Hollow Knight(ホロウナイト)のネタバレ解説・考察まとめ

『Hollow Knight(ホロウナイト)』とは、Team Cherryが開発、発売した2Dアクションゲーム。かつて栄華を極めたムシの王国、ハロウネストを舞台に、主人公が王国の謎を解き明かすべく冒険する。かわいらしい手書き調の絵柄ながら、『ダークソウル』を意識したハードな世界観と高い難易度、豊富なやりこみ要素が高く評価され、Golden Joystick Awards 2018などで数多くの賞を受賞している。PCをはじめ、数多くのプラットフォームで展開されている。

ホーネット

主人公の前に立ちはだかる女戦士「ホーネット」

道中のあちこちで出会うことになる神出鬼没の女戦士。針とクモの糸を使ったテクニカルな攻撃を行ってくる。主人公との初対面は「緑の道」。同時にそのマップでの主人公の前に立ちはだかるボスでもある。
ホロウナイトによる封印が解かれつつあることを感じており、元々は自分がホロウナイト、ひいてはラディアンスと戦い、消滅させようと考えていたが、同時に自分の力不足も痛感していた。修行のためにハロウネスト中を旅していく中で「アビス」から這い出してきた汚染に感染したホロウナイトの失敗作たちと戦ってきたことから、主人公も当初はそう言った者たちと同じ存在だと勘違いしていた。しかし、「緑の道」での健闘や、道中の主人公の戦いぶりを見て、彼こそがラディアンスを倒しうる存在であると感じるようになる。そして「王国のはずれ」での主人公との戦いでそれは確信に変わり、主人公にラディアンスと戦うために必要なチャームを授ける。そして主人公とホロウナイトとの戦いにも途中で加勢し、ホロウナイトをクモの糸と針で拘束し、ホロウナイトの夢の中にいるラディアンスへの道を切り開いた。
主人公とラディアンスが相打ちという形で決着がついたあと、ホーネットはラディアンスが封印されていた「黒卵の神殿」の管理人となった。

ホーネットがホロウナイトやラディアンスのことを知っており、なおかつどうにかしようと動いていた理由は、ホーネットは滅びたハロウネストの最後の王と、クモ族の長「獣者ヘラー」の間に生まれた娘であるため。母である獣者ヘラーのことを慕っており、母が命をとして封印したラディアンスを倒すことが自分の使命だと感じていた。

クィレル

主人公のことをサポートしてくれる「クィレル」

プレイヤーのストーリー進行度によって各地に現れるダンゴムシの冒険者。「拙者」という一人称や古風な話し方、腰に差した釘や笠のように被る仮面などからどこか侍を連想させる。
ハロウネストにやってきたのは、持ち前の好奇心旺盛な性格ゆえに、古代のロマンに惹かれたため。ただし同時に、なぜかハロウネストへ訪れることに使命感のようなものも感じており、また初めて訪れるはずの場所についても知っているような素振りを見せる。
実はクィレルの正体は、ラディアンスとホロウナイトを封印すべく自ら命を絶った「教師モノモン」によって、自らを復活させる使命を与えられた存在。頭に笠のように被っている仮面は、教師モノモンを復活させるための鍵。
ストーリー中盤、主人公は「黒卵の神殿」の封印を解くために、教師モノモンが眠る「教師の書庫」へ行くと、そこで偶然にもクィレルと出会う。そこでクィレルは主人公に自分の本当の使命を話した。主人公が教師の書庫の中へ行き、教師モノモンを守護している「ウームー」と主人公が戦っているところへクィレルは助太刀に現れ、主人公を教師モノモンの元へと連れていくために協力する。ウームーを倒し、クィレルの力で教師モノモンの魂を目覚めさせた主人公は、教師モノモンの魂を解き放つことで封印を解いたのだった。
この出来事の後、主人公は「安息の地」にある大きな湖の前でクィレルと出会う。大きな使命から解き放たれたクィレルは、「ゆっくり休みたい」と一人呟いた。しばらくして再び主人公がその場所へと訪れると、そこにクィレルの姿はなく、彼が使っていた釘が地面に突き立てられているだけだった。

コーニファー

地図製作を生業としており、地図を売ってくれる「コーニファー」

最近になって妻のイゼルダと共にダートマウスに地図関連の店を開いたムシ。あらゆる場所を探索することが趣味で、その趣味を生かして地図製作を生業としている。彼曰く、「卵から孵った瞬間から、母や兄弟妹を置き去りにして徘徊を始めた」そうである。主人公が初めて訪れるマップでの最初の目的は、コーニファーを探し出し、そのマップの地図を手に入れることである。コーニファーは地図を書いている間、鼻歌を歌っているため、その歌と周辺に散らばっている紙を頼りに探すことになる。
妻イゼルダとの関係は良好で、お互いに愛し合っているようだが、イゼルダはコーニファーの趣味を理解できていない様子。コーニファーはイゼルダと共に、見知らぬ道を探索し、地図を描く喜びを共有したいと思っている。
すべてのマップの地図を手に入れると、コーニファーはダートマウスの店に戻り、いびきをかいて眠る。これ以降、彼には一切話しかけることはできない。

