封神演義(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『封神演義』とは1996年から2000年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載されていたSFバトル漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。作者は藤崎竜。中国最古の王朝・殷。名君であった紂王は仙女・妲己に誘惑され、国は悪しき仙人によって支配された。成す術のない人間たちの事態を重く見た仙人界は、妲己たちを封印する「封神計画」の発動を決意。「仙道のいない真の人間界をつくる」壮大な計画を託された道士・太公望は仲間と共に過酷な戦いへと挑む。

道士

弟子を持っていない修行中の仙道を道士と呼ぶ。基本的に道士は仙人の格下という扱いになるが、聞仲や申公豹のように仙人以上の実力を持っていても、弟子をとっていなければ道士の区分に入る。

天然道士

仙人骨を持っているが、仙人のスカウト漏れなどの理由で修行をせず、仙人骨の力が身体能力に還元された者たち。そのため通常の人間を卓越した運動神経や耐性能力を備えている。仙道としての能力は無いため、宝貝を使用することはできず、普通に年も取る。天然道士の存在は無用に人間界に混乱を招く恐れがあるため、仙人骨を持つ者は可能な限り早期に発見・スカウトするようにされている。

妖怪仙人

人間以外の生物や無生物が妖力を得て、人の形を取れるようになった者の総称。妖怪仙人になる為には段階が必要で、長い年月をかけて月光や日光を浴び続けると「妖精」となり、その妖精が人型に変化できるようになることで「妖蘖」となる。その人型を常に維持できる状態になることでやっと「妖怪仙人」と呼ばれるようになる。妖怪仙人には、残酷な性格を持つものも多く、人間の仙道からは差別的に扱われている部分もある。妖怪仙人は「半妖態」と呼ばれる人間と妖怪の中間の姿を取ることができ、その状態は両者の利点を同時に活かせるため、戦闘になると半妖態になる者や、普段から半妖態でいる者も多くいる。人の姿を保てない程にダメージを受けると、本来の姿である「原型」に戻り、数年間は月日の光を浴びないと再び人の形をとることができなくなる。原型に戻ると非力で何もできなくなる者もいるが、逆に人型の状態より強大な力を持つ者もいる。

『封神演義』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

太公望「信頼だよ公主」

仙界大戦の開幕で、崑崙山を金鰲列島に直接ぶつける作戦に出るも、そのためには金鰲列島が展開しているバリアを解除しなければならなかった。バリア解除のため金鰲列島に潜入した楊戩だったが、そのタイムリミットはどんどん迫っていき、仲間から作戦の中止を提案される太公望。しかし太公望はそれを拒否。楊戩に対し信用ではなく信頼していると語った。

楊戩「僕が負ける要素はひとかけらもない!僕には今まで出会ったみんなの力が宿っているのだから!!」

蓬莱島での宝貝大会で、馬善(ばぜん)というガス状の妖怪仙人と対決することになった楊戩。ガス状のため物理攻撃は効かないと語る馬善に対し、倒す方法など何種類でもあると一蹴する楊戩。登場時はプライドが高く傲慢なイメージが強かった楊戩だったが、様々な経験と出会いが彼を成長させた。

太上老君「何事にも流れが存在する。それが見えれば負けはなく勝ちもない」

殷周戦争の最終局面直前で、妲己よりも強いと噂の太上老君に力を貸してもらおうとする太公望。そんな太公望に太上老君は彼がしたかった質問を先読みしすべてに回答、さらに悟りの境地のような言葉を与える。太上老君の想像を超えた精神性に圧倒される。

太公望「働くくらいなら喰わぬ!!!」

太上老君と出会う前、太上老君の居場所を探るため暫く桃源郷に腰を下ろすことにした太公望。桃源郷の長老から、ここに滞在するなら労働が必要であると説明を受けるも太公望はそれを拒否。彼の怠け者っぷりがこの一言に集約されている。

姫昌「困ったな…もう本当に何もする事がない…」

殷への進攻にあたり、殷北部の地方を収める北泊に協力を求める太公望だったが交渉は難航。衰弱した身体で北泊まで出向いた姫昌の一言でなんとか説得は成功するも、直後に意識を失ってしまう姫昌。意識を取り戻した際、自身の役割を全うした姫昌の最後の一言には、太公望への信頼や民への想いが込められていた。

『封神演義』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

四不象の初期設定はドラゴンだった

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