された。3月1日、セイラム村には判事がいなかったため、近隣のセイラム市から判事を招き、3人を収監するための予備審査が開かれた。
サラ・グッド、サラ・オズボーンは容疑を否認した。しかし、証人として列席していた悪魔憑きの娘たちが暴れだして、2人が霊を使役していると証言したため、2人は有罪とされてしまう。
ティチューバは(自白すれば減刑されるというピューリタンの法解釈から)悪魔との契約を認め、求められるままに証言を行った。ティチューバが他の関係者の存在を示唆したことから、再度、娘たちが詰問され、マーサ・コーリー、レベッカ・ナース、ジョン・プロクター夫妻らがつぎつぎと告発された。
100名を超える村人が告発され、収監施設がパンク状態に陥ったことから6月2日に特別法廷が開かれた。有罪を宣告された被告は6月10日から順次絞首刑に処せられた。
秋ごろには娘たちの証言に疑問を呈するものが出始めた。10月にボストンの聖職者から知事に上告が出され、事態を知った州知事が裁判の停止を命令。1693年5月、収監者に対し大赦を宣言し、収束した。

「悪魔の棲む家」

「悪魔の棲む家」のモデルとなったアメリカだけでなく世界中に知られているニューヨーク州ロングアイランドにある幽霊屋敷。
1924年に構築されたベッドルーム6部屋ある豪邸。1965年ある一家がこの家を購入。悲劇が起きたのは1974年11月13日。23 歳のロナルド・“ブッチ”・デフィオが酒場に駆け込んで彼の家族全員が撃たれたと訴えます。警察はオーシャン・アベニュー 112 番地にあるデフィオの家で6人の死体を発見し、その後の捜査で“ブッチ”・デフィオ自身が両親と4人の弟と妹の家族全員をマーリンライフルを使って射殺したことがわかりました。彼の頭の中の妙な声が彼の家族を殺するように強制したというデフィオの主張にもかかわらず、彼は6人の殺人に対して有罪判決を受け、現在に至るまで刑務所に監禁されています。

nicogame.info

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1979年に公開されヒットした『悪魔の棲む家』のリメイク。『テキサス・チェーンソー』をプロデュースしてヒットさせたマイケル・ベイと脚本家のスコット・コーサーが再び手を組み、よりリアルな恐怖を生み出した。徐々に精神的に追い詰められて行く男を演じたのは、『ブレイド3』のライアン・レイノルズ。共演は『マルホランド・ドライブ』のメリッサ・ジョージ。家の持つ邪悪な力に引き込まれる恐怖体験に身も凍る。

シネマトゥデイ (外部リンク)
あらすじ

1974年、NY州ロングアイランドの大邸宅で一家惨殺事件が起きる。その1年後、ジョージ(ライアン・レイノルズ)と妻のキャシー(メリッサ・ジョージ)は3人の子供たちとこの家に引っ越して来る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

出典: movies.yahoo.co.jp

解説・あらすじ - 悪魔の棲む家 - 作品 - Yahoo!映画

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殺人から1年ほど経ったころに、新婚のジョージとキャシー・ラッツ夫婦がその殺人があった家を購入し、彼らの3人の子供と一緒にその家に引っ越してきました。その家は家具付きで売られたのでデフェオ家のすべての家具は殺人があった晩のままそこにありました。
ジョージ・ラッツはその殺人のことを聞いていたので念のためその家を清めてもらうらためにキャシーの知り合いの牧師を依頼。肉体から遊離した怒った声によって牧師がその家から追い出されて彼の皮膚に焼印の火傷を受けた時から妙なことが起こり始めました。ラッツ家の娘は後に家族に対しては窓を通して現れる親しみのあるジョディーという名の豚がいると言いはじめました。
彫刻されたライオンに命が吹き込まれて家の中を歩き回って、ジョージ・ラッツを噛みつく。悪魔のような少年の幽霊が現れて、その姿が写真に収められました。その写真はインターネット上で見つけることができます。怒った赤い目が夜に家の中を覗き込み、雪の上に悪魔のひずめの足跡が残されたりした。ジョージ・ラッツは毎晩デフィオ家が殺害された時間に汗をかいて目を覚ました。地元の超常心理学者であるステーブン・カプランが調査のために呼ばれます。強力な力でドアがちょうつがいから外れて吹き飛ぶ。キャシーの胸部には妙な赤い印ができて、ベッドから2フィート(訳注:約60センチ)宙に浮いて、ジョージはキャシーが醜い老魔女に変身するのを見た。家の壁から緑色のスライムがにじみ出て、壁にかけた十字架は頻繁に勝手に上下逆さまになりました。そして、ラッツ家が説明することのできない恐怖の最後の夜に、家族は家を追い出され、二度と戻らなかった。彼らはたった28日間しかその家に住むことができませんでした。