イゼルダ

地図に関するアイテムを売っている「イゼルダ」

コーニファーの妻で、ダートマウスにて地図に関するアイテムを売っているムシ。一度でもコーニファーと出会えば、ダートマウスに店を開くようになる。イゼルダ本人は、商売のことやコーニファーの趣味などには興味がなく、コーニファーの探索の誘いにはすべて断っているらしい。しかし、コーニファーのことは好いており、探索のために頻繁に留守にすることや、家に帰ると疲労ですぐ眠ってしまうことなどの欠点も魅力だと感じている。
コーニファーからすべての地図を買うと、コーニファーは店でいびきをかいて寝るようになる。その時もイゼルダは孤独を感じて少し愚痴を呟くが、「次、探索に誘われたら、承諾してみようかしら?」と自ら歩み寄ろうとする姿勢が見える。

スライ

値は張るが非常に有用なものを売る「スライ」

ダートマウスに店を開く、大きな目と小さな体が特徴のムシ。主人公との最初の出会いは、「忘れられた交叉路」の奥。汚染に感染し、正気を失いかけていたところを主人公に助けてもらう。主人公に対して友好的でお人好しだが、がめつい性格でもあり、彼がダートマウスに開いた店の商品はどれも非常に有用なものの、かなり値が張る。
どうやら釘と関わりの深い人生を送って来たらしく、スライとの会話や、主人公が釘を強化したり、新しい釘スキルを手に入れると強く反応する。
実はスライは、ハロウネストの至るところにいる釘スキルを教えてくれる「釘師」という3匹のムシたちの師匠。3つ全ての釘スキルを手に入れてから再びスライの店に訪れると、店の地下へと続く通路が現れ、その奥でチャーム「釘師の栄光」をスライからもらうことができる。

最後のスタグ

本作のファストトラベル要素である「最後のスタグ」

王国が繁栄していた頃は主要な移動手段だったが、王国が滅び、自らも絶滅に瀕したカブトムシのようなムシ「スタグ」の最後の生き残り。王国が滅びてからは長い間駅を使う者が現れなかったため、すっかり王国中の駅を繋ぐ道を忘れてしまい、自らの故郷への道までも忘れてしまった。主人公が現れ、「緑の道」で封鎖されていたスタグの駅を解放したことで、「緑の道」と「ダートマウス」の駅を繋ぐ道を思い出した。そこでスタグはハロウネスト中の駅を解放し、すべての道を思い出すことができれば、故郷への道も思い出せるかもしれないと、主人公にすべての駅の解放を依頼する。
主人公がハロウネストのすべての駅を解放したことでスタグの故郷「スタグの巣」への道を思い出し、そこで新たに孵ったばかりスタグの卵の殻を見つける。スタグという種族は滅んでおらず、新しい命がどこかでまだ生きていることを感じると、スタグの名前は「最後のスタグ」から「老いたスタグ」へと変化する。

マイラ

水晶山の近くの鉱山で水晶を掘り続ける「マイラ」

「忘れられた交叉路」から続く「水晶山」の近くの鉱山で、不気味な鼻歌を歌いながら水晶を掘り続けている小さなムシの少女。他人とあまり話さないからか、少しどもりぎみの口調ながらも、主人公を一緒に歌に誘うなど、陽気で優しい性格。最初こそ殺伐とした世界の一種の清涼剤のような存在であったマイラだったが、ゲームの進行とともにハロウネストを滅亡へと追いやった汚染に精神を蝕まれていき、水晶山を攻略したのちに再び会うと、敵として襲い掛かってくるようになる。一度倒してしまうと、二度とゲーム中には現れなくなる。

”強靭なる”ゾート

主人公に似た容姿の無名の騎士「ゾート」

ハロウネストで名を上げるためにはるばる遠方からやってきた無名の騎士。しかし自分自身の実力を大きく過信しており、「”強靭なる”ゾート」という肩書を自称している。その実力はお世辞にもいいとは言えないが、事あるごとに主人公に突っかかっていき、主人公に助けられた時もお礼の一つも言わず文句ばかり垂れるという図太い性格。中ボス「イカリバエの王」に捕食されかかっていたところを主人公に助けられ、その後に発生するイベントに姿を現す。しかしこの時、ゾートを助けず見殺しにすることができ、見殺しにしたことで解除される実績も用意されているほど。見殺しにした場合、その後のゲーム中には一切登場せず、後述するイベントも発生しない。

ゾートは偶然が重なった結果、ブレッタというNPCを助けることになり、ブレッタにひとめぼれされてしまう。その後、「ダートマウス」にあるブレッタの家の地下に行くと、そこではブレッタの妄想とゾートの執念が生み出した「灰色の王子ゾート」というボスと戦うことができる。

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