【美輪明宏】差別?政治的内容?テレビやラジオで放送禁止の歌特集!【ザ・フォーク・クルセイダーズ】
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2012年の紅白歌合戦では美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」が印象的でした。世の中にはヨイトマケのようにたいへんいい歌であるにもかかわらず、放送禁止になっている楽曲があります。また、過去には放送禁止だったものが、現在は公共の電波に乗っているものもあります。
ここでは、これらの「放送禁止」とされた歌を紹介します。
そもそも「放送禁止」とはなんなのか?
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出典: www.amazon.co.jp
放送禁止歌 (知恵の森文庫): 森 達也: 本
放送禁止歌は、なぜ放送されなくなったのか?その「放送しない」判断の根拠は?規制したのは誰なのか?著者は、歌手、テレビ局、民放連、部落解放同盟へとインタビューを重ね、闇に消えた放送禁止歌の謎に迫った。感動の名著、待望の文庫化。
森達也『放送禁止歌』ドキュメンタリー (1/6)
フジテレビの深夜番組『NONFIX』にて1999年11月に『「放送禁止歌」〜歌っているのは誰? 規制しているのは誰?〜』というタイトルで放送。さらに番組の制作過程がまとめられ書籍化される。
放送禁止になる理由
www3.ocn.ne.jp
<放送禁止になる理由>
それぞれの曲が問題にされた点は、いくつかの理由に分類することができます。
(1)性的な問題(セックスや性器などを連想させる曲名、歌詞)
(2)差別的な問題(貧困、部落、障害者、人種、宗教、職業、性などについいての差別)
(3)政治的な問題(反体制的な歌詞、曲名、他国への政治的干渉、社会的秩序の混乱を招く内容など)
「ヨイトマケの唄」 美輪明宏(丸山明宏)
ヨイトマケの唄 美輪明宏(当時は丸山明宏)
発表後間もなくして歌詞の中に差別用語として扱われる「土方」(どかた)「ヨイトマケ」が含まれている点などから、日本民間放送連盟により要注意歌謡曲(放送禁止歌)に指定された事でそれ以降民放では放送されなくなる。2000年前後から徐々に再評価が高まり、テレビでも放送されるようになる。
ヨイトマケの唄 - Wikipedia
ja.wikipedia.org
ヨイトマケの唄(ヨイトマケのうた)は、美輪明宏(当時・丸山明宏)が自ら作詞作曲した1966年のヒット曲。
ヨイトマケの唄 美輪明宏 歌詞情報 - goo 音楽
music.goo.ne.jp
ヨイトマケの唄(美輪明宏)の歌詞: 父ちゃんのためならエンヤコラ...
「イムジン河」 ザ・フォーク・クルセダーズ
イムジン河 ザ・フォーク・クルセダーズ
東芝音楽工業に対し朝鮮総連は、これが北朝鮮の歌であることと作詞作曲者名を明記すること、原詞に忠実に訳すことを求めていた。レコード会社は国交のない北朝鮮の名を出すことを躊躇し、大韓民国も北朝鮮の曲が日本国内でヒットすることを望まなかったためレコード会社に圧力をかけ、結果発売自粛となった。
現在でも放送の自粛が完全に終わったとは言えない状況である。
イムジン河 - Wikipedia
ja.wikipedia.org
「イムジン河」(いむじんがわ、原題: 臨津江〈朝: 림진강、あるいは 임진강〉)は、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)の楽曲。作曲は高宗漢 (고종한)、作詞は朴世永 (박세영)。1957年7月発表。
イムジン河 フォーク・クルセイダーズ
「機動隊ブルース」 当時の若者たち
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古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう よしだたくろう
6曲目に収録されている「受験生ブルース替え詩」は、いわゆる「機動隊ブルース」と呼ばれた歌で、機動隊や公安、私服警察官を揶揄する歌詞のため。
機動隊ブルース 歌詞
blog.livedoor.jp
『機動隊ブルース』の歌詞の一部
