07-GHOST(セブンゴースト)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『07-GHOST(セブンゴースト)』とは、雨宮由樹と市原ゆき乃によって、2005~2013年まで『コミックZERO-SUM』にて連載されたファンタジーバトル漫画である。2009年4~9月には、テレビアニメが放映された。
物語の舞台は、厄災を振り撒く死神のフェアローレンと、フェアローレンを倒すために07-GHOST(セブンゴースト)と呼ばれる7人の死神が存在する世界。主人公のテイト=クラインが、失われた自分の記憶と歴史の真実を知るため、様々な人物と出会い、自分探しの旅をする様子が描かれていく。

黒法術師(ヴァルスファイル)

自らの命を糧にして発動する禁忌の術である黒法術を扱う者。作中では、黒法術と黒法術師どちらも「ヴァルスファイル」と呼ばれる。通常であれば、封印符もなく黒法術に触れると闇徒に食われてしまうが、闇に魂を売った黒法術師または代々黒法術師の血を引く忌み子であれば、封印符が無くても触れることができる。禁忌であるが故に、教会で黒法術の使用が判明した者は死罪となる。

ホークザイル

人間よりも大きい大型の鳥類に、ハンドルやシートなどの部品を取り付け、人を乗せて上空を飛べるようにカスタマイズされた乗り物。バルスブルグ帝国では、2年に1度ホークザイルレースが開催されており、国をあげての一大イベントとなっている。

フュールング

転生したミカゲの魂を持っているフュールングの幼獣。

「導きのドラゴン」や「天の御使い」と呼ばれる大型の鳥獣。ほとんどの個体がピンク色の体毛だが、稀に黒色の体毛を持つ個体もいる。知能が高く幼獣の頃から群れでコミュニケーション能力を学び、成獣になると人語を話せるようになる。転生したミカゲはフュールングの幼獣だが、群れでの生活など本来の生態から外れてしまっているためか、人語を話すことはできない。

『07-GHOST』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ミカゲ「必ず前を向け 光のある道を進むんだ」

アヤナミに魂を半分奪われたミカゲが、自分の意識が残っている間にテイトに残した最後の言葉。ミカゲは僅かに思い出し始めていたテイトの過去の記憶と、帝国軍には戻らないという意思を聞き、テイトと帝国軍の間に何かしらの因縁があることを察していた。自分の意識を保てる時間が残り僅かだと分かっていたミカゲは、復讐に囚われてもテイトは救われないことを伝え、「必ず前を向け 光のある道を進むんだ」と諭す。これを聞いた当初のテイトは言葉の真意を理解していなかったが、その後過去の記憶を思い出していく中で、アヤナミへの憎悪や復讐心に飲まれそうになる度にこの言葉で思い留まる。
最後まで復讐することなくフェアローレンの復活を阻止できた際には、この約束を守れたことに安堵し、ミカゲの言葉の真意を理解できるようになったことを転生後のフュールングのミカゲに語りかけていた。

フラウ「生きることから逃げるな 苦しくても生きろ 助けてもらった命を守ることが死んだミカゲに対する償いだ」

ミカゲの死の直後、自暴自棄になりアヤナミに復讐するために教会を飛び出そうとしたテイトへフラウが放った言葉。自分のために命をかけたミカゲのために、自分も命をかけることが償いだと思っているテイトに対して「生きることから逃げるな 苦しくても生きろ 助けてもらった命を守ることが死んだミカゲに対する償いだ」と言い返し、死に急いでいたテイトを思い留まらせることに成功する。テイトは生きているだけでどうすれば償いになるのかが分からず、初めはゼーレの地へ向かう目的もミカゲのためであったが、旅を続けるうちに自分の命を大切にすることも学ぶこととなった。

テイト=クライン「オレがお前を守れるぐらい強くなったら 戦友(ダチ)になって欲しい!!」

闇徒との戦闘後、テイトのことを戦友と認めたハクレンに向かってテイトが返した言葉。第一印象は互いに良いものではなかったが、少しずつ互いのことを知り闇徒との戦闘を経て信頼し合い、ハクレンの方から共に戦う戦友として手を差し伸べた。ミカゲを失ったことがトラウマになっていたテイトは、また守れないのではないかという恐怖からその手を取ることに戸惑うが、今の精一杯の思いを伝えるために「オレがお前を守れるぐらい強くなったら 戦友(ダチ)になって欲しい!!」と返した。ハクレンとの友情が確かなものとなったシーンであると同時に、テイトがミカゲの死を乗り越える第一歩となったシーンでもある。

テイト=クライン「だけどオレは最後まで生きることを諦めないよ オレが選んで生まれて来たこの人生を 皆が繋いでくれたこの命を 最後の瞬間まで だから側にいてくれ」

自らがパンドラの箱であったという記憶が蘇ったテイトが、フラウに向けて放った言葉。ミカエルの瞳が奪われ自分の中でフェアローレンが蠢いている気配を感じたテイトは、自分の魂がフェアローレンに喰われてしまうと判断した際には、フラウの鎌で自分ごと斬るようにお願いする。しかしパンドラの箱の記憶と同時に、自分がたくさんの人に愛され生かされてきたこと過去も思い出したテイトは「最後まで生きることを諦めない」という意思を伝えた。アヤナミへの復讐のために、死に急ぐ様子すら見せていたテイトが初めて「死にたくない」と言葉にして伝え、自分の生を全うする覚悟を決めたシーンである。

ロゼアマネル=オウカ=バルスブルグ「私の心には光が 信念がある 自分で見出した道を歩むと決めたのだ」

洗脳が解けたオウカが、洗脳を施していたナナセと決別するために放った言葉。テイトの協力で洗脳から抜け出したオウカは自分の体がレプリカだと知り絶望していたが、テイトから今まで懸命に生きてきたオウカの魂は本物だと諭され、あるがままの自分を受け入れる覚悟を決める。それでもまだ洗脳は解けていないと信じ込んでいたナナセに「私の心には光が 信念がある 自分で見出した道を歩むと決めたのだ」と言い放ち、自分は操り人形ではないことを証明した。長年洗脳されていたオウカが一人立ちするシーンであり、この後カルから語られる気高い意志を持った魂は本来のオウカのものであるという証明にもなったシーンである。

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