信長協奏曲(信コン)のネタバレ解説・考察まとめ
『信長協奏曲』は2009年から『ゲッサン』(小学館)で石井あゆみが連載中の歴史漫画であり、第57回小学館漫画賞少年向け部門を受賞した。2014年からはフジテレビ開局55周年プロジェクトとしてアニメ・実写ドラマ・実写映画化を果たしている。勉強が苦手な普通の高校生サブローが、川沿いで足を滑らせて戦国時代にタイムスリップしてしまうところから物語は始まる。そこで出会ったサブローに瓜二つの織田信長に頼まれて、身代わりとして乱世を生きていくことになってしまう。
『信長協奏曲』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
サブロー「信長は、天下を取る男だぞ。」
出典: www.agex.co.jp
サブローが本物の信長と入れ替わって間も無い頃、デートに出かけたサブローの護衛として付き添っていた池田恒興は突然斬りかかる。今までの品行方正な信長の面影など微塵もないサブローに、嫌気がさしたのだ。しかし、持ち前の運動神経の良さでかわしたサブローに、「信長は、天下を取る男だぞ」と告げられた恒興は自身の行いを大いに反省する。聡明な昔の主君とは違う感情の読めない飄々としたサブローの言動は、単純だが不思議な説得力を感じるシーンでもある。
お市「その身に、織田と浅井の血が流れていることを、誇りに思って生きよ。」
織田と浅井の戦いが織田の勝利に終わり、お市は一度は夫である長政との死を覚悟したが長政の優しさから織田に引き渡された。燃え盛る小谷城で自害した長政と過ごしてきた幸せな日々を思い出し、まだ小さな娘たちに「その身に、織田と浅井の血が流れていることを、誇りに思って生きよ」と静かに語った。お市は兄・信長が大好きだと長政にも伝えるほどであったが、戦国武将の妻として夫と共にありたいと思う姿はどこまでも凛としていて内面の強さも感じることができる場面である。
森可成「息子どもの誇りでありたい。」
織田と浅井の戦いの最中、宇佐山城で浅井の攻撃を食い止めるしか道がなかった。この城を任されていた森可成は、信長の小姓として安土においてきた四人の息子を思い、「息子どもの誇りでありたい。」と籠城ではなく出陣を選ぶ。反織田を掲げる僧兵の加わった敵軍にわずかな手勢で応戦するが、可成はこの戦場に散ることとなる。
『信長協奏曲』の裏話・トリビア/エピソード・逸話
制作のきっかけは作者・石井あゆみの歴史好き
『信長協奏曲』が連載されている『ゲッサン』の担当編集者は、17歳で新人大賞に応募してきた石井とこの時初めて出会う。その後様々なジャンルの漫画を彼女に描かせてみたが、どれもしっくりこなかった。趣味が野球と歴史だったことから、歴史小説をいくつか読ませたところ「織田信長と高杉晋作が良かった」と言われて歴史物を描いてもらうことになった。感想を聞く際に、信長の感性や言動が現代人みたいだと2人で盛り上がったことも『信長協奏曲』制作に大きく関わっている。
アニメ版ではロトスコープとCG技術を採用
ロトスコープは実写で動きの撮影をした後に、その映像を画にトレースしていく方法である。アニメの監督を務めた富士川祐輔は、滑らかに動くよく見るロトスコープではなく「手描きのモーションキャプチャ」と言い換えている。あくまで映像は作画のベース素材として使うため、『信長協奏曲』でしかみられない新鮮なキャラクターたちの動きに仕上がっている。
『信長協奏曲』の主題歌・挿入歌
アニメ主題歌:MY FIRST STORY『不可逆リプレイス』
テレビドラマ・映画主題歌:Mr.Children『足音〜Be Strong』
Related Articles関連記事
『信長協奏曲』現代からタイムスリップしてしまったキャラクターとは
『信長協奏曲』は、テレビアニメや実写ドラマ化、さらに実写映画化もされた大人気作品です。主人公・サブローは戦国時代へタイムスリップしてしまいましたが、その他にも数名同じ境遇の者がいるようで…? 今回は、現代から戦国時代へ来てしまったキャラクターをまとめてみました。
Read Article
【小栗旬】「信長協奏曲」ってどんな作品?実写ドラマ&映画のあらすじやキャストを解説!【向井理】
2014年にドラマ化、2016年に映画化されて話題を集めた『信長協奏曲』。現代から戦国時代へとタイムスリップした主人公のサブローが織田信長として生きることになってしまうというストーリーを描いたこの作品は、放送初日の視聴率が15.8%という数字で好発進しました。この記事では、本作のあらすじやキャストについて、ネタバレありで解説しています。まだ観ていない方は閲覧注意!
