QP(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『QP』とは髙橋ヒロシによる不良漫画で「キューピー」と呼ばれ恐れられた不良“石田小鳥”が更生の道を進み「死神」と呼ばれ恐れられた“我妻涼”は裏社会の道に進んでいくという物語。漫画は石田小鳥、ドラマは我妻涼が主役。連載は『ヤングキング』で1998年~2000年連載で単行本は全8巻。日本テレビ系(内容はQP外伝全1巻)では2011年10月5日~12月28日までにドラマ化され主演“斎藤工”で林遣都、金子ノブアキ、渡部豪太など豪華キャストが出演した。
数日前、トムとジェリーは君塚に呼び出されていた。持ちかけられたのは横溝と涼の暗殺で、相討ちに見せかけて欲しいということだった。
2人は少し考えた後、「我妻涼で1億円、横溝組組長で1億の合計2億円でどうか」と条件を付ける。君塚は「2人で2億、1人だけでは支払わない」と追加し、トムはその条件を飲んだ。
その頃元は、ヒコの遺体を引き取る為警察署に居た。警察官は、横溝組と天狼会のどちらに殺されたのかと元に聞く。元は、わからないとしか答えられなかった。
天狼会では、横溝組組長襲撃の作戦を立てていた。組長が愛人と会う日が1番警備が薄いと分かり、準備を整える。
予定通り愛人のマンションに向かう横溝を待つ、涼とトムとジェリー。予定通りに車から降りて来た横溝を射殺し、運転手や愛人たちも殺した。ここまでは涼の計画通りだ。
その時突然ジェリーが涼に拳銃を突きつける。とっさに涼もトムに拳銃を突きつける。撃ち合いの末、トムとジェリーは涼の暗殺に失敗。逃げていくのだった。
第九話AV
佐川はトムとジェリーが任務をこなしたかを確認するため、マンションまで来ていた。
佐川が証拠の写真を撮っていると、死んだと思っていた風間が突然起き上がる。佐川は突然の出来事に焦り、その場を足早に立ち去った。
トムとジェリーは逃げ場所に困っていた。トムは君塚に、自分たちを匿うように頼む。君塚はトムとジェリーの元に佐川を向かわせ、佐川の持っている物件に2人を匿うことにする。
そこでジェリーは余命宣告を受けていることをトムに伝える。しかし実はトムは既に感付いていた。ラビットフットはジェリーの回復への願掛けだったのだ。
トムはジェリーと約束した沖縄に住むことを諦めないと固く誓う。
病院に運ばれた風間は奇跡的に意識を取り戻した。風間の供述を聞いた警察官は、拘留中の元にトム達の裏切りを伝え「何か知らないか」と聞くが、元は落胆するだけだった。
兼光は涼を探していた。しかし全く涼を見つける事は出来ない。涼は隠れ家のコンテナにいたのだった。
第十話ブルームーン
横溝組組長射殺事件後、涼は街から姿を消した。そして同日、街一番の情報屋エイジも姿を消していた。
赤井たちが涼を探して街を歩いていると、横溝組も総動員で涼を探し回っているところに出くわす。
横溝組幹部の小野寺(おのでら)は、ライバルの喜多嶋に陥れられたのだと気付く。横溝組組長射殺事件も喜多嶋の仕業だと信頼する舎弟に相談するが、その舎弟も喜多嶋の支配下に置かれていた。
小野寺は横溝組に仲間が誰もいないことに気づき落胆する。
横溝組組長の通夜の日、涼は街に姿を現した。天狼会の事務所を張っていた赤井が、事務所に手榴弾を投げ込む我妻涼の姿を偶然目撃したのだ。
第十一話ラビッツフット
話は3日前に遡る。情報屋のエイジの携帯に、涼から地図が添付されたメールが送られてきた。
エイジが地図の場所につくと、涼が現れエイジに拳銃を突きつける。エイジは涼の命令で車を運転させられていた。
涼は、誰かの秘密がびっしりと書かれているエイジの手帳を取り上げて見ていた。エイジは「手帳を見るのやめてよ!10回は殺される!」と頼むが、涼は黙々と手帳を読み続けた。
エイジは涼の指示で傷の治療に必要なものを調達し、横溝組組長の通夜の日程を調べる。
