モーニング娘。(モー娘。)の徹底解説まとめ

モーニング娘。とは、ハロー!プロジェクトの看板グループであるアイドルグループである。1997年に結成され、加入と卒業を繰り返し活躍を続けている。ダンス・歌ともにパフォーマン力が高いことで有名で、芸能人ファンも数多く獲得している。デビューからほとんどのシングルでオリコン10位以内を獲得しており、アイドル戦国時代と言われる今でも輝きを放っている。日本だけでなく海外でも多くのファンがいて、世界へと人気の幅を広げているグループだ。

モーニング娘。の概要

モーニング娘。は1997年、テレビ東京『ASAYAN』のオーディション企画で落選した5名(中澤裕子・飯田圭織・石黒彩・安倍なつみ・福田明日香)で結成された。デビューの条件であるインディーズシングル『愛の種』を5日間で5万枚を売り切るというミッションを見事達成し、『モーニングコーヒー』でメジャーデビューを果たした。「LOVEマシーン」や「恋愛レボリューション21」など数多くのヒット曲を出し、社会現象を起こす。

メジャーデビューからリリースしたすべてのシングルでオリコン週間ランキングで10位以内に入るという偉業を成し遂げている。加入と卒業を繰り返すことで20年以上続いているアイドルグループは、モーニング娘。以外にはいない。
2014年1月1日以降、正式名称の表記を変更したモーニング娘。であるが、その表記方法は「モーニング娘。」の後に西暦の下2桁を付して「モーニング娘。'○○」である。例えば、『モーニング娘。'21』)の読みは、「モーニングむすめ トゥーワン」と読む。西暦を追加した理由は、その年に誰がいてどんな曲をリリースしたのか思い出してもらうためという、歴史あるグループだからこその理由だ。

モーニング娘。の楽曲はほとんどがつんく♂による楽曲のため、リズムの工夫が細かく表現されている楽曲ばかりで、何度も聞きたくなる「スルメ曲」ばかりだ。

モーニング娘。の活動経歴

オーディション落選組での結成とメジャーデビュー

インディーズシングル『愛の種』

テレビ東京『ASAYAN』のオーディション企画「シャ乱Qロックヴォーカリストオーディション」にて、落選した中澤裕子・飯田圭織・石黒彩・安倍なつみ・福田明日香によって結成されたモーニング娘。。

オーディション落選組ということもあり、メンバー間が不仲でそれぞれがライバル心を燃やしている中で、メジャーデビューの話が舞い込んでくる。メジャーデビューの条件は、インディーズシングル『愛の種』を5日間で5万枚手売り達成することだった。実際は、購入希望者が多すぎてトラブルを回避するために、手売りだけでなく店舗販売したということもあり、手売りだけで5万枚という結果以上の結果を残した。大阪の販売会場では15,612枚の売上を記録し、「1店舗における同一CDの1日の売り上げ枚数」の世界記録にもなった。

そして、見事目標を達成したモーニング娘。は、『モーニングコーヒー』でメジャーデビューを果たす。

突然の追加メンバー加入

2ndシングル『サマーナイトタウン』

モーニング娘。は『愛の種』の5万枚手売りが達成できなかったら即解散だったと後につんく♂が語っている。無事にメジャーデビューを果たし、これからがスタートだという時に、突然の追加メンバーの加入が告げられる。
ここで加入したのが2期メンバーである保田圭・矢口真里・市井紗耶香だった。1期メンバーは追加加入を良く思っていない様子であったが、2ndシングル『サマーナイトタウン』はオリコン週間ランキングで4位を獲得。続く3rdシングル『抱いてHOLD ON ME!』ではオリコン週間ランキング1位を獲得。その年の日本レコード大賞で最優秀新人賞を獲得し、紅白歌合戦初出場も果たした。

後藤真希の加入と『LOVEマシーン』

7thシングル『LOVEマシーン』

波に乗っていたモーニング娘。に新たな新メンバーが加入する。3期メンバーの後藤真希だ。中学生で金髪というインパクトのあるビジュアルに、歌唱力とカリスマ性を持った後藤の初シングルは『LOVEマシーン』である。この曲はモーニング娘。初のミリオン達成を記録した楽曲である。なお、石黒彩にとっては、ラストシングルでもあった。

3期メンバーは元々2人加入させる予定で、9人で『LOVEマシーン』をリリースする予定だったが、オーディション段階で「後藤だけレベルが違いすぎる」ということから、後藤1人加入で8人でのシングルとなった。前作『ふるさと』が不振であったため、つんく♂は明るい曲を提供し、ダンスの振りも真似しやすい振付にした。これまでのモーニング娘。のイメージを覆したこの楽曲は、初動売上はモーニング娘。史上最高記録として記録されている。

『LOVEマシーン』によってアイドル界のトップへと一気に駆け上がったモーニング娘。は、ここからさらに躍進を続ける。

黄金期を迎えたモーニング娘。

11thシングル『恋愛レボリューション21』

モーニング娘。の躍進はその後も続いていく。2000年、『LOVEマシーン』発売後にリリースされた『恋のダンスサイト』では2作品連続でミリオン達成を記録した。
同年、4期メンバー(吉澤ひとみ・石川梨華・辻希美・加護亜依)が加入して『ハッピーサマーウエディング』をリリース。この楽曲は99.1万枚と100万枚達成はできなかったが、日本レコード協会の集計ではミリオンセラー認定した。また、この楽曲はグループとしては歴代3番目の売上を記録しており、ハロー!プロジェクト全体でも4番目の売上でもある。

10thシングル『I WISH』では、TBS系列のシドニー五輪のテーマソングに起用。その後、中澤裕子のラストシングルである「恋愛レボリューション21」、石川梨華をセンターにした「ザ☆ピ~ス!」など
連続してヒット曲をリリースしたモーニング娘。は、アイドル界では独走状態を続ける。いわゆる「黄金期」を迎えたのだ。