地元の者にとって、これらの出来事は驚くことではありませんでした。なにしろデフィオ家が殺害される何百年も前に地元のシネコック・インディアンがその土地で病人や瀕死の人のための精神病院として使っていた所と知っていたからです。
ラッツ一家がこの家を手放して以降、噂はあっという間に広まり、多数の野次馬が殺到して近隣の安寧を妨げました。そのため大幅な修繕が行われ、象徴的だった人の顔を連想させる窓は取り除かれました。観光客が押しかけることのないよう住所も変更されました。「惨劇」が行われた地下室も、修繕が行われた際取りつぶされました。
1977年にジェイ・アンソンがこの話をもとに小説「アミティ・ビル・ホラー」を執筆し映画化されました。

「死霊館」

1977年、ロンドン北部の町・エンフィールドで暮らす少女ジャネットと4人の子を育てるシングルマザーは、正体不明の怪奇音、不穏な囁き声、人体浮遊、毎日のように続くポルターガイスト現象に苦しめられていた。そして、11歳の少女ジャネットから発せられるのは72歳の男の声だった。
「あれは、娘に何をさせたいの?」
家族は、心霊研究家のウォーレン夫妻に助けを求める。ジャネットに取り憑く悪霊の目的は自殺?殺人?
その元凶を探ろうと呪われた家を調査するが、それは彼らの想像を超えるものだった!

出典: luckynow.pics

http://luckynow.pics/shiryoukan2/

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1977年、イギリス・ロンドン近郊の街エンフィールドで実際に起こり、史上最長期間続いたポルターガイスト現象として知られる「エンフィールド事件」を題材に、英国の4人の子どもとシングルマザーが体験し、ウォーレン夫妻が目撃した怪奇現象を描く。監督は、前作のほか「インシディアス」などのホラー作品や、「ワイルド・スピード SKY MISSION」を手がけたジェームズ・ワン

ウォーレン夫妻は夫エド・ウォーレンはカトリック教会が唯一公認している悪魔研究家
妻のロレーンは超常心霊現象研究家です。夫妻は1952年ニューイングランド・ソサエティという超常現象の調査機関を設立しました。夫妻が扱った案件は死霊館シリーズとして映像化されています。

世界でもっとも長く続いたポルターガイスト エンフィールド事件

ロンドン、エンフィールドの町営住宅で母親と4人の子供が住んでいました。事件は1977年8月はじまりました。誰もいない部屋から何かが動く音がしました。しかし調べても何も動いた気配はありませんでした。そのうちノック音が響き始めました。するとタンスが滑るように動きました。話を聞いて駆け付けた警官の前でこんどは椅子がどあに向かって1メートルほど動きました。それからまもなくビー玉や積み木が家中を飛び回りベッドのシーツが剥がされ枕まで飛び回りはじめました。怪奇現象はしだいにエスカレートしていきドアや引き出しが開いたり閉まったり本が棚から飛び出したりその家の少女が浮遊しました。噂を聞きつけたTVが少女が浮遊したり、文字が壁に浮かびまた白髪の老女や子供の幽霊が動き回るのを目撃してそれを写真におさめました。
目撃談例
「カーテンがグルグル巻きになり明らかに人間がいないのにベッドカバーが動いていた」
「クッションがいっぱい入ったダンボール箱が暖炉の側から飛び上がりベッドを超えて8フィート飛んだ」
なにより問題になったのは11才の女の子から発せられる男の老人の声と話の内容でした。少女の口から発せられる男の老人の声はいくつもの名を名乗り子供とは思えないような淫らな話や知識のある話をしました。英国心霊調査会の調査員モリス・グロスは1千ポンドの礼金を条件にこの声で3時間以上話せる少女と同じ年「11才の少女」を募集しましたがひとりもいませんでした。
調査官たちは新聞記者、警官、写真家と共にポルターガイスト現象の証拠となる映像、写真を収集しました。それでも少女の芝居だという者がいたためロンドン大学の物理学者ヘイステッド教授とロバートソン助手が実験。そこで少女の体重がモニター撮影中に増加していることが判明しました。さらに撮影中にモリスの顔面にあったった積み木の投げ手が映像に映らなかったこと証言しました。 子供のいたずらなのか本当に幽霊の仕業なのか論争は続きました。
そして 1977年8月から2年2か月続いたこのポルターガイストはある日あっさりと何事もなかったようにおさまりました。

