ブラック・エンジェルズ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブラック・エンジェルズ』とは、1981年から5年間『週刊少年ジャンプ』で連載された、平松伸二原作のコミックスで、販売部数累計は800万部。連載前半は、雪藤洋士を中心とするブラックエンジェルが、法で裁けない悪人を抹殺する物語であったが、後半は、超人的能力が多く登場するバトル漫画となった。
連載終了後も多くの関連作が描かれており、『マーダーライセンス牙』とのコラボ作品『マーダーライセンス牙&ブラック・エンジェルズ』や、松田鏡二を主人公とした『ザ・松田 ブラックエンジェルズ』などが連載された。

魔導沙(まどうさ)

ホワイトエンジェル7人衆の一人。魔法陣を使って呼び出した霊魂を自在に操る力を持つ女。松田と水鵬の霊魂を呼び出してブラックエンジェルを襲うものの、それが結果的に牙と飛鳥の力を大きく引き上げることになってしまい、霊士の怒りに触れ罰として視力を失う。勇気の邪心の影響を受けた後は、髪の毛が蛇のように変化し自分の目を見た者や接吻を行った者を石化させるメドゥーサへ変貌するが、風剣の捨て身の攻撃によって彼と共に石像と化す。風剣とはかつて恋人同士だったが、邪悪となり身も心も変わり果てた彼女からかつて同じ時を過ごした面影は消え失せていた。

泥露(どろろ)

ホワイトエンジェル7人衆の一人。全身が泥のようになっている、ホワイトエンジェルの中でも特に人間離れした男。伸縮・分離自在の体を使ってブラックエンジェルを襲うが、水鵬の力を得た飛鳥に倒される。

天冥(てんめい)

ホワイトエンジェル7人衆の一人。火炎を自在に操り、ブラックエンジェルを襲う。分身もできる。自分の力に強い自信を持っているらしく、自分の攻撃が飛鳥に破られたことに動揺を隠せないでいた。再戦を挑むも、再度飛鳥によって自分の力が破られ、混乱している中で雪藤に倒される。

妖婆(ようば)

ホワイトエンジェル7人衆の一人。幻影を自在に操る老婆で、相手の過去を引き出して精神攻撃を行う「幻夢自悶殺」が得意技。泥露・天冥との合体技「三位一体夢幻像」で勇気の超能力を封じ込める。その後も幻影を使い、ブラックエンジェルに襲いかかるものの、雪藤により倒された。

次元(じげん)

ホワイトエンジェル7人衆の一人。超能力で生み出した鏡で相手の攻撃を跳ね返す「念写反鏡殺」、鏡を通して異次元の世界に相手を閉じ込める「念写二次元鏡」の使い手。異次元に閉じ込められた人間は鏡ごと彼の思い通りになってしまう。雪藤と飛鳥を窮地に追い込むが、飛鳥の命がけの技によって雪藤を解放され倒される。

新政府

勇気(ゆうき)

本作における雪藤の最大の敵。元々は正義感の強い両親に育てられた気の弱い少年であり、祖父から貰ったオカリナを吹くことが唯一の楽しみだった。新政府に両親を殺害され、ホワイトエンジェルに監禁されていた所を雪藤たちに保護された。全盛期の老師に匹敵するとされる超能力の持ち主であり、救出されて以降はブラックエンジェルに協力していた。しかしホワイトエンジェルに拉致され、「三位一体夢幻像」によって超能力を封じられる。その後、知念の「念写力」で超能力を再び引き出した際に、超能力と共に潜在意識として存在した邪心をも表層化させてしまい、邪悪によって支配された悪魔そのものに変貌してしまう。変貌し邪心のみの悪魔となってしまってからは「絶対的な力を持つ自分こそがこの国の支配者にふさわしい」と考えるようになり、自分を日本の首領にするという条件でホワイトエンジェルに味方し日本を支配し始めた。その超能力は桁外れのもので、特に豹変後はサイコキネシスや電撃は勿論、嵐を呼んだり、亜空間に引きずり込んだり、時間を逆行させたりなど。また、彼の邪心の影響を受けた者は自身の持つ超能力を強化されたり新たな力を得る反面、顔付きや喋り方が勇気に近づいてしまい、最終的に勇気の忠実な下僕となってしまう。念波だけで相手を殺したりイメージした物を実体化するなど人智を超えた怪物となり、わずか3年で恐怖政治による管理体制の社会体系を90%まで完成に近づけるなど、悪魔的な覇業を成して雪藤の前に立ちはだかり、やがて最終決戦を迎えることとなる。
最後の戦いの地としてゴルゴタの丘を再現し、ブラックエンジェルズと対決するが、全ての十字架を引き受けて人間ではない本物の「黒い天使」と化した雪藤には超能力は通じず、恐れをなして亜空間に逃げ込む。しかし死んでいったブラックエンジェルズ達と追い掛けてきた雪藤に追い詰められ、雪藤を剣で刺すもそれすら全く効果が無く、そのままスポークで頭を貫かれて絶命した。

幽姫(ゆうひめ)

運命の元妻で、幽魔たちの母親。ホワイトエンジェルより遥かに絆の強いブラックエンジェルに対抗して、勇気が送り込んだ一家の女主。通称「ビッグ・ママ」。体内の血は毒。そのために急所がマヒしており急所を攻撃するだけでは死なない。また、自分の血と息子たちの血は混ざることで毒性と燃焼性を増す。雪藤の呼んだ雷に打たれて戦闘不能に陥るも、最後は息子を殺された怒りと悲しみだけで戦っていた事から雪藤に、冷徹な暗殺者ではない「ただの親」と見做され、見逃される。しかし直後に勇気によって処刑された。

幽魔(ゆうま)

幽姫一家の末っ子。家族の絆は強いが、殺し屋としての冷酷さは霊士の火炎攻撃を無力化するほど。右腕は義手。幽姫一家の中で唯一生き残り、父である運命とも和解する素振りを見せるも、それも虚しく父共々勇気に殺された。

幽鬼(ゆうき)・幽岩(ゆうがん)

幽岩(左)と幽鬼(右)

幽姫一家の息子兄弟で、幽魔の兄。

その他

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