Read Article
月9ドラマ「信長協奏曲」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・感想まとめ!小栗旬・藤ヶ谷太輔・山田孝之などが出演
2014年に放送された『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』。人気俳優の小栗旬が主演を務めたこと、そして月9枠では初の時代劇モノだったことから大きな話題になりました。この記事では、そんな本作のあらすじ・ストーリー、キャスト陣、感想などを解説していきます!まだドラマを観ていない方はネタバレに注意してくださいね。
Read Article
ドラマ『信長協奏曲』ネタバレ・感想・実況ツイートまとめ!原作と違いすぎる最終回が話題!帰蝶・明智光秀・浅井長政はどうなる?
ここではTwitterから、石井あゆみの漫画『信長協奏曲』を原作とした実写ドラマ『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』のネタバレ、感想、実況ツイートをまとめた。原作とかなり違う部分もあり、実況が盛り上がっていた。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『信長協奏曲』の概要
- 『信長協奏曲』のあらすじ・ストーリー
- 織田信長との出会い、天下統一の大望
- 弟の裏切り、斉藤道三との出会い
- 桶狭間の戦い
- 美濃奪取
- 明智光秀の登場と上洛
- 義昭との軋轢、浅井の裏切り
- 比叡山延暦寺の焼き討ち
- 武田の進軍、三原ヶ原の戦い
- 浅井・朝倉との決着
- 長篠の戦い
- 上杉から織田の忍へ
- 松永久秀の謀反
- 上杉謙信の死と秀吉への疑念
- 光秀の思いと突然の刺客
- 秀吉と毛利、武田征伐
- 光秀から徳川への頼み事
- 『信長協奏曲』の登場人物・キャラクター
- 織田家の人々
- 織田信長/サブロー(おだのぶなが/サブロー)
- 明智光秀(あけちみつひで)
- 帰蝶(きちょう)
- お市(おいち)
- 茶々(ちゃちゃ)
- 初(はつ)
- 江(ごう)
- 織田信秀(おだのぶひで)
- 織田信行(おだのぶゆき)
- 織田長益(おだながます)
- 織田家家臣団
- 平手政秀(ひらてまさひで)
- 池田恒興(いけだつねおき)
- 柴田勝家(しばたかついえ)
- 丹羽長秀(にわながひで)
- 前田利家(まえだとしいえ)
- 佐々成政(さっさなりまさ)
- 竹中重治(たけなかしげはる)
- 竹中重矩(たけなかしげのり)
- 堀秀政(ほりひでまさ)
- 細川藤孝(ほそかわふじたか)
- 森家
- 森可成(もりよしなり)
- 森長可(もりながよし)
- 森蘭丸(もりらんまる)
- 森坊丸(もりぼうまる)
- 森力丸(もりりきまる)
- 秀吉の一派
- 羽柴秀吉(はしばひでよし)
- 羽柴秀長(はしばひでなが)
- 蜂須賀小六(はちすかしょうろく)
- 石田佐吉(いしださきち)
- その他の配下たち
- 簗田政綱(やなだまさつな)
- 弥助(やすけ)
- おゆき
- 徳川家
- 徳川家康(とくがわいえやす)
- 本多忠勝(ほんだただかつ)
- 榊原康政(やなぎはらやすまさ)
- 本多忠真(ほんだただざね)
- 夏目吉信(なつめよしのぶ)
- 井伊万千代(いいまんちよ)
- 斉藤家
- 斉藤道三(さいとうどうざん)
- 斉藤義竜(さいとうよしたつ)
- 斉藤竜興(さいとうたつおき)
- 足利将軍家
- 足利義輝(あしかがよしてる)
- 足利義昭(あしかがよしあき)
- 浅井家
- 浅井長政(あざいながまさ)
- 浅井久政(あざいひさまさ)
- 遠藤直常(えんどうなおまさ)
- 上杉家
- 上杉謙信(うえすぎけんしん)
- うの
- とき丸
- その他勢力
- 松永久秀(まつながひさひで)
- 朽木元綱(くつきもとつな)
- 朝倉義景(あさくらよしかげ)
- 朝倉影健(あさくらかげたけ)
- 今川義元(いまがわよしもと)
- 『信長協奏曲』の用語
- デート
- あいださん
- ブラコン
- 『信長協奏曲』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- サブロー「信長は、天下を取る男だぞ。」
- お市「その身に、織田と浅井の血が流れていることを、誇りに思って生きよ。」
- 森可成「息子どもの誇りでありたい。」
- 『信長協奏曲』の裏話・トリビア/エピソード・逸話
- 制作のきっかけは作者・石井あゆみの歴史好き
- アニメ版ではロトスコープとCG技術を採用
- 『信長協奏曲』の主題歌・挿入歌
- アニメ主題歌:MY FIRST STORY『不可逆リプレイス』
- テレビドラマ・映画主題歌:Mr.Children『足音〜Be Strong』