70年を前にして こんな歌ばっかり唄っていると きっと来年も唄ってるだろう
私服にパクられ ブタ箱ブルースを
mobile police blues
「ネリカンブルース」 藤圭子
ネリカンブルース
藤圭子のカバーが有名だが、もともとは作者不詳の楽曲で原作は、昭和12年(1937年)頃の「可愛いスーちゃん」という第二次大戦中の「反戦歌」。1960年頃から「ネリカンブルース」として様々な歌手がレコーディングしている。また1959年には法務省から製作、販売中止の要請も受けている。
「ネリカン」=「練馬少年鑑別所」の略称。
レコーディングされている比較的ソフトな歌詞とは別に、「これが元歌」という様々な歌詞が存在する。
鑑別所の哀愁を歌った内容。
練鑑ブルース 歌詞
www3.plala.or.jp
練監ブルース 人里離れた寒いとこ こんな所があろうとは 夢にも思わぬ娑婆の人 知らなきゃおいらが教えましょ 身から出ました錆びゆえに 粋なポリコにパクられて 手錠はめられ意見され 着いた所が裁判所 父さん母さん許してね これから真面目になりますと 言った意見も上の空 可愛いあの娘の事ばかり 青いバスヘと乗せられて ゆらりゆらりと行く先は その名もたかき堺市の 大阪少年鑑別所 小さな窓から空見れば…
ネリカン - Wikipedia
ja.wikipedia.org
「ペニーレインでバーボン」 吉田拓郎
ペニーレインでバーボン 吉田拓郎
アルバム「今はまだ人生を語らず」の1曲め「ペニーレインでバーボン」に「つんぼ桟敷」という差別用語とも受け取れる言葉が含まれていることから。
今はまだ人生を語らず - Wikipedia
ja.wikipedia.org
1986年にCD化。1990年にはCD選書で再発売されたが、1曲目に収録されている「ペニーレインでバーボン」に「つんぼ桟敷」という差別用語とも受け取れる言葉が含まれていることから、いずれも生産が中止された。2009年10月7日に完全生産限定で発売されたCD-BOX『Takuro Premium 1971 - 1975』に収納された紙ジャケット盤には「ペニーレインで〜」は収録されていない。
ペニーレーンでバーボン (いつも蚊帳の外) by 吉田拓郎
※問題の「つんぼ桟敷」は「いつも蚊帳の外」に言い換えられている
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目次 - Contents
- そもそも「放送禁止」とはなんなのか?
- 「ヨイトマケの唄」 美輪明宏(丸山明宏)
- 「イムジン河」 ザ・フォーク・クルセダーズ
- 「機動隊ブルース」 当時の若者たち
- 「ネリカンブルース」 藤圭子
- 「ペニーレインでバーボン」 吉田拓郎
- 「たべちゃうぞ」 ガチャピン
- 「愛の床屋」 唐十郎
- 「I LOVE YOUはひとりごと」 原由子 ニューハーフベテイー
- 「すべての歌に懺悔しな!!」 桑田佳祐
- 「娼婦和子」 やしきたかじん
- 「波止場だよ、お父つぁん」 美空ひばり
- 「自動車ショー歌」 小林旭
- 「網走番外地」 高倉健
- 「シビレ節」 ハナ肇とクレージーキャッツ(植木等)
- 「手紙」 岡林信康
- “幻のフォークシンガー”山平和彦
- 「ラブ・ミー・テンダー」 RC.サクセション 忌野清志郎
- 「原発ジプシー」 加藤登紀子
- 「チェルノブイリ」 ザ・ブルーハーツ
- 「終らない歌」 ザ・ブルーハーツ
- 「S・O・S」 ピンク・レディー
- 「謝肉祭」 山口百恵
- 「プレイバックpart2」 山口百恵
- 「悲惨な戦い」 なぎら健壱
- 「府中捕物控」 アルフィー
- 「金太の大冒険」 つぼイノリオ
- 「おそうじオバチャン」 憂歌団
- 「時には娼婦のように」 黒沢年男
- 「うぐいすだにミュージックホール」 笑福亭鶴光
- 「後から前から」 畑中葉子
- 「ブンチャカ節」 北島三郎
- 「ガッツだぜ!!」 ウルフルズ
- 「どうする?」 田原俊彦
- 「ブスにもブスの生き方がある」 まりちゃんズ
- 「きょうだい心中」 山崎ハコ
- 「記念樹」 あっぱれ学園生徒一同
- 「NANA」 チェッカーズ
- 「名もなき詩」 Mr.Children
- 「タモリ3戦後日本歌謡史」 タモリ