グリンゴ/最強の悪運男(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『グリンゴ/最強の悪運男』とは、2020年2月に日本で公開されたブラックコメディ。友人のリチャードとその愛人エレーンが共同経営する製薬会社でコツコツと真面目に働いてきたハロルド。彼にまさかの解雇の危機が迫り、愛する妻からは離婚を切り出されるという人生最悪の窮地に立たされる。「正直者はバカをみる」を地でいってきた彼が、一発逆転を狙って身代金500万ドルという偽装誘拐を企てたことで、メキシコの麻薬カルテルを巻き込んでの大騒動に発展する痛快娯楽大作。
リチャードとエレーンが興した製薬会社だが、秘密裏に非合法の大麻をメキシコ工場で作っている。パウエル社という製薬会社に買収を持ちかけられ、リチャードとエレーンは彼らに高値で売り渡すことで大きな利益を得ることができると乗り気になっている。
ブラックパンサー
メキシコの麻薬カルテルの組織でプロメチウム製薬会社から医療用大麻の錠剤を買取り売りさばいている。
医療大麻
医療目的で使用される大麻。鎮痛剤・ガンなどの化学療法にともなう嘔吐抑制剤、緩和などとして用いられる。
ハリー・フーディーニ
19世紀から20世紀にかけてアメリカで活躍した、実在の有名な奇術師の名前。サニーからハロルドの名前を「フーディーニ」にちなんでハリーとした方がいいと助言された。
『グリンゴ/最強の悪運男』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
エレーン「聞いて。バズ・オルドリンは月面を歩いた。でも最初に歩いたのはニール・アームストロング。なぜ彼が最初だったと思う?」「オルドリンを押しのけたの。だから歴史に名を刻めた。学校では教えないけれど事実よ。」
プロメチウム製薬と買収相手であるパウエル社の間で重要な会議が行われていた。メキシコの工場で医療用大麻を製造していたプロメチウム製薬は、パウエル社の交渉人であるジェリーとマーティに対して市場収益の大きさをアピールするが、二人は「法的な問題はないのか?」と疑問を抱く。
リチャードが「他にもプロメテウス製薬の買収を希望している会社がある」と明かしてパウエル社の速断を促していると、エレーンは「聞いて。バズ・オルドリンは月面を歩いた。でも最初に歩いたのはニール・アームストロング。なぜ彼が最初だったと思う?」と例え話を始める。ジェリーが「彼は司令官だから」と言い、マーティは「偶然じゃないかな?」と答えると、エレーンは「オルドリンを押しのけたの。だから歴史に名を刻めた。学校では教えないけれど事実よ」と二人を説得した。この言葉に「人を押しのけてでも前に出る」というエレーンの人生哲学が現れている。
エレーン「黙っててよ。あなた言ったわよね。『最高の人材がいる。友達のハロルドだ。彼なら問題は起こさない』と。なのにこれよ!」
ハロルドから誘拐されたと電話があった後に、ハロルドをコネ入社させたリチャードに嫌味を言うエレーン。リチャードが「中間管理職に500万ドルか」と渋い顔をして言うと、エレーンは「黙っててよ。あなた言ったわよね。『最高の人材がいる。友達のハロルドだ。彼なら問題は起こさない』と。なのにこれよ!」と怒りを爆発させる。エレーンがハロルドのことを、リチャードが言っていたほど優秀な人材とは思っていなかったという不満がここで明らかになる。
エレーン「何てことなの。(バックミラーを見て)泣いてるの?あなたはどんな時も他の女に負けたことなかった。そうでしょ?あなたは勝者よ、エレーン。いつも勝つ。常に一等賞。そうよ、私は勝つ。一等賞は私。しっかりして。始末をつけて。」
「なんてことなの。泣いてるの?あなたはどんな時も他の女に負けたことなかった。そうでしょ?あなたは勝者よ、エレーン。いつも勝つ。常に一等賞。そうよ、私は勝つ。一等賞は私。しっかりして。始末をつけて」。これはリチャードの住むマンションの前に止めた車の中でのエレーンの言葉。こう言って自分を鼓舞していた。ようやく決心がつき、車を降りてリチャードの部屋に向かう。勝気なエレーンが見せた素の自分。これは自分の士気を揚げる必要がある時の決め台詞。危機への効果的な対応能力がうかがえる。
リチャード「ハロルドはいい奴だが勇気のない小さい人間だから彼のことでくよくよ悩むな。」
ボニーは自分がリチャードと不倫していることに罪悪感を抱いていると気にするシーン。「ハロルドはいい奴だが勇気のない小さい人間だから彼のことでくよくよ悩むな」とボニーを諭すリチャード。
ハロルド「リチャード、俺だ。お前みたいな悪い奴には悪いことが起きるんだ。俺はバナナを食う。ハロルド・ソインカがバナナを食うんだ。俺がバナナを。」