メンバー1人1人の個性も光っており、バラエティ番組でもモーニング娘。を見ない日はないくらい、爆発的人気を誇った。モーニング娘。の人気は止まることなく、うなぎ上りに上昇していった。

人気メンバーの卒業ラッシュ

15thシングル『Do it! Now』

アイドル界を独走し続けたモーニング娘。であったが、ここで人気メンバーの卒業ラッシュが始まる。

まずは15thシングル『Do it! Now』で後藤真希が卒業する。絶対的エースでセンターだった後藤の卒業は衝撃を与えた。17歳という若さでモーニング娘。を後藤は卒業し、ソロ活動に専念することになった。18thシングル『AS FOR ONE DAY』では2期メンバーの保田圭が卒業。タレント性に優れていた保田は、歌番組『うたばん』でとんねるずの石橋貴明や中居正広にいじられ、ネタにされていたが、確かな歌唱力でモーニング娘。を下支えしていた。21stシングル『愛あらばIT'S ALL RIGHT』では初期からセンターを務めていた安倍なつみが卒業し、23rdシングル『女子かしまし物語』では辻希美と加護亜依が卒業した。25thシングル『THE マンパワー!!!』では飯田圭織、26thシングル『大阪 恋の歌』では矢口真里・石川梨華の卒業と、2002年から2005年の間で、黄金期を引っ張ってきたメンバーたちが立て続けに卒業していった。

後に評価される暗黒時代「プラチナ期」

人気メンバーが次々と卒業をし、人気が低迷していったモーニング娘。。さらにAKB48の登場によって、アイドル界のトップの座を奪われるといったファンにとって悔しい時期がここから始まる。
しかし、モーニング娘。の進化はここから始まる。それは5期メンバー高橋愛が作り上げてきたモーニング娘。だ。高橋愛がリーダーを務め、且つ2007年から2010年秋までの期間を「プラチナ期」と呼んでいる。

この時期はテレビの露出こそ少なかったが、ライブパフォーマンスに力を注ぎ、フランス・上海・中国といった海外公演を実現するなどこれまでのモーニング娘。とは路線を変更した。4年間メンバーの増員もせず、固定メンバーで活動を続け、歌やダンスのレベルが一気に上がったのもこの時期だ。この「プラチナ期」に憧れて加入したハロー!プロジェクトの現メンバーは数多く存在する。アイドル界でも憧れている人が多く、アイドルが憧れるアイドルをになった「プラチナ期」は、暗黒期と世間では言われていたかもしれないが、間違いなくパフォーマンス力が高かった時代である。

高橋愛がリーダーになった当初は、吉澤ひとみが卒業して6期メンバーの藤本美貴がリーダーに就任したが、スキャンダル発覚によりリーダー就任後1か月足らずで脱退。34th『女に幸あれ』は、本来藤本がメインで歌うはずで既にレコーディング済みあったが、急遽歌割が変更されてリリースされた。コンサートも秋ツアーが予定されていたが、9人でのツアーとなり、高橋のリーダーの始まりはバタバタした中でのスタートとなった。

「プラチナ期」は、高橋愛と6期メンバーの田中れいながツートップで時代を作り上げてきた。そして、5期メンバーの新垣里沙と6期メンバーの亀井絵里が2番手のような役回りで歌唱を支え、同じく6期メンバーの道重さゆみ、7期メンバーの久住小春、8期メンバーの光井愛佳、中国からの留学生としてジュンジュンとリンリンで構成されていた。

「プラチナ期」の由来は、2009年にリリースされたアルバム『プラチナ 9 DISC』から付けられた名称である。

プラチナ期の功績があったからこそ、後にモーニング娘。の代名詞となる「フォーメーションダンス」が確立されていったのだ。彼女たちの努力なしにはモーニング娘。は続いていなかったかもしれない。

「プラチナ期」の終焉と「カラフル期」

13rdアルバム『カラフルキャラクター』

2010年秋ツアー『ライバルサバイバル』をもって、終焉した「プラチナ期」。ここからグループの若返りが始まる。2011年45thシングル『まじですかスカ!』で9期メンバーの譜久村聖・生田衣梨奈・鈴木香音・鞘師里保が加入、48thシングル『ピョコピョコ ウルトラ』で10期メンバーの飯窪春菜・石田亜佑美・佐藤優樹・工藤遥が加入する。中高生メンバーの加入によって大きく平均年齢が下がった。

また、鞘師里保はアクターズスクール広島出身、石田もダンス経験があることから、ダンスに特化したパフォーマンスがここから生まれる。フォーメーションダンスが確立されたのもこの時期だ。目まぐるしく変わるダンス構成を歌いながらこなす彼女たちの姿は、圧巻だ。

さらに、高橋愛・新垣里沙・田中れいなの卒業によって、道重さゆみがリーダーの時代に移っていく。道重がリーダーを務めるころには、道重以外は全員10代というメンバー構成となった。さらに1期メンバーとして圧倒的な歌唱力を誇る小田さくらが加入し、歌唱力が強化された。

この頃からグループ名に西暦が表記されるようになり、さらにメディアの露出も増えた第二の黄金期と言ってもいいだろう。道重さゆみはそれまでもバラエティ番組で活躍の場を広げていたが、この頃になるとグループでの番組出演も増えて、モーニング娘。を認知してもらえるきっかけが増えた。

さらに、EDM調の楽曲を多く輩出し、いち早く音楽の流行りを楽曲に組み込む取組みを見せたことも印象的だ。

「カラフル期」の由来は、13rdアルバム『カラフルキャラクター』からきている。

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