ワンダーエッグ・プライオリティ(ワンエグ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワンダーエッグ・プライオリティ』とは、脚本・野島伸司、制作・CloverWorksによるオリジナルアニメ作品。
中学生の大戸アイは、学校でイジメを受け、その際に庇ってくれた転校生の長瀬小糸と友人となる。しかし小糸もまた自身の悩みに追い詰められ、校舎から身を投げて死亡する。この一件でアイは不登校児となるが、ある時不思議な声に導かれ、謎の卵を手に入れる。卵の中で怪物を倒すことで、小糸を生き返らせる可能性を見出したアイは、同じく大切な人を蘇らせんとする少女たちと共に危険な戦いに臨んでいく。

CV:矢野妃菜喜
十四歳の少女。背が高く、肩幅も広く、ボーイッシュな格好を好む。さらに言動も中性的で、男子と間違われることも多いが、本人の自己認識は完全に女性のものである。現在の外面的な性格は、自分に憧れる少女たちの望みに応える内に形成されていった面もあり、ねいるからは自業自得な部分もあると指摘されている。
中でも親しかったハルカという少女に、友達以上の関係(=恋人)になってほしいと打ち明けられるも、これを拒絶。想いを拒まれたハルカは自殺してしまい、この後悔から彼女を生き返らせるためにエッグの世界に挑んでいる。
エッグの世界の中でも、エッグの中から生まれた少女たちに男の子と間違われては想いを寄せられることを繰り返している。しかし実のところ内面はかなり女の子らしい性格で、同性に恋心を抱かれることにはかなりの心理的な負担を感じている。

傘を変形させた武器を得物としており、石突き部分を利用しての刺突や傘布を用いて盾にするなど攻防に長ける。ワンダーキラーにトドメを刺す際に「一昨日おいで」と叫ぶのが常。

エッグの世界の関係者

アカ

CV:内田夕夜
エッグを輩出するガチャが置いてある庭園で、いつも裏アカと囲碁を指しているマネキン人形。意志を持ち、自立して動くことも可能だが、正体は不明。
メガネとブレザーを着用しており、言動は紳士的。アイがエッグを手に入れるよう取り計らった張本人であり、虫を介して話しかけたり、エッグの世界に音声を届けたりとたびたび不思議な力を発揮している。

裏アカ(うらあか)

CV:高橋広樹
エッグを輩出するガチャが置いてある庭園で、いつもアカと囲碁を指しているマネキン人形。意志を持ち、自立して動くことも可能だが、正体は不明。
アカと比べるとラフな格好をしており、言動も軽薄。ねいるが一度に大量のエッグを購入することを「恐怖を感じていないのは死にたがっているからだ」と推測し、助けに行って自分が死んでは世話は無い」と嘲笑した。

エッグの世界で出会う少女たち

西城くるみ(さいじょう くるみ)

CV:安済知佳
アイが初めてエッグを割った際に出会った少女。その後の例を考えれば彼女もなんらかの事情から自殺したものと思われるが、詳細は不明。
自身に命の危機も迫る中、初めてエッグの世界に踏み込んで戸惑うアイにミテミヌフリの存在とここがどのような場所かを教える。巻き込むような形で怪我をさせてしまったアイに謝罪の言葉を述べており、このことからもともと世話好きで優しい性格なのだと思われる。
アイの活躍で無事にチャイムが鳴るまで逃げおおせた後、彼女に自分の名前と「忘れないでほしい」との言葉を残して煙と共に消滅。アカによれば、小糸と同じくどこかの世界で彫像になっており、彼女の友達が助けに来ない限りは永遠にそのままであるらしい。

鈴原南(すずはら みなみ)

CV:佐藤聡美
アイが二度目にエッグを割った時に出会った少女。新体操をしており、部の顧問でもある体育教師から練習と称した執拗なパワハラを受けていた。
完全に心挫けてしまい、「先生に怒られるのは自分がグズだから」とひたすらそれを受け入れていたが、アイの説得でそれが誤りであると気付く。以降は自分なりのサポートでアイを助け、彼女の戦いを援護した。

みこ&まこ

CV:井上麻里奈&田辺留依
アイがリカと二人でエッグを割った際に出会った二人組。年齢はアイたちよりも若干年上だと思われる。
「ゆーゆー」というアイドルの熱烈なファンで、ライブなどで顔を合わせたことがあり、生前から交流していた。二人ともゆーゆーが自殺した際に後追い自殺しており、エッグの世界で再会した時は抱き合って喜んでいた。“好きなアイドルを追いかけるため”というある種ポジティブな発想から自殺したことを聞いたアイは戸惑うばかりだったが、芸能界に身を置いていたリカは「ファンってそういうもの」とあっさりと受け入れていた。
ゆーゆーの追っかけのため、パパ活にも手を出している。二人とも好きなアイドルを応援することを自分の命より上に置いている点を別にすればごく普通の少女で、リカがチエミとどのような関係だったかを聞いた時は神妙にしていた。

美和(みわ)

CV:花守みゆり
桃恵が割ったエッグの中から現れた少女。電車で痴漢に遭い、勇気を出して声を上げ、これを警察に突き出す。しかしこの痴漢が父の会社の専務だったことから、父が仕事をクビにされるという憂き目に遭ってしまう。家族が困窮していく中、母から「体くらい触らせてやればよかったのに」と言われたことでショックを受けて自殺した。
桃恵のことを男の子だと勘違いしており、彼女を「桃太郎」と呼ぶ。自分を守って凛々しく戦う彼女の姿にすっかり惚れこんでしまい、ワンダーキラーを倒した後に「あなたに恋をした」と言い残して消えていった。

瑞樹(みずき)

CV:古賀葵
桃恵が割ったエッグの中から現れた少女。描写が少なく、自殺した理由は不明。
ボーイッシュな桃恵のことを男か女か判別できずにいたが、最終的には「女の子」なのだと理解する。その凛々しさに心奪われ、「愛している」と言い残して消えていった。

YAMAKUZIRA
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