乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(はめふら)のネタバレ解説・考察まとめ

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』とは、乙女ゲームの世界に転生した主人公が、自分の破滅フラグを回避すべく奮闘する異世界転生系小説であり、それを原作としたアニメである。作者は山口悟。小説投稿サイト『小説家になろう』にて本編が連載され、後に一迅社文庫アイリスよりライトノベルとして出版される。ライトノベルの2巻までが『小説家になろう』の本編に相当し、3巻以降は文庫版の書き下ろしである。2020年にテレビアニメ化され、略称「はめふら」で親しまれる。2021年に第2期が放送。

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の概要

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』とは、山口悟による異世界転生物語。2014年7月〜2015年3月まで小説投稿サイト『小説家になろう』にて本編が連載され、2015年から一迅社文庫アイリスより文庫版が出版されている。2020年にアニメ化。第1期(4月〜6月)が毎日放送などにて放送された。2021年には第2期が放送。略称は「はめふら」。

クラエス公爵令嬢カタリナ・クラエスは、甘やかされて育ったため傲慢で我儘な少女。いつも周りの令嬢たちを困らせていたが、転んで額を地面に打ち付けたショックで前世の記憶を取り戻し、性格も前世の少女のものへと変わってしまう。さらに自分が生きているこの世界が、前世で自分が夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』であることに気づき愕然とする。『FORTUNE LOVER』ではカタリナは悪役令嬢であり、主人公に悪質な嫌がらせを仕掛ける役柄。このままだと良くても国外追放、最悪の場合殺されてしまう。そんな破滅フラグを回避するために動き始めるが、自身の土の魔力を伸ばすために屋敷の庭に畑を作ったり、蛇のおもちゃを的に当てる練習をしたりと貴族の令嬢とは思えない行動をしてメイドのアンを困らせる。
そんな人間味あふれるカタリナが、心に何らかの傷を負った登場人物と明るく真っ直ぐな心で接することで彼らの傷を癒やし惹きつけていく。天性のたらしに無自覚なカタリナとカタリナに振り回される登場人物たちの困り顔に、思わずクスリと笑わされる作品である。

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』のあらすじ・ストーリー

悪役令嬢と前世の記憶

前世の記憶を取り戻したカタリナ(左)と第3王子のジオルド・スティアート(右)

剣と魔法の世界。ソルシエ王国はクラエス公爵家の令嬢であるカタリナは、リボンの色が気に入らないと言っては癇癪を起こし、弁明したメイドたちを罵るなど、我がまま放題に育っていた。しかし8歳の時、王国の第3王子であるジオルド・スティアートに案内されて庭園を散歩していた際に転んで額を打ち、唐突に前世の記憶を取り戻す。
カタリナの前世は現代日本で暮らしていた女子高生で、友人の佐々木敦子(ささき あつこ)から勧められた乙女ゲーム「FORTUNE LOVER」にハマりにハマったオタク少女だった。その攻略に夢中になって遅刻しそうになり、急いで学校に向かう途中で事故に遭って命を落とし、どういうわけか「FORTUNE LOVER」の世界に転生してしまったらしい。しかも主人公ではなく、ゲーム内ではライバルキャラクターとして登場し、どのルートにいってもろくな目に遭わない“悪役令嬢”に生まれ変わってしまっていたのだった。このままでは自分に待つのは良くて国外追放、悪くて死という未来だけだ。これに慄いたカタリナは、「破滅フラグ」を回避しようと動き出す。

庭園での事故でカタリナの額に傷を残してしまった責任から、彼女の婚約者となった第3王子ジオルド・スティアート。
強い魔力を持つことからクラエス侯爵家に引き取られた、カタリナの義弟キース・クラエス。
ジオルドの双子の弟である第4王子アラン・スティアート。
天性の美貌を持つアスカルト伯爵家のニコル・アスカルト。

ゲーム本編が始まるのは7年後、カタリナが15歳になって魔法学園に入学してから。「FORTUNE LOVER」の4人の攻略キャラクターたちからせめて嫌われないように良好な関係を維持しつつ、国外追放されても1人で食べていけるように農作業を修得する。突如人が変わったように周囲に気を使い始め、農業という貴族の娘らしからぬ趣味に目覚めたカタリナのことを、彼女の家族や公爵家の使用人たちは不思議に思うも、特に前者については好ましい変化ではあったことから何も言わずに見守るのだった。