そして当日、通夜会場前にいるエイジから連絡を貰った涼は行動を起こす。
天狼会の事務所を手榴弾で爆発させ、それを確認したエイジがトムに電話をする。「天狼会の事務所が爆発した」と伝え、トムとジェリーをおびきだした。
涼とトムとジェリーは互いを確認して戦う場所を探し、小学校に入り込む。
兼光の指示で涼を尾行していた赤井は兼光と合流し、涼たちが小学校に入ったのを確認し様子を見る。校舎内で銃撃戦を繰り広げる3人。
涼は2人を攪乱し追い詰め、ジェリーに向けて発砲する。それに気付いたトムがジェリーを庇い、被弾してしまう。
第十二話ウィンター・トライアングル
ジェリーが苦しむトムに話しかけていると、警察官が現れた。
涼は警察官の姿を確認するといち早く逃げ、ジェリーは死んでしまったトムを引きずりながら逃げようとする。
近付いてくる警察官に発砲し、撃たれた警察官はジェリーに撃ち返してくる。身を隠す所もなく、このままトムの死体にこだわって残れば捕まるか撃たれるかの二択しかない。
ジェリーはトムを残し、魔よけのラビットフットが付いているトムの携帯電話を拾って逃げるしかなかった。
校舎の外で見張っていた兼光は、ジェリーしか出てこないことでトムの死を確信する。兼光らは二手に分かれてジェリーの尾行と涼の追跡を指示する。
ジェリーは廃ビルに逃げ込んでいた。涼に電話をかけ「最終決着をつけよう」と廃ビルに呼び出す。
涼が廃ビルに着くと、日本刀を肩に乗せ座っていたジェリーが涼に日本刀を投げて渡す。激戦の末、ジェリーは涼に切られて深手を負う。
意識が遠のいていく中、幻を見た。それは幼少期のトムの姿だった。幼いトムがジェリーに話しかける。「何でもかんでも一人で頑張りすぎや。一緒にやったらエーやんけ。な!たかひろ」と言って消えていくトム。ジェリーは最後の力を振り絞って涼に切りかかるが、涼に切られて倒れてしまう。
涼は倒れたジェリーの姿を見下ろし、涙を流していた。そこに兼光が現れ、涼にこれからどうするのかと聞く。涼は何も答えない。兼光はいくつもの質問を投げかけるが、何を聞いても涼は反応しなかった。
最後に兼光が「横溝組と戦争するなら手を組むか?」と聞いたが、涼はそのまま部屋から出ていく。
廃ビルから出ると、一般人のふりをして通り過ぎるシマフクロウの姿があった。涼は何かに気付き、シマフクロウを射殺する。
後日、元はヒコの遺骨を持ち古岩組の兼光を訪ねていた。そこで兼光から元に伝えたいことが二つあると言われる。
「1つはヒコを撃った奴を雇ったのは横溝の誰かで、2つ目は我妻涼がお前を追い出した理由は俺の推測だが『堅気になれ!』って意味だと思うぞ」。それを聞いた元は、兼光に深くお辞儀をして地元に帰る。
横溝組では君塚が「あと一人、オレたちなら出来るよな」と佐川に話していた。横溝組を会社に変え新社長に就任した喜多嶋の部屋に君塚と佐川は入っていく。
ある雨の夜、涼は誰かを待ち伏せしていた。拳銃を抜きながら走り出す。
美咲元は地元に戻り、景色の良いところにヒコのお墓を建てることにした。ヒコの本名が分からなかったので仕方なく墓石には“ヒコ乃墓”と彫った。
『QP』の登場人物・キャラクター
梵天高校(ぼんてんこうこう)
石田小鳥(いしだことり)
桃花中学校→梵天高校中退。
漫画編の主人公。
みんなに「キューピー」のあだ名で恐れられている。父親は生まれて間もなく死に母親が朝から晩まで働いて育てくれるがいつも一人ぼっちだった。
あだ名のキューピーの名の由来は前髪がくせ毛でキューピー人形に似ていてのが原因。
中学時代は喧嘩無敗で自称「暴力大魔王」と名乗っておりパンチはコンクリートにヒビが入り、キックは扉ごと吹き飛ばす破壊力がある。
上田秀虎との出会いで「意味のない暴力」の意味を教えられ更生するきっかけになり、さらに秀虎の教えで「敵ばっかり増える強い奴より仲間が増えるでっかい奴」の方が似合ってるという言葉で暴力の虚しさに気づき暴力から抜け出そうとする。
