ケムリクサ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ケムリクサ』とは、2019年1月から放送された、ヤオヨロズ制作のSFファンタジーアニメ。監督は『けものフレンズ』で知られるたつき監督。Twitterやニコニコ動画等に「趣味のアニメ」として投稿された前日譚、後日譚が存在する。水を求めて荒廃した世界を旅する姉妹と、謎の少年・わかばが世界の謎を解き明かす冒険、そして姉妹の四女りんが自分の「好き」を見つけるまでを描く。タイトルである「ケムリクサ」は作中に登場する不思議な葉。色ごとに様々な機能があり、姉妹たちが旅する世界とも密接な関わりがある。

CV:野島健児
地球外のどこかからやってきた、ケムリクサの研究者。
「星の文化財の途中経過」を保存するという仕事をしており、ケムリクサを使って地球の建造物や土地をコピーし、宇宙船の中にコピーした地球を作っていく、という作業をひとりで行っている。
本来生き物は転写されず、土地や建造物だけが転送されてくるはずだったが、なぜか地球で死んだ少女りりが転写されてしまい、それ以来ふたりで暮らしている。
りりがワカバの仕事を減らすために作った赤いケムリクサが暴走してしまい、食い止めるためにミドリでアカを無効化しようとする。あかぎりの中でミドリは育たないため、自分の体を苗床にしてミドリを発芽させ、大木に育ったミドリでアカを止める手段に出る。ミドリの苗床となったワカバは死亡し、成長しきる前にアカの攻撃で破壊されてしまったミドリの枝が六島の壁に引っかかり、姉妹の旅の道中でりつが発見、「ミドリちゃん」として育てられることになった。りつに育てられたミドリちゃんが一島で水を吸い上げている最中、名前と容姿と性格を引き継いだわかばが生まれた。
ワカバがりりと別れる直前「また会えるよ」と言っていたことから、ワカバはこの結果を予見していたようだ。
以上の顛末に詳しい説明はないが、地球上で死んだりりがケムリクサによって転写されたり、りりが自分を分割して6人の人物を作り出したことから、ケムリクサは人の体や意識のコピーを保存したり転写する力を持っているようだ。
また、後日譚となる12.1話では赤い木との決戦で力を使い果たして消えたはずのりょう、りく、りょくが白い世界で目覚め、そこで白衣姿のワカバと出会う場面が描かれる。

りり

元、地球人のりり。ケムリクサの研究者であるワカバをして「天才」と言わしめる才能を持っていた。

CV:小松未可子
姉妹を生み出した「さいしょのひと」。
もとは地球で生まれた人間だったが、なんらかの原因で死ぬと同時にワカバの宇宙船に転写された。文化財保護のためのコピー業務では生物はコピーされないはずだったが、りりだけが転写された理由は不明。
ケムリクサの使い方をすぐに覚えたり、新しい使い方を発見する等、ケムリクサ研究者のワカバをして「天才」と言わしめるほどの才能を持つ。
働きづめのワカバを心配し、ケムリクサを抑えるケムリクサを作った結果、船内のすべてを破壊する赤いケムリクサが生まれてしまった。専門家のワカバでも止められないほど高い性能を持った赤い木は、彼女の才能が生んだ悲劇と言える。
その後、赤い木を止めるために残ったワカバを助けに行くため、ケムリクサで自分を分割して「大人の私」を作り出すが、りりが消滅する直前にワカバは既に死亡していると判明する。りりはダイダイのメモに分割後の自分へ向けて「好きに生きてくれると嬉しい」と書き残し、消滅。姉妹が生まれた。
知的好奇心、食べることが好きなこと、ケムリクサの手触りが好きなことなど、姉妹それぞれの性格や好みはりりから影響を受けた部分が多い。

ななし

自主制作版『ケムリクサ』に設定のみ登場する人物。
りん達姉妹は本来7人姉妹であった。彼女は「さいしょのひと」から記憶を受け継ぎ、生まれると同時に自殺する。そのため、名前がない。
テレビアニメ版でいうところの「記憶の葉」にあたる。

『ケムリクサ』の用語

ケムリクサ

りりがケムリクサを並べるシーン。ここにあるものの他にも種類がある。

物語の中心となる不思議な葉。姉妹もケムリクサで出来ている。
色ごとにそれぞれ違った能力を持っているが、指先で操作しなければ使えないものが多く、姉妹の中では触覚の鋭いりくしか操作できない。
作中で能力が説明されない色もある。

ミドリ

りん達の旅に欠かせないミドリ。

緑色のケムリクサ。直す、あるいは強化する力を持っている。
操作なしで使える数少ないケムリクサ。りん達はあかむしの討伐に使っていた。わかばが発見するまで「直す」効果については知らなかった。部品の足りない故障個所でも直すことができる。
りつは枝付きのミドリを「ミドリちゃん」と呼んで大切に育てている。

キイロ

一島に自生していたキイロの木。木自体は枯れているが、葉は残っている。

黄色のケムリクサ。明かりに使う。
明かり以外の効果は作中では登場しない。

アイ

磁石のように水に浮かべて使う。元気だと魚のように動く。

藍色のケムリクサ。姉妹は「アイちゃん」と呼んでいる。
水のある方向を向く性質があり、これを使って姉妹は水を探す。
操作した場合の効力は作中に登場しない。

アオ

自生しているケムリクサはあまり光っていない。操作すると光る。

青色のケムリクサ。操作することで防御壁になる。小規模な盾や、箱の形にしたり、巨大なぶ厚い壁にすることもできる。
操作しないと使えない。
りりがアオを操作しようとすると「警」の字が浮かんできて操作を受け付けなかったことから、りりは「大人でないと使えない色」と考えていたが、りりが「大人の私」として作った姉妹の誰もアオを操作することはできなかった。このことからアオはワカバでないと扱えない色、「管理者権限」のようなものを持つ人物でなければ扱えない色であったことがわかる。

ダイダイ

本のように開いてページを表示することができる。容量制限があるかは不明。

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