破滅の未来を回避するために

4人の攻略キャラクターとの関係を良好な状態で維持しようと努めるカタリナは、ゲームで得た知識を武器に、なるべく彼らから気に入られるように振る舞っていく。「破滅フラグを回避するため」に始めたカタリナのこの努力は、前世の記憶を取り戻して以降は現代日本というごく平和な世界の常識に合わせた思考と言動を用いるようになったこともあり、権謀術数渦巻く貴族社会において“類稀な善性”として周囲に受け止められる。
そのため4人の攻略キャラクターたちは、本来の主人公であるマリア・キャンベルに出会う前に本気でカタリナへの恋心を抱き、なんとか彼女の歓心を買おう、他に彼女を狙う男に抜け駆けされないようにしようと互いを牽制するようになる。しかし破滅フラグを回避することしかないカタリナは、まさか彼らから本気で想いを寄せられているとは気付かず、ただ「自分に会いに来てくれるということは、少なくとも相手から嫌われてはいないということだ」と胸を撫で下ろす日々を送る。

文武両道のジオルドは、ソルシエ王国の王子として完璧な存在として人々に受け入れられていたが、その実血筋においても才能においても自分に劣る者を見下していた。それを周囲に悟られないように振る舞う分別こそあったものの、だからこそこの高慢な気質は直ることなく成長。庭園での事故の責任を取る形でカタリナを婚約者にしたのも、自分に言い寄る女たちへの防波堤となることを期待したからだった。実際のゲームでは、マリアとのイベントが進む中でこの性格が矯正され、それを妬んだカタリナを殺すか国外追放するのが彼の役所である。
しかし前世の記憶を取り戻し、これまでとは別人のように振る舞うカタリナに接する内に、「こんな女は見たことがない」とかえって興味を抱いていく。自分以外の攻略キャラクターたちが、本気でカタリナに想いを寄せていることに気付くと、やがて彼女への好奇心は独占欲を経て純粋な好意へと昇華。婚約者という名分を利用して、頻繁にカタリナの下へと足を運ぶ。

キースはクラエス公爵家の分家であるコールマン子爵家の当主と娼婦の間に生まれた庶子で、生まれつき強大な魔力を持っていた。カタリナとジオルドの婚約が決まった後、「一人娘が王族に嫁ぐかもしれない」、「そうなると公爵家に後継ぎがいなくなる」といった事情からクラエス家に引き取られるも、その複雑な出自と自身の力を制御できずに周囲の人を傷つけてしまった過去により孤立。寂しさの裏返しで、実際のゲームでは女性と見れば声をかけずにはいられない軽薄な少年として登場し、マリアとのイベントの中でトラウマを克服。マリアを目の敵にするカタリナを死なせるか、あるいは国外追放に追い込むという役柄だった。
これを知っていたカタリナは、「キースにも嫌われないようにしなければ」と何かと彼に構うようになる。愛に飢えていたキースは、足繁く自分に会いに来てくれる義姉カタリナに心を開き、やがて彼女を異性としても愛するようになっていく。ジオルドが本気でカタリナに惚れ込んでいることもすぐに悟り、そうはさせないとばかりに彼の邪魔をする。まさか2人が自分を巡って張り合っているとは思わず、カタリナは「男の子はすぐに仲良くなるんだなぁ」とこれをのんきに受け止める。

ジオルドの双子の弟にして第4王子であるアランは、幼い頃は病弱で、学問でも剣術でも兄に勝てないことをコンプレックスにしていた。実際のゲームでは、マリアとのイベントが進む中で音楽の才能に目覚め、コンプレックスを克服。自身の婚約者であるメアリ・ハントとマリアとどちらを選ぶかの選択を迫られる形となるも、彼のシナリオにおいてはカタリナは殺されたり死んだりすることがない。
先にそのメアリと出会ったカタリナは、農業を学ぼうとしていたこともあって貴族ながら園芸趣味のある彼女と意気投合。すっかり友人となり、互いの屋敷を行き来する仲となる。メアリの口からカタリナのことを聞いたアランは、「俺の婚約者を篭絡しやがって」と敵愾心を抱き、やがて直接クラエス家を来訪することとなる。そこでカタリナと交流する中で、「人には向き不向きがある」という現代日本風の価値観と、完全無欠だと思っていたジオルドにも蛇が苦手という弱点があることを教えてもらい、他人と比較するばかりではない人生の歩み方を知ってコンプレックスを解消。同時にカタリナに深い恩義と敬意、そして愛情を抱く。しかし相手が「兄の婚約者」ということもありそれをなかなか自覚できず、一方で「友達のカタリナを他の誰かに奪われたくない、というか自分がカタリナと一番親しい存在でありたい」というメアリの思惑に振り回されるようになる。

