おすすめしないけど伝説的な映画まとめ!『ソドムの市』など

ここでは間違っても人に勧められないけれど映画史の中で伝説となっている映画をまとめた。マルキ・ド・サド原作、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督の『ソドムの市』、実際に起きた保険金目当ての猟奇殺人を映像化してしまった『地獄の貴婦人』などを紹介している。

▼ソドムの市

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”残酷非道な地獄絵図で有名な作品ですから...勇気がある人だけどうぞ!”

お馴染み最凶の地獄絵図が展開される悪夢の様な1976年の芸術映画。マルキ・ド・サドの『ソドム百二十日あるいは淫蕩学校』を原作とする。パゾリーニ自身が作品に込めた現代社会への批判を消し去るがごとくに展開される変態、俗悪、残酷な地獄の様な醜悪な作品集。コレを芸術と取るか、単なる悪趣味映像集と取るか...。本作の完成後、パゾリーニ監督はローマの海岸で謎の多い死を遂げており、この作品が遺作となった。

『ソドムの市』

「血の地獄」編です。一部ではありますが、本当に閲覧にはご注意を。

全精力を傾けてこの作品を作ったパゾリーニ監督は、映画が完成してまもなくローマ近郊の海岸で激しく損傷した遺体となって発見される。

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二つの異なる魂から世界の再構築を謀る。一つの世界を通してまた違う別 の世界を浮かび上がらせる。『ソドムの市』の徹底した地獄絵は、人間本来の生 を再び強く光り輝かせる為のものだったのではないだろうか‥‥。

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「観客の忍耐の限度を凌駕するために」と言い、「新たなる闘いの第一歩」と語ったパゾリーニ。その直後にまるで映画のように死んでしまった彼は、やはりマジメな人であったと思う。

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▼地獄の貴婦人

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”実在犯罪映画。ロミー・シュナイダーは麗しいが、あのシーンだけは..。”

フランシス・ジロー監督、ミシェル・ピッコリ、ロミー・シュナイダー主演。フランスの実在した人物ジョルジュ・サレと、その情婦と妹による保険金目当ての連続猟奇殺人をベースとした1974年の犯罪実録映画。その凄惨すぎる殺人描写があまりにもヒドい。○○に浴槽で○○をかけて○○した後、○○○で庭に捨てる。んで途中でお食事。ああ、悪趣味満開で観るに耐えない...。本当に閲覧注意ですよ!しかし音楽は巨匠エンニオ・モリコーネだったりするのだ!

『地獄の貴婦人』予告編

予告編はまだ大丈夫です。ロミー・シュナイダー美しや~と思って本編を観る気になったら、くれぐれも閲覧にはご注意を!

全編ブラックユーモアのテイストかというと、そうでもない。ホラーなテイストや怪しいエロなテイストも真面目に盛り込み、作品としてはある意味“風変わり”な作品になっているわけです。

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陽気な旋律に乗って展開されるドラマはブラック・コメディ調でフランス映画としては典型的な印象も受けます。しかし、あの空恐ろしいラストで一変にして恐怖の淵に堕としてくれます。

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ロミー・シュナイダーといえば、この当時でも第一級の女優さんですが、彼女はなんでこの映画に出演したんでしょ?

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▼最後の晩餐

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”美食はイイですが、大食や飽食が過ぎると如何なものか。ラストも最悪!”

マルコ・フェレーリ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、ウーゴ・トニャッティ、ミシェル・ピッコリ、フィリップ・ノワレの中年男4人が主演の1973年のフランス映画。食道楽趣味で結ばれた4人が、食欲と性欲の本能に殉じた酒池肉林の地獄の様な日々を謳歌し、最後の晩餐に向かって狂気の世界を突き進むのであった...。お話しそのものも異常ですが、何と言ってもその描写がヒドイ。美食の集まりのハズなのに、観た後には食欲減退間違いなし!

『最後の晩餐』予告編

予告編を観て美食アカデミーだ!と思ったら大きな間違い!本編は閲覧注意です。

食べてる場面はフェリー二の「サテリコン」に、出してる場面ではパゾリー二の「ソドムの市」に匹敵するほど、大悪趣味描写がスゴすぎて、笑うしかないのです。

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カンヌ映画祭ではブーイングの嵐だったとか。そりゃそうだわなあ。フランス人グルメを思いっきりバカにしているんだから。それでも審査員特別賞を受賞した。

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私には狂気には思えなかった。実に人間的な欲望にしか見えなかった。すべての欲望はつまりは食欲と性欲に帰着するのではないか?

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▼鬼が来た!

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”ある意味世話になった人たちへ恩を仇で返す、残虐非道な行いが...。”

チアン・ウェン監督、主演、香川照之、澤田拳也、チアン・ホンポーなど出演による2002年の中国映画。カンヌでグランプリを受賞するなど、世界で絶賛されながらも、本国では共産党当局によって発禁処分を受けた。ひょんな事から中国の小さな村で保護される事となった日本兵。罵詈雑言をまくし立てる彼を、村人は困惑しながらも世話をする。しかし、彼が日本部隊に戻ると、サディストの上官の激情による村人たちへの残虐極まりない報復行為が始まる。その様子は、あまりにも非人道的。ラストも...。ちなみに、反日映画ではない。社会的メッセージや批判、芸術性やコメディ要素もある優れた作品だが、それは気休めにしかならない...。

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