少年院に行くきっかけとなった壱年連合事件での罪状は建造物侵入、器物破損、暴行障害、公務執行妨害。
少年院出所後は真面目にガソリンスタンドでバイトを続け自分の幸せを手に入れるために励む。
廃ボーリング場の戦いの後、我妻涼に仕返しに来た金城勝利の放った銃弾に倒れるも傷跡が増えたが無事だった。
我妻涼(あずまりょう)(演:斎藤工)
桃花中学校→梵天高校中退。
ドラマ編の主人公。
母親を小さい頃に亡くし、父親はろくでなしだったため母方の祖父に育てられる。
冷酷で残忍なイメージだが実際は仲間想いでよく笑う性格だった。小鳥、涼、幸三、常吉の4人で撮った写真を部屋に貼ってあったり、妄想で仲良く4人で話してるシーンが多数みられる。
小鳥と涼の知り合うきっかけは小学五年生の時に、いじめられていた涼を見かねて小鳥はアドバイスをしてイジメてた相手を全員倒した時から最強コンビが誕生する。
中学生の時に秀虎会から袋叩きにあい「喧嘩は数!」と思ってしまい暴力集団を作るきっかけになる。組織を作る才能が有ったのか高校生になると暴力集団が壱年連合に名称が変わりさらに拡大を続けたが上田秀虎襲撃事件の後、壱年連合は壊滅したと思われていたがヤクザ組織と繋がりがあるグループにまで大きくしていた。
小鳥が少年院に入ってからは裏の世界で名前を売る事しか考えず暴走しすぎた結果、常吉と涼は大喧嘩になり涼の前から常吉と幸三は離れて行ってしまう。
社会人になり吉川との繋がりでヤクザ事務所に出入りするようになる。
小鳥出所後は小鳥を組織の頭にして暗黒街でのし上がろうとしていたが小鳥に断られさらに深い闇に向かってしまう。
金城勝利の仕返しにより4発の銃弾を受け1発が喉を直撃し声帯をなくし喋れなくなる。
ドラマでは天狼会の組長に気に入られ組に入る。組長の事故死後に組長に就任する。
天狼会の古参メンバーからは組長の死亡事故に涼が絡んでると噂されるが、真相はわからない。
鈴本幸三(すずもとこうぞう)
桃花中学校→梵天高校中退。
中学時代は頭脳派で喧嘩も強く正義感もある。
黒谷とは小学生の時から犬猿の仲で黒谷が弱い者いじめやひったくりを繰り返すことに頭にきた幸三は黒谷をボコボコにすると、図工の時間に事故に見せかけ彫刻刀で幸三の左目の傷をつけた。次の日、幸三は仕返しに黒谷の右手を千枚通しで穴を開けPTAや警察も絡む大騒ぎになり幸三は転校することになる。
高校を中退して家業の大工にやりがいを感じるようになり、交際していた中学校の同級生小林美里との結婚を願い誰よりも先に喧嘩を辞めた。
小鳥が出所する前年に美里と結婚していて翌年の2月に出産予定。
奈良岡常吉(ならおかつねきち)
桃花中学校→梵天高校中退。
中学時代は誰にでもすぐケンカを売るアホだったが唯一喧嘩を買わなかったのが鈴本幸三である。
大喧嘩して仲違いした涼の事を今でも「トモダチ」だと思っていると仲間想いの一面がある。
高校を中退後、東京で「THE 4.9.13's」というバンドを組んで活動しており、そのメンバーには同じ時系列で描かれている髙橋ヒロシ作品の『クローズ』の桐島ヒロミと坂東秀人も在籍しており、常吉は両腕にタトゥーを入れる。
チャチャ丸(ちゃちゃまる)
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目次 - Contents
- 『QP』の概要
- 『QP』のあらすじ・ストーリー
- 漫画版
- 中学校編
- 高校編
- 社会人編
- ドラマ版
- 第一話ロードランナー
- 第二話カーブミラー
- 第四話ウルトラメンソール
- 第五話ラッキーナンバー
- 第六話シマブクロ
- 第七話クロスロード
- 第八話ファイヤーフライ
- 第九話AV
- 第十話ブルームーン
- 第十一話ラビッツフット