ニコルの妹ソフィア・アスカルトは、白い髪と赤い瞳を持つ美少女だったが、ソルシエ王国においてはこれは不吉な特徴だとされていた。このためソフィアは「呪われた娘」として周囲から嫌悪され、その兄であるニコルには大人たちから同情が寄せられていた。両親にも妹にもなんら不満を感じていなかったニコルは、「自分たちは幸せな家族なのに」とこれに不満を抱いていた。
ニコルの攻略を終わらせていなかったカタリナは、どうすれば彼と親しくなれるのか分からず頭を抱える。しかしソフィアにロマンス小説を嗜む趣味があると知ってニコルそっちのけで意気投合し、同好の士として親しく交流。「もし前世で彼女と知り合っていれば絶対気の合う友達になれた」とまで感じる間柄になる。「妹の容姿を気にせずに友人になってくれた」とニコルはカタリナに感謝するようになり、また彼女が何気なく「ニコルは幸せ者だ」と口にしたことで自身の抱えていた悩みからも解放される。妹も含めて交流を重ねる内に、カリタナへの想いは恋心へと成長していくも、彼女が王子の婚約者であることから二の足を踏む。それを察したソフィアは、兄とカタリナがうまくいくよう様々に工夫していくのだった。

魔法学園へ

ゲームの主人公マリアの攻略キャラクターであるはずの4人の少年たちから想いを寄せられ、しかしそれにまったく気付くことなく成長し、カタリナは15歳となる。いよいよ魔法学園に入学することとなり、絶対に破滅フラグを回避してやると意気込んで乗り込むも、そこでカタリナはいきなり「FORTUNE LOVER」の主人公であるマリアと遭遇。その可憐な容姿と誠実な人柄に好意を抱く一方、「この子と仲良くしていれば“悪役令嬢”という役柄は自分には押し付けられないはずだ」と積極的に親しくなろうと努力する。
そのマリアは平民出身ながら魔法が使えたために貴族の令嬢たちからは疎まれ、「母親が貴族と浮気してできた娘なのでは」との陰口を叩かれ、つらい日々を送っていた。自身が勝手にイジメの首謀者に祭り上げられるかもしれないと考えたカタリナは必死になってマリアを守り、また友人として彼女の心の支えにもなっていく。公爵家の娘という高い地位にありながら自分に気さくに話しかけ、周囲の悪意からも身を挺して守ってくれるばかりか平民の自分を「友人」とまで言ってくれるカタリナに、マリアもまた心を開いていく。

そのマリアが生徒会に所属していたため、カタリナもまたそれを追う形で生徒会に出入りするようになる。生徒会長のシリウス・ディークは親切で物腰柔らかい少年で、特にカタリナは彼の淹れてくれる紅茶を「絶品だ」と大いに評価。なんとかうまく褒めようとして、「優しい味がする」との言葉を送る。
一方、魔法学園で過ごすようになってから、朧気だったカタリナの前世の記憶は徐々に明瞭になっていく。現代日本で敦子と「FORTUNE LOVER」の話題で盛り上がっていた際、彼女が「全キャラクター攻略後に解放される秘密のルートがある」と言っていたことを思い出したのだ。しかし「ネタバレはやめて」と途中でそれを遮ったため、秘密のルートがどのようなものか、そのシナリオの中でカタリナがどのような運命を辿ることになるのかは分からないままだった。

悪役令嬢の結末

マリアを始めとして、「FORTUNE LOVER」のキャラクターたちとの良好な関係をキープし続けるカタリナだったが、ある時唐突に貴族の令嬢たちから「お前の悪事を糾弾する」との宣言を受ける。これはまったくのデタラメで、マリア自身の反論によってカタリナが罪に問われることはなかったものの、その巧妙な手口から貴族の令嬢たちがお遊びで仕掛けたものではないように思われた。
直後、マリアが行方不明となる。ジオルドの調査によれば、カタリナ糾弾事件の背後には人の記憶や感情を支配する闇の魔法の使い手が絡んでいるらしい。光の魔法の素養のあるマリアは、学園内の誰かを“怪しい”と睨み、犯人を突き止めようとして返り討ちに遭ったものと推測された。