元々 モリス・グリスは発明家で機械や電気装置の特許を多数持っている人物でした。
同じ年頃のモリスの娘が1976年8月5日交通事故で亡くなっています。彼は娘の魂はまだ存在しているのかもしれないと考えていました。そして娘の葬式の日に何日も雨が降っていないのに娘の部屋の窓から突き出た屋根だけが濡れていることに気付きました。この不思議な出来事は亡くなった娘からの合図かもしれないとこの件を心霊研究会に報告書として送りました。
心霊研究会はモリスの要望に応えてこの娘の案件の調査をまかせました。さらにモリスはポルターガイストの事も調べてみたいと言っていたところに今回の事例が持ち込まれました。モリスは心のどこかでこのポルターガイストは娘の霊が関わっているのではないかと考えていたと言っていました。調査終了直後 協会は霊能者のドノ・マイリングを招き見解を尋ねたところ霊能者ドノ・マイリングがこの娘の霊がこの事件にかかわっていると告げています。
でもこの霊は少女。あの声は老人。(ウォーレン夫妻がこの事件に関わっていたかは不明)

www.paranormal2.jp

「ルーダンの悪魔憑き事件」

movie.walkerplus.com

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ポーランドの作家ヤロスワフ・イワシキエウィッチがこの話を元に小説『天使たちの教母ヨアンナ』を「影」のイェジー・カワレロウィッチ監督が映画化

1630年 ルイ14世時代のフランス中西部ルーダンという田舎町で起った事件です。17人の修道女からなるウラルス修道院において修道女達が冒涜な言葉を叫びながら唾を吐いたり、ミサの最中に集団で階段を駆け上がり祭壇で暴れ妨害をするという集団ヒステリーになりました。この悪魔憑きのうわさはフランス中に知れ渡り修道長は主任司祭ユルバン・グランディエ神父が「バラン イスカロン ヒヒモス等の悪魔と契約を結び自分たちに憑依させ愚行をさせた」と告発。教会の上層部は神父を逮捕します。
1634年に逮捕されユルバン・グランディエ神父は異端尋問で眼球を潰され悪魔の刻印を探すため全身の毛を剃られ拷問をうけます。(悪魔の刻印:ヨハネの黙示録に登場する神の名を汚すある獣の名、またはその獣の数字666と記載)
そして1か月におよぶ審議中、悪魔との「契約書」が出てきたため火あぶりによる死刑を宣告。この時ユルバン・グランディエ神父は命を絶った後火あぶりにしてほしいと嘆願しましたが聞き入れられず聖水を掛けられ一万人以上の見学者の前で生きたまま刑は執行されました。実はこれは彼を妬む聖職者達による濡れ衣という説があり彼に嫌疑を着せた関係者は次々と不幸になったと言われています。

「エミリーローズ」

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アンネリーゼ・ミッシェルの事件を元に作られた本作での舞台はアメリカ エミリーローズという敬謙なクリスチャンが悪魔祓いの後命を落とした。保護責任遺棄致死事件として扱われるが…

ryouan
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@ryouan

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