ビー・バップ・ハイスクール(BE-BOP-HIGHSCHOOL)のネタバレ解説・考察まとめ

『ビー・バップ・ハイスクール(BE-BOP-HIGHSCHOOL)』とは、1983年から2003年まで「週刊ヤングマガジン」で連載された、きうちかずひろによる不良学生青春漫画。単行本は全48巻。ツッパリ高校生コンビのヒロシとトオルが、ケンカや恋に明け暮れる学生生活を描いたヤンキー漫画の代表的な作品で、累計発行部数は4000万部を突破。ツッパリ高校生の日常生活が描かれた点が当時の中高生に受け入れられた。1985年には清水宏次朗と仲村トオル主演で実写映画化されて大ヒットし、以降全6作が上映された。

私立戸塚水産高校

生徒数は118名で、偏差値は測定不能の最底辺の高校。腕に覚えのある不良が集まっており、退学処分もないため、前年度の退学処分者数も0人である。本作最強の高校生である岸直樹が番長であり、「ヤクザ養成機関」として県下の高校生全員に恐れられている。

『ビー・バップ・ハイスクール』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

テル「おめーのボンタンはいてんだけどよぉ、ど~もシャバくせえ」

城東工業高校のテルが仲間と一緒に中学時代の因縁の相手、トオルのボンタンを狩った上、そのボンタンを自ら履いてトオルに言ったセリフ。トオルをボコボコにして、ボンタンを奪い、さらに屈辱を浴びせる言葉であり、城東に入学して中学時代の自分とは違うというプライドを印象付けた。

岸直樹「殺すぞ!」

ヤクザ養成機関として名高い戸塚水産高校のナンバー1である岸直樹が、ヒロシとトオルにあった際に言った言葉。ヤクザのスカウト人気ダントツ1位の岸と初対面であった2人は、このセリフを聞くや否やダッシュで逃げ出した。岸直樹は本作では1度のみの登場となっており、セリフもこの一言だけであるが、最強の高校生として強烈なインパクトを放っている。

山田敏光「お前歯が黄色いぜ」

ヒロシ&トオルと共に白山寺の駅を訪れた山田は、江田に出くわす。初対面の山田に対し、江田が顔を近づけて凄むと、山田は「お前、歯が黄色いぜ」といなした。この名ゼリフによって、山田は強いという印象を抱かせる。

テル「俺ぁあの頃よりはちぃぃと根性増したぜぇ!」

中学時代にやられたトオルを滅多撃ちにしてこのセリフを吐いたあと、エンピツを折ってトオルの鼻に詰めて押し込んだ、いわゆる「鼻エンピツ」でとどめを刺した。城東工業高校で中学時代よりもはるかに成長した自分を印象付ける言葉であった。

『ビー・バップ・ハイスクール』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『ビー・バップ・ハイスクール』のモデル高校は福岡県にある

本作のモデル高校は全て福岡県に存在している。私立愛徳高等学校のモデルは福岡第一高等学校もしくは福岡電波高等学校、立花商業高等学校は立花高等学校、戸塚水産高等学校は福岡水産高等学校など。ちなみに福岡電波高等学校は、名前が変わり福岡工業大学付属城東高等学校となっている。これは原作者のきうちかずひろが福岡県福岡市南区の出身であるからであるといわれている。

『ビー・バップ・ハイスクール』には海賊版が存在する

『別冊ヤングマガジン』で、本作のキャラクターを使ってそのまま極道漫画やビジネス漫画、さらには成人劇画など様々なドラマを展開したパロディ作品『ビー・バップ海賊版』が連載されていた。作者は「まんひるめめおか」という覆面漫画家であり、その正体はきうち本人ではないかと言われたこともある。また一度きりだが、本家と海賊版が共演した作品が掲載された事がある。

原作はまだ完結していない

本作には最終回は存在せず、無期限休載という形で休載から連載終了という事になっている。原作者のきうちかずひろは、本作の影響を受けて悪い事をしたという人が出て来るのを恐れ、喧嘩シーンは極力描かなくなったという事を語った事があるが、喧嘩シーンが無くなった本作は、物語に緊張感がなくなり初期にあった緊張感が無くなって、人気は急降下した。また時代の移り変わりから、ヤンキーはダサいという時代にもなってきており、読者との感性の違いも出てきた。きうちは終わりを希望したが、編集が何とか続けるよう説得した結果、無期限休載から終了となってしまった。

映画で使用した特殊警棒が売れすぎてクレーム発生

『ビー・バップ・ハイスクール』と言えばケンカが有名で、武器を使うシーンもたびたび登場する。映画版ではトオルが特殊警棒を使っている。特殊警棒とは、ボタンを押したり強く振ることで芯が伸びる警棒のことで、映画を見て欲しがる人が続出し、また実際に喧嘩で使う人も出てくるほど売れた。当然大きな社会問題になり、売れるきっかけを作った制作会社である東映にクレームが殺到する事態となった。このクレームを受けて続編である第2作では特殊警棒は登場していない。

映画キャストの契約書には喧嘩禁止の特記事項があった

映画版のキャストは、リアリティを出す為に本物のツッパリを出演させており、一般公募も多く当然普段からヤンチャな人も多かった。そのため、出演の契約書には喧嘩禁止の特記事項が設けられ、それにサインさせられた。これは映画が完成しても、出演者による暴力事件などが起きてお蔵入りになることを防ぐためのもので、その特記事項の中身は、もし喧嘩をしたら制作費を全部支払うといった内容だったと言われている。

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