仲間たちと共に必死でマリアを探すカタリナ。そんな時、彼女は不意に前世で敦子から秘密のルートについての情報を「ネタバレはやめて」と遮るまではいくらか教えられていたことを思い出し、そのシナリオに登場する闇の魔法の使い手の特徴に一致するのが生徒会長のシリウスだけであることに気付く。本人に直接確かめると、シリウスは自身が闇の魔法の使い手であること、マリアを連れ去ったことを認め、カタリナの精神に魔法をかけて目覚めることのない眠りに落とす。
愛するカタリナが倒れたことに衝撃を受けるジオルドたち。なんとか彼女を目覚めさせよう、せめてその時まで側に居続けようと各々が決意する中、ソフィアはしばしば見ていた不思議な夢が自分の前世のものであること、その中で自分は“敦子”と呼ばれていたことを知る。カタリナの前世の友人である敦子もまた「FORTUNE LOVER」の世界に、ソフィアという少女として転生していたのだ。

その頃、カタリナは前世の夢を見ていた。転生後の記憶はまったく失っていたが、ソフィアとリンクした敦子に「今あなたがいるべきなのはここじゃない」と促されて全てを思い出す。大切な仲間たちの下に戻るため、幸せな前世の世界との決別を決意するカタリナに、最後に敦子はシリウスの秘密やマリアの監禁場所についての情報を伝える。
その情報に従ってシリウスの隠れ家へと乗り込み、カタリナと仲間たちはマリアを救出。さらに隠れていたシリウスを追い詰めるが、カタリナは「もう一度話がしたい」と彼に訴える。殺すだけなら簡単に殺せた自分をわざわざ眠らせたのだから、本当に殺すつもりがあったとは思えない。何が目的なのかと問うカタリナに、シリウスは母の復讐がしたいのだと答える。

シリウスの本当の名はラファエル・ウォルト。ディーク侯爵家の当主が手を付けたメイドを母とする私生児である。しかし本物のシリウスが死病に侵されたため、侯爵夫人は年格好の近いラファエルを拉致し、闇の魔法で息子の記憶と人格を彼に移植しようとしたのだ。
口封じのために儀式に携わった闇の魔法の使い手は殺害されたが、実際にはこの計画そのものが失敗しており、ラファエルはシリウスの記憶しか受け継いでいなかった。儀式の生贄として殺された母が、最期に「仇を取ってほしい」と言い残したため、ラファエルは侯爵夫人への復讐を果たすことだけを胸に生きてきた。しかしカタリナと出会い、彼女が母と同じ「優しい味がする」という言葉で自分の紅茶を褒めてくれたことで復讐心が薄れていくのを感じ、彼女を排除しようとしたのだった。

しかしそう語るラファエルの顔があまりに苦しそうだったことから、カタリナはそれが彼の本心ではないと見抜く。今までそうしてきたように、周囲の人々がそうしてくれたように、目の前で誰かが苦しんでいるなら側で一緒に苦しむ。悲しいなら一緒に悲しむ。だから1人で泣かないでほしい。そう言って自分に近づくカタリナを見て、ラファエルは母が最期に言い残したのが「幸せになってほしい」という言葉だったことを思い出す。同じ場所で殺された闇の魔法の使い手が、ラファエルの中の憎悪を利用して自身の復讐を果たそうと、彼の記憶を改竄していたのだ。
確かに侯爵夫人は憎い。だが自分は、復讐のためではなく母の遺言通り幸せになるために生きる。そう決意したラファエルは、自分に取り憑いていた闇の魔法の使い手の残留思念を自力で浄化する。こうして事件は無事に解決し、ラファエルの証言によって悪事の露見したディーク家侯爵夫人は逮捕される。しかし、そのラファエルもまた学園を去ることとなった。