- 第十二話ウィンター・トライアングル
- 『QP』の登場人物・キャラクター
- 梵天高校(ぼんてんこうこう)
- 石田小鳥(いしだことり)
- 我妻涼(あずまりょう)(演:斎藤工)
- 鈴本幸三(すずもとこうぞう)
- 奈良岡常吉(ならおかつねきち)
- チャチャ丸(ちゃちゃまる)
- 百田和彦(ももたかずひこ)
- 梅津金之助(うめずきんのすけ)
- 梅津銀之助(うめずぎんのすけ)
- 青道高校(せいどうこうこう)
- 上田秀虎(うえだひでとら)
- 木場好晃(きばよしあき)
- 宇田川友信(うだがわとものぶ)
- 中塚誠幸(なかつかまさゆき)
- 児玉敏(こだまさとし)
- 壱年連合(いちねんれんごう)
- 国見竜次(くにみりゅうじ)
- 金城勝利(きんじょうかつとし)(演:桜野裕己)
- 黒谷信(くろたにしん)
- 我妻涼の組織(あずまりょうのそしき)
- 市井(いちい)
- 河島政春(かわしままさはる)
- 山田文徳(やまだぶんとく)
- トム(演:金子ノブアキ)
- ジェリー(演:渡部豪太)
- 天狼会(てんろうかい)
- 美咲元(みさきげん)(演:林遣都)
- ヒコ(演:田口トモロヲ)
- マリオ(演:KENCHI)
- 風間(かざま)(演:有薗芳記)
- 横溝組(よこみぞぐみ)
- 横溝 泰司 (よこみぞたいし)(演:伊藤高)
- 喜多嶋(きたじま)(演:椎名桔平)
- 君塚(きみずか)(演:渡辺大)
- 朽木(くちき)(演:小沢和義)
- 小野寺(おのでら)(演:もてぎ弘二)
- 羽山(はやま)(演:黒石高大)
- 小出(こいで)(演:JIGOROH)
- 古岩組(ふるいわぐみ)
- 古岩組組長(ふるいわぐみくみちょう)(演:でんでん)
- 蜂谷兼光(はちやかねみつ)(演:やべきょうすけ)
- 赤井健人(あかいけんと)(演:武雄)
- その他(そのた)
- 吉川(よしかわ)
- 若頭原田(わかがしらはらだ)
- ミスターR(みすたーあーる)
- 南(みなみ)
- 沢村(さわむら)(演:金山一彦)
- 河村(かわむら)(演:鈴木裕樹)
- 情報屋エイジ(じょうほうやえいじ)(演:窪田正孝)
- 探偵佐川(たんていさがわ)(演:山本剛史)
- 美咲大三(みさきたいぞう)(演:勝矢)
- ロザリンダ(演:秋山ラニー)
- アルウェン(演:チェス)
- 饅頭屋岡野(まんじゅうやおかの)(演:松田章)
- 殺し屋シマフクロウ(ころしやしまふくろう)(演:森羅万象)
- SMOKE-S(スモークス)
- 『QP』の用語
- 桃花中学校(とうかちゅうがっこう)
- 梵天高校(ぼんてんこうこう)
- 浅ヶ沼高校(あさかぬまこうこう)
- 秀虎会(ひでとらかい)
- 壱年連合(いちねんれんごう)
- 日小石油(にっしょうせきゆ)
- PUB有馬記念(ぱぶありまきねん)
- 天狼会(てんろうかい)
- 横溝組(よこみぞぐみ)
- 古岩組(ふるいわぐみ)
- 『QP』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 石田小鳥「放っとくわけにはいかねーんだよ。あいつは…リョウはオレのトモダチだからな…」
- 我妻涼「おまえの…いやおまえやツネや幸三の幸福をかげながら祈らせてもらうよ」
- ドラマ版我妻涼の魅力的なシーン
- 『QP』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ドラマ版QPに監督と原作者が出演
- 俳優の高岡蒼佑がドラマ版我妻涼役を降板
- QPはパチスロ機にもなっていた
- 『QP』の主題歌・挿入歌
- ドラマOP(オープニング):レニー・クラヴィッツ「LOOKING BACK ON LOVE」
- ドラマED(エンディング);マキシマムザホルモン「ブラック¥パワーGメンスパイ」