ハロルドが携帯電話でリチャードに突きつける予定のセリフの練習をしている。「リチャード、俺だ。お前みたいな悪い奴には悪いことが起きるんだ。俺はバナナを食う。ハロルド・ソインカがバナナを食うんだ。俺がバナナを」。リチャードから言われたゴリラとバナナのたとえ話を思い出し、自分を裏切ったリチャードとエレーンへの復讐を誓うハロルドの言葉。
ハロルドがエンジェルに差し入れ
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目次 - Contents
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の概要
- 『グリンゴ/最強の悪運男』のあらすじ・ストーリー』
- 突然の解雇の危機がハロルドに迫る
- ハロルドによる誘拐事件の自作自演が始まる
- ハロルド救出作戦を決行
- ハロルド未来へ向かう
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の登場人物・キャラクター
- ハロルド・ソインカ(演:デヴィッド・オイェロウォ)
- エレーン・マーキンソン(演:シャーリーズ・セロン)
- リチャード・ラスク(演:ジョエル・エドガートン)
- ボニー・ソインカ(演:タンディ・ニュートン)
- サニー(演:アマンダ・サイフリッド)
- エンジェル・ヴァルヴェルデ(演:ユル・ヴァスケス)
- ミッチ・ラスク(演:シャールト・コプリー)
- ミア(演:メロニー・ディアス)
- スチュー(演:バシール・サラハディン)
- ジェリー(アラン・ラック)
- マーティ(ケネス・チョイ)
- マイルズ(演:ハリー・トレッダウェイ)
- ネリー(演:パリス・ジャクソン)
- ロナルド・ゴンザレス(演:ディエゴ・カターニョ)
- エルネスト・ゴンザレス(演:ロドリゴ・コレア)
- ヴィリェガス/ブラックパンサー(演:カルロス・コロナ)
- セルリーノ・サンチェス(演:エルナン・メンドーサ)
- ロベルト・ヴェガ(演:エクトル・コツィファキス)
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の用語
- グリンゴ
- 傭兵
- プロメチウム製薬会社
- ブラックパンサー
- 医療大麻
- ハリー・フーディーニ
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- エレーン「聞いて。バズ・オルドリンは月面を歩いた。でも最初に歩いたのはニール・アームストロング。なぜ彼が最初だったと思う?」「オルドリンを押しのけたの。だから歴史に名を刻めた。学校では教えないけれど事実よ。」
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- リチャード「ハロルドはいい奴だが勇気のない小さい人間だから彼のことでくよくよ悩むな。」
- ハロルド「リチャード、俺だ。お前みたいな悪い奴には悪いことが起きるんだ。俺はバナナを食う。ハロルド・ソインカがバナナを食うんだ。俺がバナナを。」
- ハロルドがエンジェルに差し入れ
- ハロルドがエンジェルに2回目の差し入れ
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ハロルドはナイジェリア移民と設定が変更された。
- ベラクルスのカーニバルは街中で盛り上がるお祭りである。
- オオカバマダラ蝶・世界遺産保存地域でのツアーを楽しもう。
- サンチェスがブラックパンサーのボスのヴィリェガスの屋敷に入る時に、サンチェスの義理の兄から「靴は脱いでいけ」と指示されたことは伏線だった。
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の監督と俳優が共演をした映画『ホセのトーキョー夢物語』
- 『グリンゴ/最強の悪運男』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌:ウィル・スミス『GETTIN'JIGGY WIT IT 』
- 挿入歌:West. ft. Daniel Caesar『River Tiber』
- 挿入歌:Adam Reily『Dirty Power』
- 挿入歌:Molotov『Rastaman-Dita』
- 挿入歌:Simmer Down Jammie『Rocket Empire』
- 挿入歌:Earl.St.Clair『Criminal』
- 挿入歌:ガブリエル・フローレス・イ・ス・マリアッチ・インテルナシオナル『Just Like Heaven』