後味の良くない終わり方にそれぞれが様々な想いを胸に抱く一方、カタリナはいよいよ近づいてきた1学年上のニコルの卒業パーティーのことが気になって仕方がない。ゲームではここでマリアが意中の相手に想いを告白し、カタリナの運命も決まってしまうのだ。
今までさんざん準備してきたから大丈夫だと自分に言い聞かせるカタリナだったが、パーティーが終わりに近づいてもマリアは動かない。
痺れを切らして「好きな人はいないのか」と直接尋ねれば、マリアは「カタリナのことが好き、ずっと一緒にいたい」と答える。メアリやソフィアも同意見だと騒ぎ出し、さらにジオルドたちも同調する。唖然とするカタリナだったが、「これは誰ともハッピーエンドを迎えない代わりになんとなく仲良しで終わる“友情エンド”だ」と納得し、破滅フラグの完全回避が成功したと大喜びする。

その後ラファエルは学園と同じ敷地にある魔法省で働くこととなり、「どうか側で償いをさせてほしい」とカタリナに頼み込む。彼女がそれを了承する一方、ジオルドたちは「またライバルが増えた」と苦笑するのだった。

その後の展開

2年生に進級したカタリナであったが、またもや闇の魔力が関わる事件に巻き込まれてしまう。その過程で黒い子犬の姿をした闇の使い魔ポチを手に入れたカタリナ、ポチをペットとして養うことになり、魔法学園卒業後はポチを研究するのを理由にマリアとともに魔法学園へ就職する。
魔法省の職員として働いていたある日、あっちゃんが『FORTUNE LOVER 2』をプレイしている夢を見たカタリナは続編の存在を初めて知る。
続編の舞台は魔法省であり、前作で国外追放されたカタリナがマリアへの復讐のために闇の魔力を手に入れて魔法省へ潜入、マリアの命をつけ狙うことになっていた。今の自分の状況がゲーム内の設定とほぼ同じであることに驚くカタリナ。カタリナはマリアの恋愛を邪魔することが自分の破滅へつながると考え、マリアを応援しようと心に決める。
一方、王国内では闇の魔力の関与が疑われる事件が次々と勃発しており、カタリナとマリアは魔法省の職員として事件に関わっていくことになる。

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の登場人物・キャラクター

主要人物

カタリナ・クラエス

CV:内田真礼

本作の主人公。クラエス公爵夫妻の長女。茶色の髪に青い瞳を持った少女。美人だが吊り目のため、たまに同世代の少年少女から怖がられることがある。

8歳の頃に転んで額を地面にぶつけたショックで前世の記憶を取り戻してから、ワガママ娘から思いやりのある娘へと変化する。木登りが得意だったり、畑作りが趣味だったり、大好きなお菓子を食べすぎて腹を壊すなど貴族とは思えないような振る舞いをするが、そのような所が周りにいる人間を惹きつける要因となっている。言葉が真っ直ぐであり、ジオルドやアラン、キースを始めとする主要な人物の心を癒やし魅了していく。しかし本人はそれを全く自覚していない。勉強が苦手であり、魔力も低め。土の魔力の持ち主であるが、土をボコッと小さく持ち上げるだけである。貴族のたしなみとしてピアノを習っているのでピアノを弾ける。
前世ではアニメ漫画好きの女子高生。徹夜でゲームをして学校に遅刻しそうになり、慌てて道路に飛び出した結果、事故に遭い17歳で亡くなってしまう。

キース・クラエス

CV:柿原徹也、雨宮天(幼少期)

カタリナの義理の弟。薄い茶色の髪にくすんだ青い瞳の美少年。クラエス家の遠い親戚の子。愛人の子だったために兄弟からいじめられて育つ。クラエス家に引き取られる以前、小鳥の巣に石を投げて遊ぶ兄弟を止めようとして強力な土の魔力を発動。兄弟たちに大怪我を負わせてしまい、周りの人間から避けられてしまう。
ゲーム内では、クラエス家に引き取られてからもカタリナにいじめられて育ち、寂しさを紛らわすために様々な女性と浮き名を流すチャラ男になる設定。キースが気安く女性に声をかけるような人間に成長すると、カタリナの破滅へとつながることになる。それを阻止すべくカタリナがキースに積極的に関わった結果、優しく人の痛みがわかる好青年に成長する。チャラ男にはならなかったが、その色気でクラエス家のメイドたちを魅了する無自覚な女たらしに。カタリナの貴族にあるまじき行動に、いつも振り回されている苦労人である。土の魔力の持ち主。

ジオルド・スティアート

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